Infinite Breakers   作:吉良/飛鳥

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来たかデカブツ……有り難く相手になってやる!By夏姫     なら、徹底的に壊しちゃいましょう♪By楯無


Break32『学園に蔓延る汚物を、消毒だ!!』

Side:夏姫

 

 

雑魚共をぶちのめした後で現れたのは、全高が10mは有るであろう巨大な機体――如何に無人機であると言っても、最早これだけのサイズの物を『IS』と定義して良いのか悩むところだな?

其れに加えて異様なのは、その見た目だ。

 

「短めの足に、ドーム状の身体で腕はないと……此の無人機を開発した連中はアレか?何か人型にしたくない理由でもあるのか?」

 

「そう思っちゃうわよねぇ……蟹に蜘蛛人間と来て、今度はまるで宇宙人だもの。

 其れと夏姫ちゃん、一応腕はあるみたいよ……凄く短い上にドーム状の身体の下部に張り付いたみたいになってるから、無人機のマニピュレーターとしての役目は果たしそうにないけれど――でも、見た目は兎も角として凄まじい火力を搭載してるのは間違いなさそうよ?」

 

――【移動砲台?】

 

 

 

……フルモードの時に扇子出すな、絵面的にシュール過ぎるから。

まぁ、確かに火力は可成りの物があるだろうな?

ドーム状の身体に搭載された上下二連の大口径キャノンに、ドーム状の身体には円形の外周に沿う形で無数の、恐らくだがビーム砲が搭載されている上に、腕としては役に立たなさそうな腕の指先も火器になっているようだし、その腕に搭載されてるシールドらしき装備にも火器が見受けら

れるからね。

 

単純な火力だけを言うならバスターはおろか、フリーダムやプロヴィデンスすら上回るか……此れまでの無人機の事を考えると、まず間違いなく陽電子リフレクターも備わってるだろうからね。

その巨体故に、此方の攻撃を当てるのは簡単だが、撃破するのは容易じゃないと言う所だな此れは……まぁ、だからと言って其れが如何したって言う事になる訳だが。

 

「恐竜でトカゲを踏み潰す心算だったんだろうが、生憎とアタシ達はトカゲじゃなくて龍でな……恐竜よりも形は小さくとも力は遥かに上だ。

 蹂躙する心算だったんだろうが、此方の戦力を完全に読み間違えたな?――貴様をスクラップにして、貴様を寄越した奴に相手が如何に強大だったかを教えてやる。」

 

『デキルモノナラバ、ヤッテミルガイイ。』

 

「「「「!!!」」」」

 

 

喋った!?……コイツ、これまでの無人機とは違って、自我があるのか!

ならば、さっきの楯無のちょっとした煽りも効果がより出るだろうが……逆に言うなら、自我があるなら攻撃が今までの無人機と比べて複雑化する可能性があるな――ホンの少しだけ、ミッションのレベルが上がったみたいだ。

 

だが、其れでも狙うのはSSSランクでのクリアだけだけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Infinite Breakers Break32

『学園に蔓延る汚物を、消毒だ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、まさか話す事が出来るとは思わなかった。

だが話せると言う事は、話が通じると言う事だよな?――なら、此処は大人しく退いて欲しい所なんだがなアタシ達としては。

お前の火力は相当な物だろうが、その巨体では機動力で圧倒的にアタシ達には劣るだろうから先ず当たらないだろうし、逆に此方の攻撃は当て放題だ。

陽電子リフレクターが搭載されていても、リフレクター発生装置を破壊してしまえば恐れるモノでもないし、何よりもお前とて無駄死にはしたくないだろう?――生体脳を機体に移植された状態が、生きていると定義して良いかどうかは別にしてだ。

 

 

 

『コトワル……ワガナハ『デストロイ』……ハカイノゴンゲ……モクテキハ、ISガクエンヲコウゲキスルコト……。

 キサマラコソミチヲアケロ……アケヌノナラバ、センメツスル……』

 

「如何やら、退く気はないみたいよ夏姫ちゃん?」

 

「まぁ、元より期待はしてなかったけどな。」

 

退けと言われて、『ハイ分かりました』って奴なら、態々テロ行為なんて行わないだろうしね……まぁ、交渉決裂なら仕方ないな?コイツの事、破壊しても良いですよね、山田先生、ミューゼル先生。

 

 

 

「そうですね……やってしまいましょう。

 投降の要請を拒否して、学園を攻撃すると言うのならば戦うしかありませんしね……何よりも、学年別トーナメントを中止にさせる訳には行きませんから。」

 

「ふふ、可愛い顔して言うわね真耶?

 貴女も可成りの上玉なのよねぇ……千冬にしろ貴女にしろ、オータムが居なかったら間違いなくアプローチかけてるわ。冗談抜きに本気でね。」

 

「ふえぇぇ!?わ、私達女同士ですよミューゼル先生!?」

 

「ふふ……愛に性別は関係ないのよ?――だがしかし、男同士は認めない。百合は許すが薔薇は許さんとは、さて誰の言葉だったかしらね?」

 

 

 

……知らないよ。

取り敢えず、コントやってる場合じゃないでしょう?……アイツが学園に上陸したら、冗談抜きで学園は壊滅して、多くの人が死ぬ事態に成り兼ねない訳なんだから……奴は此処で破壊する!!

 

先ずは、厄介な火器から壊す……全部は無理だが、マルチロックオンを使えば前面にある火器を潰す事は出来るからね?

喰らえ、ハイマットフルバースト!!

 

 

 

――バガァァァァァァァァァァァァァン!!!

 

――カキィィィィィィィン!!

 

 

 

矢張り弾かれたか。

陽電子リフレクターが搭載されてたのは予想通りだが、バラエーナのプラズマビームまで完全に無効化するとは、これまでの無人機とは一線を画す性能みたいだな?――蟹と蜘蛛人間は、バラエーナを防御する事は出来たが、その威力故に防いでも後退していたのにコイツは、デストロイは微動だにしない訳だからね……如何やら、見掛け倒しではないみたいだ。

 

これは、可成り気合を入れて行く必要がありそうだな。

 

 

 

「そうね。

 火力と防御力も高いのならば可成り厄介なのだけど……クラス対抗戦と今回の事で、無人機はビームによる遠距離攻撃には強いけど陽電子リフレクターを展開出来ない距離での近接攻撃には弱いと言う事は分かってるわ。

 だからアレも、超近接戦闘を挑めば多分何とかなるんじゃないかしら?見た所、近接戦闘用の武装は搭載していないみたいだし。」

 

「其れはまぁその通りなんだが、果たして近付く事が出来るかなアレに!!」

 

 

『ホロベ……』

 

 

――ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!

 

――ドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!

 

 

 

ハイマットフルバーストの礼とばかりに、全砲門を開いて撃って来たか!

主砲による前方殲滅と、身体に無数に搭載された小型ビーム砲による360度への全包囲攻撃……主砲は上空に居るアタシと楯無に向かって撃たれ、其れをアタシも楯無も避けたから上空へと消え、小型ビーム砲も海面に着弾するに留まったが、若しもこの攻撃が陸上で放たれたとしたら、一撃でIS学園のある島は壊滅するぞ!

 

「何て馬鹿火力だ……あの主砲、フリーダムのバラエーナ以上の威力じゃないか――最早あれはプラズマビームをも越えた陽電子砲だ。」

 

「そんな物が大口径で合計4門……もしも喰らったら、絶対防御なんて一瞬で貫通して、機体ごとパイロットは蒸発してしまうでしょうね……」

 

「あぁ……アレは最早ISじゃなくて、完全な殺戮兵器だ――徹底的に破壊する!!」

 

「えぇ、行くわよ夏姫ちゃん!」

 

 

 

コイツは此処で破壊しなければ、無用な破壊と死を巻き散らす事になるのは間違い無いからな。

アタシはビームサーベルの二刀流で、楯無はアンビデクス……面倒だから、ビームサーベルを連結させてデストロイに向かっていく。――只突撃するだけならば格好の的だが、其処は楯無がミステリアス・レイディから受け継いだナノマシン精製能力を使ってミラージュコロイドを散布し、フリーダムとジャスティスの光学分身を生み出しているので的は絞らせない。

 

 

 

「デカブツは、やられるモノと相場が決まっているって知ってる?此処から先には行かせないわ。」

 

「生憎と此処から先は通行止めなんです。」

 

 

 

教師陣も、スコールさんと山田先生を筆頭に、デストロイに的確に攻撃を加えている――特に山田先生は学園のラファールで出ているにも係わらず、同じラファールで出撃してる教師とは比べ物に成らない程の実力を発揮してるからな。

汎用機で此れなら、もしも山田先生がISRI製の専用機を手に入れたら、千冬さんやスコールさんより強いんじゃないだろうかと思ってしまうね。

 

まぁ、その実力者達の攻撃のおかげでアタシと楯無はデストロイに近付く事が出来た訳だ。

 

「切り裂く!」

 

「叩き切ってあげるわ!」

 

 

 

アタシは二刀流でX字状に、楯無は連結状態のビームサーベルでの斬り上げと斬り下ろしの二連斬で斬りつけてデストロイの装甲を切り裂く!

矢張り、コイツは近接戦闘は決して強くないみたいだな……しかもこの装甲、PS装甲じゃないから近付いてしまえば実体剣で切り裂く事も不可能じゃないだろうさ。

 

とは言え、流石に装甲が厚かったのか、内部にまでダメージを与える事は出来なかったみたいだ……まだデストロイは稼働状態だからな。

 

 

 

『……コロス。』

 

 

――ギュイィィィィン……ガシャァァァァァァァン!!

 

 

 

って、変形して姿が変わった!?

ドーム状の本体がバックパックになり、足が伸びて展開し、本体に張り付いていた腕も腕として機能するようになった人型の形態……だけなら驚く事は無いんだが、ツインアイにV字アンテナを搭載した頭部は、束さんが開発した『対IS用IS』と酷似している……まさか、変形してそんな姿に成るとは思っていなかったよ。

 

まぁ、だからと言って、其れが如何しただけどな!!

 

 

 

「変形した事で更に大きくなったみたいだけど、その大きさは命取りよ?」

 

「的がデカくなって、有利になるのはアタシ達の方なんだからな。」

 

寧ろ変形してくれた方がアタシ達にとっては都合がいい。

ドーム状の身体がバックパックになったと言う事は、360度の殲滅攻撃は出来なくなった訳だし、人型になった事で被弾面は増えた訳だから、より攻撃は当てやすくなったからね。

 

まぁ、変形後の本体に3つの大口径ビーム砲が搭載され、顔にもビーム砲が搭載されてる事から、火力は変形前よりも上がってるかもだが、其れも所詮は正面への火力の強化に過ぎん……多方向から攻められたらその火力も意味はないからな。

 

 

 

『シネ……』

 

 

――ガシュゥゥン!!

 

 

 

「な、肘から下をパージしただと?」

 

「パージしたように見えるけど、これは違うわ夏姫ちゃん!

 この腕、本体からは離れて独立機動をしてる……無線誘導兵器の類みたいよ?――何とも、厄介な物を搭載してくれたモノだわ。」

 

 

 

ちぃ、デストロイの腕は、肘から下がドラグーンになってた訳か。

確かに空間攻撃を行う事が可能なドラグーンがあるのなら、360度攻撃が出来なくなった人型形態でも高い戦闘力を維持する事は出来るって事か……しかもこのドラグーンには陽電子リフレクターが搭載されてるから、防御も固いから厄介だよ。

 

 

 

――バシュ!バシュ!バシュゥ!!

 

 

 

「と言いつつ、ドラグーンからのビームを、ビームサーベルで余裕で切り裂く夏姫ちゃんなのよねぇ……ホント、色々凄いわ貴女って。」

 

「連結状態のビームサーベルをバトンのように高速回転させて、デストロイのビームを相殺したお前も相当な物だと思うがな楯無よ――尤も、それ位の事が出来なくては、更識の当主にはなれないし、学園最強を名乗る事は出来ないのかも知れないけどな。」

 

「ま、これ位は出来て当然よ♪」

 

――【学園最強、其名楯無】

 

 

 

今度は漢詩か?いや、意味は分かるけどね。

まぁ、こんな方法を使わずとも、ドラグーンのビームならばアタシと楯無とスコールさんはシールドで防げるし、他の教師陣の通常のISでも装甲部分で受ければシールドエネルギーが大幅に減る事も無いから大丈夫だろう。

問題は矢張り、バックパックの主砲と本体の3つの大口径ビーム砲とフェイスプレートに搭載されたビーム砲だな?

バックパックの主砲は推定で1門500mm、顔面のビーム砲は推定300mm、本隊の3連装ビーム砲は800mmと言う破格の口径だから、真面に喰らったら楯無の言うように一瞬で蒸発してしまうだろう……其れは、束さん製のISを使ってるアタシ達とて同じだ。

 

圧倒的火力に、陽電子リフレクター、ドラグーンの腕とコイツは正に隙なしの性能と言えるかも知れん――もしも、アタシと楯無とスコールさんが居なかったらとっくに突破されてる所じゃないか?

千冬さんが現場に出てるなら兎も角、山田先生だけではコイツを抑えるのは幾ら何でも無理があるだろうしね。――と言うか、言っちゃ悪いがスコールさんと山田先生以外の教師の実力がいざと言う時の教師部隊に所属してるにしては低くないか?

一般教師よりは上なのかも知れないが、明らかに実戦経験がないだろう此れは……デストロイの主砲に驚いて及び腰になっている教師すら居るみたいだからね。

 

いや、実戦経験が無いのならば其れも仕方ないか……寧ろ、試合の経験しかない山田先生が此れだけ冷静に立ち回れる事の方が異例って言える事だからな。

 

 

 

『シネ……!』

 

 

――ドガァァァァァァァァァァァァァァン!!

 

 

 

っと、此処で主砲と顔面ビームと本体3連装ビームを撃って来たか……マッタク持って恐ろしい威力だな本当に。

攻撃を避け切れずに掠ってしまった教師がISを強制解除されてしまったからね……その教員は、他の教員に助けられてIS学園に撤退したから大丈夫だろうが、1人落とされると2人戦場から離脱する事になると言うのは流石に痛いモノがあるぞ。

にしても、一撃必殺の火力と、陽電子リフレクターと言う防御を備えてるってのは反則だろう流石に……此方の攻撃は防がれるのに、相手の攻撃は必殺レベルなんだからな。

 

せめて、あの陽電子リフレクターを突破する事が出来れば決定打を与えられるんだが……アレを突破するのは容易な事じゃない――如何に近接戦闘に弱いとは言え、近付く事が出来なければ此方の物理攻撃もビームも防がれてしまうからね。

何れにしても、此のままではジリ貧だ……一か八かだがやってみるしかないか。

 

「楯無、デストロイを挑発して本体の3連ビーム砲を撃たせるように仕向ける事って出来る?」

 

「え?えぇ、まぁ出来るとは思うけど、何をする気なの夏姫ちゃん?」

 

「伸るか反るかの博打。

 当たればそれでデストロイを撃破、失敗したらゲームオーバーって言う所だな……一か八かだが、確率で言うなら当たる確率が大体8割だよ。」

 

「成功率80%を一か八かとは言わないと思うわよ夏姫ちゃん。」

 

 

 

だろうな。

取り敢えず、頼んだぞ楯無。

 

 

 

「了解。

 あらあら、デストロイちゃん、中々に強烈な攻撃でこっちは合計で4人も戦線を離脱しちゃったけど、仕留めきれなかったのは拙かったわね?

 知ってるかしら?相手を一撃で仕留める事が出来なかった場合、死は己に跳ね返って来るって――つまり、今の一撃で私達を倒しきれなかったアナタに、今度は死が跳ね返るのよ。

 な~~んて言っても分かる筈ないか……所詮はウスノロのデカブツ、火力ばっかり強力で他はからっきしの失敗作みたいだしねぇ?」

 

――【大艦巨砲主義の失敗作】

 

 

 

……お前、中々に毒舌八丁だな楯無よ?

面と向かって言われたら、可成り腹が立つ事この上ないのに、更に扇子の文字で神経逆撫でして煽るとは……暗部の長と言うのは、相手を逆上させる才能もあるみたいだ。

 

 

 

『メッサツ……!』

 

 

――キュゴォォォォォ!!

 

 

 

だが、其の効果は抜群だったみたいだな?

挑発されたデストロイは、顔面ビーム砲と本体ビーム砲にエネルギーを集束して発射準備に入ったからね……だが、其れがアタシの狙いだ!!

 

 

 

――バシュゥ!!

 

――ドス!ドス!!ドス!!!

 

 

 

ハイマットモードでのイグニッション・ブーストで近付いて、本体中央のビーム砲にビームサーベルを突き刺す!

そして其れだけじゃなく、本体左右のビーム砲と顔面ビーム砲にはゴールドフレームのランサーダートが突き刺さる……スコールさんもアタシと同じ事を考えてた訳か。

 

陽電子リフレクターは確かに強力なシールドだが、攻撃する時には展開出来ないと言う弱点が存在する――ならば、相手が攻撃する瞬間に此方の攻撃を叩き込めば防ぐ事は出来ない……所謂カウンターだな。

そして、アタシとスコールさんの攻撃は只のカウンターじゃなく、今まさに放たんとされているビーム砲を貫いた攻撃だ。

エネルギーが集束中のビーム砲を真正面から貫かれたらどうなるか?……答えは簡単だ、砲身を潰されたビーム砲は集束したエネルギーを放つ事が出来ずに飽和状態となって爆発する。

 

 

 

――バガァァァァァァァァァァン!!

 

 

 

デストロイも、本体と頭部が爆発して殆ど原型を留めていないスクラップになったからね……まぁ、未だにバックパックのホバー機能が健在らしくて胸から上が完全に壊れた状態でも浮いているけどな。

だが、此処まで壊れてしまったら搭載されていた生体脳もお陀仏だろう……せめて安らかに眠ってくれ。

 

「取り敢えず、巧く行ったみたいだな?」

 

「そうみたいね?

 夏姫ちゃんの作戦勝ち&ミューゼル先生の勘の良さによる勝利だわ♪」

 

「こう見えて実戦経験は豊富なのよ楯無さん?

 夏姫さんが何をしようとしてるのか、大体の予想くらいはつくモノよ――まぁ、ビームサーベルを投げるんじゃなくて直接突き刺したのには少し驚いたけれど。

 こう言ったらナンだけど、発射直前のビーム砲を直接攻撃するなんて、思い付いても普通はやらないわ――まして、ビームライフルで砲口を狙うなら兎も角、近付いて直接貫くとか絶対やらないわよ?」

 

 

 

如何にカウンターでも、距離のある攻撃じゃ僅かなタイムラグで陽電子リフレクターを張られる可能性があったからビームサーベルで直接攻撃しただけですよスコールさん……もとい、ミューゼル先生。

 

 

 

「まぁ、其れは分からないでもないけれどね。

 でも、これで一番の脅威を潰す事が出来たから一安心だわ――流石にこれ以上の戦力投入はないだろうと思うしね。

 デストロイのコアを回収後も警戒態勢は続けるけれど……楯無さん、夏姫さん、貴女達は学園に戻ってくれるかしら?」

 

「「え?」」

 

 

っと、此処で予想外の一言だな?

アタシと楯無は学園に戻れってどういう事ですかミューゼル先生?――デストロイは撃破しましたけど、更なる襲撃が全く無い訳じゃないでしょう?

蟹と蜘蛛だけなら兎も角、またデストロイが現れたら如何するんです?

 

 

 

「夏姫ちゃんの言う通りですミューゼル先生!もしもまたデストロイが現れたら――!」

 

「大丈夫よ夏姫さん、楯無さん。

 デストロイのあの性能を見る限り、アレは試作機であってまだ量産はされてないと思う――と言うか、アレだけの巨大な機体を量産するとなれば相当の施設と資金が必要になるからね。

 この先量産される可能性がゼロではないけど、今回の襲撃でもう1機現れる事は無いと自信を持って言い切れる。

 だから、貴女達は学園に戻ってくれる?」

 

 

 

デストロイの2機目が現れないと言うのは分かりましたけど、だからと言ってアタシと楯無が学園に戻る理由はないでしょう?

更なる襲撃者が来ないとは言い切れない訳なんですから。

 

 

 

「確かに其の通りだけど、デストロイが出て来ないのなら私と真耶で何とかなるわ。

 ――其れよりも、私の勘が告げているのよ……学年別トーナメントでとっても良くない事が起きるってね――だから、万が一に備えて学園に戻って欲しいのよ。」

 

「勘か……普通なら不確定要素として斬り捨てる所だが……」

 

「ミューゼル先生の歴戦の勘は無視できないわね?」

 

 

 

確かに、アリーナで何か起きた時、一夏達で対処しきれると言う保証もないし、その時にあの馬鹿と阿呆が何をしでかすか分からんからな……最悪の事態を考えれば、アタシと楯無は学園に戻った方が良いと言う訳か。

 

……分かった。だが、決して無理はしないで下さいよミューゼル先生。――貴女にもしもの事が有ったら、悲しむのはオータムさんなんですから。

 

 

 

「あらあら、そうならないように注意するわ。」

 

 

 

……この人の実力ならそうそう後れを取る事は無いから大丈夫だろうけどね――取り敢えず、学園に戻るぞ楯無。

 

 

 

「そうね、急ぎましょうか♪」

 

――【音速帰還】

 

 

 

アタシはハイマットモードを展開し、楯無はファトゥーム00に乗る形で一路学園に!――スコールさんの勘が外れて欲しい所なんだが、そうはならないんだろうな……アタシも、何となく嫌な予感を移動中に感じ取ってしまったからね。

 

一体、何が起きるって言うんだ学園で……?

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:一夏

 

 

学年別トーナメントの1回戦も、残すは俺とラウラのタッグの試合だけだな。

取り敢えずISRIの専用機持ち達は難なく1回戦を突破――なんだけど、静寐と簪のタッグはガチで強過ぎだろアレは!!

簪の絨毯爆撃だけでも驚異なのに、其れから逃げようとした相手をソードカラミティ状態で的確に切り裂く静寐ってドンだけだマジで!?……夏姫姉以上に怖い相手が居るって感じたのは久しぶりだぜ。

あとヤバかったのは、マリアとセシリアのタッグだな?

ドラグーンとブルー・ティアーズを使っての全方位からの空間殲滅攻撃って、只のイジメにしか見えなかった……ぶっちゃけ、観客が若干引いてたからなあの試合は。

 

まぁ、其れは兎も角、準備は良いかラウラ?

 

 

 

「うむ、此方の準備は大丈夫だ蓮杖一夏。……時に、武器が増えていないか?」

 

「此れはあのクソっ垂れ共をぶっ倒す為の1回限りの使い捨て装備だけどな……まぁアイツ等には地獄すら生温い程の生き地獄を味わわせてやるぜ。

 俺の鈴に、アレだけの事をしてくれたんだ……滅殺以外の選択肢はねぇからな!!」

 

一秋、散……テメェ等は、絶対にやっちゃならねぇ事をしてくれたんだ、その罪に対する罰を受ける覚悟は出来てんだろうな?――悪いが、今の俺は、不動明王をも凌駕する憤怒の炎を纏ってる!

テメェ等の罪業、憤怒の炎で焼き尽くしてやるから覚悟しな!!

 

 

 

「ならば、私は奴等に閻魔の裁きを下してやるとしよう……奴等を潰すぞ、蓮杖一夏!!」

 

「オウよ、言われるまでもねぇ!!」

 

生憎と俺は、惚れた女を傷つけられて黙ってられる程人間出来てねぇんだ……鈴が受けた苦痛を100倍にして返してやる――今更謝っても遅いからな!!

行くぜ、ストライク!!

 

 

 

『ストライク発進スタンバイ。――進路クリア、ストライク発進どうぞ。』

 

「蓮杖一夏、ストライク行くぜ!!」

 

『シュバルツェア・レーゲン発進スタンバイ。――進路クリア、シュバルツェア・レーゲン発進どうぞ。』

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒ、シュヴァルツェア・レーゲン、出るぞ!」

 

 

 

で、俺とラウラは1回戦の最終試合の為にフィールドに――既に一秋と散が待っていたみたいだが、コイツ等は俺の敵じゃねぇ……精々惨めにぶっ倒して晒し物にしてやる!!

 

 

 

「うむ、其れが一番だろうな蓮杖一夏。」

 

「寧ろこれ以外には思い浮かないぜラウラ。」

 

何にしてもあのクソっ垂れ共は滅殺以外に選択肢はねぇ!――俺の鈴に手を出した事がドレだけ愚かだったのか、其の身に刻み込んでやるから覚悟しとけよ?

 

まぁ、何があってもテメェ等への判決は死刑で決まりだ――それ以外にはないからな!!

此れから始まるのは試合じゃない……大勢の観客の前で行われる『試合』と言う名の『公開処刑』だぜ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 




機体設定



・デストロイ

形式番号『GFAS-X1』。
謎の組織が開発した超大型の無人IS――だが、その正体は謎に包まれている。
圧倒的な火力と陽電子リフレクターを備えた超強力な無人機だが、搭載生体CPUが強化された事で、人語を理解して操る事も出来る。
非常に高い火力と防御力を誇るが、陽電子リフレクターが無い状態で防御力は可成り低下する。
IS学園を襲撃したが、夏姫と楯無の連携の前に倒されたが、これはあくまでも試験機であるので実質的にはデータ取りが目的だったのではないかと思われるが真相は不明。

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