Infinite Breakers   作:吉良/飛鳥

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雑魚がわらわらと出て来やがったか……By一夏      一機残らず殲滅するだけね、此れはBy楯無


Break43『蘇る翼~Eternal Freedom~』

Side:一夏

 

 

福音を無力化できたのは良かったんだが、其れに合わせた様に大量の無人機が現れるとはな……さっきのザクとグフだけじゃなく、クラス対抗戦の時に現れたカニとクモも一緒とは豪華なもんだぜ。

コイツ等だけなら如何とでもなるだろうけど、問題は見た事も無い馬鹿デカい奴だぜ……コイツ、一体何モンだ?

 

 

 

「まさかデストロイが、其れも5機も出てくるだなんて……此れは、ちょっとした悪夢ね。」

 

「あのデカい奴の事、知ってるんですか楯無さん?」

 

「知ってるも何も、学年別タッグトーナメントの時に警備に当たってた私と夏姫と他数名が交戦したのがあの大きな無人機、デストロイなのよ。

 圧倒的な火力と陽電子リフレクターを装備し、更に肘から下はドラグーンになってると言う難敵よ――正直、夏姫が胸のビーム発射口をビームサーベルで貫いて居なかったら倒す事は出来なかったでしょうね。」

 

「マジかよ……!」

 

夏姫姉と楯無さんのコンビでも苦戦した無人機が5機もか……そいつは確かに悪夢かも知れないけど、話を聞く限りじゃ倒せない相手って訳じゃあなさそうだから、徹底的に叩き潰してやるだけだぜ。

 

そもそもにして、福音は無力化したけど、俺達には夏姫姉を探し出すって最重要任務が残ってるから、お前等如きと悠長に遊んでやってる暇はないから、此処は押し通らせて貰うぜ?

 

「まぁ、何にせよお前等の方から仕掛けて来たんだ……ぶっ壊されても文句言うなよな?」

 

「デストロイが5機……確かに悪夢の様な光景だけれど、此のメンバーなら負ける事は無いわね。――招かれざる客にはご退場願いましょうか?」

 

――【強制退去】

 

 

 

強制退去、または強制撤去のミスよ楯無さん。

まぁ、そんな訳だから俺達の邪魔をするってんなら覚悟しろよ?――邪魔をする奴は、エクスカリバーで纏めて叩き切ってやるぜ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Infinite Breakers Break43

『蘇る翼~Eternal Freedom~』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:楯無

 

 

福音を無力化した、このタイミングで大量の無人機が現れるだなんて、まるで示し合わせたかのようなタイミングだわ――考えたくない事だけれど敵は此方の動きを把握してるのかも知れないわね。

まぁ、偶然の可能性もある訳だけれど――って言うか偶然であると信じたいわ……此方の動きを把握してるって事は、学園内にスパイがいる可能性を疑わなければならないだけじゃなく、今回の福音暴走事件その物が、無人機をけしかけて来た連中のした事である可能性が出て来る訳だものね。

 

もしそうだとしたら、敵は少なくとも束博士並の頭脳と技術力を持ってる事になる訳だから、正直言って手強い所の話じゃなくなって来るわ。

まぁ、其れは其れとして今は目の前の敵に集中しないとね。

 

「邪魔よ、落ちなさい!」

 

「纏めて吹き飛んで……!」

 

 

 

にしても、数が多いわね数が……さっきは110体だったけど、明らかに其れよりも多い――ザクとグフだけで最低200は居るでしょう此れは!!

其処にザムザサーとゲルスゲー数体に、デストロイ5機って負ける事は無くともキツイわよ?……特にデストロイの火力は、私達の機体の火力を遥かに上回る――其れこそ戦艦クラスと言っても過言ではないレベルな訳だしね。

さて、如何戦ったモノかしら?先ずは5機のデストロイを処理するのがベターだとは思うのだけれど……

 

 

 

「コンのデカブツが!邪魔すんじゃないわよ、木偶の棒の分際で!」

 

 

 

――バガァァァァァァァァン!!!

 

 

 

「どぉぉりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

――ズッバァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!

 

 

 

あ、あら?鈴ちゃんがデストロイの頭部を掴んで、掌ビーム砲――パルマフィオキーナで破壊して、更にアロンダイトで縦一文字に切り裂いて、アッサリとデストロイを撃破したですって!?

近接戦闘に弱いのは学年別トーナメントの時に分かっていたけれど、まさかレーザーブレード対艦刀で一刀両断出来るだなんて、流石に予想外だったわ。

 

 

 

「静寐、ザンバーに換装して!

 此のデカブツ、確かに火力は物凄いけど装甲は脆弱みたいだから、レーザーブレード対艦刀か大型刀剣なら実体刀でも一撃で斬り捨てられる!

 楯姐さん、あのデカブツはアタシと一夏と静寐とラウラに任せて!楯姐さん達は、他の奴等をお願い!!」

 

「鈴ちゃん……分かったわ!」

 

まさか、速攻でデストロイの攻略法を見つけるとは思わなかったけれど、長大な近接武装で一撃必殺が可能だと言うのならば、レーザーブレード対艦刀を装備してる鈴ちゃん、一夏君、静寐ちゃん、そして身の丈近い近接ブレードを搭載した銃剣を装備してるラウラちゃんがデストロイの掃討を行うのは道理ね。

 

其れじゃあ残るメンバーは、デストロイ以外の無人機を掃討するわよ?

数は相当な物だけれど、所詮は無人機――人の脳を生体CPUとして搭載してるとは言え、その思考は『ただ目的を遂行する事』にだけ重点を置かれているみたいだから複雑な思考をする事は出来ない。

単純な破壊行動をするだけの相手なら、怖くないわ……特に、デストロイを確実に破壊できるとなった現状ではね。

 

「と言う訳で、更識簪一等空尉、発砲を許可します。」

 

「了解しました、更識楯無総司令官。」

 

 

 

――バガァァァァァァァァァァン!!!

 

 

 

あらあら、ノリがいいわね簪ちゃん♪

でも、そのノリの一撃が、ミサイルポッドの超連射と、両肩と腰の火器を全開にしてのフルバーストとは大盤振る舞いね?――簪ちゃんのフルバーストは、夏姫のフリーダムのフルバーストをも上回る火力があるから敵の数が多い場面では頼りになるわ♪

 

でも、だからと言って敵の数が大きく減ったって感じではないわね?……此れは、倒された分だけ補充してるって事かもしれないわ。

数が無限だとは思わないけれど、確実に消耗戦を考えた構成で来てるのは間違い無いでしょうね……良いわ、一機残らず切り裂いてあげるわよ。

 

私の得意武器、シュペールラケルタを連結させた『アンビデクストラス・ハルバード』で相手になってあげるわ……無限の正義の刃に三枚下ろしにされたい子はかかってらっしゃいな――望み通りに綺麗にスライスして上げるから。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

No Side

 

 

鈴がデストロイの攻略法を見つけた事で、ディスアドバンテージは数の差だけになった訳だが、数の差だけならば楯無達にとっては大した問題ではない。

ザムザサーとゲルスゲーも陽電子リフレクターを装備した機体ではあるが、其れは清香のフォビドゥンのデスサイズと、癒子のレイダーのスーパーミョルニルで突破できるので脅威では無いのだ。

 

 

「行くぜ鈴!」

 

「了解よ一夏!」

 

「「狼虎滅却……」」

 

「俺達の前に立ち塞がるって言うなら、それ相応の覚悟をして貰うぜ――テメェの命を散らす位の覚悟をな!!」

 

「その覚悟が無いんじゃ、アタシと一夏の前に立つ資格は無いわね!!」

 

「「これで終わりだ!必殺!超級龍神覇漸!!」」

 

 

そして、最後の1機となったデストロイも、一夏のカリバーンストライクがエクスカリバーの二刀流でエックス字に斬りつけ、鈴のデスティニーストライクが、アロンダイトで一刀両断!!

これを喰らったデストロイは爆発四散!!これにより、5機のデストロイは全て破壊されたのだった――尚、スコアはと言うと、全員が1機ずつ撃破し、一夏と鈴が合体攻撃で1機撃破なので一夏と鈴が合計で2機、静寐とラウラが1機と言うスコアになるのだろう。

 

此れでデストロイは全て始末したが、未だ他の無人機は残っている――故に、デストロイを落としたからと言って安心はできないのだ。

 

 

 

だが、その無人機であるザクとグフ、そしてザムザサーとゲルスゲーも……

 

 

「邪魔を……するなぁぁ!!ハッキリ言って邪魔なのよ、彼方達は!!」

 

「お姉ちゃんの言う通り……ハッキリ言って、視界に入って来る事すら不愉快。」

 

 

鬼神と化した更識姉妹の前では赤子同然!!

と言うか、更識姉妹のみならず、マリアにセシリア、清香と癒子、そして乱にとってもこの程度は相手ではない――特にザムザサーとゲルスゲーは陽電子リフレクターを搭載した機体だが、陽電子リフレクターの弱点は既に割れているので脅威にはなり得ないのだ。

 

 

「此れで私は15機目……大体全員の平均で20機くらい撃破してるから140機近く倒した訳だよね?

 果たして何体倒せば良いのやらだよ――何て言うんだっけこれ、無限討伐?」

 

「清香、其れ微妙に違うと思う。」

 

 

だが、しかし数の差と言うのは簡単な問題ではなく、一方的な殲滅戦と言えども、動いている以上は徐々に疲労は溜まっていく――デストロイの様な超大型、ザムザサーやゲルスゲーの様な大型こそ追加されないモノの、ザクとグフは此れでもかと言う位に次から次へと湧いて出てくるのだ。

清香が現状を『無限討伐』と表現したのも、あながち間違いとは言い切れないだろう。

 

そんな状況で、獅子奮迅の活躍を見せているのが一夏と楯無だ。

楯無は得意武器であるアンビクストラス・ハルバートによる攻撃だけでなく、新たに脚部に搭載されたグリフォンビームブレードで敵を蹴り斬ったり、背部のファトゥム-01を分離して敵に突撃させたりして次々と撃破して行く。

 

一夏はエクスカリバーの二刀流と、連結状態である『アンビデクストラスフォーム』を使い分け、2連装リニアガンの新機能である荷電粒子砲も使って敵を撃破して行く……そもそもにして、零落白夜が使い放題な時点で、試合ではない戦場では一夏の敵は殆どいないのだが。

 

既に撃破数は一夏と楯無だけで合計90機に達している事からも其の奮闘振りが伺える――若しかしたら一夏は夏姫の弟として、楯無は夏姫にライクではなくラブの感情を持つ者としての意識が普段以上の力を発揮させているのかも知れない。

 

尤も、そうであっても徐々に疲労は溜まっていくのだが……

 

 

「次から次へと……ネズミやゴキブリだってもうちょっと諦めが良いわよ?

 福音を無力化した状況で、此処まで執拗にって言うのは、余程私達を亡き者にしたいのかしら?……だとしたら、随分と舐められたものだわ!」

 

「邪魔すんじゃねぇ、やられ専門の雑魚共がぁぁぁぁぁ!!」

 

 

――パリィィィィィィン!!

 

 

次の瞬間、一夏と楯無の中で、何かが弾ける感覚が起きた。

其れと同時に、意識がクリアになり動きが此れまで以上に洗練されて行く――驚く事に、2人と只擦れ違っただけど思われたザクとグフが、擦れ違った後でバラバラになっていたのだ。

 

 

「一夏、楯姐さん……なんか、行き成り異様に強くなった!?」

 

「潜在能力が覚醒した……って言うのとも違うのかも知れないけど、兎に角一夏君と楯無さんがブースト状態にある今がチャンスだよね?

 此処は一気に畳み掛けるのが上策!簪!!」

 

「静寐、了解した……いい加減、諦めて。」

 

 

此れが良い刺激となり、次から次へと現れる敵に辟易しかけていた鈴達のモチベーションを復活させ、更にテンションも爆上がりさせる!

一夏と楯無の奮闘に続く形で、簪のバスターとザンバーからブラストに換装した静寐のカラミティ、2機の砲撃型機体による全火力開放のフルバーストでザクとグフを粉砕・玉砕・大喝采!抹殺・滅殺・瞬獄殺!!

其れだけでなくラウラはソードピストルとフラガラッハを使い分けての斬撃で敵を切り裂き、癒子の超破砕球はその名に恥じない破壊力で敵を粉砕し、清香はデスサイズで死神の如く敵を狩り、乱はビームサブマシンガンで敵を次々と蜂の巣にし、マリアとセシリアはドラグーンでの多角的攻撃で敵を的確に破壊し、

 

 

「どぉぉりゃぁぁぁ……燃えろぉぉぉ!!」

 

 

鈴は、イグニッションブーストでグフに近付いて肘打ちをかますと、そのまま掴み上げてパルマフィオキーナを喰らわせて派手に燃やして琴月 陽!

若干ネタ技に走ってはいたが、着実に敵を撃破していた。

 

 

 

 

 

 

 

「あまりの数の差なので手助けが居るかと思ったが、必要なかったか此れは?」

 

 

 

 

 

 

 

更に此処で新たな機体が現れた。

額のV字アンテナとツインアイの、赤黒い全身装甲の機体だ――右腕にはスコールのゴールドフレームの『トリケロス』に酷似した兵装を装備し、背部には可変翼と思われる物を搭載した少々異様なシルエットの機体だ。

 

 

「……誰かしら?」

 

「ふ、そう警戒をするな更識楯無。少なくとも私はお前達の敵ではない――まぁ、お前達の敵は、私の敵でもあるがな。」

 

 

――バシュ……バガァァァァァァン!!

 

 

無論楯無達は其れに警戒するが、謎の機体は敵対する気は無いらしく、それどころかすぐ近くにいたザクを、右腕の兵装に搭載されている巨大な熊手状のクローで掴み、掌部に搭載されていたと思われるビーム砲で粉砕。

躊躇う事無くザクを破壊したのを見る限り、『敵ではない』と言う言葉に偽りは無いのだろう。

 

だが、そうであるのならば願ってもない追加戦力だ。

 

 

「良いわ、今この時はアナタを信じてあげる――だけど、不穏な動きを見せたら斬り捨てるわよ?」

 

「ふ、其れで構わん……何にしても、コイツ等は気に入らん――叩きのめすだけだ。」

 

 

思わぬ追加戦力が加わり、戦いは更に激しさを増して行く――否、一方的な殲滅劇は、一方的な蹂躙劇へと姿を変えて行ったと言った方が正しいだろう。

少なくとも現状では負けは見えないだろう……ザクとグフが、楯無達の疲労限界を超えて現れない限りは。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:夏姫

 

 

く……一秋と散の奴、やってくれたな……あの反応速度、これまでのアイツ等からは考えられん――外的な力によって強化されていた可能性があるなアレは。

で、此処は何処だ?地面も空も無い、虹色の幾何学模様に覆われた空間……そう言えば、アタシは胸と腹を貫かれていたんだった――其れを考えると、アタシは死んで涅槃に渡ったのか?

此処があの世ならば、白騎士事件の時に死んでしまった母さん達に会えるかな……

 

 

 

「違うよ、此処は死後の世界じゃない。」

 

「そうなのか?……事前にあった事が事だけに勘違いしてしまった……って言うか、生きてるのかアタシは?

 自分で言うのも何だが、胸と腹を貫かれて生きてるとは、呆れた生命力だ。」

 

だが、如何やらここは死後の世界では無いらしい。

アタシの前に現れた、白いコートタイプの軍服を身に纏った、栗色の髪とアメジストの瞳の青年がそう教えてくれた――何とも優男と言った感じだけれど、その瞳に宿るのは強い意志か。

若しかしてお前は、フリーダムか?

 

 

 

「流石に察しが良いね……そう、僕はフリーダムのコア人格だ。

 君は確かにあの2人の攻撃で致命傷を負ったけど、不幸中の幸いか即死するには至らなかったから、僕の力の全てを持ってして君の命を守らせて貰ったよ。」

 

「アタシはお前に救われたと言う事か……ならば、礼を言っておかねばな。

 時に、アタシが落とされてから何がどうなったか分かるか?」

 

「ゴメン、其れは僕にも分からない。

 だけど、確実に言える事は、今も未だ近くで君の仲間達は戦っている――其れも、圧倒的に数の上での戦力差がある相手をね。」

 

「マジか?」

 

「大マジだよ。」

 

 

 

数の上での圧倒的戦力差を相手にしていると言うのは、流石に聞き捨てならんな?――一夏達がやられるとは思わんが、数の暴力を徹底されたら、幾ら一夏達であっても何時かは落とされてしまうだろうからね。

なら、アタシも此処で寝ている訳には行かないな。

 

「アタシは、もう動けるのかフリーダム?」

 

「うん、動ける。

 動けるだけじゃなくて二次移行も出来たから、君が望むなら何時でも行ける――だけど、これだけは聞かせて……君は、なぜ戦うの?」

 

「何故戦うかだって?」

 

愚問だな……歪んだこの世界を元に戻す為さ。

大それた理想だと言う事は百も承知だが、現行のISを遥かに凌駕した束さんお手製の『兵器』があれば出来ない事ではないと思うし、何よりもアタシは、束さんと千冬さんに『白騎士事件』を起こさせた奴を許す心算は全くない――そいつがふざけた事をしなければ、アタシの家族が死ぬ事はなかったんだからな。

まぁ、そのお陰でマリアと出会う事が出来たと考えれば悪い事だけでもなかったのかもしれないが……其れでも、白騎士事件の黒幕はアタシの敵だ……そいつを討って、現行ISから兵器としての価値を奪ってあるべき姿に戻す。

そうなれば、下らん女尊男卑はまかり通らなくなるからね。

話し合いが通じる相手ならば兎も角、其れが通じない相手は殴ってでも分からせるしかないだろう?……アタシが戦う理由は、大体こんな感じだ。

 

 

 

「何て言うか、真っ直ぐだけど……」

 

「みなまで言うな、アタシ自身が一番自覚してるからな。」

 

周囲はアタシをクールだと言うけど、実のところアタシは激情家だ……小学校の時に箒が虐められていたのを見た時も、考えるよりまず先に虐めっ子達に飛び蹴りを喰らわせていたからね。

 

 

 

「そうだったね。

 ……其れじゃあ、帰ろうか?皆の居る場所に。」

 

「あぁ、そうだな。」

 

言った次の瞬間、フリーダムのコア人格は姿を消し、周囲の景色も変化した……今度は、此処はコックピット――そしてモニターに映し出されてるのは二次移行したフリーダムの起動状態かな?

 

 

 

――ピピ

 

・Generation

・Unsubdued

・Nuclear

・Drive

・Assault

・Module

 

――G・U・N・D・A・M

 

 

 

「CPC設定完了。

 ニューラルリンケージ、イオン濃度正常。メタ運動野パラメータ更新。

 原子炉臨界、パワーフロー正常、全システムオールグリーン。エターナルフリーダム、システム起動。」

 

「さぁ、行こう夏姫。」

 

「あぁ、言われるまでもないさ!」

 

『X20A、エターナルフリーダム、発進どうぞ。』

 

 

 

発進シークエンスまで演出してくれるとは、芸が細かいが、だからこそ何時も通りに行けると言うモノだな――ならば、その好意に応えるまでだ!

蓮杖夏姫。フリーダム、行きます!!

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:楯無

 

 

思わぬ援軍があったとは言え、次から次へと現れるグフとザクの相手をするのは流石に疲れて来たわよ?……負ける事が無い相手とは言え、休む間もなく現れたんじゃ流石にね。

 

 

 

「雑魚ほど群れるとはよく言ったものだが……有象無象でも数がかさむと流石に馬鹿に出来んな?」

 

「マッタクだぜ……て言うかお前誰なんだよ?名前くらい名乗れよ!」

 

「うん、マッタク持って正当な意見だが、生憎と今は其れが許されていないんだ――そう遠くない内に名乗る事が出来ると思うから、今は此れで納得してくれないか夏兄さん?」

 

「は?って言うか誰が兄か、誰が!!」

 

「いや、貴方だが?」

 

「いや、俺に妹なんていないからな!?」

 

 

 

一夏君と謎の援軍は知り合い――ではないわね、少なくとも一夏君の方は知らないみたいだから、謎の機体の操縦者が一方的に一夏君の事を知っていて、血縁関係を把握していると言った所かしらね……だとしたら、一夏君の両親何してんのって話なのだけれど。

 

だけど、そろそろ疲労もピークに達して来たわね?

アタシと一夏君は100体近く撃破してるから当然なのかもしれないけど、他の皆も疲労の色が隠せなくなって来たわね……此れは少し拙いかもしれないわ。

 

 

 

「?――楯姐さん、逃げて!!」

 

「へ、鈴ちゃん?」

 

 

 

――ギュル!!

 

 

 

「!!」

 

しまった!!一瞬の隙を突かれて、グフの鞭で四肢を拘束されるだなんて……此れは、絶体絶命って奴かしら?

簡単に振り解けるモノではないし、一夏君達は次々と現れるザクとグフに対応するので精一杯みたいだからね……目の前には、巨大なアックスを振り返り被ったザクが――此処までみたいね私は……

 

 

 

「簡単に諦めるとはお前らしくも無いな楯無?」

 

「え?」

 

 

 

――バシュ、バシュウ!!

 

 

 

突如海中からビームが放たれ、私を拘束していた鞭を破壊すると同時に私を斬り捨てようとしていたザクをも撃滅――其れだけならばまだしも、海中から光の柱が飛び出し、思わず戦闘行為を忘れてしまったわ。

 

そして、その光の柱が収束して消えた場所には、一機のフルスキンタイプのISが存在していた。

ストライクの面影を残す外見に、特徴的な大きな翼――カラーリングと細部の違いはあるけど、あれは間違い無くフリーダム!!

 

夏姫……生きていてくれていたのね――良かった、本当に生きていてくれてよかったわ。

 

だけど、此処で貴女が参戦してくれたのは嬉しい誤算だわ――病み上がりって言う所だけど、行けるかしら夏姫?全機殲滅するわよ!

 

 

 

「愚問だな楯無……アタシを誰だと思ってるんだ?」

 

「そうね、聞くだけ野暮だったわね。」

 

ともあれ、夏姫が復活したのなら私達に敵は無いわ――夏姫は、私が知り得る限り、最強のISパイロットだからね……だから、敢えて言わせて貰うわ……ザクとグフ、彼方達の運命は此処までよ。

 

夏姫とフリーダムが復活した今、私達の敗北確率は0%になったのだからね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 

 

 




機体設定

・エターナルフリーダム
形式番号『ZGMF-X20A』。フリーダムが二次移行した姿。
機体カラーが此れまでの白、黒、青から白、黒、赤へと変更され、全体的に白い部分が多くなっている。
両腕部にビームシールド、胸部装甲と脚部装甲の一部も強化されて防御力が上昇しているだけでなく、火力に関しても、ビームライフルが2挺に増えた他、腹部にカリドゥス複相ビーム砲が追加され、バラエーナとレール砲の機能が向上し、拡張領域にはスーパードラグーンが量子変換された状態で10機収納されているなど、以前よりも可成りパワーアップしている。
全ての火器を展開しての『ドラグーンフルバースト』は、フリーダムの『フルバースト』の倍以上の相手を同時に攻撃する事が出来る上に、攻撃範囲も相当に広い。
加えて、機動力の大幅向上と、ビームサーベルの強化により格闘戦の能力もフリーダムより高く、結果として本機は単機で敵部隊の機動制圧・遊撃を遂行する近距離・中距離戦闘用万能ISの性能を獲得している。
だが、極限まで高性能化した機体の性能を、充分に引き出し得るパイロットが搭乗する事を前提条件としたハイスペックを追求し尽くして進化した本機は、夏姫以外のパイロットには操縦不可能な機体となっている。
夏姫の専用機だからこそ成し得た超高性能化であり、最強クラスと言われるスペックを獲得出来たのは、非凡極まるパイロットの非凡な要求にISが応えた結果であるのかも知れない。
新たな力を得た『永遠の自由』は、夏姫の意思と共に空を翔ける。

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