Infinite Breakers   作:吉良/飛鳥

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デュノア社もフランスも腐ってるなBy夏姫     なら、汚物の消毒でもしちゃおうかしら♪By楯無


Break28『フランスの崩壊と、夏姫達の真実』

Side:オータム

 

 

ったく、齢15の小娘を言葉巧みにスパイに仕立て上げて、一夏のストライクのデータを盗もうとするなんざ、良い度胸してるじゃねぇかデュノア社さんとフランス政府よぉ?――その度胸は尊敬に値すんぜマジで。

 

だけどなぁ、スパイ行為がバレたその時のことは考えてたのか?――考えてねぇよな絶対に。

 

生憎と、テメェ等がターゲットにした一夏は、オレにとっては可愛い弟分なんでな……その弟分に手を出したって事実だけでも、テメェ等を容赦なく滅殺する理由は充分だからな!!

 

 

 

『うんうん、手加減しないで思い切りやっちゃっていいよオーちゃん……いっ君に手を出した馬鹿共には『死』あるのみ。

 なっちゃんも盛大にブチ切れてたしね……オーちゃん、そいつ等本気で好きなようにしちゃっていいから。骨の髄まで後悔させて構わないよ。』

 

「好きなようにしろか……なら、ぶっ殺しちまっても構わねぇよな?」

 

『アーチャー乙!

 でも、問題ないよ……デュノア社のブラック具合とフランス政府が今回の事に関与した事は、既にネットに流したからネット上での炎上は免れないし、鈴ちゃんが録音、録画してたデータを国連と国際IS委員会に匿名で送ったから、デュノア社とフランスは本気でお終いだからね♪

 近隣欧州諸国だけじゃなく、国際社会からの糾弾も免れないだろうし……デュノア社とフランスは、少し頭冷やそうか?』

 

「いや、其れは若干キャラが違うだろ!?」

 

『……中の人は同じだよ?』

 

「危険な事言ってんじゃねぇ!!」

 

しかしネット上に流した上に、記録データを国際機関に提出かよ……本気で容赦ないな束?今頃掲示板とかは大炎上して、フランス国民は政府とデュノア社のクズっぷりにキレてデモ行進、国際社会は如何対応するかの緊急会合ってとこだろうな。

だけどまぁ、オレも容赦する心算は毛頭ねぇ……覚悟は良いなデュノア社にフランス――オレの弟分にちょっかい出してくれたその代償を、キッチリと払ってもらうぜ!!!

そして後悔しやがれ、テメェ等が一体誰に喧嘩を売っちまったのかって言う事をな――居るかどうかも分からねぇ神様に、命乞いでもするんだな!

デュノア社とフランスは今日終わる、オレが終わらせる!!!下らねぇスパイ活動を安易に行った、テメェ等の浅はかさを呪いやがれ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Infinite Breakers Break28

『フランスの崩壊と、夏姫達の真実』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで、フランスに攻め入った訳だが……オレ達の前に現れたのは、ISの部隊――まぁ、自国の領空に自国の機体でもなければ国際線の飛行機でもないのが入ってくりゃスクランブル掛けるよな。

だけどなぁ、テメェ等みたいな戦闘力5の雑魚共が、このオータム様率いるアストレイ部隊を止められると思うんじゃねぇ!!

 

「オラァ!!!」

 

「きゃぁぁぁぁ!!」

 

 

 

先ずは1匹!すれ違いざまに、ビームサーベルで一閃して秒殺だぜ!――シールドエネルギーはゼロになったが、緊急用のパラシュートが作動してたから落っこちて死ぬ事はねぇだろうよ。

まぁ、落っこちた地面で、政府への怒りを爆発させたであろう国民に何をされるかは知らねぇし、興味もねぇがな。

 

 

 

「貴様等、何処のテロリストだ!

 我がフランスに対してこの様な攻撃を仕掛けるなど……国際社会を敵に回す事になるぞ!」

 

「あぁ?国際社会を敵に回してんのはテメェ等フランス……正確に言えばフランス政府とデュノア社だろうが。

 IS学園にスパイ送り込んで、挙げ句の果てに世界初の男性操縦者『蓮杖一夏』の専用機のデータ盗もうとしやがったんだからな!――序に、其のスパイも、書類で撥ねられないように戸籍まで偽装してよ!」

 

まぁ、そのスパイは学園の精鋭達に捕らえられた上に、色々ペラペラと喋くってくれたみてぇだから、その音声データと映像データを国連と、国際IS委員会に提出させて貰ったけどな。

 

 

 

「でたらめを言うな、テロリスト風情が!!!」

 

「人の話は聞くべきだと思うぜ?――嘘だと思うならネットとか見てみたらどうだ?

 多分、2つの国際機関に提出されたのと同じ動画や音声が、幾らでも出て来る筈だぜ――今のご時世、誰かがネットに情報流したら、一瞬で世界に其れが広まっからなぁ?」

 

「必要ない!貴様等テロリストは、私達が排除する!

 それぞれのパイロット用にフルチューンされた、ラファール・リヴァイブ・カスタムGに勝てると思うな!!」

 

「はぁ、聞く気なしかよ……ま、期待してなかったけどよ。」

 

にしてもラファール・リヴァイブ・カスタムGねぇ?

パイロットの個性に合わせて専用装備を搭載する事で、機体とパイロットの力を最大限に引き出すって事みてぇだが……ぶっちゃけ、ウチのストライクのパクリじゃねぇか。

 

ったく、テメェ等みたいのを相手にしてる暇はねぇ!

速攻でぶっ倒すぞテメェ等!!後、倒した奴から、コアの回収するの忘れんなよ!!

 

 

 

『『『『『『『『『『了解。』』』』』』』』』』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――フランスのIS部隊と交戦中……と言う名のフルボッコ中だ。描写する価値もねぇから、ちっとだけ待っててくれや。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つー訳で、IS部隊全滅させて、機体からコア抜き取って、パイロット達は適当に締め上げてエッフェル塔の最上部に括りつけて、やって来たぜデュノア社によ!!

デュノア社のお抱えパイロットが迎撃に出て来たが、そんなモンは瞬殺してな。

 

でもって、外壁ぶち破って社長室にコンニチワだ!……テメェが社長のアルベール・デュノアと、副社長にして社長夫人のロゼンタ・デュノアだな?

 

 

 

「貴様は……一体何の用だ!こんな事をしたら只では済まんぞ!!」

 

「タダじゃ済まねぇのはテメェ等の方だボケ。

 テメェ等がフランス政府と共謀して行ったスパイ工作は見事に失敗して、シャルロット・デュノアは学園の地下牢に囚われたぜ?――おぉっと、シャルロット・デュノアは既に死んでるとか言っても無駄だぜ?

 テメェ等の偽装工作は、日本の暗部、『更識』によって完全に暴かれてっからな?――其れよりもだ、テメェ等のやった事はISRIに対する敵対行為って事で良いんだよな?」

 

「貴様、ISRIの者か!!」

 

 

 

質問に答えろよ弩カスが。

まぁ、確かにオレはISRIの一員だが……テメェ等には冥途の土産に特別に教えてやるよ――俺はなぁ、亡国企業のオータムだ!確りと脳味噌に保存しとけよ?

フェイスパーツだけを解除して顔晒してやるぜ――テメェ等にとっての死神の顔をその目に焼き付けな!

 

 

 

「ぼ、亡国企業だと!?ISRIは亡国企業の会社だったと言うのか!?」

 

「正解。でもってもっと良い事を教えてやるよ――ISRIの社長の東雲千鶴はな、篠ノ之束が変装した姿だ。」

 

「んな、ISの開発者が社長ですって!?」

 

 

 

お~~、驚いてんなぁ?おもしれー顔だぜ。

まぁ、そう言う事だからテメェ等が誰に喧嘩売ったか理解したか?――テメェ等は、国際的暗部とも言える亡国企業と、最強の天才……否、テメェ等にとっては『天災』か?

兎に角、そう言った奴等に喧嘩売っちまったんだ……どうなるかは覚悟出来てんだろうなオイ?

 

 

 

「待て、我々を如何する心算だ!?」

 

「決まってんだろ?……地獄に叩き落してやんよ。

 ハッキリ言ってなぁ、オレは盛大にブチ切れてんだ!オレの弟分に手を出してくれた事もそうだが、人の事をまるで使い捨ての駒として扱いやがったテメェ等にもだ!」

 

あの男装スパイに同情する気は更々ねぇが、其れを強要したテメェ等はぜってぇに許さねぇ……スパイ行為はアイツが自分で選択した事だが、其れも、テメェ等が何もしなければ無かった事だ。

一人の人間の人生を潰した事を後悔しながら地獄に落ちな!

 

 

 

「我々を殺す気か!?」

 

「そそそ、そんな事をしたらISRIも只では済まないわよ!?」

 

 

 

ところがどっこい、そんな事はねぇんだな此れが?

さっきも言ったが、ISRIの母体は世界的暗部とも言える亡国企業だから、国際社会がISRIを如何にかする事は出来ねぇし、今回の件は既に国際機関にも知られてるからな……デュノア社の解体は免れねぇし、下手すりゃフランスもお終いだぜ?

テメェ等は、ビルの一室に閉じこもってたから知らねぇだろうが、今回の事でフランス国民がブチ切れて、大挙を成してデモ行進しながらフランス政府やデュノア社に押しかけてんぞ?

コイツは、差し詰め『第2次フランス革命』って事になるかもな。

 

「何にしてもテメェ等は此処までだ。

 国と共謀してのスパイ行為――バレて失敗したらどうなるか位の覚悟はしてたんだろ?……失敗する可能性を考えてなかったら、馬鹿としか言えねぇけどよ?」

 

「ま、待て!そ、そうだ!私とロゼンタを助けてくれるのならば、お前の望む額を出そう!」

 

「そ、そうね……私達を逃がしてくれるなら、貴女がISIRから貰ってるお給料よりもいい額を渡せるわよ?」

 

「この期に及んで命乞いか?……スパイ女も悪足掻きをしたって夏姫から聞いたが、往生際の悪さは親譲りだったって訳か……クソっ垂れが。」

 

まぁ、金で買収ってのは二流の阿呆なら引っ掛かってくれるんだろうが、経営破綻寸前の会社がオレの言う額を出せるとは到底思えねぇから聞く気ねぇわ。

つーか、このオータム様をそんなちんけなモンで買収出来ると思ってんじゃねぇぞ?

犬は餌で飼える、人は金で飼える。だが亡国企業の狂犬を飼う事は何人にも出来ねぇぜ……Then down to hell you go!(地獄に墜ちな!)

 

 

 

「「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」」

 

 

 

……な~~んてな。

強烈な殺気浴びせてやったら、白目剥いて失禁しちまったぜ……取り敢えず写真撮ってネットに上げとくか。

 

オレ自身が裁きを下しても良かったんだが、デュエルの武装じゃ即死だから、苦しみも何もなく終わっちまうからな?

テメェ等の処刑は、祖国の腐敗に怒り、祖国を変えようと動き出した国思いのフランス国民の連中に任せるぜ。

 

ま、フランス政府の連中共々、国民の手で裁かれるんだな――近隣の欧州諸国もIS部隊を派遣して、国民のデモ隊に加勢したみたいだから、フランス政府の勝ちは絶望的だ……フランスのIS部隊はオレ達が潰したしな。

 

しかしまぁ、自分でやったとは言え、歴史の教科書に載るような事をやっちまったな此れは?……否、全ての発端はあの男装女だって言う事を考えると、アイツも歴史に名を残す奴って事か?

 

何にしても、現フランスとデュノア社は、これで終いだな――後は現世で国民に裁かれて、あの世で閻魔様に裁かれな。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:夏姫

 

 

朝一番で、束さんから『フランスとデュノア社潰したから♪』っていうメールを貰って、どういう事だと思ってBSのワールドニュース付けたら、各国のニュースがトップでフランスとデュノア社の崩壊を伝えてたって……幾ら何でも仕事が早すぎでしょう束さん?

此れには、楯無ですら目が点になって驚いてたからなぁ……まぁ、フランスでは政府が倒されて、国民による新政府が組織される方向で動いてるらしいから驚くなと言うのが無理だろうがな。

……まさか、デュノアのスパイ行為から此処までの大事に発展するとは思わなかったわ。

 

 

 

「俺もそう思うぜ夏姫姉。

 てか、絶対にデュノア社を襲撃したのって秋姉だよな?……やり過ぎてなきゃいいけど……」

 

「其れは期待できないぞ一夏……オータムさんは、アタシ達以上に敵には容赦しない人だから、多分フランスのIS部隊と、デュノア社のIS部隊を壊滅させる位はしてる筈だ。」

 

「だよなぁ……」

 

 

 

で、今は何をしてるのかと言うと、何時もの面子が寮の中庭に集まって雑談中って所だな――本来なら今日も授業がある所なんだけど、フランスのゴタゴタにIS学園も対処しなきゃならくなって、授業どころじゃなくて、臨時休校だ。

まぁ、其れでも学園の施設は何時も通りに開放されてるから、訓練とか部活とかは普通に出来るのは有り難い事だ。

 

其れでだ、フランスがこんな事になった訳だが、デュノアにこの事実は伝えてやるべきかな?

 

 

 

「そうねぇ?……今はまだ伝えるのは控えた方が良いんじゃないかしら?

 フランスは政府が倒されて、新政府の樹立に向かって動いているけれど、今はまだ国内が安定してないからね……シャルロットちゃんに伝えるのは、最低でも新政府が樹立した後の方が良いと思うわ。」

 

「的確な意見だな楯無?――流石は暗部の長様だ。」

 

「あらあら、褒めても何もでないわよ夏姫ちゃん?」

 

――【我第十七代更識当主楯無】

 

 

 

そう言いつつも、扇子でアピールするな楯無よ。

 

で、アタシとマリアと一夏に何か聞きたい事があるんじゃないのか静寐達は?

 

 

 

「うん。

 えっとね?この前、楯無さんがデュノア君の正体を突き止めた時に、戸籍の偽装って言うか乗っ取りみたいな事をしたって言ってたでしょ?

 その時に、夏姫が『アタシとマリアと一夏も似たような物だけど』って感じの事を言ってたのが気になって……」

 

「夏姫とマリアと一夏君の今の戸籍って、後から作ったモノなのかな~ってね?」

 

「あぁ、その事か……まぁ、今更隠す事でもないし、鈴も知ってる事だからな――話してしまおうか、一夏、マリア?」

 

「私は構わないわよ夏姫。まぁ、私に関してはメアリーが既に知っているしね。」

 

「俺も問題ないぜ夏姫姉。つーか、ヤッパリ仲間に隠し事ってのは良くないと思うしな。

 まぁ、先ず言っちまうと、俺と夏姫姉は本当の姉弟じゃない……血の繋がってない者が、戸籍の上で姉弟になってるって訳なんだ――血の繋がりは無くても、俺は夏姫姉の事を本当の姉貴だと思ってるのは事実だけどさ。」

 

「戸籍上の……って事は、2人は赤の他人と言う事なの?」

 

 

 

血縁関係が無いって言う事に関してはな。

だけど、アタシと一夏と箒は小さい頃からの仲間だったから、そう言う意味では一夏や箒とは10歳まで、姉弟同然に育ったのは間違いないよ。

 

 

 

「そうそう、その頃から夏姫姉は完全な姉貴分だったよな。」

 

「小学校の頃に、私が『男女』と虐められていた時も、真っ先にいじめっ子をブッ飛ばしたのも夏姫だったな――其の後は一夏と二人で、大人数相手に大立ち回りを演じてくれたっけか……今となっては良い思い出だな。」

 

「そ、そんな事があったんだ……」

 

「ふむ……だが、10歳までとはどういうことだ?以降は離れ離れになってしまったのか?」

 

 

 

あぁ、その通りだよラウラ。

アタシ達が10歳の時に、世に言う『白騎士事件』が起きてな……アタシの家族はアタシを残して全員ミサイルの破片に潰されて死んでしまったんだ――其れだけなら未だしも、両親の遺産を目当てに親族共が群がって来てね?

そいつ等に食い物にされる位ならと、僅かばかりの貯金と食べ物を持って、イギリス行きの貿易船に紛れ込んで日本を飛び出したんだアタシは。

 

 

 

「夏姫姉が学校に来なくなって暫くして、夏姫姉は死んだって事になって、その親族共が葬式を行ってさ。

 そんで、その直後に、今度は箒が要人保護プログラムで転校する事になって、姉弟同然に育った俺達はいとも簡単にバラバラになっちまった。」

 

「……何だか、悲しいね其れって。

 でも、お葬式をやったのに、実は夏姫は生きてたんだよね?」

 

「こうして無事に生きてるよ静寐。

 何とかイギリスに渡ったんだが、結局そこでも当ては無かった……んだが、その時に出会ったのが同じような境遇のマリアだったんだ。」

 

「マリアと夏姫が同じような境遇って?」

 

「私も両親を列車事故で喪い、両親の遺産目当てに群がって来た親族が嫌になって家を飛び出したのよ癒子。

 当てもなく彷徨っていた所で夏姫と出会い、其れからは二人でストリートチルドレンとして生きていたのよ――殺されそうになった所をオータムさんに助けられるまでね。」

 

「殺されそうになったって……何で!?」

 

 

 

簡単な事だ清香。

マリアの両親の遺産が目当ての連中にとっては、彼女が生きていると言うのは不都合だったんだ――マリアの両親の遺産相続権を持っているのは、彼女だけだったからね。

だから、そいつ等は考えたのさ――彼女を殺した上で、自分達にとって都合のいい人物を彼女に成り代わらせてしまえば良いとな。

 

「……大体これであってるか、メアリー?」

 

「えぇ、合っていますわ夏姫さん……そしてその成り代わった人物こそが、私セシリア・オルコットこと、メアリー・オルコット。

 私は偽物のセシリア・オルコット――本物のセシリア・オルコットはマリアさんだったと言う訳ですわ……」

 

「「「「「「!!」」」」」」

 

「マリリンが実はセッシーだったって事?」

 

「此れは予想外ね?」

 

――【震天動地】

 

 

 

まぁ、これは驚くだろうな。……其れと楯無、其れはアレか?『驚天動地』の上位互換か何かか?

 

……まぁ、其れは良いとしてだ、勘違いしないで欲しいんだが、メアリーは自ら望んだ訳じゃないからな?――序に言っておくと、マリアから聞いた話では彼女もまた、事故で両親を亡くしているらしい。

クソッタレ共にセシリア・オルコットにされた後でな。

 

でだ、そんな連中に殺されそうになった所をオータムさんに助けられて、ISRIに連れてかれて、束さんと再会して、死んだ事にされたアタシの戸籍を新たに作って貰って、セシリアは死んだ事になって無かったから、新たにマリア・C・レインの戸籍を作ったって訳だ。

 

 

 

「お、思ってた以上に凄まじい事があったんだ。

 でも夏姫とマリアは分かったけど一夏君は?」

 

「俺の場合はちょっと特殊なんだ静寐。

 俺は、第2回モンド・グロッソの時にドイツで誘拐されて、誘拐犯の目的が果たされなかったって事で、殺されそうになったんだ――でも、其処を夏姫姉達に助けられてさ。

 でも、助かっても元の家に戻る気が起きなくて、自分の死を偽装した上でISRIに行って、束さんに新たな戸籍を作って貰う時に、夏姫姉とは双子の姉弟って事になったんだよ。

 夏姫姉は、元々俺の姉貴分だったから、違和感もなかったしな。」

 

「弟分が、本当の弟になる事に、抵抗はなかったからねアタシも。」

 

「姉弟になる前から、本当の姉弟みたいだったんだね夏姫と一夏君って。

 でもさ一夏君、なんで元の家に戻る気が起きなかったの?」

 

「……夏姫姉と姉弟になる前の俺の旧姓は『織斑』……此れで大体分かるだろ?」

 

「「「「「「「えぇ!?」」」」」」」

 

「あら、ヤッパリそうだったのね?」

 

――【予感的中♪】

 

 

「決定的な証拠は有りませんでしたが、状況証拠は幾つかありましたからね。」

 

 

 

さっき以上に驚いているな……まぁ、当然だな。――楯無と虚さんは、薄々知ってたみたいだけど。

そう、一夏の旧姓は『織斑』――織斑先生と、あの馬鹿の弟だった訳だ。

アイツは子供の頃は他者と比べて頭一つ抜きん出ていて、どんな事でも直ぐに出来る様な奴だったから、神童と言われていてね――其れに調子に乗って、一夏の事を『出来損ない』と言って馬鹿にしてたんだ。

アタシと箒で、庇ってはいたんだが、散の馬鹿はアイツにベッタリで、二人で一夏をなじる事も少なくなくてな……正直な事を言うと、何遍あの馬鹿共に物理的制裁を食らわしたか分からん。

 

 

 

「ホントにアイツはウザかったからな。

 其れでもまだ千冬姉――千冬さんが家に居てくれたなら良かったんだが、あの人は俺と一秋を食わせる為に働き詰めで殆ど家に居なかったからな……あの馬鹿と二人で暮らす位なら、『織斑一夏』を殺して、別の自分になった方が良いって思ったんだ。

 でも、俺はあの時の選択は間違いじゃなかったって思ってるぜ?

 夏姫姉って言う最高の姉を得る事が出来たんだし、こうして最高の仲間達といる事が出来てるんだからさ。」

 

 

 

ふ……言うじゃないか一夏。

――で、何を震えて居るんだラウラよ?

 

 

 

「お前が織斑一夏だっただと?

 ……スマン!あの時お前を助ける事が出来なくて!!」

 

「は!?」

 

 

 

行き成りの謝罪って、如何したラウラ!?

 

 

 

「お前が誘拐された事を、我がドイツ軍は把握していた――が、日本政府が其れを織斑先生に伝えるな等と言う馬鹿な事を言って来たせいで、出撃が遅れ、お前を助ける事が出来なかった……すまなかった。」

 

「そう言う事か……気にすんなよラウラ。

 さっきも言ったが、俺はこうなって良かったと思ってるんだから、俺を助ける事が出来なかった事に負い目を感じる事はねぇよ――其れに、誘拐されたのは俺の落ち度だしな。」

 

 

 

一夏を助けられなかった事を後悔していたのか……だが、今も一夏が言ったように、お前が其れを負い目に感じる必要はないよラウラ。

お前は全力で一夏を助けようとしてくれた――その事実だけで充分だ。だから、あの事件の事で自分を責めるのは止めろ……そもそも、現場から一夏を連れ去ったのはアタシ達だしな。

 

 

 

「む……そう言えばそうだな?

 と言う事は何か、ドイツの領空に現れて、チャフ散布してドイツ軍をまいて逃げたのはお前達か夏姫!!」

 

「あぁ、そう言えばチャフ散布とかしたなぁ?」

 

「俺、イージスに輸送されてたから分からねぇ♪」

 

「今思えば、ドイツ領空から離脱する事ばかり考えてて、後がどうなるかとか考えてなかったわね?」

 

 

 

だな……と言う訳で、如何やら謝るのはお前ではなくアタシ達の方だったらしい……ドイツ軍を混乱させて悪かった。

 

 

 

「マッタクだ……だがまぁ、事の真相が分かったと言う事で良しとしておこう――尤も、この事は、私が墓場まで持って行く秘密になるけれどな。」

 

「そうしてくれると有り難いよラウラ。」

 

まぁ、此れがアタシとマリアと一夏の真実だ……理由はどうあれ、デュノアの戸籍偽装&乗っ取りと略同じ事をしてたんだアタシ達は――そんな身でありながら、デュノアを糾弾したアタシ達は間違ってるかな?

 

 

 

「間違ってないわ。夏姫ちゃん達は、生きる為にそうするしかなった訳だしね。

 己の利を優先したシャルロットちゃんとは違うわ……少なくとも、この場にいる私達は、貴女達のやった事を認めるわよ夏姫ちゃん。勿論、マリアちゃんと一夏君もね。」

 

「楯無さんの言う通りだよ夏姫!

 貴女とデュノア君は違う……そもそもにして、こうして嘘偽りなく話してくれた時点で、全然違う!!――夏姫達は、大事な私達の仲間だよ!」

 

 

 

楯無と静寐……そうか。

アタシ達は間違いじゃなかったか……そう言われただけでも救われた気分だよ――何にせよ、この話は此処までにしておこう。

アタシもマリアも一夏も、過去には色々有ったが、今はこうして暮らす事が出来ているんだからな――何よりも大切なのは、過去ではなく現在と未来だからね。

 

そして、アタシ達の過去を受け入れてくれたお前達もまた、大切な存在だよ。――改めて、これからも宜しく頼む!

 

 

 

「あぁ、勿論だ。」

 

「「「了解!!」」」

 

「Jawohl.(了解)」

 

「此方こそですわ、夏姫さん。」

 

「よろしくなのだ、ナッキー!!後、イッチーとマリリンも!」

 

「えぇ、此れからも宜しくお願いします夏姫さん。」

 

「宜しくね夏姫ちゃん――これからも、息を合わせてバッチリ行きましょう!」

 

 

 

あぁ、勿論その心算だ。

だけどまぁ、こうもアッサリアタシ達の秘密を受け入れてもらえるとは思わなかったよ。……此れもまた、此れまでの信頼と絆があったからこその事なのかも知れないな。

 

期せずしてカミングアウトする事になったアタシ達の事は、逆にチームの絆を深める事になったと言う訳か――勇気を出して、カミングアウトした甲斐は有ったみたいだ。

 

其れじゃあ此れからもこのチームでバッチリ行こうじゃないか!――此れは、世界最強チームが誕生するのは、時間の問題かも知れないな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 




機体設定

・ラファール・リヴァイブ・カスタムG

デュノア社が開発したラファール・リヴァイブに、パイロットの能力に合わせた装備を搭載する事で完成した機体。
如何考えてもISRIのストライクをパクったとしか言えない、デュノア社の新型機である。

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