東方漆風録   作:零霧

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どうも、零霧です。
何故か戦闘が多くなってしまいました。


第50話 人形使いは友達が増えた

 

 

 大妖精と別れてからしばらく経った後。

 

 私とチルノは、狐の面を被った何者かに襲われた。

 そして私はそいつと対峙している。チルノは不意打ちを食らってのびている。

 まあ、何者か、と言っても、こんな独特な衣装を着る人なんて私には一人しか思い浮かばないけど……。多分、正体は言わない方がいいよね?こういうイベントなのよね?でも肝試しってこんなのじゃなかった気がするんだけど……。

 様子見に、操っている五体の人形のうち、一体を突っ込ませる。少し時間を置いてもう一体。人形の手には、自分と同じくらいの大きさの槍が握られている

 相手は体を左に傾け一体を避け、もう一体を殴り飛ばした。殴り飛ばされた拍子に、その人形を操っていた糸が切れてしまった。後で修理しなきゃ……。

 そんなことを考えつつ、まだ動かしていない三体の人形から弾幕を撃ち出す。

 相手は当然のように左へ右へ、跳んで屈んで弾幕を避けていく。

 それを見て、私は相手に突っ込ませた後、ずっと後ろで待機させていた人形を操る。

 相手が避けた自分の弾幕に当てないようにしながら、徐々に、しかしスピードは緩めず、相手の背中を狙うために近付かせる。

 そして、槍があと少しで当たる、と思ったと同時に、人形の速度ががくんと落ち、地面に落ちた。

 再び動かそうと指を動かすが、人形はピクリとも動かない。まさか……糸に霊力を流した!?

 霊力と魔力には、その二つを合わせると、お互いが反発し合い、お互いを打ち消す、という性質がある。人の身でそれをすると、暴走し、終いには体が耐えられず、見るも無惨な死に方をするらしい。よほどの実力者であれば、使いこなせるらしいが……。ちなみに、霊力と妖力、魔力と妖力も同様だ。

 おそらく霊――あ、狐面の女は、人形を操っていた私の魔力の糸を、掴むか何かしらをして、自分の霊力を流し込んだのだろう。その結果、糸は打ち消され、機能を失ってしまった、と考えた。

 でも……あの糸が見えたとでもいうの?本来、常人には――そもそも術者の私にしか――見えないはずなのに……。

 こんな思考をしつつも、私は残った三体の人形に弾幕を撃たせ続けている。狐面の女はその弾幕を避けつつも、しかし着実に近付いてきている。

「考え事は、終わった?」

 狐面でこもっているせいか、少し低めの声でそう言うと、狐面の女は、弾幕の中を、凄まじい速度でくぐり抜け、一瞬、と言ってもいいくらいの時間で私の前に立っていた。

 そうだった。こいつは常人じゃなかった。

 これからやってくるであろう衝撃に、ぎゅっと目を瞑る。やったって意味がないことは分かっている。だけど目を瞑らずにはいられない。

 だが、いつまで経っても何も来ない。恐る恐る目を開ける。

 と同時に、額に衝撃が。

「いたっ!?」

 つい額を右手で抑える。

「はい、私の勝ち」

 痛みで閉じた目を、また開ける。そこには、いわゆる『デコピン』をした後の指の形をした、狐面を外している霊夢がいた。

 あ、そうか。さっきのデコピンで被弾したから、それで決着がついたのか。……なんかやだ。まあ、負けは負けね。

「とりあえず、あそこで寝てるバカ連れていきなさい」

 霊夢に吹っ飛ばされのびているバカ――もといチルノを見て霊夢は言った。

「……えっと、あ、うん、分かった……」

 相変わらずどもりながら言う。言っておくが、これでもかなり進歩したほうだ。だって敬語じゃなくなったんだから。

 チルノに近付いて、様子を見る。どうやら、完全に気を失っている。試しに何度か顔をつついてみるが、反応はない。担ぐしかないのかしら……。

 最後に肩を持って、体を揺らしてみる。やはり反応はない。……担ぐしかなさそうね。

 恐る恐るチルノをおんぶする。よかった、出来なかったらどうしようかと思ってた。というかチルノ冷たい。涼しいからいいけど。

「なんか似合ってるわよ」

「……それどういう意味よ」

「なんだあんた、普通に話せるじゃない」

 そう霊夢に言われて気が付いた。確かにさっき、すんなり言葉が出た。

「あ……その……ごめんなさい……」

「いやなんで謝るのよ……。しかも戻ってるし。さっきみたいに普通に話しなさいよ」

「え……いいの?」

「私としてもそっちの方が助かるわ。ずっと魔法の副作用のせいであんな変な話し方してると思ってたけど、普通に話せるのならそうしてちょうだい。聞き取りづらくて仕方がなかったわ」

「えっと……その……分かったわ。えと……これからよろしくね、霊夢」

 名前まで呼んでみた。それも呼び捨てで。今私は世界の誰よりも頑張ったと思う。チルノをおんぶしているというのに汗が出てきた。

「これからよろしく、アリス」

 霊夢はにこっと笑って言った。何気に霊夢のこういう顔を見るのは初めてかもしれない。

「それじゃ、そろそろ行きなさいよ」

「あ、そうね。それじゃあね」

 霊夢はさっきの微笑はどこへやら、いつもの無気力そうな顔に戻っていた。

「あ、そうだ」

 霊夢が何かを思い出したかのような言葉を言った。

「あんた、なかなかやるじゃない」

「……え?あ、ありがとう」

 弾幕ごっこのことよね?まさかそんなことを言われるとは思っていなかった。

 そして、あんなに言うのに苦労する「ありがとう」が、こんなにすんなり言えるとも思っていなかった。

 

 

――――――――――

 

 

「……ん……」

「……あ、起きた?」

 後ろのチルノが声をあげたので、声をかけた。

「……はっ!ここはだれ!あたいはどこ!」

「それを言うなら『ここはどこ、私はだれ』じゃない?」

「あー、そうともいう!」

 そうとしか言わないわよ。

「って、あれ?アリスじゃん。あたい大ちゃんだとおもったよ」

「……なんで?」

「だってアリスはあたいとしゃべらないでしょ?」

「私だって、あなたとは多少喋るわよ」

「そうだっけ?なんかアリスがかわったきがする!まえはこんなにアリスげんきじゃなかったもん!」

 ……あ。

 そういえば、なんで私チルノとこんな仲良く話してるの!?ちょっと浮かれてたわ……。

「え……あ……確かに、そうね……」

 気付くと同時に、声が出なくなる。

「あー!げんきじゃない!つまんないのー!」

 つまらなくて悪かったわね……。あ、そういえば。

 しゃがんで、おんぶしていたチルノを下ろす。

「あれ?あたいおんぶされてたの?なんかもちつくなーっておもってた!」

「……落ち着く、じゃなくて……?」

「うんそれだ!じゃあアリス、あたいについてこい!」

 そう言うと、チルノは走り出した。ちょ、こんなところで走ったら迷子になるって……。

 

 しばらくすると、ポツポツと雨が降ってきた。

 こんな時に雨か……。まあこんな雨、すぐに止むでしょう。

 と思ったのも束の間、ザーザーとすごい勢いで降り始めた。そして、雷まで鳴り始めた。ちょっと、これ肝試しとか言ってる場合じゃないわ!

「アリス!おへそをまもって!」

 私も小さい頃によく聞いたことをチルノが言う。

「あの……さ……雨宿り、しなきゃ……」

 チルノに声をかけるが、私の声は、雷鳴にかき消されてしまった。

「アリス!はやくいこう!」

 チルノはこのまま進もうとしている。あのチルノの声すらやっと聞き取れるくらいだ。私の声なんか、聞こえるはずがない。

 だが、この中を進むのは危険だ。どこかで休まなきゃ……。

 かと言って、辺りに雨をしのげそうな何かがある訳でもない。ここは進んで、洞窟なり何なりがあれば、チルノを引っ張ってでもそこに行けばいい。

 だが、強風と、早くもドロドロになった地面に足を取られるせいで、思うように進めない。

 そんな中、私は視界の隅で動く影を見た気がした。

 そちらを見てみるが、あるのは背の高い草と木ばかりで、特に異常はなかった。

「なんだ、見間違いか……」

 気付くとチルノとの距離が、少し離れていた。急いで追いつかなきゃ。

 気持ち早めに歩いていると、後ろから誰かに口を抑えられた。

「んー!?んんー!!」

 何!?妖怪!?口を抑えられているため、喋ることができない。自分の手で手を引き剥がそうとするが、一向に離れない。

 懸命に瞳を動かし、何者かを見ようとする。

 まず見えたのは黒色の髪。次に白い肌。そして……顔にある謎の空洞。そこから流れている、赤い液体。

「――――――――――!!」

 悲鳴にならない声をあげ、私は目の前が真っ暗になった。

 

「……アリス?」

 アリスの声が聞こえた気がして、後ろを向く。

 アリスの姿は、なかった。

「……アリス!どこいったんだ!!」

 まいごだ!アリスがまいごになった!

「さがさなきゃ……!」

 

 

「アリスー!どこー!」

 アリスはみつからない。

 このへんはぜんぶさがしたのに……。

 そう思っていると、目の前にいきなり女が現れた。

「だれだ、おまえ」

 女は何も答えない。

「おまえが、アリスをまいごにしたのか?」

 女は何も答えない。

「おまえ、あやしいな!これでもくらえ!氷符【アイシクルフォール】!!」

 吹雪のような弾幕が女を襲う。

「はっはっはー!どうだ!まいったか!!」

 女はずっと動かなかった。正しく言うと、動く必要がなかった。

「どうした!あたいのつよさにこしをうかせたかー!」

 ……あたいのこうげき、もしかしてきいてない?

 一瞬考えたことを、頭を振って無理矢理消す。きいてるよ!きっとこおったんだ!

 そう考え、女に近付く。

 いきなり、女の手がチルノに伸びる。

「わぁっ!?」

 チルノはその腕を避け、距離をとる。

「まだ生きてたのか!かくごしろ!!凍符【パーフェクトフリーズ】!!」

 弾幕を撃つ。今度はちゃんと女に向かっている。

 女は避けようと動くが、弾幕は凍ったかのように止まった。

 そして弾幕が凍っている間に、新たに弾幕を撃ち出す。それと同時に凍らせていた弾幕を動かす。

 その弾幕は周りの雨も凍らせて、雨は(れき)となり、弾幕の一つとなった。

 一発の弾幕が、女の足に当たってしまった。被弾した足が凍り始める。そこから徐々に氷は広がっていき、氷で足が固定された。女は動けずに、残りの弾幕を全てくらってしまった。

「やった……?」

 弾幕を全て撃ち、チルノが女の方を見ると、女の氷像が出来上がっていた。

「……やったー!!かったぞ!!やっぱりあたいはさいきょーだー!!」

 喜ぶチルノ。

「あっ!そうだ、はやくアリスをさがさなきゃ!」

 だがすぐに目的を思い出し、走り出した。

 だが、氷像の横を通り過ぎようとすると、パキッ、と何かがひび割れるような音がした。

 チルノが横の氷像を見る。先程の音の正体は、やはりというべきか、氷像からだった。

 しばらくすると、完全に氷は割れ、氷に覆われていた女が出てきた。

 そして、女はチルノを見下ろす。チルノは、そこで初めて、女の顔を見た。

「―――!!な、なによ!まだたたかうきか!ならあいてになってやる!」

 チルノは女の顔を見て、一瞬驚いたような顔をしたが、すぐにいつもの勝気な表情に戻った。

 しばらく女とチルノは睨み合っていた――女が睨んでいたかは分からないが――が、女は不意にチルノから目を離し、ゆっくりと歩き出した。

「おい!にげるのか!」

 チルノがそう言うと、女は振り向き、手招きをした。

「……ついてきてください、っていってるの?」

 女は頷いた。

「わかった!ついてってあげる!」

 チルノは女の後を付いていくことにした。

 

 

――――――――――

 

 

 目が覚めると、見知らぬ洞窟の中にいた。

「どこよ、ここ……」

 外を見てみるが、まだ豪雨は止まないようだ。

「そういえば、あいつは……!?」

 私をここまで連れ去ってきたのであろうあの女。あまり詳しく見てないけど多分女だったはず。あいつはどこに……?

 辺りを見渡すが、あの女はどうやらいないようだ。どこに行ったの?

 もしかして、チルノを―――。

 いやいや、そんなことは……ないとは思いたいが、可能性は否定できない。

 だが探しに行くにしても、ここがどこなのかも知らないし、たくさんの雨のせいか、霧がひどく濃い。

 それに、チルノなら大丈夫よ。もしかしたら、もう森の外に出ているかもしれない。

 そう考えていると、あの女が入ってきた。

「―――!!」

 改めて全貌を見て、背筋に悪寒が走る。すぐに人形を出し、この場を切り抜けようと考えていると、もう一人、誰かが洞窟に入ってきた。

「あ、アリス!」

 その人は、私の名前を呼び、こちらへ走ってきた。

「……チルノ?」

 なんと、その人物の正体は、チルノだった。

「えと……どうして、ここが……?」

「こいつにおしえてもらったんだ!」

 チルノがあの女を指差す。こいつに……?あの女を見るが、何もしてくる様子はない。

 そしてチルノは、あの女に近付き、

「アリスのばしょ、おしえてくれてありがとう!」

お礼を言った。

 すると、あの女は、スゥ……と薄くなり、消えていった。

 そして、しばらくすると、今までの豪雨が嘘のように止み、少し久し振りの夜空が見えた。

「さあアリス!行くぞ!」

「う、うん……って、……あなた、泥だらけじゃない……!」

 今まで視界が悪くて見えなかったが、チルノは泥だらけだった。

「ん?あ、ほんとだ」

 まさかこんなになるまで私を探してくれたのかしら。……まさかね。

「でも、アリスがみつかったから、よかった!」

 ……え?

「行くぞー!あたいについてこい!」

「お、おー」

 何故かこの時は、「ありがとう」が言えなかった。

 

 

「よっしゃー!おわったぞー!」

 あれからしばらくすると、すぐに出口が見えた。その間にまだ何か来るかと思っていたが、何も来なかった。

「【ここから西へ】だって」

 出口の横に立てられていた看板に書かれてあったことを読む。

「そこにみんないるかな?」

「えぇ、いるでしょうね」

 

 しばらく西に進むと、誰かが一人で座っていた。

「あ、肝試しお疲れ様」

 まあ行く途中から嫌というほど芋の匂いが漂ってきてたから分かってたけど、秋穣子だ。何故かは分からないが影斗がすごく恐れている人、いや、神。

「これ、ご褒美の焼き芋よ」

「わー!ありがとうみのりこ!」

 穣子は後ろを向いたままチルノに芋を手渡した。私ももらった。

「ねぇみのりこ!あたいたちね、森でへんな女にあったんだ!」

 チルノが森で見たことを語りだした。

「……へぇ。チルノ、その女って……」

 しばらく聞いていた穣子が、スッと立ち上がる。

「こんな顔を、していなかったかしら?」

 ずっと私たちに顔を向けなかった穣子が振り向いた。

 だが穣子の顔は、あの女の顔だった。

「うわあぁぁぁぁぁ!……はっ!びっくりしてない!」

 チルノが驚いたことを隠そうとする。チルノ、あんな悲鳴を上げておいてそれはないわ……。

 そう心の中で冷静にツッこむ私だが、実際悲鳴を上げなかったのは自分でもよくやったと思う。本当は声が出なかっただけなんだけど。

「……なんだ、反応が薄いわね」

 いつの間にか元の顔に戻っていた穣子。さっきの顔はどうしたの?そんなことより反応が薄くて悪かったわね。

「あれを見た後だから、余計そう感じちゃうわ」

「え……あれ、って……?」

「あれよ、あれ」

 穣子は左を指差した。そちらに顔を向けると、影斗と妖夢が倒れているのが見えた。

「え……」

「あ、心配しなくても大丈夫よ。怖くて気を失ってるだけだから」

 充分心配する要素があるような。

「まあ、あなたたちで最後だから、起こさないと困るのよ。ぶっちゃけ黒いのは、置いていってもいいんだけど」

 「黒いの」とは影斗のことだろうか。確かに黒髪だけど。ということは妖夢は「白いの」になるのかしら。

 しかし穣子、影斗を置いていく、って言ったとき、割と本気の目をしてたわね……。一体何したのかしら、影斗……。

 あ、こんなことを考えている場合じゃなかった。影斗と妖夢を起こさないと。

 まだ軽いチルノならおんぶすることが出来たが、影斗と妖夢は無理そうだ。私はそんなに力がない。

 とりあえず近付くと、

「お前らいい加減にしろよ……俺は飲めないんだ……」

「ダメです幽々子様……それ饅頭じゃないです……枕ですよぉ……」

と、寝言を言っていた。

 影斗はまだ分かるとして、妖夢はどんな夢を見ているのかしら?饅頭が枕?なるほど、分からないわ。

 まず妖夢を起こそうと、肩を持ち、体を揺さぶる。

「違いますって……それは障子ですったら……ん……え、あれ?」

 目を覚ました妖夢。完全に夢の世界に入っていたのだろう、「白玉楼が幽々子様に……」とか何とか言っている。

 さて、次は……。

「おい早苗……これ砂糖と塩間違えてるぞ……」

 まだ普通そうな夢を見ている影斗の番だ。

 妖夢と同じように肩を揺する。

「これ砂糖でも塩でもない……ん?なんだ、夢か……」

 影斗が目を擦りながら起き上がった。結局何に何を入れられていたのか。

「あれ?どうして皆いるの?」

「あなたが寝てたからもう追いついたのよ」

 私がそう言うと、「あ、そういえば肝試ししてたんだっけ」と影斗は言った。忘れてたのね……。

「さて、目を覚ましたことだし、行きましょうか」

 穣子がそう言って歩き出すと、影斗と妖夢がビクッ、と怯えたように体を震わせた。影斗はまだ分かるとして……妖夢はなんで?

 

 しばらく歩くと、湖に戻ってきた。いつの間に戻っていたのか、霊夢、早苗、大妖精、幽々子、紫――驚かす側の人たち――がいた。もちろん、私たちより出発したのが早かった魔理沙、霖之助、そして私とチルノが出発する前に見せつけてくれた藍と橙もいた。

「あら、お疲れ様」

「どうして俺たちより先に……」

「それはもちろん私のおかげよ」

 影斗の問いの答えに、紫がスキマを開く。相変わらず気味が悪い。

「そういや、肝試しのとき、大ちゃんと霊夢以外見なかったんだけ……穣子さんもです。紫たちを見てない気がするんだけど……」

 途中影斗が慌てて言い直した。確かに見てないわね。

「いや、いたわよ?影斗と妖夢が仲良く手を繋いでたのもちゃんと見たわよ?」

「「…………え?」」

 幽々子が少し悪い顔を浮かべて言ったが、影斗と妖夢は首を傾げる。だがしばらくすると、

「あれは違うぞ!あの時は必死だったんだ!!」

「私が腰を抜かし……あ、いや!少し転んじゃったんですよ!それで影斗さんに……ね、影斗さん!?」

「ああそうだ!!」

思い当たる節があったのか、急に慌てだした。

「ふぅん……。あ、あとアリスとチルノの距離がぐっと縮まったのも見たわ」

「え、あたい?」

 幽々子が話題を変えた。へぇ、アリスとチルノが……。ん?アリスって私じゃない?

 急に私が話題に出てきて、皆が私とチルノの方を見る。

「え……あの……」

 それにしても幽々子、もうちょっと言い方ってものがあるんじゃないかしら。誤解されそうな言い方よ、それ。

「ね、チルノ?」

「えーと、さいきょーってこと?」

 どうしてそうなった。

「まぁそんな感じよ」

「うん!あたいはさいきょー!!」

 ……それでいいのかしら。まあチルノがいいんならいいわ。

 というか結局どこで見てたのかしら。

「じゃあそろそろ片付けして帰らない?時間ももう遅いでしょ」

「あ、そうね。そうしましょうか」

 霊夢の提案に、紫が賛成する。

 確かに、肝試しを始めてからかなりの時間が経っている気がする。あくまでも体感だけど。それにもう疲れたわ……。家に帰って休みたい。

 

 魔理沙がサボって逃げ出して霊夢に踵落としをされたり、皆が紫のスキマにゴミを放り込んだりしたりと、途中色々あったが、無事に片付けは終わった。

 

 




霊力と魔力が合わさるとどうこう、って設定はオリジナルです。……これで公式設定だったらどうしてやろうか。
なんかアリスがヒロインみたいになってるのは気のせいです。
それでは、また次回。

-お知らせ(?)-
この度、この小説の……うん、主人公の影斗を、秘幻さんの小説、『東方混純録♦︎次元を超えた希望』に出させていただきました!是非見てみてください!
また、その小説には影斗の他にも、たくさんの方々の小説のオリ主が出ているので、そちらの小説も是非見てみてください!どの小説もとても面白いです!
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