Infinite Breakers   作:吉良/飛鳥

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マッタク持って、お前がベースだと白雪姫もお転婆が過ぎるな?By夏姫      私ベースじゃ仕方ないわよ♪By刀奈     其れで済ます楯無さん、恐るべし!By一夏


Break102『Love&Purge:楯無ルート攻略中』

Side:夏姫

 

 

――【第二章。一人ぼっちの白雪姫】

 

 

……真っ白な空間にそんな事を見た瞬間に、アタシは目を覚ました――昨日は刀奈に膝枕をして貰って寝たんだが、此れはゲームの世界だから本当に寝ていたと言う訳では無いのだろうな。

恐らく現実世界では三十秒程度しか経過していないだろうからね……其れは其れとして、刀奈は何処に行ったんだ?

小屋の中を見渡しても刀奈の姿はない、と言う事は外に出たのだろうか?……命を狙われている立場だと言うのに不用心と言うか危機感が足りないと言うか――否、此れまで暗殺者を返り討ちにして来た自信があればこその行動かも知れないな。

だが、アタシと言う例外が居た訳だし、女王が山田先生だった事を考えると、スコールさんや千冬さんが暗殺者として登場する可能性は低くない。寧ろ高いと考えて良いだろう……出来れば出てきて欲しくないけれどね。

 

取り敢えず、刀奈を探しに行くか。昨日出会った場所とこの小屋は其れ程距離が離れていない事を考えると、刀奈の行動範囲は其れ程広くはない筈だからね――恐らくは、この小屋を中心に半径二十メートル程が行動範囲と見て良いだろう。

で、その行動範囲に入って来た者に対して、様子を伺いながら自分を狙って来た相手と判明したら攻撃すると言った所か?……まぁ、其れならば何でアタシは攻撃されたのかって事になるんだが、夜遅くに行動範囲内に入って来た相手だから否応なしに刺客と判断したんだろうな多分。

 

それにしても、今日もいい天気だな?まぁ、所詮は作られた世界だから雨は降らないのかも知れないけどな。

だが其れは其れとして、手入れをされてない林と言うのは此処まで鬱蒼とするモノなのか?……『山林は人の手を入れなければならない』と聞いた事があるが、其れは正しかったと言う事か。

……我ながら、こんな場所をよくもまぁ夜の暗闇の中歩いて来たモノだ。

さてと、刀奈は何処だ?食料になる木の実でも探してるのか?……其れなら未だしも、『お肉も必要よね♪』とか言ってイノシシやクマを狩ろうとしてたら如何しよう?……その時は、アタシが加勢すれば問題ないのかな?

 

 

 

――ガサ……

 

 

 

「!?」

 

なんだ、今の音は?

小屋の向こうから聞こえたが……まさか、暗殺者か?――だとしたら無視する事は出来ん……刀奈に近付く前に叩き伏せる。……気づかれない様に音を立てずに抜き足差し足忍び足だ。

……音が聞こえたのはこっちの方だが…………はい?

 

 

 

「ふふふふ~ん♪」

 

「……刀奈、お前何してるんだ?」

 

「え……?」

 

 

 

移動した先では、刀奈が小川で水浴びをしていましたとさ。

で、水浴びをしている以上は服は着てない訳で、アタシの前には一糸纏わぬ姿の刀奈が……多分現実世界のモニターでは大事な部分が刀奈の腕やら木の枝で隠れてるんだろうが、アタシにはバッチリ全部見えてる訳であって……

 

 

 

「ななな、夏姫!?何をしてるのよ!!」

 

「其れはアタシのセリフだ。此処は外だってのに、何て格好してるんだお前は?」

 

そもそもにして、命を狙われてる立場だって言うのに危機感無さすぎだろお前……アタシだったから良かったようなモノの、此れが女王の雇った暗殺者だったら殺されてるぞ刀奈?

 

 

 

「大丈夫よ、徒手空拳でも戦う術は身に付けているし、相手が男だったらこの姿を見たら油断するでしょ?」

 

「だとしても、一応は恥じらいと言うモノをだな……」

 

「其れは…………夏姫、危ない!!」

 

「え?」

 

 

 

――ゴォォォォォォン!!

 

 

 

「たわば!?」

 

刀奈が何かを言った直後に頭部に強烈な衝撃を感じ、アタシの意識はブラックアウトした……恐らくは此れもゲームの演出なんだろうが、そうであっても改めて言わせてくれ、どんな世界だこの白雪姫は?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Infinite Breakers Break102

『Love&Purge:楯無ルート攻略中』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ん……んん?此処は、刀奈が暮らしてる小屋か?

 

 

 

「……目を覚ました?」

 

「刀奈?」

 

……つぅ、頭が痛いな?何で……って、そうか刀奈の水浴び現場に遭遇した直後に頭に凄い衝撃を感じたんだったな……刀奈が攻撃して来た訳でもないのに、アレは一体何だったんだ?

 

 

 

「アレはその、何と言うか不幸な事故だったわね?

 夏姫の頭に、老木の枝が落ちてきたのよ……其れも可成り大きなのがね――頭が身体にめり込んだように見えたんだけど、身体に何処かオカシナ所は無いかしら?」

 

「特に不調は無いが、敢えて言うなら少し頭が痛いかな?」

 

「まぁ、そうでしょうね?……ほら、頭を見せてみて。」

 

「!!」

 

オイコラ触るな、痛いだろ。

と言うか、仮想現実の世界で痛みを感じるって如何言う事だ?このゲームを作った奴は、VRでのプレイを想定してたのだろうか?……だとしたら、凄いとしか言いようがないな。

VRの技術は確かに進んではいるが、未だ五感を再現するには至ってないのだからね。

其れよりも刀奈、少し近付き過ぎじゃないか?

 

 

 

「こうしなきゃ見えないでしょうに……あっちゃー、結構大きなコブが出来てるわね。……あれだけ大きな枝が落ちて来たのだから、此れも当然か。」

 

「自分で言うのも何だが、頑丈な身体だな。」

 

「そうね、ちょっと驚いてるわ。

 普通の人間だったら最悪即死、良くて頸椎損傷間違いなしなのに君はタンコブだけで済んでる――大凡普通に人間には思えないわ……其れこそ何らかの訓練を受けてないとアレに耐える事は出来ないと思う。

 其れで済んでるのは、きっと無意識に点をずらしてダメージを逃がした結果だと思うし……そんな事が出来るのは暗殺者みたいな特別な訓練を受けた人間じゃないと大凡不可能よ。」

 

「……アタシが暗殺者だと言う疑念が再燃してしまったか?」

 

「ううん、こうしてみる限り、貴女が人を殺められるような人間には見えない――少なくとも、自分に敵意の無い相手を殺すようには見えないのよ。」

 

 

 

……まぁ、其れは正しいよ刀奈。

アタシは敵対する相手には一切の容赦はしないが、敵対の意志がない者、自ら敗北を受け入れて降参した相手の命を奪う様な事はしない――まぁ、だとしても、相手が救いようのない外道であるのならば、命乞いをされても滅殺するがな。

 

 

 

「あらあら、中々に過激ね?」

 

「そうは言うが、現実世界のお前も似たようなモノだからな?さっきも説明したように、お前は暗部の長だ……だからアタシもお前も、其の手は血で汚れているんだ。

 敵対する相手に、今さら慈悲を与える訳がないさ。」

 

「……敵対する相手に慈悲は無いと言う点は同意するわ……敵に慈悲を与えた瞬間に、背後からグッサリだなんて言うのは笑い話にもならないもの。

 だけど、其処まで警戒する相手が居ないのもまた事実なのよねぇ……一週間ほど前に来た相手なんて、アッパー掌底喰らわせてからタイガードライバー85を喰らわせたらそのまま伸びちゃったからね?」

 

 

 

大凡命を狙われてる奴のセリフとは思えんな?……それと、そのコンボを喰らったらどんな屈強な奴だって大抵は伸びると思うぞ?

顎に一発喰らわされて脳を揺さぶられた直後に、脳天を地面に突き刺されたら伸びない方がオカシイ。寧ろ生きてた事が奇跡と言うレベルだよ。

と言うか、記憶がないのに何で必殺レベルのプロレス技が使えるのかが謎過ぎる……表層記憶は失っているが、深層記憶は失っていないと言う事だろうか?……多分そうなんだろうな。

 

 

 

「ところで夏姫……」

 

「ん、如何した?」

 

「貴女は昨日、私はIS学園だっけ?そこの生徒会長で、貴女の彼女で、この世界は夢みたいなモノだと言ってたわよね?

 其れについてはマッタク覚えがないから完全に信じる事は出来ないのだけれど、其れは其れとして、貴女は昨日『大体の流れは知っている』と言ってたわよね?其れは何故かしら?」

 

「あぁ、其れか。」

 

答えだけを言ってしまうのであれば、この世界は『白雪姫』と言う御伽噺の世界がベースになってるからだな……白雪姫、つまりお前が主人公の御伽噺だよ。

可成り有名な話で、世界的にも知らない人を探した方が早いんじゃないかと言う位だ。

 

 

 

「私が主人公の御伽噺……その内容を知っているから、貴女はこの先に起こる事も知ってるって訳か――参考までに、その白雪姫って言うのはどんなお話なのかしら?」

 

「自分の美貌こそが世界一だと思っているある国の女王が女の子を産むんだ。

 その女の子は白雪姫と名付けられ、誰もが絶賛する程の美少女になるんだが、自分こそが一番だと思ってる女王は其れを認めたくなくて、真実を告げる魔法の鏡に問うんだ、『この世で一番美しい人は誰か』とね。

 魔法の鏡に感情はない、只真実を告げるのみの存在だからこう答えたんだ『其れは白雪姫です』って。

 其れを聞いた女王陛下は、あろう事か実の娘に嫉妬して、自分が世界一であるために白雪姫を城から追放して亡き者にしようとするんだ。」

 

「ふぅん?其処までは今の状況と大体同じね。」

 

「此処まではな。」

 

其処から先が大分違ってるんだ。

城を追放された白雪姫は、女王から白雪姫の抹殺を命じられた猟師だか狩人が機転を利かせて白雪姫の死を偽装して白雪姫を逃がして、その後白雪姫は森の中で七人の小人と出会って一緒に暮らすようになるんだ……だけど、今のお前はこの小屋で暮らしてるんだよなぁ。

 

 

 

「あら、そんな展開になってるの?私を逃がした狩人なんてのも居なかったけど?」

 

「え、そうなのか?

 だが、城で会った女王は猟師が白雪姫の心臓を持って来たと言っていたぞ?……其れはつまり、この森のイノシシを狩って、その心臓を『白雪姫の心臓』として女王に献上した事になるんだが――此れは、女王の放った刺客の一人が独断で行った事になってるのかも知れないな。

 其れならば、お前が昨日アタシに襲い掛かって来たのも納得できる――お前は自分の死が偽装された事を知らないのだからね。」

 

「成程、御伽噺とこの世界では随分と違いがあるのね?……それで、白雪姫は最終的にどうなるのかしら?」

 

 

 

魔法の鏡が改めて『この世で一番美しい人は白雪姫です』と答えた事で、白雪姫は死んでないと知った女王は、毒リンゴを作って其れを白雪姫に食べさせて殺そうとするんだ。

毒リンゴを食べさせる役は魔女だったり、変装した女王だったりとまちまちなんだが、毒が塗ってない部分を自分が食べて安心させた後で毒のある部分を白雪姫に食べさせると言うのは略共通してるよ。

で、毒リンゴを喰らった白雪姫は死んでしまうのだが、たまたま森を通りかかった王子様が白雪姫に見惚れてキスをしたらどういう絡繰か蘇生して、王子様と結ばれてハッピーエンドと言うやつだ。

因みに、最近の絵本では削除されているが、古い絵本だと白雪姫を殺そうとした女王は、真っ赤に焼けた鉄の靴を履かせられ、踊りながら死んだと言う過激な末路が記されているモノもあるな。

 

 

 

「一口齧っただけで即死するってどんな毒なのかって事と、意識のない女性に行き成りキスする王子って如何なのかって言うののどっちから突っ込みを入れれば良いのか分からないわ!」

 

「取り敢えず王子はクズ野郎。女王は人格破綻者で間違い無いだろうな。」

 

「その意見には諸手を挙げて賛成するわ。

 其れにしても夏姫、貴女の言う事が全て真実だとしたら、この世界に来ると言うのは貴女にもそれなりのリスクがあったんじゃないかしら?」

 

 

 

だろうな。

最悪の場合はアタシも未帰還者になってしまう可能性もゼロじゃなかっただろうさ――だが、其れが何だ?未帰還者になるかも知れないリスク等知った事か。アタシは、お前を取り戻すためならば地獄の閻魔にだって喧嘩を売る覚悟がある。

何よりも大切な人を助ける為にリスクマネジメントなんてやってられるか……リスクマネジメントをした結果、大切な人を失ってしまったなんて事になったら、後悔してもし切れないからね。

お前は、もうアタシの中では何物にも代えがたい存在になってるんだよ刀奈……アタシがお前を助けに来た理由は、其れが一番大きいさ。

 

 

 

「……キスをされるなら、見ず知らずの王子様よりも貴女の方が良いと思ったわ夏姫――でも、貴女の話を聞く限りだと、今の状況は御伽噺の白雪姫とは大分解離してる訳ね?

 其れって夏姫的には大分ヤバくないかしら?……白雪姫の原作知識が通じない世界なのよね此処って?」

 

「其れはそうなんだが、其れ程焦りはないと言うのが正直な所だな――どこまで改変されてるかは知らないが、この世界の白雪姫のストーリーは、女王か、女王の放った最強の暗殺者を倒す事でエンディングになるんだと思う。

 そうであるのならば、原作から解離していようともやるべき事は見えているから、其れをやるだけの事さ――仮想現実とは言え、アタシの刀奈に手を出した奴等は問答無用で滅殺だからね。」

 

 

 

――轟!!

 

 

 

「……一瞬、髪と目が赤くなった気がしたんだけど?」

 

「其れは気にするな刀奈。アタシは殺意の波動に目覚めた訳じゃないからね――まぁ、其れは其れとしてもだ、その服だと動き辛くないか刀奈?

 白雪姫の衣装としては間違ってはいないんだが、暗殺者に襲われた時に対処し辛いんじゃないか……昨日、アタシに組み伏せられたのもその服が原因だろうに。」

 

「ん~~……確かに動き辛くはあるんだけど、他に服がないんだから仕方ないじゃない?――其れとも貴女は、私に裸で過ごせって言うのかしら?」

 

「まかり間違ってもそんな事は言わないから安心しろ――と言うか常時そんな格好で居られたらアタシの神経の方がすり減ってゼロになるからね。

 だが、他に服が無いと言うのならば何処かから調達しないとだな……街に出るのはリスクが高すぎるから、女王の放った刺客を締め上げて引ん剥くのが最も効率が良いか……可能ならば、そいつから武器を奪ってしまった方が良いかもな。」

 

「まぁ、私は街に出ても良いと思うんだけど、貴女がリスクが高いと言うのなら其れは止めておいた方が良さそうね……でも、服は兎も角何で武器まで奪う必要があるのかしら?」

 

「正直、昨日使ってたナイフだけじゃ不安しかないからね。と言うか、その小さなナイフじゃ余程間合いに入り込まない限り相手に致命傷など与えるのは不可能だからな。

 ……昨日アタシと会うまで、よくもまぁ刺客を返り討ちに出来たな刀奈?」

 

「言われてみてば確かに……よくもまぁ、ナイフ一本で此れまで生きて来たわよね。」

 

 

 

マッタクだな。

そんな訳で女王の放った暗殺者を見つけて身包み剥いで来るわ。

お前は小屋から出るなとは言わないが、出来るだけ小屋から離れない範囲で行動してくれると助かる……少し退屈かも知れないが、白雪姫であるお前が死んでしまったらその時点でゲームオーバーだから、お前が生き延びる為に出来る事は、思い付く限り全部やっておかねばだ。

尤も、アタシが居る限りお前は死なせないし、必ず現実に連れ戻すけれどね――其れがアタシの最大の目的だしな。

 

 

 

「……何で、貴女の言う現実世界の私が貴女に惚れたのか、ちょっと分かった気がするわ――この、おっぱいの付いたイケメンが!!」

 

「其れは褒め言葉として受け取っておくよ。」

 

しかしまぁ、誰が最初に言ったんだろうな、カッコいい女子を『おっぱいの付いたイケメン』と言うのは……取り敢えず最初に言った奴を殴りたい。もっと言うのであればゴッドハンド・クラッシャーで粉砕したい気分だよ。

最高の人類の作成を目指していた連中が最高傑作と位置付けたアタシは、人を超えた超人所か、神に匹敵する存在とも言えるから、神の必殺技を使えてもおかしくないと思うしな。

 

「時に、刺客を伸して身包み剥ぐのは良いとして、他に何かアタシに出来る事ってあるか?」

 

「そうね?……もし可能ならばどっかでお肉を調達して来てくれるかしら?

 キノコや山菜の料理はヘルシーで良いんだけど、其れも続いてるとやっぱりガッツリお肉を食べたくなってくるのよねぇ……なんか、骨付き肉をガブッと行きたい気分だわ♪」

 

「肉ね、了解した。」

 

「お願いね♪」

 

 

 

やれやれ、現実世界でも幻想世界でも刀奈の人懐っこい笑みは変わらないな――その笑顔で言われたら、自分から提案した事ではあったとしても断る事なんて出来ないだろうに。

取り敢えず目的を果たしに行くか。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・

 

 

 

さてと、そんな訳で林の中を散策してたら、実に都合よく女王の放った暗殺者とエンカウント――此れもまたゲームのイベントの一つなんだろうな。

しかも現れた相手は女暗殺者……学園やISRIの関係者が扮してる訳じゃないのを見ると、完全にイベント用のモブ敵って事なんだろうが、其れも今は如何でも良い事だ。

相手が女暗殺者ならば、刀奈の新しい服としては申し分ないからね……流石に男物を着ろと言うのは如何かと思うからね。

 

「お前、白雪姫を殺しに来た暗殺者だな?」

 

「如何にも……貴女は?」

 

「アタシは、白雪姫の守護者……否、此処は少しカッコつけて騎士とでも言っておこうかな?――何にしても、アタシが居る限り白雪姫は殺させない。」

 

「なら、先ずは貴女を殺すだけの事。」

 

「やってみろ。お前ならば出来るかも知れないぞ?」

 

とは言っても、アタシが負ける事は先ず無いんだけどね。

だって、この世界では反則技とも言える銃がある訳だから……一般的なベレッタを改造したサムライエッジはマグナムなんかと比べれば威力は劣るモノの、銃の無い世界では充分に超兵器になるからな。

取り敢えず服は無傷で手に入れたいから脳天撃ち抜いて終わりにするか……ゲームのキャラならある意味でマッタク躊躇なく殺れるし、そもそも刀奈を殺しに来た奴を返り討ちにするのに罪悪感なんぞ欠片も無いからね。

 

 

 

――パン!!

 

 

 

だから、向かって来た女暗殺者の眉間を撃ち抜いて一撃必殺……血飛沫が出ないのは、流血表現の自主規制って事か。

で、絶命した女暗殺者はそのまま消えてしまったのだが……

 

 

・白雪姫の衣装『戦姫の装束』を手に入れました。

・武器『ダンスマカブル』を手に入れました。

・戦闘報酬5万円を手に入れました。

 

 

敵を倒して報酬を得るってRPGか?

アドベンチャーとRPGが融合してるのかこのゲームは……だがまぁ、刀奈の新たな服と武器が手に入ったのだから良しとするか――服は女暗殺者が着ていたモノとは異なるが、黒を基調としたノースリーブの上着と後ろ半分にスカートの様な装飾の付いたハーフパンツの衣装(イメージはFFⅦACのティファの衣装)は刀奈に似合うだろうからね。

其れと武器も、二本の片手剣だが、柄の部分で連結できるようになってるみたいだから此れもまた刀奈にはピッタリの武器だ――刀奈はジャスティスのビームサーベル二本を連結させて使うのを得意としていたからな。

金については……後で簪に渡すとしよう。

 

そう言えば、出来れば肉が食べたいと言ってたっけか?……オイ、其処の野ブタもといイノシシ、今夜のアタシ達の糧となれ。

 

 

――パン!!

 

 

・アイテム『イノシシの肉』を入手しました。

 

 

 

……まぁ、そうなるよな。

取り敢えず此れで目的は果たしたので、刀奈の小屋に戻って来たんだが……何で刀奈の姿が小屋の中に無いんだろうな?……小屋に閉じこもってろとは言わなかったから、何処かに出かけたのか?

小屋からあまり離れるなと言っておいたから、遠くまでは言ってないと思うが……探してみるか。

 

 

→森の北側

森の南側

森の東側

森の西側

 

残り移動回数2回

 

 

っと、此処で選択肢か……前回と違って移動回数は二回か……まずは無難に一番上の森の北側だな。

 

 

で、選択したと同時に場面が移って……アレは乱か?丁度良かった。おい、乱。

 

 

 

「夏姫お姉ちゃん!昨日は何処に行ってたの?心配したんだよ!」

 

「あ~~……其れに関してはすまなかった。実は面倒事に首を突っ込んでしまってな、暫く別の所で暮らす事になったんだ……」

 

「え?お姉ちゃん、居なくなっちゃうの?」

 

「一時期だよ一時期。解決したらまた戻って来るから、そんな捨てられた子犬みたいな眼で見ないでくれ、何だか罪悪感がハンパないから。」

 

「なら事情くらい聞かせてよ?アタシ達って家族みたいなもんでしょう?」

 

「昨日話した事は覚えてるか?この先の小屋に女の人が住み始めたって話だ――その女の人と言うのは、大きな声では言えないが実は白雪姫本人だったんだ。」

 

「えぇ!?其れってマジ!?」

 

 

 

本気と書いてマジだ乱。

其れでな、白雪姫は暗殺者に命を狙われているからアタシが彼女の守護者になる事にしたんだ……だから、事が一段落するまでは戻れないって訳だ。

 

 

 

「お姉ちゃん……そうだね、お姉ちゃんはそう言う人だよね。」

 

「ま、何かあった時には頼らせて貰うさ――後、怪しい奴を見かけても近付くなよ?」

 

「もう、子供じゃないよお姉ちゃん!!」

 

「ハハ、そうだったな。悪い悪い。」

 

北側のイベントは此れでお終いか……で再び選択肢。

今度はそうだな、森の東側に行ってみるか。

 

 

で、あそこに居るのは……おーい、簪。

 

 

 

「……あっ!

 鈴!夏姫が帰って来た……!」

 

「あんですって~?

 夏姫!アンタ何処へ行ってたのよ!アタシ達がドレだけ心配した事か……!」

 

「スマナイ、面倒事に首を突っ込んでしまってな。」

 

「……この先の小屋に行ってたんだよね?」

 

「まさか、そこに住み始めた女と……あんな事やこんな事をしてたんじゃないでしょうね?」

 

 

 

……鈴さんや、何だってそんな発想に至るのでしょうか?――いやまぁ、現実世界のアタシと刀奈はあんな事やこんな事は既にしているけど、この世界ではまだ何もしてないぞ?

其れこそキスすらしてないプラトニックな関係だ。

 

 

 

「あんな事やこんな事?何それ?」

 

「簪、其れはまだ知らなくても良い事だから聞かないでおこうね?其れを知るのは、お前の生涯の伴侶となる相手が出来てからで十分だから。」

 

「そうなの?

 だけど夏姫、そんな素性の知れない人の所に何しに行ったの?」

 

 

 

素性が知れない、ね……お前と刀奈は現実世界では姉妹の見本とも言うべき仲のいい姉妹なんだが、其れも知らない訳か。

取り敢えずその問いに応えるのならば、少しばかり心配な事があったから、いろいろ事情があって此れから一緒に暮らす事になったんだよ。

 

 

 

「暮らすって、その女と二人きりで!?」

 

「事情って何?」

 

「実はな、小屋で暮らしてる女の人と言うのは白雪姫本人だったんだ……アタシが本人から聞いたんだから間違いない筈だ。」

 

「へ?あの小屋で暮らしてたのってマジで白雪姫だったの!?……って、そう言えば夏姫、アンタ白雪姫は命を狙われてるとか言ってなかった?」

 

「もしかして……白雪姫の命を守るために?」

 

 

 

……まぁ、そんな所だな。

取り敢えず白雪姫はアタシが一緒に暮らすのを了承してくれたし、其れなりに信頼してくれてるみたいだから――だから心配するな。白雪姫は必ず守るし、アタシだって死にはしないからな。

 

 

 

「はぁ……貴女がそう言うのならアタシは何も言わないわ――って言うか夏姫は自分の正義は絶対に曲げない所もあるからね。

 だけど、絶対に死ぬんじゃないわよ?死んだらぶっ殺すからね!!」

 

「鈴、其れは色々矛盾してる気がするわ。」

 

死んだらぶっ殺すとは、朽ちた肉体から離れた魂を殺すと言う事なのだろうか?……其れは何処の滅殺の拳だと言う話になるんだが、二回の移動では刀奈を見つける事は出来なかったか。

一体何処に行ったんだアイツは?イベントが終わったら日が傾いているし……兎に角、小屋の周囲を探してみるか――って、オイ。

 

 

 

「え?」

 

「またか……此れもゲームのイベントなのか?」

 

もしかしてと思って小川の方に行ってみたら、又しても刀奈が水浴びをしていましたとさ……さっきと違って、夕陽に照らされた刀奈の裸体は芸術的な美しさだなうん。

女王が嫉妬するのも納得だわ。

あ~~……取り敢えず、なんだ?暗殺者を締め上げてお前の服と武器を持って来たぞ?まぁ、其のあれだ、水浴びが終わったら着替えて来てくれ。アタシは小屋で待ってるから。

 

 

 

「ちょっと待って夏姫、今の私を見て何も思わないのかしら?」

 

「思うよ?もうバッチリとな。

 正直な所を言わせて貰うのならば、今すぐにでもお前を抱きたい気分だが、生憎と此れは外部でモニターされてるから迂闊な事は出来ないんだよ。

 誰が好んで、モニターされてる所で恋人との『放送禁止』をするか……そんな事が出来るのは、其れで銭を稼いでるAV俳優くらいだろうに。」

 

「AV俳優って何?」

 

「少なくともこの世界のお前が知る必要は無い事だ。」

 

「あら、残念♪」

 

 

 

残念なら残念そうなテンションで言ってくれ。

だが、水浴びを終えた刀奈に、手に入れた衣装を着てもらったんだが、予想通りに似合っていたな。

刀奈もこの衣装を気に入ったみたいだし、同時に手を入れた武器も気に入ってくれたみたいで良かった――んだが、此処でまた場面が変わって、此れはセーブ画面か?

コーヒーブレイクと出ていて、セーブとロード、と現在の状況が確認できる他、コミュニケーション開始のアイコン……つまり、また刀奈のマッサージをするって言う訳か。

なら、早速コミュニケーションモードに行こうか?アタシのゴッドハンドなら、刀奈をマッサージで気持ち良くするなんて造作もないからね。

 

 

 

「実は此れ、私の肌に触る口実なんじゃないの?正直に言いなさい。」

 

「そうだと言ったら、お前は如何するんだ刀奈?」

 

「それは……ちょっと照れちゃうわね。」

 

 

 

なら黙っていろ。取り敢えず、先ずは腕から始めるからな?痛かったら言えよ。

 

 

 

「うん、分かった……あん、其処、其処もっと強く押して?……そうそう、そんな感じ。ん~~……良いわぁ。夏姫のマッサージって、人をダメダメにする力があるわね絶対に。

 こんなマッサージを受けたら誰でもゴー・トゥ・ヘブン間違いないわよ?」

 

「何を言ってるんだお前は?……まぁ、アタシのマッサージはレベルが高いから、高評価を受けると言うのは嬉しいけれどね……さて、腕の方は良い感じに解れたから、次は肩行くぞ。

 肩は押さずに叩くから、強過ぎたら言ってくれ。」

 

「んん~~♪良い感じだわぁ。強過ぎず弱過ぎず、絶妙な感じ。

 なんだか身体がポカポカして来たけど、此れもマッサージの効果ってやつなのかしら?は~~~……本当に気持ちいわね~~~。」

 

 

 

マッサージはコリを解すと同時に全身の血行も良くするから、身体が温かくなってくるのも当然と言えば当然だ……はい、此処で次の段階にだな。

刀奈は腕から始めた場合、腕、肩、首の順番でマッサージして貰うのが好きだから最後は首だ……首は腕と同様に指で押してやった方が効くんだわ。

強さは大体此れ位か?其れとももう少し強めの方が良いかしら?

 

 

 

「ふにゃぁ~~……もう最っ高~~♪

 水浴びでスッキリした後に、こんな極上の気分が味わえるなんて、城に居た頃でも出来なかった経験だわ~~……此れは毎日でも受けたい感じね。」

 

「そうか、ならば良かったよ。」

 

 

 

――コミュニケーション成功。ご褒美イベント発生

 

 

 

よし、二回目のコミュニケーションもパーフェクト達成だ。

前回のご褒美イベントは膝枕だったが、今回は一体どんなイベントなのか……記憶が無いとは言え、性格は刀奈のままだから何かトンデモナイ事をして来たりはしないだろうな?

特に現実世界でのアタシとの関係性とかを知った今だと、余計にその可能性が考えられるのが何ともアレね。

……まぁ、少々はっちゃけた所も好きな訳だが。

 

 

 

「今日も気持ちいいマッサージをありがとう夏姫♪

 で、服と武器とお肉を持って来てくれた事と、マッサージをしてくれたお礼として、髪をとかしてあげるわ。其れだけ長い髪だとお手入れも大変でしょ?」

 

「まぁ、楽ではないが、そう言う事ならお願いしようか?

 現実世界でもお前には髪を梳かして貰ったり洗ったりして貰ったりしているからね。」

 

「アラそうなんだ?

 其れにしても綺麗な髪よねぇ……サラサラで枝毛の一本もないなんて、貴女の言う現実世界の私は、中々良い手入れをしてくれてるのかしら?」

 

「そうだな、可成り気合を入れて手入れしてくれてるよ。」

 

お陰様でアタシの髪は何時でも艶々サラサラってね。

髪を傷めると言う理由で、シャンプーやコンディショナーも化学薬品を一切使ってない天然成分オンリーで作られた物しか使ってないし……しかし、こうしてお前に髪を梳かして貰うと言うのは気分がとても落ち着くよ。

 

 

 

「そう?なら良かったわ♪

 ……なんて言うか、こんな事をするのは初めての筈なのに、とても懐かしい感じがするのよ……はい、取り敢えず終わったわ。」

 

「ん、ありがとう刀奈。今日も良い仕上がりだ。

 此れ位の髪ならば、シャンプーやコンディショナーのCMに出る事も可能かも知れないな……まぁ、巷で売られているシリコンが入ってるのは、使うのを止めた途端に髪がボロボロになってしまうから、出るCMは天然素材で作られたモノに限定するけどね。」

 

「CMって何?」

 

「あ~~……商品の宣伝だ。其れを不特定多数の人に広く知らしめるモノだよ……其れこそ、相手が外国に居ようともね。」

 

「へぇ?……もしもそんなモノがこの世界にあったら、お母様は自分の美貌を維持する為に必要な物を、CMとやらで知った先からドンドン購入しそう。」

 

「……あの女王だと其れを否定できないのが悲しいな。」

 

ドレだけ自分の美貌が大事なのかは知らないが、自分が一番であるために実の娘を殺そうとするような輩だから、自分が一番である為にはどんな事だってしそうだからね?

其れこそ己が一番である為に、自分より若く美しい娘に冤罪吹っ掛けて処刑する位は普通にやりかねないからなぁ……尤も、そんな事をしていたら流石に国民から反感を買って暴動発生から革命一直線だけどね。

 

さて、日も沈んだし今日はもう寝るか?

 

 

 

「特にやる事もないしそうしましょうか?……今日も一緒に寝ましょうか夏姫?」

 

「……今日も?今日もってどういう事だ刀奈?まさか、昨日も一緒に寝たのかアタシ達は?」

 

「あ……うん、そうなるわね?

 膝枕してあげたらそのまま寝ちゃったから、私も一緒に寝たのよ……夏姫の腕枕は最高だったわ。」

 

 

 

膝枕して貰った後でそんな事になっていたとはな……まぁ、現実世界では何時も一緒に寝てる訳だから今更だから特に断る理由もないか――で、今日も腕枕をご所望かな白雪姫殿下?

 

 

 

「そうね、お願いできる?」

 

「アタシの腕で良ければ幾らでもな。……お休み、良い夢を。」

 

「ふふ、夏姫もね♪」

 

 

 

……とは言っても、この世界はゲームの世界だから、寝ると言うのは場面転換の演出に過ぎない訳で、夢など見る事は無いのだけどね――だけど、こうして刀奈と一緒に寝るのは矢張り落ち着くな。

未だにお前を連れ戻す手段が思いつかないが、必ずお前を現実に連れ戻すぞ刀奈……最高のパートナーが居ないと言うのは、流石に寂しいからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

Side:一夏

 

 

夏姫姉はゲームを順調に攻略してって、二回目のコミュニケーションモードもパーフェクトを達成して、ご褒美イベントで髪を梳かして貰ってた……其れは別にいいんだが、問題はその先だぜ。

ご褒美イベントが終わったら画面が切り替わったんだが、其処に現れたのは山田先生もとい女王。

何だか、このところの多忙に愚痴を言ってたみたいだけど、其れを『自分の美しい姿を見たいって言う気持ちは分かるけど』と若干ずれた解釈をしてるのは如何なモノかと思うんだけど、その辺如何思うよグリ姉?

 

 

 

「大問題だと思うわ一夏。

 そもそもにして、疲れとストレスは美の大敵だから国事行事なんてしたくないって言ってる時点で一国を仕切る女王としては完全にアウト――ブラジルだったら即刻弾劾案件よ。」

 

「ですよね~~。」

 

毎度思うんだが、御伽噺の悪役ってのは何だってこうもDQNが多いのかねぇ?……まぁ、分かり易い悪役って事なんだろうけど、白雪姫の女王はダントツに極悪だっての。

自分が世界一の美人である為に実の娘を殺すとか普通にあり得ねぇ……躾と称して暴力振るってテメェの子供を殺す親以上に最悪ってな。

で、その最悪に割り当てられたのが山田先生ってのが何ともアレなんだよなぁ……

 

 

 

「ふえぇぇん!なんで私が女王なんですか!

 私ってこんなに性格悪いですか!?性悪ですか?悪女ですかぁぁぁ!!って言うか、更識さんは私を悪役認定してるって事なんですか此れ!!」

 

「落ち着け、落ち着くんだ山田先生!此れは更識姉の夢の世界に過ぎない……決してアイツが君の事をそう思ってる訳ではない――恐らく、キャスティングの際に何かあったんだろう。」

 

「千冬の言う通りよ真耶。

 貴女は決して悪女ではないわ……人畜無害な癒し系キャラだから。……少なくとも私はそう思ってるわ。」

 

 

 

で、その悪役に抜擢された山田先生はガチ泣き……まぁ、心中お察ししますよ。

そんな事をやってる間に、モニターでは画面が進んで、魔法の鏡の答えから、女王が白雪姫の生存を知っちまったか……しかも、白雪姫を護ってる存在が居るんじゃないかって事にまで気付いたみたいだ。

 

 

 

『こうなったら、白雪姫を護る者を含めて、この世界から消し去ってあげましょう――そう、最強最悪の刺客をもって。

 もう逃げられませんよ、白雪姫?』

 

 

 

……なぁ、鈴さん、箒さん、ゲームクリアの難易度が一気に跳ね上がったように感じたのは果たして俺だけなのでしょうか?イージーモードからナイトメア通り越してエクストラヘルとかになった気がするんですが?

 

 

 

「……アンタだけじゃないわ一夏。最強最悪の刺客って聞いた時点でアタシもそう思ったから。」

 

「最強最悪の刺客、私達の考えてる通りだとしたら、正に最強最悪……其れこそラスボスすら超えたゲーム中最強の敵である可能性が高いからな。」

 

「ヤッパリそうだよなぁ……」

 

最強最悪の刺客……其れが楯無さんの記憶を元に再現されてる世界で現れるとしたら、其れは間違い無く千冬さんだろうから、もしもそうなら難易度は一気に爆上がり間違いねぇって。

現実の千冬さんには及ばなくとも、相当な難敵であるのは間違い無いだろうから、気を付けてくれよ夏姫姉、楯無さん。

 

 

 

「もういや!もういやです!!なんで私がこんな役なんですか~~!断固抗議します!場合によっては名誉棄損で訴えますよマジで!!」

 

「待つんだ山田先生、早まってはいけない!!」

 

「そうよ真耶!此れが終わったら私と千冬の奢りで飲みに連れて行ってあげるから落ち着いて!」

 

 

 

……こっちはこっちで、山田先生の暴走がまだ続きそうだぜ。

だけど其れは其れとして、難易度が跳ね上がったっぽいけど夏姫姉ならきっとクリア出来るって信じてる俺がいるのも確かだ……何より、記憶を無くしてるとは言え、楯無さんが一緒なら不安は何もないぜ――夏姫姉と楯無さんのコンビは学園最強だからな。

 

さてと、此処から物語は如何進んでくんだろうか?……原作の白雪姫とは大分解離してるから、マッタク持って予想が出来ないぜ――このゲームを作った奴は、一度御伽噺ってモノをちゃんと理解しやがれと思うぜマジで。

 

でもそんな世界で最終的に何とかしちゃうのが夏姫姉だと思うから、出来るだけ早く戻って来てくれよ?……万が一にもあり得ないが、夏姫姉が仕損じて未帰還者になったなんて事になったら、其れこそ悪夢以外のナニモノでもないからな……

 

必ず戻って来てくれよ、夏姫姉……!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 

 

 

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