Infinite Breakers   作:吉良/飛鳥

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山田先生は色々と凄いな?By夏姫     凄いわね、色々とBy鈴     ……この場合、俺はどう反応すれば良いんだ?By一夏


Break24『実技授業と教師の実力と疑惑の編入生』

Side:一夏

 

 

疑惑の編入生、シャルル・デュノアが来た訳だが……コイツは本気で油断ならない相手だな?笑顔の奥で、一体何を考えてるか分かったモンじゃないぜ……俺か織斑の専用機のデータを狙ってる可能性は高いから、マジで要警戒だな。

 

まぁ、其れは其れとして、今日の1時間目は1組との合同授業だったよな、実技の。

と言う事は着替える必要がある訳か……なら急がないとな。――デュノア、お前も遅れないようにしろよ?……1組との合同授業で遅れたら、世界最強の織斑先生の出席簿アタックが炸裂するからな。

 

 

 

「えぇ!?ちょ、男子更衣室って何処なの!?って言うか、案内してくれても良くない!?」

 

「案内する義務も義理もないだろ俺には。

 スコール先生に、『同じ男子だから面倒を見てやれ』って言われたなら兎も角、そうじゃないならお前の面倒を見てやる義理は俺には全くない。

 っつーか、事前に男子更衣室の場所位調べて来いよ。」

 

ま、精々女子に捕まらないようにしろよ?

この学園の女子は、男子って言う存在に飢えてるからな――俺には鈴が居るし、鈴は俺の嫁宣言してるから俺に言い寄ってくる奴は居ないし、織斑の方はクズっぷりが知れ渡ってるから、散以外に近付く奴はいないだろうから、そう言う意味ではお前は女子の一番のターゲットだからな。

 

取り敢えず、授業には遅れるなよ~~♪

 

 

 

「って、本気で放置なの!?れ、蓮杖君の人でなしーーー!!!」

 

「人でなしで結構だ。」

 

生憎、テメェを偽ってる腹黒野郎(暫定)に優しくしてやるほど、俺はお人好しじゃないし、良い人でもないからな――まぁ、女子の大群に追われる恐怖を体験したまえデュノア君。

そして、其の恐怖から次の機会にはどうすれば良いのか考えるんだ。

 

取り敢えずデュノアの事は束さんに頼むか……否、夏姫姉経由で楯無さんにも頼んでおいた方が良い――学園の生徒では最高の権力持ち、暗部の長である楯無さんなら、デュノアの身辺を洗うのは容易だろうからな。

束さんと楯無さんに狙われたら、デュノアの正体が判明するのに時間はかからないだろうから、お前が何者なのか、丸裸にさせて貰うぜ……!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Infinite Breakers Break24

『実技授業と教師の実力と疑惑の編入生』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:夏姫

 

 

1時間目は2組との合同実技と言う事で、只今更衣室でISスーツに着替えている最中なんだが……その熱視線は何とかしてくれないか鈴よ?

女同士とは言え、そんなに胸をガン見されると、些か恥ずかしいんだがな……

 

 

 

「もー!!何だって夏姫も箒もそんなに胸が大きいのよ!!

 幾らアタシがチビだからって、この胸囲の格差社会は酷くない!特に箒!アンタ、その胸少しと言わず、半分くらい寄こしなさいよ!半分寄こしても、未だ余るでしょ!!」

 

「無茶を言うな鈴!と言うか、揉むな!!」

 

「良いじゃない!減るもんじゃないでしょうが!!アンタ、一体サイズどんだけよ!!」

 

 

 

確かに、物理的に減る物ではないが、箒の色々な物が減るからその辺にしておけ鈴――と言うか、揉むと更に育つらしいぞ胸と言うモノは。

其れと箒は確か98cmだった筈だ。其れでウェストは60cmだから、カップサイズはI……爆乳を通り越した魔乳レベルだな箒は。因みにアタシは88のFだ。

 

 

 

「ムキー!!何だってドイツもコイツもアタシよりデカいのよ!

 年下の乱ですら80あるってのに……何だってアタシは乳ヒエラルキーの最下層なわけ!?ぶっちゃけすんごく納得できない!牛乳飲んでも背も伸びないし、胸も大きくならないじゃないのよ、舐めてんの!?」

 

「鈴、牛乳で背が伸びるは兎も角、胸が大きくなるは迷信だ。」

 

現に、アタシは特に牛乳を沢山飲んだ訳でもないのに、この有り様だからな……1日1本飲んでいた分だけ育った可能性は否定できないがな。

其れとな鈴、女の魅力は胸の大きさでは決まらない……其れで決まるんだったら一夏はお前を選ばずに箒を選んでるだろう。違うか?

 

 

 

「ま、まぁ其れはそうかも知れないけど。」

 

「そうだよ鈴お姉ちゃん。

 其れにある人は言いました『Aカップ、Bカップ、Cカップ、Dカップ、胸の大きさ色々あるけど、女性を胸で判断するのは良くない事ですよ!』と!」

 

「更にある人は言いました『立派な胸も、見方を変えれば脂肪細胞の無駄遣い』って。」

 

 

 

乱、静寐、お前等其れ某動画サイトの動画ネタだろ。

序に静寐は言っても全く説得力が無いからな……お前、確か85のCだったよな?

 

 

 

「CじゃなくてDだった……」

 

「つまりお前もわがままボディだったか。」

 

こんな事を言ったらアレだが、IS学園の生徒はスタイルが良いな?

鈴や乱も、小ぶりではあるモノの其れは其れでスレンダーな魅力がある訳で、普通にモデルが出来る体型であるのは間違い無いし、箒や楯無は言わずもがな――千冬さんやスコールさんに至っては、モデルの話が無かったのが不思議なくらいだからね。

まぁ、千冬さんの場合はモデルの話とか来ても、断りそうだけれどな。

 

さてと、あまり着替えに時間を取っていると遅刻してしまうから、さっさと着替えて行くとするか。

 

 

 

「そう言えば、蓮杖さん達のISスーツって、普通のとは違うよね?」

 

「其れはそうだろうな。

 アタシ達のISスーツは、市販品じゃなくてISRI製の特注品だからね。――正直な事を言わせて貰うなら、一般のISスーツのデザインは有り得んだろう……何だって、あんな水着みたいなデザインなのか理解出来ん。」

 

まぁ、そいう事を考えてISRIのISスーツはデザインされてるんだがな。

当然専用機持ちになった静寐と清香と癒子、専用機が変更になった楯無と、アタシ達が専用機の開発に携わった簪にはISRI製のISスーツが支給されているけどね。

因みにカラーは、楯無が水色、簪が濃い水色、静寐がダークブルー、清香がライトブラウン、癒子がワインレッドな。

 

さてと、着替え終わったし、アタシは行くぞ。

お前達も授業には遅れないようにな?――千冬さんの出席簿アタックは、例え手加減をしていたとしても、相当のダメージを受けるのは間違いないからね。

だから、遅刻だけはしない方が良いぞ。

 

 

 

「お先に失礼するわ。」

 

「また授業でね~~♪」

 

「先に行ってるね?」

 

「おっさきー♪」

 

「それじゃーね!」

 

「私も行くのだ~~!!」

 

 

 

そういう訳で、アタシと鈴とマリア、静寐と清香と癒子と、序にのほほんさんは更衣室から離脱!――少し遅れて、乱とオルコットも離脱して来たから、これで全員離脱完了だな。

さて、授業に向かうか。

 

 

 

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と言う訳で授業が行われる校庭に、1組と2組の生徒が勢揃い――遅れてきた一秋と散に対して千冬さんの出席簿アタックが炸裂したのは仕方ない事だな……遅れる原因を作ったのはアタシと箒とボーデヴィッヒだけどな。

 

其れはまぁ良いとして、2組への編入生……シャルル・デュノアと言ったか?……どうにもきな臭い――そもそも、アイツは本当に男なのか?

本当に男だとしたら、よくもフランスは今の今まで隠し通したモノだと思うぞ――男性操縦者がドレだけのブランドになるかを考えれば、自国の為にも公表すべきなのにな。

 

 

 

「夏姫姉もそう思うか?其れ考えると、やっぱりオカシイよな?

 男って触れ込みだけど、俺にはどう見てもデュノアが男には見えないんだ――其れは鈴とティナも言ってたけどさ。」

 

「鈴とティナもそう思ったか。

 まぁ、アレを男として見ろと言うのは、可成り無理があるからな――否、意識して無理矢理男と思わない限り、アレを男と思う事は出来んよ。

 此れは十中八九、アイツは性別を偽った産業スパイと見て良いだろうな。」

 

「やっぱりそうかよ……狙いは俺のストライクか――!」

 

 

 

その可能性は充分にある――と言うか、奴の狙いはお前のストライク一択だ。

一秋の白式は碌に稼働データが無い上に、ブレオンのピーキーな機体の情報など、何の役にも立たないからね。

 

だが充分に稼働したストライクの実働データが手に入れば、ISRI以外の企業でも男性用のISの開発が出来るようになるかも知れないし、開発に成功すれば、一気にIS業界でのシェアのトップになる事が出来るからね……何にせよ、要警戒だな。

 

時に、件のデュノアは、未だ授業も始まってないと言うのにどうしてあんなに疲弊して居るんだ?

授業が始まる前からへばっていては、実技を熟す事など出来ないだろうと思うのだが――アイツは同じクラスなんだろ?何か知らないか一夏。

 

 

 

「知ってる。つーか俺のせい。

 アイツを男子更衣室まで案内したら、絶対にアイツと一緒に女子に追いかけられる事になるから、案内しないで放置した。

 となれば、女子に一人で追い回される事になる訳で、群がる女子から逃げ回りながら男子更衣室を探し回ってたんだから、そりゃ疲れるだろ。

 ぶっちゃけて言うと、授業開始に間に合った事に驚いてるぜ俺は。」

 

「我が弟ながら容赦ないな一夏……まぁ、馴れ合う必要は全く無いから構わんが。」

 

「馴れ合って寝首を掻かれるとか笑い話にもならないからな。」

 

「マッタク以ってその通りだ。お前は正しいよ、一夏。」

 

 

 

 

「蓮杖君の、鬼、悪魔、T1000型ターミネーター……」

 

 

 

 

……一夏に対して意味不明な呪詛を呟いてるデュノアは、若干ホラーだけどな。――織斑と散ですら、その姿には若干引いているからね。

さてと、そろそろ授業開始だな。

 

 

 

「さて、本日も諸君達にはISを自在に動かせるようになる為の訓練をして貰う訳だが――本日は授業を開始する前に、諸君等にISでの戦闘と言う物を改めて見て貰おうと思う。

 オルコット、凰妹、前に出ろ。」

 

 

 

おや、今日は授業が始まる前に模擬戦を観戦させるのか。

オルコットと乱が呼ばれて前に出たが、此の二人の模擬戦ならば良いお手本になるかも知れないな?

オルコットはクラス代表決定戦後に態度を改めて、日々ストイックに努力をしていたから実力がメキメキと上がってるし、乱は乱で模擬戦メインの実戦訓練を行っているから、矢張り高い実力を有してるからね。

オルコットと乱も、既にやる気は充分みたいだから、良いバトルが期待できそうだ。

 

 

 

「負けませんわよ、乱さん?」

 

「その言葉、そっくりそのまま返すわ!」

 

「慌てるな小娘共。お前等の相手は別にいる。そろそろ来る筈だが……」

 

 

 

ん?オルコットと乱が戦うんじゃないのか?――だとしたら誰が相手を……って、な~~~んか見えるぞ?

此方に向かって高速で飛来する物体を確認……アレは、ラファールリヴァイブ!?ISがすっ飛んできただって!?

 

 

 

「あぁぁぁぁぁぁぁ、ちょっと退いてくださぁい!!」

 

 

 

しかも操縦してるのは山田先生!?

あのままじゃ地面に激突する!如何に絶対防御があるからとは言っても、あの速度で突っ込んだら洒落にならん!一夏、鈴!!

 

 

 

「分かってるって!」

 

「ホイっとな!」

 

 

 

――ギュル!

 

――ボヨン

 

 

 

お見事。

一夏と鈴がストライクの腕部のみを展開して、アンカーワイヤーを射出し、其れを空中で絡めて網状にして、突撃して来る山田先生を見事にキャッチして止めたからな……流石、1G下で最大10tの物質を振り回しても切れないワイヤーだわ。

 

 

 

「大丈夫っすか、山田先生?」

 

「は、はい大丈夫です。ありがとうございます蓮杖君、凰さん。」

 

「山田先生って、実力は高いけどドジっ子よね……」

 

「あぅぅ、否定できないです。」

 

 

 

鈴、其れは言ってやるな。多分本人が一番気にしてる事だから。

しかし山田先生が来たと言う事は、乱とオルコットの相手は山田先生――それも、1vs2の変則マッチと言う事か……成程、千冬さんなりに山田先生が生徒に甘く見られてる現状を何とかしようとした訳か。

 

 

 

「お前達の相手は山田先生だ。」

 

「へ?其れってアタシとセシリアが組んで、山田先生と戦うって事?」

 

「幾ら何でも2対1と言うのは……」

 

「安心しろ、今のお前達では山田先生に勝つ事は出来ん。

 彼女はこう見えてもかつては日本代表候補の一人であり、私が引退した後の日本代表の最有力候補だった実力者だからな。」

 

「そんな、結局候補生止まりでしたし。」

 

「其れは、代表選考会が求めていたのは私の様な近接戦闘で強い人物だったからでしょう?

 そんな変な拘りがなければ、貴女は間違いなく日本代表になって居たと私は思っていますよ山田先生――もしも私の現役時代に、貴女ほどのガンナーが居たら、私も相当苦戦したと思うしね。」

 

 

 

千冬さんが其処まで言うとは、やはり山田先生は只者じゃないな。

試験の実技では一夏が勝ったが、もしも山田先生がISRI製の専用機を使って居たら結果は違っていたかも知れないからね……千冬さんとスコールさんの実力は略互角と言う事で学園のナンバー1は二人居ると言う事になるから、山田先生はナンバー3と言う所か。

……此の3人でバトルロイヤルをやったら、とっても楽しい事になりそうだな。

 

だがまぁ、其れは兎も角として、真正面から『勝てない』と断言されてしまっては、乱もオルコットも穏やかではないだろうな。

二人とも一国の代表候補生であり、その候補生の中でも専用機が支給されたエリート候補生だ……であるにも拘らず勝てないと言われたらな。

実際に、乱とオルコットは千冬さんの一言で一気にホットな状態になったらしく、闘気が目視できるくらいに膨れ上がっている……逆上して強くなるって、お前等はサイヤ人か。

 

でも、乱とオルコットには悪いが、お前達では勝てん。少なくとも今の時点ではな。

 

 

 

「行くわよセシリア!アタシがトップ、アンタがバックで!!」

 

「了解ですわ乱さん。後方支援はお任せ下さいませ!」

 

「えっと、お手柔らかにお願いしますね?」

 

 

 

始まった模擬戦……ホットな状態になりながらも、深層心理は冷静だったのか、乱とオルコットは典型的な前衛・後衛のフォーメーションを使って攻めて行く――確かに二人の機体の特性を考えれば此れがベターな戦い方だな。

オルコットがBT兵器で山田先生の動きを制限した上で、乱が近接戦闘を仕掛ける――単純だが、強力なコンビネーションだしね。

だが、悲しいかな、ぶっつけ本番のタッグだったせいで、連携が少しちぐはぐで、決定打を欠いてしまっている……そして、其れをみすみす見逃す山田先生じゃない。

乱とオルコットの連携のちぐはぐさで生じた隙にラファールのライフルで攻撃を行ってカウンターし、そのカウンターで一瞬動きを止めた乱をブレードで一閃すると、ゼロ距離からの射撃を叩き込んでシールドエネルギーを削り切って行動不能にしたか。

 

 

 

「乱さん!?……く、ですが負けませんわ!」

 

「いえ、これで終わりですオルコットさん!」

 

 

 

乱が落とされたのを見たオルコットが、BT兵器を使って山田先生を落とそうとするが、まったく無駄のない射撃で山田先生はBT兵器を破壊していく……マッタク以って恐ろしい精密射撃の腕前だな。

そうして、BT兵器が破壊されてしまってはオルコットはチェックメイトだ。

一応スターライトが残ってはいるが、射撃の腕前は山田先生の方が遥かに上だから、単純な射撃戦になったらオルコットは分が悪いからな。

 

現実に、千冬さんに指名されて、山田先生が使ってるラファールの説明をしているデュノアが喋り終わる前に、決着がついたからね……1vs2の変則マッチであっても、ほぼシールドエネルギーを削られずに勝った山田先生の実力は相当な物だ。

尤も、スコールさんが相手を務めていたら乱とオルコットは何も出来ずに封殺されていただろうけどな――取り敢えず山田先生の実力を示す事は出来たな。

 

 

 

「此れで、教師の実力も分かったな?以後、敬意を持って接する様に!」

 

「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「Sir Yes sir!!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」

 

 

 

そして、この模擬戦の結果は効果抜群だな。

特に親しみやすい雰囲気のせいで、山田先生を舐めていた1組の生徒にはな――代表候補生二人を相手に回して、圧倒して勝ったと言う事実は、相当な物が有るからね。だが、千冬さんは女性だからYes sir.は間違いだぞお前等。

取り敢えず此れで、山田先生の株が大きく上がったのは間違い無いだろうさ――1組の連中の中には、山田先生の実力を目にして憧れの視線を向けている奴も居たからね。

 

……此れは此れで、此れからは別の苦労が山田先生には増えるかも知れないが……取り敢えず頑張って下さい。

 

 

 

「べ、別の苦労って何ですか蓮杖さん!?」

 

「靴箱に 容量超えた ラブレター。……何とかしてくださいマジで。」

 

「えぇぇぇぇぇぇぇ!?」

 

 

 

もう、同性からモテると言う事は受け入れる事にしたが、其れでも明らかに靴箱の容量を超えたラブレターは何とかして欲しい。って言うかしろ。

楯無にも相談したが、『校則で其処まで縛ると反発受けそうだから』と言う事で、有効策は現時点では無いのが困りモノだ……アタシが特定の誰かを選べば、これもなくなるのかも知れないが、生憎と現状では相手がいないからな。

 

取り敢えず山田先生の相手には織斑先生を推奨します。

 

 

 

「蓮杖姉、何を言っている?」

 

「覚悟を決めろ。他の誰でもない、これはお前の物語だ。」

 

「誰がアーロンをやれと言った。其れと意味が分からん。」

 

「すみません織斑先生、アタシも分かってないです。」

 

なので、授業を進めて下さい織斑先生。

 

 

 

「お前と言う奴は相変わらず色々と読めんな?

 まぁいい、本日は前回に引き続き歩行訓練を行って貰う――可能な限りこの時間で歩行をモノにするように。」

 

 

 

で、今日の授業は歩行訓練か……まぁ、先ずは其れが出来なければどうしようもないからな。

専用機持ちが教えるって事だったが、1組の専用機持ちが三人増えた事で、一人頭の担当人数が減ったから、効率的に授業を行う事が出来たな――生粋の現役軍人であるボーデヴィッヒの班が、少々スパルタになってしまっていたのはまぁ、御愛嬌だな。

尚、一秋だけは専用機持ちでありながら、指導する側じゃなかったが、これは当然の事だな――己の才能に慢心し、専用機を貰った事に満足して、自己鍛錬を怠っているような奴に誰かを指導する事は出来ないからな。

尤も、アイツは自分が一番だと思って、周囲を見下してるから真面な指導などする気はないだろうがね……本気で、千冬さんと一夏と血を分けた存在であるのか疑いたい気分だ。

 

取り敢えず授業自体は滞りなく進み、全員が略ISでの歩行をモノにしたようだ――此れなら次の次位には飛行訓練に移れるかも知れないな。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

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・・・

 

 

 

そんなこんなで午前中の授業を終えて昼休み。本日のランチは屋上でな。

ランチのメンバーはアタシと一夏、マリアと鈴とオルコット、静寐と清香と癒子とのほほんさん、箒と乱と簪、そして楯無と虚さんって言う面子だが、最近はこの面子が普通になってきた気がする。

そして、のほほんさんと虚さんが専用機を手にしたら其れで最強部隊の結成完了だ。

 

 

 

「うふふ、其れはもう世界最強間違いなしよ夏姫ちゃん♪」

 

「世界最強、良い響きだな楯無。――まぁ、其れは置いておくとして、一夏、鈴、乱、あの後のデュノアの動向は如何だった?」

 

「正直って怪しいの一言だよ夏姫姐さん。」

 

「変にもじもじしてるし、一夏に話しかける時になんか緊張してるみたいだし……何よりも、アタシの乙女センサーがアイツは危険だって訴えてるからね――アタシの乙女センサーは、異性には反応しないし。」

 

「鈴、其れ少しおかしい。

 だけど、アイツは間違い無く女だと思うぜ夏姫姉。――試しに男子だったら間違いなく乗って来るであろう下ネタ振ってみたら、顔真っ赤にして沈黙しちまったからな。」

 

「其れを普通にやるお前に驚きだよ一夏。」

 

だが、状況証拠を見る限りではデュノアが女である可能性は可成り高い訳だが、もっと確実な証拠が欲しい所だ……そっちの方は頼んでも良いか楯無?

更識の力を使えば、表になって居ない裏の情報を引き出す事も可能だろ?

 

 

 

「えぇ、任せて頂戴夏姫ちゃん。

 私は生徒会長として、この学園と生徒を守る義務がある……どんな理由があったにせよ、学園と生徒に不利益を齎す可能性がある相手は、例え本来は守るべき生徒であっても徹底的に洗うのが吉だからね。

 恐らくは、フランスの戸籍データから書き換えているのかも知れないけど、『更識』の諜報能力の前では国主導の陰謀ですら簡単に暴かれるって言う事を教えてあげるわ。」

 

――Mission Impossible

 

 

 

……扇子の其れは少し違う気がするが、更識の力を使うなら信頼できるな。

 

 

 

「お姉ちゃんが本気になった……御愁傷様だねデュノア君。」

 

「楯姐さんが本気になったか……デュノア、アンタ詰んだわ確実に。」

 

「其れでは一言どうぞお兄ちゃん。」

 

「デュノア、テメェの敗因はたった一つ、シンプルな答えだ。テメェは俺達を敵に回した。」

 

「一夏君、丈太郎乙!」

 

 

 

うん、取り敢えず結束は固まったな。

如何やらマリアとオルコット――メアリーは連休中に絆を深めたみたいだし、一夏と鈴と乱と箒も絆を深めたみたいだからね……まぁ、マリアが6年前の事件にケリをつけて来たと言うのには驚かされたがな。

そして、アタシと楯無、静寐と清香と癒子の絆も深まっているから、その絆が集って結束したなら何が起きても何とかなるだろうさ。

 

取り敢えずは直近の問題である疑惑の編入生シャルル・デュノア……先ずはコイツから何とかしなくてはな。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:シャルル

 

 

本社からの命令でIS学園にやって来たけど、これは思った以上にやり辛いなぁ?――蓮杖君は僕に対して警戒感マックスだからね……これじゃあ、任務をこなすのも難しい。

何とか彼と二人っきりになって、そして彼が席を外す時間を作らないとだ……蓮杖君の、世界初の男性操縦者の専用機である『ブレードストライク』のデータを得る事が出来れば、デュノア社は大きく発展できるからね。

 

其れに、この任務を成功させなければ僕の明日は無いからね……蓮杖君、君の機体データは必ず奪わせて貰う――僕が生きる為にも、君には生贄になって貰うよ蓮杖君。

 

幸いにして、彼に近付く方法は幾らでもあるからね……最悪の場合は正体をばらしてハニートラップって手も残ってるし、其れがダメだったら僕の事情を話しての泣き落としも狙う事が出来る――形振り構ってる事は出来ないからね。

 

僕の作戦に隙は無い……君の機体データは必ず貰うよ蓮杖君……精々、僕が自由になる為のコストになってよ?

フヒ……フヒヒヒヒヒヒ……フハーッハッハッハッハッハ!!!

 

 

 

――ドン!!

 

 

 

「やかましいわ!!」

 

「あ、はい、ごめんなさい!」

 

テンションが上がり過ぎて、少し暴走しちゃったね……隣の部屋から壁ドン喰らったし。

取り敢えず隣人からばれたらヤバいから、これからは少し大人しくしておく事にしよう――大人しい生徒の印象を与えて置けば、後々有利になるからね。

 

なんにせよ、必ず君のデータは貰うよ、蓮杖一夏君――!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 




キャラクター設定



・シャルル・デュノア

2組に編入して来たフランスのデュノア社の企業代表。
3人目の男性操縦者と言う触れ込みだが、線が細く、声も高いため男子高校生とは到底思えない。
腹の奥底に一物抱えているようだが……?
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