6月に入りましたが、とっても暑いですね……。8月なんてどうなってしまうことやら……。
熱中症にならないように気を付けていきたいですね。
やかましいね。それでは、本編をどうぞ。
――あと他に、何しましたっけ?
――いや俺に聞かれても。
――あ、そうだ。確かですね……。
「は~……やっぱり水は気持ちいいですね~♪」
「そうね……」
浮き輪に体を預け、水の上をゆらゆら揺れながら言った私の意見に、隣で同じく浮き輪で浮いているアリスさんが同意した。
「こんなに外に出て遊んだの、いつぶりかしら……」
声の大きさからして、おそらく独り言であったのであろう、ぽつりとアリスさんがそう呟いた。
アリスさんがいつもオドオドしてる理由の片鱗を掴めた気がした。
そんなアリスさんを見て、私はある案を思いついた。
「あの、アリスさん」
「なに?」
「あそこまで、泳いで競争しません?」
私はまっすぐ前――湖の家――を指差して、そう言った。
「えっと……ごめんね。私、運動あまり出来ないから……」
数秒後に返ってきたのは、申し訳なさそうな声で否定するアリスさんの声だった。
私だって、運動はあまり得意ではないのですが……。
「む……じゃあ競争とかなしで、
「それならもちろんいいけど……」
「それじゃ、行きましょうか」
「……それにしても、よくこんなの作れたわね」
アリスさんが、湖の家を見上げながら、そう呟いた。
「私もこんなの作れるようになりたいです……」
こんなの作れたら、毎日これで遊びたい放題ですよ! 冬は少し寒そうですけど。
「じゃあ、上の方登ってみましょうか!」
「えぇ、そうしましょ」
浮き輪をつけてるから、この中に入れば勝手に上にいけるのではないのでしょうか。そう思い、水の壁に入る。
私が思った通り、私の体は上へと浮かんでいった。気のせいか、速度が速いような……?
「――ぷはぁっ」
顔が水面に出たと同時に、思い切り息を吸い込む。
少し遅れて、アリスさんも顔を出した。
「わ……!高い……」
屋根が思ったより高くて、驚いた。落ちたら一体どうなるのか。 そこまで思い、ふと疑問に思うことがあった。
「なんで私たち、落ちないんでしょう?」
屋根は傾斜になっているので、普通は徐々に落ちていくはずなんですけど……。
「まぁ、いいか」
多分河童の皆さんが色々してくれたのでしょう。 河童の科学は偉大ですからね!
「すごいわね、これ……」
アリスさんも、感嘆の声をあげた。
「あの、アリスさん」
ずっと微動だにしないアリスさんに声をかける。そんなに驚いたんでしょうか。
「え?あ、ごめん。なに?」
驚きながら返事をするアリスさん。 そんなアリスさんを見て、ふとあることを思いついた。
「……えいっ」
両手で水をすくい、アリスさんに向かい水をかける。
「ひゃ!?ちょ、何するのよ!」
そう言って、アリスさんも水をかけてきた。
やってくれるじゃないですか。こちらも負けるわけにはいきません!
それからしばらく水のかけあいをしていると、
「あやややや!これはこれは、早苗さんにアリスさんではないですか。水着が眩しいですね~」
そんなことを言いつつ、文さんが飛んできた。
「こんにちは、文さん。今日もネタ探しですか?」
「はい。今日も東へ西へとネタを探そうと思っていたのですが……ここで見つけちゃいましたね」
「そうなんですか?」
文さんはコクリと頷き、手に持っていたカメラを軽く高く上げた。
「見てくださいよ!私の前ではいつも怯えてるアリスさんがこんなに嬉しそうにはしゃいでる写真を!私ちょっと感動しましたよ!!アリスさん、よく頑張りましたね!!」
カメラには、確かに笑顔のアリスさんが写っていた。
「な……!!」
それを見て、アリスさんが目を見開いた。
「ちょ……ちょっと、消して!それ今すぐ消して!!」
「嫌ですよ~、これが今日の目玉商品なんですから!【根暗少女、ついに生まれ変わる】とか!?いいですねぇ~、今日はいい記事が書けそうです!」
そう言って、文さんはとんでもない速さで飛んでいった。
「あ……」
アリスさんは文さんが飛んでいった方へ手を伸ばしたが、すでに遥か彼方に飛んでいった文さんに届くはずもなく……。
「私明日……新聞に載るの?」
助けを求めるような顔でこちらを振り向いたアリスさんがそう言った。
文さんは、やると言ったらやる人でしょう。だから、アリスさんが明日の新聞に載らないという可能性は、とてつもなく低いと思います。
「大丈夫ですよ!アリスさん可愛かったし」
「全然大丈夫じゃないじゃない……あれが載るのよ?絶対笑いものよ……」
そう言って「はぁ……」と重いため息をつき、うなだれるアリスさん。
アリスさんは普通に可愛いと思うんですが……。もっと堂々とすればいいのに……。
「ま、まぁ、今気にしてもしょうがありませんし……遊びましょうか!」
アリスさんの瞳が光を失っていたので、気分を切り替えようとそう提案する。
「そうね……そうしましょ」
アリスさんが返事したと同時に、アリスさんの瞳に、少しずつ光が戻ってきた。
「――あの、霊夢」
「どうしたのよ紫」
「どうして私は砂に埋められてるのかしら?」
湖から出てみると、紫さんが霊夢さんに砂の中に埋められていた。
「そうね……特に意味はないけど……」
「意味はないのね」
「まあ、強いて言うなら、暇だったからよ」
「暇だからって理由で人を砂に埋めないでちょうだい」
霊夢さん、恐るべし。
――――――――――
湖の家から降りるとき、どこから降りるか分からなくて、アリスさんと降りる方法を探していると、階段にあたる場所だけ水がないのを見つけた。そこへ行ってみると、なんとウォータースライダーがあった。 どういう原理なのか分からないが、ここだけ空気があるらしい。
ウォータースライダーの中は周りが囲まれており、外は見えなかった。
これで下まで滑るんだろうと思い、滑ることにした。
流れが思ったより早く、最初私は間抜けな声を出してしまったが、滑っているとやっぱり楽しくなってくるもので、後半は普通に楽しんでいた。
しばらくすると、ウォータースライダーの出口が見え、私の体が放り出された。一瞬の浮遊感の後、大きな音を立てて水面に落ちた。
水面から頭を出して辺りを見渡すと、どうやら下に降りてこられたらしい。
アリスさんも降りてくるでしょうか。
「ひゃあぁぁぁぁ!?」
アリスさんが不思議な声を出しながら水面に落ちてきた。
しばらくブクブク……と泡が水面に登ってきたあと、アリスさんが勢いよく水面から出てきた。 顔色は、どことなく悪そうだった。
「は……速くないこれ……?」
「速かったですね!楽しかったです!」
「私は……そんなに楽しくなかったわ……」
アリスさんは、こういうのが無理なんでしょう。ジェットコースターに乗ってしまったらダメな人ですね。
「たくさん遊んだし、少し休みましょうか」
私も少し疲れてきました。アリスさんも顔色悪そうですし。
そう思い、湖から出ると、霊夢さんがいた。そして、霊夢さんの前に砂の山があった。霊夢さんが作ったのでしょうか。
だが、よく見るとその砂山に違和感を感じた。
「…………え?」
――――――――――
そして、今に至るわけなのですが。
「あ、早苗じゃない。湖で遊ばないの?」
私に気付いた紫さんが、そう言った。
ちなみに、今紫さんは頭しか出ていない状態だ。
「さっきまで遊んでましたよ。 ところで、何してるんですか?」
「あ、これ?霊夢に埋められちゃったの」
「そ、そうなんですか」
「早苗もやる?意外と暖かいわよ、これ」
確かにこういうことをしてる人は見たことはあるが、私はやったことがなかった。
なので――
「……ねぇ」
「なんですか?」
「どうして私が埋められてるのかしら?」
アリスさんが不服そうな声でそう言った。
「これ、疲れが取れるらしいですから、是非アリスさんに、と思ったのですが……」
ダメだったでしょうか?
「疲れが取れるの?ホントに?」
「みたいですよ?私はそう聞いたことがあります」
「なら、いいかな」
そう言って、アリスさんは目を閉じた。眠たくなってきたんでしょうか。
「じゃ、埋めますね~」
客観的に聞くと少し物騒かもしれないことを言って、再びアリスさんを埋める作業を始めた。ちなみに、スコップは霊夢さんに貸してもらった。
「――よし、こんなものですかね」
アリスさんは、紫さんと同じく首だけ出ている状態になった。 パッと見、少し怖い。
そのアリスさんは、寝息をたててスヤスヤ眠っている。 そんなに暖かいのでしょうか。すごく気持ちよさそうに寝てるんですけど。
「なんだ、そっちも寝たのね」
横から霊夢さんが歩いてきて、そう言った。
「はい。 これ、そんなに気持ちいいんですかね?」
「そうなんじゃない?こっちの紫も、今スヤスヤ眠ってるし」
「あれ、そうなんですか?」
私も寝てみたくなるじゃないですか。
「これ、いつ頃出してあげればいいんでしょう?」
「さぁ?まあ、夕方辺りにでも出せばいいんじゃない?」
今が何時かは分かりませんが、太陽は大分西へ傾いていました。
「じゃあ……あの、霊夢さん」
「なに?」
「しばらく、この辺りで話しませんか?そろそろ夕方ですし」
霊夢さんは、しばらく考えていたが、
「ええ、別にいいわよ」
と言ってくれた。
それから、アリスさんが慌てて起きてしまい、アリスさんにいたずらしようとしてた魔理沙さんに砂が体いっぱいにかかるまで、私と霊夢さんは話していた。
魔理沙さんは、「水着が台無しだぜ……」と砂まみれの白黒のセパレートを見て
呟いた。
アリスさんは、全力で謝っていた。
――――――――――
「まあ、私がしたことはこんな感じです」
「魔理沙が珍しく災難被ったな……」
回想終わりました……。実を言うとスイカ割り以外ネタがなかったんですよ。やっぱり行き当たりばったりで書くものじゃありませんね。いつも行き当たりばったりなんですけど。
それでは、また次回。