東方漆風録   作:零霧

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どうも、零霧です。
更新が1ヶ月ぶり……だと……!?
ちょっとテストやらPC禁止令やら色々ありまして……。申し訳ないです……。
またぼちぼちと更新していきたいと思います……。


第47話 ついてない2.5人

 

「はい、それじゃ【驚かす側】と【驚かされる側】に皆別れましょ。人数は、半分ずつでいいかしら?」

「いいんじゃない?」

 先程の俺の抗議も虚しく、こうしてサクサクと進めていく皆様。結局、肝試しをすることになりました。

「じゃあ、どうやって分ける?あまり時間かからない方法がいいわね」

「じゃんけんでいいんじゃないか?」

 魔理沙がそう提案した。確かに、こういう時はじゃんけんが無難だよな。

「じゃあ好きな人と1対1で組んで【勝った方】と【負けた方】で分けてちょうだい」

 なるほど、そういう分け方か。じゃあ俺は誰とじゃんけんしようかな……。

「――あ、言い忘れたけど、妖夢と影斗は【驚かされる方】固定だからじゃんけんしなくていいわよ」

「「なんでですかぁ!?」」

 俺と妖夢の声が重なった。

「なんでですか!?驚かされる方なんてこわ……じゃなくて、つまらないじゃないですか!なのに固定なんてあんまりだと思います!!」

 妖夢が紫に抗議する。そりゃそうだよ。こんなの絶対おかしいよ。

「紫さんや、俺たちにも選ぶ権利をくださいな」

「そうね……じゃあ、皆に決めてもらいましょ。ちょうど終わったみたいだしね」

「紫、終わったわよ」

 霊夢が紫にそう言った。

「そう、お疲れ様。突然質問なんだけど、影斗と妖夢は【驚かされる側】でいいわよね?」

「「「異議なし」」」

 ――人生は無慈悲だった。

「いやちょっと待って!?なんでそんな綺麗に声重なるの!?事前に打ち合わせでもしてたの!?」

「そうですそうで……ツッこむところそこなんですか!?」

 俺の意見に便乗しようとした妖夢にツッコミを入れられた。あまりにも綺麗に重なるもんだからつい……。

「ところで、どっちがどっちなの?」

「こっちが【驚かす側】、あっちが【驚かされる側】よ」

「なるほど、じゃあ【驚かす側】が霊夢、早苗、大妖精、幽々子、穣子、そして私の六人ね」

 さり気なく紫が入ったが、元よりそれが決まっていたのだろうと思い、何も言わないことにする。何より、紫の能力的にそれが妥当だろう。

「で、【驚かされる側】が、魔理沙、アリス、チルノ、霖之助さん、妖夢、影斗、の六人、で合ってるかしら、霊夢?」

「ええ、合ってるわ」 

 紫の問いに霊夢が頷く。

「ところで、萃香や神奈子、それに諏訪子は?どっちにも入ってないみたいだけど……」

 そう言われれば、萃香と問題神たちがいない。

「あぁ、宴会の時に三人で萃香特製の酒飲んで、あっちのほうで酔い潰れてるわ」

 そう言って、霊夢は右側を指差した。そちらに顔を向けてみると、確かに萃香と問題神が涎を垂らしながら、ぐーがーといびきをかいて眠っていた。

「……じゃあ、【驚かす側】はあそこの入口から入って適当に隠れるなり何なりしておいてちょうだい」

 ため息をひとつ吐いたあと、紫が左側を指差してそう言うと、皆そっちへ顔を向けた。

 少し離れたところ――森の入口――に、【肝試し・入口】と、赤い字で書かれた看板――江戸時代にあったような掲示板みたいなもの――が地面に突き刺され、ろうそくと共に立っていた。

「いつ準備したのよ……やけに本格的じゃない」

 霊夢が驚いたような声をあげた。俺も声は出さなかったが、随分と本格的だ。

「いつかこういうことするだろうと思って作っておいたのよ」

「へぇ。いつもはぐうたらしてるくせに、こういうどうでもいいことには精を出すのね」

「ぐうたらだけは霊夢には言われたくないわね」

 今回ばかりは紫に同意見である。

「そして影斗にも思われたくないわね」

「…………え?」

 霊夢にそう言われ、つい変な声が出てしまった。

 俺、今口に出したっけ?あれ?

「ま、そろそろ私たちは隠れることにするわ」

「あら、そう?気を付けてね」

「何言ってんのよ、あんたもでしょ?」

「私は後から行くわ。まだやってないこともあるしね」

「……そう。じゃあ先に行っとくわ。さ、行きましょ」

 そう言って、霊夢を筆頭に、紫を除く【驚かす側】の皆さんは森へと歩いていった。

「――さて、それじゃ【驚かされる側】の皆に、やってほしいことがあるの」

 【驚かす側】の皆の姿が森の中へ消えた後に、ただ一人残った紫が言った。 そして、紫の右手辺りに出たスキマから、紫は何か棒状のものを複数取り出した。割り箸か?

「紫、これは何だい?」

 霖之助が紫に聞いた。

「この肝試しでは、二人一組で動いてほしいのよ。それで、この割り箸に番号が書いてあるから、同じ番号の人同士で組んでもらいたいの」

 なるほど、そういうやつか。

 皆それぞれ、選んだ割り箸を手に取る。

「皆一斉に引いてね。――せーの」

 

 

――――――――――

 

 

「この肝試しでは、二人一組で動いてほしいのよ。それで、この割り箸に番号が書いてあるから、同じ番号の人同士で組んでもらいたいの」

 どこか胡散臭い大妖怪、八雲紫がそう言った。

 なるほど……要するにくじ、ってやつね。

 組むなら、早苗――と言いたいところなんだけど、残念なことに、早苗は【驚かす側】なのよね……。だったら、この中で一番話しやすいのは、魔理沙かしら。あとは影斗と、霖之助とかいう人かしら。霖之助――で合ってるわよね――は、魔理沙の付き添いで何回か【香霖堂】という店に行ったことがあるから、まだマシね。

 問題なのは――

「あたいは一人でもだいじょーぶだよ!」

「そういう決まりなのよ。ね、いいでしょ?」

「んー……いいよ!しょうがないからそうしてあげちゃう!」

 ――紫に説得されている、あの氷精だ。

 あいつだけはどうも苦手だ。うるさいし、私には悪口しか言わないし。それに馬鹿だし。そう思いながら、適当に選んだ割り箸を掴む。

「皆一斉に引いてね。――せーの」

 まあ、あの氷精以外なら誰でもいいわね――。

 皆一斉に割り箸を取る。私の番号は――

 私が取った割り箸には――【三】と墨で書かれてあった。

 さて、他の皆は――

「ね、ねぇ魔理沙――」

 とりあえず、一番近くにいた魔理沙に声をかけようとすると、

「私は一番かー。おーい、一番の奴は誰だぜ?」

 聞く前に魔理沙が言ってしまった。しかも違う。

「ん、魔理沙が一番かい?」

 霖之助が魔理沙にそう聞いた。

「そうだぜ!も、もしかしてこーりん……」

「あぁ、僕も一番だよ」

「やったぜ!こーりんと一緒なら怖いものなんて何もないぜ!!」

「はは……まあよろしく頼むよ」

「ああ!よろしくだぜ!」

 魔理沙はすごく嬉しそうな顔をしながら、霖之助と握手した。何よあれ、仲良すぎじゃない?見てるこっちが恥ずかしいんだけど……。

 ぐぬぬ、と言いたいのを抑えて、次の望みにかけることに……。

「ねぇ、影斗。何番だった?」

 次は影斗に聞くことにした。

「俺は二番だったよ、ほら」

 影斗はそう言って、自分の番号を見せてきた。確かに影斗の割り箸には、【二】と墨で書かれてあった。

「あれ、影斗さん二番なんですか?」

 妖夢が影斗にそう話しかけた。も、もしや……!?

「うん。妖夢は?」

 待って。やめてよ。

「私も二番なんですよ」

 妖夢のその言葉を聞いた瞬間、私は目の前が真っ暗になったような錯覚に陥った。

 と、いうことは……

「あれー?これなんて読むの?川かな?川ー!川のやつでてこーい!」

 おそらく、川とは【三】を縦読みか何かしたのだろう例の氷精の姿が。

「チルノ。お前のペアはアリスじゃないか?」

「え、そうなの?」

 魔理沙が氷精にそう言った。

 まあ、私と氷精以外はペアを組んでいるのだから、それは当然のことだろう。

「お前かー!足ひっぱんなよっ!!」

 ビシッと私を指差す氷精。

「う、うん……よろしく……」

「声が小さいっ!!」

「よ、よろしく……!!」

 だから嫌いなのよこいつ……。

「じゃ、ペアも組めたことだし、私はそろそろ行くわね。それじゃあね。 あ、ちゃんと入口から入ってきなさいよ?まあ藍と橙が見てるから大丈夫だとは思うけど」

 そう言って、紫は自分の下にスキマを開き、そのまま降りていった。

 スキマを閉じる直前に「あの二人……そ……て……たり……」とか聞こえたような気がするが気のせいだろうか。

「じゃあ、入口へ並ぼうか」

 霖之助が、皆にそう指示した。 霖之助と魔理沙を先頭について行く。

 まあ、何にせよ――

「きもだめしー!あれ、きもだめしってなんだっけ?」

 ――ホントについてないわねぇ、私……。

 

 




こんな感じでしたよね……?
うん、きっとこんな感じだったさ。
それでは、また次回。
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