ハイスクールBB -レジェンド・オブ・BraveBattleHEROs別史02-   作:龍牙

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バレンタイン特別編 後編

「おい、イッセー」

 

「言うなよ」

 

「あの変態共どうにかしろ、先頭の連中はお前の友達だろうが!?」

 

「止められると思うのかよ!?」

 

「「『待ちやがれー!』」」

 

 現在、祐司と一誠は必死に校舎の中を逃げ回っていた。……捕まったら殺られる。そんな雰囲気を纏った集団になど会話を呼び掛けるのは無理が有るだろう。

 

「ってか、こんなに騒いでるのに教師も生徒会も何で出てこないんだよ!?」

 

「祐司、叫んでないで今は逃げろ!」

 

 はっきり言ってスダ・ドアカワールドでの騎士ガンダムだった頃のスペリオルドラミゴンに鍛えられている祐司に悪魔になってから身体能力も高くなっている一誠相手に引き離される事無く追走できているしっと団の嫉妬パワーは凄まじい物である。

 

「せ、精神が肉体を凌駕しているって言うのか、あいつ等!? って、祐司!?」

 

「チッ! 追っ手が下から来るぞ!」

 

「お、おう!」

 

 手すりに当たる部分を滑り降りながら隣の階段に飛ぼうとした瞬間、下の階から迫ってくるしっと団の援軍を確認、

 

『すまない、今更ながらあのマスクから“頑駄無結晶(ガンダムクリスタル)”に匹敵する力を感じる……』

 

「って、おい、武者ウイングゼロ!? ……結晶鳳凰(クリスタルフェニックス)叔父さんが聞いたら卒倒するぞ、それ」

 

『同感だ。……方向性は完全に真逆だ』

 

 ぶっちゃけ、闇の化身やその配下もパワーアップできても被るのを拒否したくなるオーラを纏っているマスクだ。そんな物をよく被る気になったのか……それ以前に、そんな物をどうやって手に入れたのか。心底疑問である。

 

「おい、イッセー、あいつらのパワーアップはあのマスクが原因かもしれない」

 

「嘘だろ!? 神器(セイクリッド・ギア)とでも言うのかよ、“あれ”が!? おい、松田、元浜、そんな物何処で手に入れたんだよ!?」

 

 神器云々の所は小声で言っていたが思わず叫んでしまう一誠だった。

 

「違う、しっとドライブと……」

 

「しっとマッハだ!」

 

「だが良いだろう、これを手に入れたのは一週間前……」

 

「女子から言われない暴力を受けてお前達への嫉妬の炎を燃やしていた頃……」

 

 誇らしげに語る松田と元浜……もといしっとドライブとしっとマッハ。

 

 

 

 

 

『その炎、気に入った!』

 

 突如響き渡る野太い声に驚きながら周囲を見回すと、学園の裏庭では無く妙な宇宙空間もどきに居た。

 

「だれだ!?」

 

「ってか、ここは何処だよ!?」

 

『はははは、此処は全ての嫉妬の戦士の魂が集う『しっとスペース』! そして、我が名は宇宙の何処かにある『しっとの星』に住む『しっとの父』! 君達のしっとの炎を感じ此処に呼び寄せた!』

 

 突如謎空間に現れたプカプカと浮いている惑星と同じ柄のマスクに二本角をつけてパンツ一丁でマントを羽織った男……

 

「「うわー、変態だ!」」

 

「変態では無いわ~!」

 

 ―しっとビーム!―

 

「「うぎゃー!」」

 

 突如目から放たれた怪光線に吹っ飛ばされる二人に、しっとの父はパンツの中から二枚のマスクを取り出す。

 

『さて、君達のしっとの炎に感動した。よってこれをやるので、新たな戦士として頑張れ』

 

「「って、何がなんだかわからねえよ!」」

 

 その後、しっとの父からマスクの力と使命を教わった二人はそのまま伝説のしっと戦士『しっとマスク一号』に一週間かけて鍛えられたのだった……。

 

 

 

 

 

「と言う訳だ!」

 

「分かったか!?」

 

「……新手の……神様なのか?」

 

「……どう考えても宇宙人だろう……」

 

 どっちにしても、そんな怪しげな相手の勧誘に乗る時点でどうかと思うのだが……

 

「兎も角、武器になりそうな物を探すぞ、イッセー!」

 

「お、おう!」

 

 祐司の提案に即座に同意する一誠。流石に一般市民相手にガンダムに変身したり神器使ったり等と言う事は出来ない。……そう、宇宙の変態から怪しげなアイテム貰った変態だったとしても、相手は悪魔のことなど知らない一般市民なのだから。

 

「逃がさんぞ!」

 

「撃て撃て!」

 

 ドアの様な物が付いた銃を撃ちまくるしっとドライブとしっとマッハだが、それは壁や廊下に当たるだけで二人には当たっていない。

 

「よし、此処だ!」

 

「って、逃げ込む意味無いだろう!?」

 

「武器になりそう物くらい有るだろ!?」

 

 そう言って一誠が飛び込んで行ったのは生物室。ある物を適当に武器にしようと考えていたわけだが、そこに飛び込んだ二人の目に飛び込んだのは打ち上げ花火を此方へと向けて構えている赤、青、緑、黄色、ピンク、オレンジの六色のマントの集団と何時の間にか怪しげな集団の裏で踏ん反り返っているしっとドライブとしっとマッハ。

 

「って、何時の間にかあの集団居って来てない!?」

 

 後ろを振り返ると黒マントの集団は何時の間にか居なくなっている。

 

「ふははは! ここがお前達の終着駅だ!」

 

「やれ、しっとレンジャー! 情け無用ファイヤー!」

 

「「「「「「ファイヤー!!!」」」」」」

 

 しっとドライブとしっとマッハの号令に従って打ち上げ花火を撃ち出すしっとレンジャー。

 

「「しゃれになんねだろー!!!」」

 

 

―ドッカーン!!!―

 

 

「ふはははは! 悪は滅んだぞ、マッハ!」

 

「やったぞ、ドライブ!」

 

「「「「「「これぞ、勝利のしっと魂!」」」」」」

 

 人二人を吹飛ばしたというのにその成果を喜ぶ一団が其処に居た。人としてどうなのだろうか?

 

「正しいに決まってるだろうがー!」

 

「モテル男が悪いんだよ、ちくしょー!」

 

 魂の叫びを上げる二人だった。

 

 

『お・ま・え・ら・な・-』

 

 

 地獄の底から響き渡る声、

 

「な!?」

 

「バ、バカな! 何故生きている、黒野祐司!?」

 

「いや、イッセーも生きてるぞ!」

 

 流石に修行の一環でリアル形態の武者ナタク相手に逃げ回っただけの事はある。

 

「ふ……ふふふ……」

 

 

《Break up……!!》

 

 

 ブレイクガンナーを左手に持って銃口型スイッチ・ディストラクションマズルを胸の前で掌に押し付けた。

 

「覚悟は出来てるんだろうな、変態共!!!」

 

 トリコロールカラーの魔進チェイサーに変身する祐司。

 

「待てー! なんだ、それは!?」

 

「俺に質問するな!!!」

 

 叫びと共に金色のドラゴンを思わせるバイラルコアをブレイクガンナーにセットする。

 

 

《チューン……チェイサー ドラゴン……!》

 

 

 スペリオルドラゴンの翼と肩パーツが装着され、顔には巨大なドラゴンの頭状のパーツが装着される。

 

「天誅だ!!!」

 

 両肩のドラゴン状のショルダーパーツと頭部のドラゴンヘッドから打ち出された火炎弾によって吹飛ばされる変態集団だった。

 

「ハァハァハァ……あっ、父さん?」

 

 頭部のドラゴンヘッドを外して父親……スペリオルドラゴンからの連絡に答える祐司。どうやら、しっとの父と名乗る変態はスペリオルカイザーだけでなく白いひげの冥府の神様も参戦して袋にされて元の世界に強制連行されたらしい。

 

 

 

 こうして、あまりにもバカらしい戦いは集結したのだった。

 

 まあ、祐司の元に有ったブレイクガンナーとスペリオルドラゴン使用のバイラルコアも何時の間にか消えていた。

 だが、この世に愛が有る限り嫉妬もまた無くならない。第二、第三のしっとマスクは藍がある限り現れる。

 

 

 

 

 

 

おまけ……

 

「祐司兄さま」

 

「祐司」

 

 気絶したままの一誠を保健室まで運んだ帰り、小猫と蛍の二人に偶然出会った。

 

「ああ、二人ともおはよう。でも、今日はどうしたんだ、こんな時間にオカルト研にって?」

 

「そ、それはですね……」

 

「う、うん……」

 

 顔を真っ赤にしてモジモジとしている二人の少女。

 

「「……こ、これチョコ(です)」」

 

 耳まで真っ赤になっている二人から差し出されたチョコを受け取って、これを作っていたから麻からオカルト研に行っていたのだろうと理解した。

 

「ありがとう、二人とも」

 

 毎年の事だが、やはり嬉しいものは嬉しい。何時までも一緒に居たいと思う……大切な二人と。

 

 

 

 

 

 




一応……黄金龍の眷属のメンバーは祐司を含めて五人の予定だったりします。祐司を除くと意味の有る数ですよ4人は。


なお、スペドラ様使用のバイラルコアの他にもクリスタルフェニックス様使用のバイラルコアもあったりします。一緒に帰しちゃったせいでガンダルワールドの神様使用のコア、原作ドライブの世界で本家の魔進チェイサーが一時的に使っちゃってたりと言うネタも投下しておきます。
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