東方漆風録   作:零霧

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どうも、零霧です。
今回ようやくバトルに入ります。


第4話

 

 

 

「おらぁっ!」

振り下ろしてきた棍棒を左に動いて避ける。ほぼ本能的に。うわっ、なんてスピードとパワーだよ・・・。地面抉れたぞ・・・?これをまともに喰らったら・・・考えなきゃよかった。

「どりゃ!」

次は横に薙ぎ払ってきた。これを跳んで避ける。

「このっ・・・」

横に薙ぎ払った反動を借りてそのまま回転しながらまた振り下ろしてきた。ちょ、聞いてねえぞ、鬼がこんなに俊敏だなんて!?心の中で愚痴りながら、思い切り後ろに跳ぶ。どうやら避けれたらしい。

「この餓鬼!ちょこまかと逃げ回ってんじゃねえぞ!反撃してみろよゴラァ!」

悪かったね!避けるのに精一杯なんだよこっちは!反撃してほしかったらその棍棒を振るのをやめんかい!怖いわバカ!殺す気か!?

「反撃しねえのか?・・・ならこっちから行くぞ!」

鬼が走り出した。ちょっと待て!あんたのターンは今終わっただろうが!次は俺のターンだろうが!

「ターンくらい・・・」

こっちも同じように走り出す。そして思い切り跳ぶ。今度は後ろにではなく、前、つまり鬼の方に向かって。鬼はまさか跳んでくるとは思わなかったのか、動きが止まった。

「きっちり守りやがれこのバカ!」

 

―――地面に着地した。そこでようやく思い出す。これ、ゲームじゃないんだっけ?

ふと周りを見ると、鬼たちは呆然としていた。だが、俺が最初に現れた時のような感じではない。本当にありえない、と言った顔をしているように見える。俺には現状が掴めず、誰かに聞こうかと思ったが、周りには鬼だけ。聞けるわけがない。だが、行動で教えてくれた奴がいた。

ドサッ、と何かが倒れる音がした。後ろからだったので、振り向いてみる。

「え・・・?」

そこには、さっきまで交戦していた鬼が倒れていた。口から血を流しながら。あと・・・仰向けになっているため分からないが・・・腹からもか?誰がやったのか、まさかやっと救援が!?と思い、改めて周りを見るが、やはり周りは見渡す限りの鬼。・・・ということは・・・これ、俺g

「へぇ・・・あんた、中々やるね」

俺の思考を遮って口を挟んできたのは、女の鬼だった。腰まである長い茶髪と、頭部から生えている赤い2本の角が印象的だ。見たところ、武器は持っていない。・・・拳か?

「私は【鬼灯(ほおずき) 冥鬼(みょうき)】。あたしと1対1(サシ)()らないかい?」

うーん・・・断ってもいいかな?ダメだよなぁ・・・。

 

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あのガキ、富嶽を倒しやがった。普通の人間なのに。いや、本当に人間なのか?人間という種族は、あんなに速く走れたり、あんなに跳躍できるような奴らだったか?あいつのスピードは、ガキではありえないような速さだった。あんなスピードで走れるのなら、あたし達はガキ共を殺せちゃいない。それにあの反応の良さ。富嶽は鬼の一隊を束ねるほどの実力者だ。――キレやすいのが玉に瑕だが――。あの怪力で振られる棍棒は凄まじいスピードになる。昔あたしはあいつに一回実践練習とかで呼び出されのたが、殺されかけた。全く振られた棍棒に反応できなかったのだ。現に、今さっきも見えなかった。見えたのは残像くらいか。だというのに、あいつは全て避けきって見せた。おまけに倒してくれやがった。

こいつは何なんだ?何者、というより何、という方がしっくりくるような気がする。

もしかして、力を隠しているのか?

だというのなら――その力、無理矢理出させてもらう!

「へぇ・・・あんた、中々やるね」

あいつは弾かれたようにこちらを見た。何か、考え事をしていたのか?大方、鬼も大したこと無いな、とか思っていたのではないだろうか?

「私は【鬼灯(ほおずき) 冥鬼(みょうき)】。あたしと1対1(サシ)()らないかい?」

誰かに名乗られる前に自分が名乗った。これは、≪1番に名乗った奴がそいつと戦える≫という鬼の暗黙のルールだ。

あいつは心底うんざりしながら、こちらを見ながら言った。

「俺は、月宮影斗。えっと、よろしくお願いします?」

何故か疑問形の名乗りだった。構えも何もない、普通に見るだけ。

こいつと戦うのは、本当に面白そうだ。全身がゾクゾクしている。あたしは、奮える体を押し付けて、構えをとった。




今回はここまでです。
次回は・・・いい加減な次回予告をして出来ないのは嫌なので・・・お楽しみに。

そういえばルビがうまく上に行ってくれないから、分かりにくいかもしれないです。ルビのせいで逆に見にくい場合は申し訳ございません。
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