Infinite Breakers   作:吉良/飛鳥

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刀奈、なぜこれをチョイスした?By夏姫      面白そうだから♪By刀奈     うわぁ、性質悪い事この上ねぇ!!By一夏


Break58『学園全体鬼ごっこを生き残れ!』

Side:一夏

 

 

楯無さんが企画した、生徒会の催し物である『学園全体鬼ごっこ』の鬼に選出されちまったせいで、只今静寐&ダリル先輩と一緒に全力全開で逃走中!!

静寐とダリル先輩は兎も角、俺の場合はISRI製の機体使ってる連中以外に捕まったら何されるか分かったもんじゃねぇから、絶対に逃げ切らねぇとだ……まぁ、俺に何かしたらしたで、鈴と箒がキッツイ天誅かますだろうけど。

 

 

 

「あぁ、ったくウザい事この上ねぇ!!テメェもターゲットになったとは言え、楯無の奴トンデモナイイベント考えやがって!イベントが終わったら1発殴っとくかコンチクショウ!!

 一夏、テメェ日本人だろ、かめはめ波とか真空波動拳で追手を吹き飛ばす事位出来ねぇのかよ!?」

 

「無茶言わんでくださいよダリル先輩!!」

 

あんな人外な技が出来る訳ね―じゃないっすか!!日本人を何だと思ってんですか先輩は!?

つか、アニメやゲームの技を持ち出さないでくれますかねぇ?あんなトンでも技、現実では如何頑張ったところで、絶対に使用不可能っすから!!

……鈴のデスティニーなら、掌ビームの応用でかめはめ波くらいは出来るかも知れねっすけど。

 

 

 

「鈴のデスティニーなら出来るかも。

 って、そんな事言ってる場合じゃないみたいだよ一夏君、ダリル先輩!!……後から凄い人の数!!」

 

「ちぃ、ハイエナ共が……無駄に鼻が利きやがるぜ。

 仕方ねぇ、捕まっちまったら其処までだから逃げんぞ!!――こうなったら、絶対に見つからねぇ場所に避難するより他はねぇ!!ついて来な一夏、静寐!!」

 

「先輩?」

 

「取り敢えず、今は先輩に従うのか吉っぽいかもな。」

 

絶対に見つからないとは大きく出たっすねダリル先輩?

でも、ダリル先輩の実力は楯無さんや夏姫姉と互角レベルって事を考えると、そのダリル先輩が『絶対に見つからない』って言いきるなら、其処は間違い無く安全な場所なんだろうな。

流石に、アレだけの参加者から、1時間逃げ切るってのはハードだから、見つからない場所に潜んでるのは有効な手段だからな。

 

……尤も、鈴と箒なら、其処を見つける可能性がゼロじゃないんだが、其処は見つからないように祈るしかないか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Infinite Breakers Break58

『学園全体鬼ごっこを生き残れ!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな訳で、俺と静寐がダリル先輩に案内されてやって来たのは、本校舎に有った物置みたいな部屋。

成程、確かに此処なら見つかる可能性は限りなくゼロって言えるかも知れねっすね。入り口は、パッと見ただけだと壁の一部にしか見えないからな……何でこんな隠し部屋みたいなのがあるんだこの学校は?普通に物置部屋にするんじゃ駄目だったんだろうか?……分からねぇ。

にしても、よくこんな場所知ってましたねダリル先輩?

 

 

 

「まぁ、オレも偶々見つけただけなんだけどよ、此の場所は意外と快適な上に、教師でもこの部屋知ってる奴は少ねぇから、サボタージュの時は重宝してんだ。

 兎に角、此処に居りゃ安全だ――余程、勘が鋭い奴が来ない限りはな。」

 

「サボりの際の指定席っすか……」

 

「先輩、サボりは駄目ですよ?」

 

「お前は真面目だなぁ静寐ぇ?

 こう言っちゃなんだが、亡国企業所属でアメリカの代表候補で、ISRIの企業代表までやってるオレにとっては、ISの授業なんざ復習してんのと同じだからやる気が起きねぇんだよ。

 仮に単位が足りなくなっても、進級の為の試験は余裕でパス出来るからな。ってか、去年も其れで実技以外のIS関連は単位取ったし。」

 

 

 

其れはある意味でスゲェとは思うけど、授業には出た方が良いんじゃないっすかね?

ってか、スコールさんってダリル先輩の伯母に当たるんすよね?……身内が教師やってる学校で、堂々とサボりってのは如何なモノかと。俺には出来ない。やったら冗談抜きで死ぬし。

 

 

 

「あぁ、お前の血縁上の姉は、かのブリュンヒルデだったな?――そりゃ確かにサボれねぇわ。

 だがよ、ナンボきついお仕置き食らったとしても、流石に死ぬってのは言い過ぎじゃねぇか?」

 

「俺が織斑だった頃の話なんですけど、近所のコンビニに強盗が入った時に、偶然逃走する犯人を見かけた千冬さんは、咄嗟に犯人に向かって手に持ってたペットボトルをぶん投げたんだけど……其れを喰らった犯人はその場で昏倒しちまったんですが。」

 

「「え″?」」

 

「しかも昏倒しただけじゃなく、ペットボトルがぶち当たった首は頚椎の3番に罅が入ってて、もしも投げたのが野球ボール位の硬度が有ったら、罅じゃ済まずに、確実に折れてただろうって。」

 

「ペットボトルで致命傷レベルのダメージを与えるって、織斑先生、人間辞めてる?って言うか、スーパーサイヤ人もビックリの戦闘力!?」

 

「おい一夏、まさか織斑千冬は謎の組織に拉致られて改造された改造人間で、特殊なベルトの力でマスクドライダーに変身したりしねぇよな?」

 

 

 

其れは、無いとは思うけど、あの人はやろうと思えば生身でISと戦える上に、下手すりゃ圧倒して勝つんじゃねぇかな?――夏姫姉から聞いた話だと、楯無さんと引き分けたらしいが、其れは機体性能の差が大きいだろうと思うし。

って言うか、あの人にとっては学園の訓練機なんてのは、枷でしかねぇと思う……ぶっちゃけ、打鉄やラファールじゃ、千冬さんの反応速度に機体の方が付いて行けないだろうからな。

如何にブリュンヒルデとは言え、ヤッパリ専用機の『暮桜』じゃなきゃ、其の力を十全に発揮する事は出来ねぇってことっすよ。

 

 

 

「楯無が引き分けられたのは性能差があったからだって言われても、微妙に納得してるオレが居るのが否定できねぇ……ブリュンヒルデ半端ねぇだろマジで。

 取り敢えず、機体の性能が互角ならあの人に勝てる奴はいねぇって事だけはよく分かった。ブリュンヒルデの称号は伊達じゃねぇのな。

 んで、一夏、お前は何をさっきからオレの事を見てやがんだ?」

 

「いや、あのですねダリル先輩……ひっじょーに言い辛い事なんですけど、何だって制服のスカートに、下着が見える位のスリット入れてんすか!

 正直な意見を言わせて貰うと、目のやり場に困るんすけど!しかも其れだけじゃなく、ガーターベルトまでって!!」

 

「んあ、これか?

 全部見せないで、サイドだけを見せるから破壊力があんだろうが!……って言うか、天真爛漫美少女と大和撫子サムライガールって極上レベルのガールフレンドが2人も居るってのにオレに欲情したってのか、このエロガキ。」

 

「欲情した訳じゃねぇっすよ!俺は鈴と箒一筋っすから!!」

 

其れでも、俺だって健全な思春期真っ盛りの男子だから、そう言うのに反応しちまうのは仕方ないでしょう!って言うか、去年まではバリバリの女子校だったから兎も角として、今年は俺も居るんだから色々と気を付けてくれると助かります!

主に、俺の精神衛生上の為に!!

 

 

 

「此れがオレのスタイルだから諦めて受け入れろ。若しくは中に水着を着てると思え。

 ってか一途だねぇお前……まぁ、あんだけ可愛いガールフレンドが居るのに浮気しちゃいけねぇよな。」

 

「一夏君は、本当に箒と鈴の事を大切に思ってるよね。」

 

「当たり前だろ静寐、鈴も箒も俺の嫁だ、大切に思うのは当然の事だろ?

 自分の彼女を大切に出来ねぇような奴なんて、其れこそ瞬獄殺で異界送りにした後に、魂粉砕で存在その物をなかった事にしてやっても良い位だぜマジで。

 ってか、大切に出来ねぇようなら彼女とか作んなと思うしな。」

 

鈴も箒も、心の底から俺の事を愛してくれてるんだから、其れに対して不誠実な事は出来ねぇからな……そもそもにして、鈴と箒を悲しませる様な事をしたら、其れこそ夏姫姉に、殺されはしないまでも『と~っても怖い経験』をさせられる事になるからな。

戦闘での怪我とかなら兎も角として、俺の不誠実で悲しませたとなったら、撃滅確定だからな……まぁ、俺は鈴も箒も大事に思ってるから、不誠実を働くなんてのは有り得ねぇけどな。

 

 

 

「ハッハッハ、言うじゃねぇか一夏!

 お前等本当にラブラブなんだなオイ?てか、お前思った以上にカッコイイじゃねぇの……フォルテが居なかったら、オレでも惚れてたかもな。」

 

「箒と鈴が居なかったら、一夏君へアプローチをかけた人は多いんじゃないかな?イケメンスカーフェイスって時点で、可成りポイント高いしね。」

 

「マジかオイ!!」

 

俺ってそんなに人気あったのか?……鈴と箒って言う最高の彼女が居るからマッタク持って気にも留めてなかったぜ――だけど、其れを考えた場合、俺が捕まったら絶対にトンデモない事になるよな?

 

 

 

「箒と鈴が捕まえたなら兎も角……」

 

「それ以外の連中が捕まえたら、下手すりゃ一晩中搾り取られるかもな。」

 

 

 

ナニを?とは敢えて聞かないぜ先輩。ってか、そんなのは絶対ゴメンだっての――俺は、鈴と箒以外には興味ねぇし、その2人以外の誰とも付き合う気は無いからな。

言っても仕方ない事だろうけど、もしこの場に一秋が居たら、俺は間違い無くアイツを生贄にしてるだろうなぁ……うん、我ながら思考が外道、でもないか。アイツなら生贄にしたところで誰にも被害ねぇしな。

 

さてと、残り時間は30分か……此のまま此処に居ればタイムオーバーまでやり切れると思うんだが――

 

 

 

「見つけたわよ一夏!!」

 

「其処に隠れているな一夏!!」

 

 

 

――バガァァァァァァァァァァン!!

 

 

 

如何やら、そうは問屋が卸さないみたいだぜ。この場合の問屋が何を扱ってるのかは知らないが、小一時間ほど文句を言いたい気分だ。

鈴と箒が、俺達が隠れてる隠し部屋の扉を盛大に蹴破って入って来やがったぜ!!普通に手で開けろよ……って、中から鍵掛けてたんだった!

クソ、まさかバレるとはな……ってか、よく此の部屋を見つける事が出来たもんだぜ。

此の部屋に気付いたのは大したモンだって思うけど……何だって、俺達が此処に居るって分かったんだよ2人とも?

 

 

 

「ふ、簡単な答えよ一夏……此処からアンタの匂いがした!!」

 

「此処からお前の気配を感じた!!」

 

「うっそーん、なにそれ凄く怖いんですけど。」

 

思わず、変なリアクションをしちまった俺は悪くない。

箒の気配を感じたは、まぁまだ良いとして、匂いってなんだ鈴!!匂いで居場所を突き止めるとか、お前は警察犬か!嗅覚限界突破してるだろ!

 

 

 

「アタシの嗅覚は、一夏限定で世界一よ!!」

 

「いや、其れもう訳分からねぇから!!」

 

何だよ、俺限定で世界一の嗅覚って!?

其れは何か、お前が学園に居て、俺が例えば本土の方に居たとしても匂いで何処に居るのか把握するとでも言うのかよ!?……だとしたら、コワイ事この上ねぇんですけどねぇ!?

 

 

 

「其処までは行かないから安心して良いわ――精々、学園のあるこの島内部程度よ。」

 

「いや、充分恐ろしいわ!!」

 

「姉の戦闘力が人外なら、ガールフレンドは五感が人外とは、お前の関係者は色々スゲェな一夏?」

 

「あの、そんな暢気な事言ってないで、此処は逃げるのが大前提だと思うんですが、如何でしょうか先輩?」

 

「ふ、静寐の言う通りだが、果たして逃げられるかな?

 隠し部屋に逃げ込んだのは良い選択だったが、逆に言うならば其処を見つけられてしまった場合、内部に居た者は逃げ場を失うのだ……唯一、室内から出る為の扉は、外部から入って来た人物によって塞がれているのだからな。」

 

 

 

そうなんだよ、逃げなきゃならないのに、箒の言う通り入り口は鈴と箒が塞いでるから通る事は出来ねぇ――強引に突破しようとした所で捕まえられるのは目に見えてるし、よしんば捕まらなかったとしても扉を蹴破った音に気付いた何人かがこっちに向かってるだろうから、鈴と箒をやり過ごした直後に捕まる可能性が高いからな。

だがな箒、鈴、2人とも見落としてる事があるぜ?

 

 

 

「なに?」

 

「何ですって?」

 

「確かに、此処は隠し部屋の物置で、出入り口はその隠し扉だけに見えるんだが……実は、隠し扉同様に隠し窓もあったりするんだな此れが!」

 

この、一見すると壁紙の切れ目にしか見えない所をスライドさせると、見事外の景色がってな!

そういう訳で俺等は逃げる!誰が何と言おうとも逃げる!!逃げて逃げて逃げまくる!!!

此の部屋に気付いたのは流石だったと褒めておくけど、其処で追い詰めたと油断したのがお前達の詰めの甘さだぜ鈴、箒。

そんじゃな、アディオ~~~~ス!!

 

 

 

「Good bye Samurai Girl&Kung fu Girl!(じゃあな、侍少女と功夫少女!)」

 

「其れじゃあね箒、鈴♪」

 

 

「あぁ、待ちなさい!!」

 

「逃がすか!と言うか、私と鈴から逃げるな一夏ぁ!!!」

 

 

 

待てと言われて待つ馬鹿はいねぇよ鈴。

其れと箒、確かに俺はお前と鈴以外の奴に捕まってやる心算は無いが、だからと言ってお前達にだって簡単に捕まってやる気はないぜ?……何よりも、俺は負けるのが大嫌いだから逃げ切らせて貰う。

捕まるってのは、鬼ごっこの『鬼』にとっては敗北の意味だからな。

 

残り時間20分……俺達は全力で逃げさせて貰うから、捕まえられるモンなら捕まえてみな!!

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

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・・・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・

 

 

 

でもって数分後、鈴と箒その他諸々を撒いた俺達は、再びあの隠し部屋に隠れてたりするんだな此れが。

人の心理として、一度居場所がバレた所には二度隠れる事は無いって考えるから、其れを逆手にとって此処に隠れてりゃ制限時間まで逃げ切る事が出来る筈だ。

鈴がマジで俺の匂いを感知できるとしても、今度は『残り香』だと思うだろうしな。ってか思って欲しい、割とマジで。

 

 

 

「セコイ手とは言わねぇぜ、此れが確実だからな。」

 

「でも、もし見つかったらどうするの一夏君?」

 

「そんときゃまた逃げる。ってか、それ以外の選択肢ねぇし。」

 

残り時間はあと10分だから、仮に見つかった時には残り時間は一桁になってるだろうし、其れ位の時間だったら逃げきる事は出来るからな。

まぁ、秋姉がガチで捕まえに来たその時は覚悟しないとだけど、秋姉は各クラスの出し物を絶賛満喫中だし、多分こっちには来ないだろうから大丈夫と思うしな。

 

 

 

「オータムさん来たらヤベェって。

 其れよか、イベントが終わったら何か食いに行こうぜ……走り回って流石に腹減っちまった。」

 

「じゃあ、学園祭の定番とも言える焼きそばやお好み焼きなんてどうでしょう?陸上部が屋台出してた筈ですから。」

 

「お~~、其の2つは外せないよな。」

 

時に俺達の方が此れだと、夏姫姉と楯無さんの方も可成り大変な事になってるん筈だって思うんだが大丈夫だろうか?……大丈夫だろうな多分。

夏姫姉と楯無さんなら、俺達以上に巧く立ち回るだろうからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:夏姫

 

 

残り時間が10分となった所で、アタシと刀奈は可成りのピンチに追い込まれていた……色んな方向から現れる追手を撒く為に移動した結果、アリーナの裏手の袋小路に追い詰められてしまった。

狙ってやった訳じゃないんだろうが、偶然でこんな事が起ってしまうとは、祭りでテンションの上がった連中ってのは恐ろしいモノだな楯無?

 

 

 

「マッタクだわ夏姫。

 学園2トップの私と貴女が追い詰められるとは思ってなかったもの。……だけど、捕まってあげる気はないのでしょう?」

 

「当然だろう楯無?

 誰が好き好んで捕まるか……此処はもう、向かってくる奴から倒して行くしかない――という訳で、刀一本貸してくれるか?この人数を相手に無手でと言うのは、流石に辛いからな。」

 

「なら、夏姫に長い方を渡しておくわ。

 私の方は、扇子との二刀流……二刀流?で何とかするから。」

 

「自分で言って自分で疑問に思うなよ……だが、此れでアタシも何とか戦えるな。

 さて、アタシ達を袋小路に追い込んだのは見事だが、アタシ達を捕まえないと意味はない……捕まえられると思うのならやってみるがいい。」

 

「私も夏姫も、簡単には捕まってあげないわよ♪」

 

 

 

アタシは色の刀を逆手に構え、刀奈は色の刀を順手に持って、扇子で口元を隠しながら追手を煽ってやる――追い詰めたと思った状況で、ターゲットが余裕綽々となれば冷静ではいられないだろうからね。

 

 

 

「そう言われたら絶対に捕まえたくなる!!者ども、出あえ出あえ~~~~!!!」

 

「討ち入りにござる!!」

 

「絶対捕まえて賞品ゲット!序に学園最強の称号も頂くわよ!」

 

 

 

そしていい具合に乗ってくれたみたいだな?

こうなってくれたら、アタシ達の思うつぼだ……かかってきた奴から順番に処理して行けばいいだけだからね。――何よりも、アタシも刀奈も壁を背負ってる状態だから、前からしか攻撃される事は無くなってる……此れなら、制限時間まで逃げ切る事が出来るだろうからな。

 

 

 

「は!よ!ほいっとな!!ん~~、狙いは悪くないんだけど、マダマダね?出直してきなさいな♪」

 

――【残念賞】

 

 

「悪くないが、アタシと楯無を捕まえるには実力不足だ……もっと精進するんだな。」

 

そして始まった、アタシと刀奈の無双劇場。

一般参加者は兎も角、学園の生徒であってもアタシと刀奈の敵じゃないな――少なくとも、前からしか攻撃されない状況に限っては、何人来ようと相手じゃないと、自信をもって言い切れるわ。

現実に、アタシは逆手居合と体術で、刀奈は刀と扇子を使った戦い方で追手を次から次へと撃破している訳だからな……鬼ごっこ的には、追手を撃破するのは如何かと思うが、捕まるのは癪だし、そもそもルール違反じゃないから問題はない。

だが、此れだけの数の相手を真面目に相手にしていたらキリがないんでな、そろそろ終わりにするとしようかしら?

 

「此れで決めるぞ楯無。」

 

「了解よ夏姫――其れじゃあ派手に行きましょうか?」

 

「言われるまでもない。

 アタシの拳が真っ赤に燃える!!」

 

「お前を倒せと轟き叫ぶ!!」

 

「「喰らえ!必殺!!石破天驚拳!!」」

 

 

――バッガァァァァァァァァァァァァァァン!!

 

 

 

「「「「「「「「「「いってれぼ!?」」」」」」」」」」

 

 

 

アタシと刀奈の、フリーダムとジャスティスのビーム兵器を使った合体攻撃で追手を一網打尽にしてやった――大分派手にやってしまったけれどビームの出力は可成り抑えて、出たのは殆ど衝撃波だけだったから怪我人はゼロだな。

まぁ、衝撃で伸びてしまった奴は居るみたいだが、其れは不可抗力って言うモノだろうね。

 

 

 

「うふふ、祭りにハプニングは付きものよ♪」

 

「此れをハプニングと言っていいかは些か謎が残るがな。」

 

 

 

――ピンポンパンポーン

 

 

 

『只今を持ちまして、生徒会主催の『鬼ごっこ』を終了いたします。

 繰り返します、只今を持ちまして生徒会主催の『鬼ごっこ』を終了いたします。』

 

 

 

そして、此処でタイムオーバーか。――何とか、逃げ切れる事が出来たみたいだな。追手を倒してしまったのを逃げ切ったと言うのか知らんが。

一夏達が捕まったって言うアナウンスもなかったから、一夏達も無事に逃げ切ったんだろう……取り敢えず、無事にイベントが終わった事には感謝しかないわね。――無事に終わったって言う事にしておこう、うん。

 

で、此処からは再びフリータイムなんだが、如何する刀奈?

 

 

 

「そうね、少し疲れちゃったからカフェで一息入れない?アレだけの大立ち回りをしたのだから、ブレイクタイムは必要でしょ?」

 

「その提案には同意だな。」

 

「休憩は大事よ。

 って、そう言えば夏姫はフィナーレのキャンプファイヤーで演奏する事になってたわよね?何を演奏してくれるのかしら?」

 

「あぁ、なっているよ。

 演奏するのは好きだし、学園祭実行委員からの要請を断る理由もないからな――だが、何を演奏するのかはまだ秘密だが、アタシのオリジナル曲とだけ言っておくわ。学園祭のフィナーレに相応しい曲を用意して来たから期待してくれて良いぞ。

 アタシも自分で作った曲なのに、此れは傑作だと思ったからね。」

 

「あら、其れは楽しみね?」

 

――【超期待♪】

 

 

 

その期待には応えて見せるよ刀奈。

何よりも、学園祭のフィナーレを任された以上、中途半端な事は出来ないし、アタシとしても最高の形で学園祭を締めくくりたいからね……ふふ、最高のフィナーレにしてやろうじゃないか。

学園祭はフィナーレまでキッチリ盛り上げてやらねば、締まらないからね。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:マドカ

 

 

ふぅ、漸く鬼ごっこが終わったか……鬼ごっこの喧騒に乗じて兄さんを殺そうとする奴等は私とフォルテで撃滅して行ったから、特に問題はないな。

此れで全部とは思わないが、取り敢えず鬼ごっこが終わった以上、其れに紛れて兄さんを殺そうとする奴はいない筈だ。

居たら、其れは其れで天然記念物級の大馬鹿者だとしか言いようがないがな。

 

 

 

「や~っと、鬼ごっこが終わったみたいっすねぇ?

 アタシもダリルの事追いかけたかったのに、余計な事してくれる馬鹿共のせいで、イベントに参加できなかったじゃないっすか。」

 

「仕方ないだろう、此れも私達の仕事なんだ。

 屋台で何か奢ってやるから、其れで納得しろフォルテ。」

 

「仕方ないっすねぇ?にしても、マドっちは何か楽しそうじゃねぇっすか?」

 

「楽しそうじゃなくて、実際に楽しいんだよ私は。」

 

これ程の祭りに参加するのは人生で初めてだから、馬鹿共をぶちのめしてはいたが、祭りの雰囲気だけで楽しめているんだ。

何よりも、もうすぐ兄さん達と過ごす事が出来るようになるのだからな――ふふ、楽しみで仕方ないと言うのが、私の偽らざる感情だ……漸く、一緒に暮らす事が出来ると思うと楽しみで仕方ない。

どのタイミングで私の正体を明かしてやるかだが、フィナーレの時が一番かも知れないな。

 

とは言え、此れで祭りに紛れ込んだ馬鹿共を全て排除出来たとも思わんから、祭りを楽しみつつも警戒は怠らないで居た方が良さそうだ……女権団の連中は、目的の為ならば何をしでかすか分からんからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 

 

 

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