Infinite Breakers   作:吉良/飛鳥

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何だこのペーパー試験の問題は?By夏姫      舐めてんのか俺等を?By一夏      良し、この試験問題を作った奴等をぶち殺そうBy鈴


Break5『IS学園入学試験1~筆記は余裕~』

Side:夏姫

 

 

予想はしていたが、一夏の存在を明らかにした翌日の新聞は、ヨミウリとアサヒとマイニチとサンケイの新聞四天王だけじゃなくて、ローカル紙やスポーツ紙でも一面で一夏のことを報道するとはね。

そして、其れだけじゃなく、各紙の一面が、アタシと一夏と鈴とマリアがポーズを決めてる写真だってのは流石に如何なんだ?――確かに、アレは結構イケてたと思わなくもないんだが……

 

 

 

「ま~、仕方ないんじゃない?

 いっ君は元々極上レベルのイケメンだったけど、顔の傷跡が『ワイルド系イケメン』を演出してるし、その双子の姉であるなっちゃんは、平均的な女子よりも背が高くて、クールなイメージな『ハンサム女子』でしょ?

 でもって、マリちゃんの投げキッスポーズは色気があるし、いっ君の腕に抱き付いてピースしてる鈴ちゃんは絵に描いたような天真爛漫元気娘……こんな種類の違う美少女に囲まれた初の男性操縦者の写真が掲載されない筈がない!!」

 

「なんか、一気に疲れが出た気がするな……」

 

「まさか、これが使われるとは……」

 

「うげ、こっちのスポーツ紙には、アタシの『アタシの一夏』発言に関しての事まで書かれてるじゃない……!!」

 

「まさか、此処まで注目されるとは思わなかったわ……」

 

 

 

マッタクだ。

一夏に多少の面倒事が起きる位は覚悟していたが、記者会見の時の阿呆は一番最悪な相手だったが、其れを撃退したって言う事でも注目されてるのかも知れないがな。

 

だが、何にしてもアタシ達がIS学園に行くのは決まってるんだ――先ずは入学試験を、全員余裕で突破しないとだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Infinite Breakers Break5

『IS学園入学試験1~筆記は余裕~』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで時が過ぎ、あっという間に『IS学園』の入試が行われる日になったな――尤も、其れで緊張するアタシ達じゃない。

筆記試験に関しては、束さんからISの事を色々と教えて貰ったから問題ない……と言うか、束さんが作ってくれた小テストと比べたら簡単すぎる位だろうからね。

 

つまり試験に落ちる事は先ず無いんだが……束さん、これは何でしょうか?着てみてって言うんで着てみたんですが……

 

 

 

「よくぞ聞いてくれました!!此れはね、束さんが新たに開発したISスーツなのだよ!

 そんじょそこ等のIS関連会社が作ったのと違って、よりパイロットと機体のシンクロ率を高めてる!そして、其れだけじゃなくてデザインにも気合を入れたんだな此れが!

 現行のISスーツって、なんか水着みたいだから、新たなISスーツを作ろうと思ってね――如何かな。」

 

「うん、悪くないよ束さん。」

 

某有名ロボットアニメに出てくるパイロットのパイロットスーツに酷似してるが、その手のアニメではまず間違いなく存在してる首と肩回りのパーツがオミットされ、袖もなくなってスッキリとしたイメージになってる。

ISスーツだから身体の線がバッチリ出るのは仕方ないとして、其れでも現行品の水着みたいなのと比べたら遥かに良いな。

 

色は、アタシが白で、一夏と鈴が赤、マリアが赤紫――まぁ、割とイメージに合ってる色だから悪くない。

 

 

 

「じ~~~~………」

 

「……で、如何して鈴はアタシとマリアをそんなに凝視してるんだ?あまり見られると穴が開いてしまうんだが……」

 

「分かってたわよ……分かってたけど、改めてISスーツ着ると再確認させられるわ!!

 なんで、如何して同い年なのに、アンタ等とアタシで此処まで胸に差があるのよーーーー!!!」

 

「鈴、大きければいいと言うモノじゃないのよ?……其れに大きいと肩が凝って……」

 

「マリア、アンタ其れは嫌味かーーーーー!!」

 

 

 

……アタシとマリアを凝視してたのはそう言う事か。

確かに鈴はアタシ達の中では背も一番低いし、体形もスレンダーで、対してアタシとマリアは……まぁ、自分で言うのも何だが、束さんには負けるとは言え結構あるからなぁ?

マリアのサイズは知らないが、この前計ったら86cmだったし。

 

 

 

「うが~~!その胸少し寄越せーーーー!」

 

「いや、無茶を言うな……」

 

其れにな、女の魅力は胸じゃない。そうだろ一夏?

 

 

 

「其処で俺に振るのか夏姫姉!?

 いや、でもまぁ、夏姫姉の言う事は正しいと思うぜ?スタイルが如何こうじゃなくて、俺は『凰鈴音』って女の子の事が好きになったんだからな。」

 

「ほうほう、いっ君は貧乳派であると?」

 

「何でそうなるんですか束さん?俺は鈴の事を好きになったんです。胸の大きさとか関係ないですよ。」

 

「なら鈴ちゃんの為にも、ちゃんと揉んで大きくしてあげないとダメじゃないかーーーー!!」

 

「何言ってんですか束さーーーーーん!!?」

 

「ふぇ?一夏に……はうあ!!!」

 

 

 

……と、一夏に振っただけなのに、如何してこうカオスになるのか。

何時もなら一夏の発言の後で、鈴とのラブラブ空間が発生して終わる所に、束さんが突っ込んだせいなのは間違い無い……何やら色々とアウトな

発言を束さんがして、其れに一夏が突っ込んで、鈴が乙女の妄想が暴走してオーバーヒートとは……

 

此のままでは埒が明かん、止めるぞマリア。

 

 

 

「了解よ夏姫。」

 

 

 

この後、マリアが鈴の頬を2、3発引っぱたいて起こし、アタシが束さんに、飛び蹴り→ボディブロー→上段足刀蹴り→真・昇龍拳のコンボで沈めて事態を収拾した。

……尤も、このコンボを喰らっても略ノーダメージで復活して来た束さんには、流石に驚いたけどな。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・

 

 

 

そんなゴタゴタがあったが、取り敢えず無事にIS学園に到着。

ISRIから高速飛空艇『クサナギ』で来たから、あまり時間はかからなかったな?――クサナギを操縦してたのがオータムさんじゃなくてスコールさんだったのは、スコールさんがIS学園の教師だから色々と都合が良かったからだろうね。

 

IS学園のヘリポートには千冬さんと、緑の髪の眼鏡で……まぁ、身体のある一部が凄い事になってる人が待っていた。

で……予想通りではあるが、千冬さんは一夏とアタシを見て驚いていたみたいだ。

 

まぁ、当然か――6年前に行方不明になった年下の友人と、2年前に死んだとされていた弟が目の前に現れたのだからね。

尤も、この場で色々聞いて来る事はせずに、教師――今日に限っては試験の試験官として接して来たのは流石と言うところだよ……本当ならば、直ぐにでも問い質したかった筈なんだろうけどな。

 

まぁ、其れは其れとして、先ずは筆記試験だ。

 

千冬さんに案内された教室で試験を受ける事になったんだが……

 

 

「「「「は?」」」」

 

 

思わず4人揃って声が出てしまったのも仕方ないだろう。

ハッキリ言わせて貰うなら、此の筆記試験の問題はレベルが低い――いや、アタシ達がISに関しては開発者である束さんから、色々教わってたからかも知れないが、其れにしたってこの問題は基礎中の基礎じゃないのか?多少、応用問題が入ってるとは言えだ。

 

いや、或いはその基礎中の基礎すら知らない奴は、学園に入る資格は無いと言う事なのかも知れないが……何れにしても、この程度のペーパーテストならば全く問題ないな。

 

其れは一夏達も同じだろうさ――そう言う訳で終わったぞ。

 

 

 

「俺も終わったぜ!!」

 

「はい終了~~!思ったよりも簡単だったわね~~♪」

 

「この後の実技試験の結果によっては、4人揃って主席合格、何て言う事も有るかも知れないわ。」

 

 

「ふえぇぇ!?もう終わったんですか!?

 試験を開始してから、まだ20分しか経ってませんよ!?」

 

 

 

千冬さんと一緒に試験官を務めてた山田先生?(千冬さんがそう呼んでたから、この人の名前は山田って言うんだろう。)が驚いてるんだが、アタシ達にとっては、これ位の問題は朝飯前だ。

教えてくれる人が最高だったお陰でね……その人が束さんだって言う事は、今は未だ言わないが。

 

 

 

「まぁ、驚く事でもないだろう山田先生。

 此の4人はISRIの企業代表を務める程のIS乗りだ。其れを考えれば、IS学園の入試のペーパーテスト位は簡単に解けても不思議ではない。

 企業代表になると言うのは、国家代表になるのと同じ位の技量と知識が必要になるのだからな。」

 

「流石は織斑千冬さん、よくご存じで。」

 

「此れ位の事は分かって当然だ……とは言え、山田先生も其れ位は知っている。

 ただ、君達4人が企業代表だったと言う事がすっぱりと頭の中から抜けてしまってただけの事だ。」

 

「……それはそれで問題のような気もするがな……」

 

まぁ、天然と言う所なんだろうな山田先生は……尤も、IS乗りとしての実力は可成り高いのだろうがな。――この後の実技試験の相手として、山田先生が出て来たら少し注意した方が良いかも知れない。

恐らくだが、彼女の実力は『試合』の範疇であればスコールさんやオータムさんと互角に戦えるだろうからね。

 

其れで、筆記試験は此れで終わりと言う事で良いのか?

 

 

 

「時間は30分以上残っているが、全員が回答用紙を埋めてしまったのなら無駄に残り時間を過ごす事も有るまい。筆記試験は此れにて終了だ。

 だが、実技試験の時間は前倒しが出来んのでな、其れまでは適当に過ごしておいてくれ――と言いたい所なのだが、時間が余ったのは好都合か……山田先生、少し席を外してくれるか?

 私は彼女達と……蓮杖姉弟に個人的な話があるのでな。」

 

「個人的な、ですか?」

 

「個人的なだ。

 何、心配せんでもコネ入学とかをさせる訳じゃない――少し、話がしたくてね。」

 

「はぁ?……まぁ、先輩がこう言う事言うのは珍しいですけど、何か深い事情がありそうなので、私は席を外しておきます。」

 

「済まないな。」

 

 

 

ふむ、筆記試験は此れで終わりと言う事だが、残り時間を使って千冬さんはアタシ達と話をする心算みたいだな?――山田先生を下がらせたのは良い判断だよ。

あまり、人に聞かせる話じゃなくなるからね。

 

 

 

「ふぅ……さてと――一体何から言うべきなのか……お前達を見た時から驚いていたが、蓮杖姉弟……お前達は一夏と夏姫なのか?

 いや、もっと正確に言わせて貰うなら、私の弟の『織斑一夏』と、友人だった『蓮杖夏姫』なのか?」

 

「……いきなり斬り込んで来るじゃないか千冬さん?

 と言うか、その質問に意味は無いよな?……貴女は確信してるんだろう、アタシと一夏が『蓮杖夏姫』と『織斑一夏』であると言う事は?」

 

「……矢張り、そうなのだな?――良かった、生きていたのだなお前達は?

 白騎士事件の後で夏姫が行方不明になり、2年前には一夏が誘拐され……一夏に関しては、スコールから生きていると知らされたが、夏姫に関しては本当に死んでしまったと思っていたからな……」

 

 

 

まぁ、千冬さんの知ってる蓮杖夏姫は法的には死んでて、今のアタシは同姓同名の別人としての戸籍を持ってるんだがな。

其れと千冬さん、先に言っておくけど、アタシは貴女を恨んではいないからな?――確かにアタシの家族は、貴女が破壊したミサイルの破片が家に直撃した事で死んだが、アレは仕方のない事だった。

幾らミサイルを迎撃出来ても、破片までは処理しきれないんだから……だから、貴女と束さんに罪は無い。

尤も、貴女達に白騎士事件を『起こさせた』黒幕の事は、憎んでも憎み切れないほどだけどな。

 

 

 

「夏姫……其れでも謝らせてくれ、すまなかった――私がもう少し上手くやって居れば、日本本土に落下する破片は、もっと減らせたかもしれないのだから……」

 

「歴史にたらればは無いだろ千冬さん。

 ……其れよりも、貴女が本当に知りたいのは、今の一夏の事じゃないのか?」

 

「……其れは、確かに其の通りだ。

 生きていてくれた事は嬉しいが……その、久しぶりだな一夏?」

 

「……久しぶりだな、千冬姉。」

 

「色々と聞きたい事は有るが、先ずはその顔の傷は如何した?」

 

「誘拐された時に、主犯格の女にISのブレードで斬られた。――ちなみにそいつは、壁に磔にされてた奴な。」

 

「アイツに!?……もう2、3発殴っておくべきだったか……」

 

 

 

……何やら物騒なセリフが聞こえたが、聞こえなかった事にしとこう。

と言うか、あの馬鹿女、イージスのゼロ距離砲撃喰らった上で、アーマーシュナイダーで磔にされた挙げ句に千冬さんに殴られるとは散々だな?

まぁ、馬鹿な事をした報いだから同情などする気は更々ないが。

 

 

 

「其れで一夏、お前は今まで何をしていた?そしてなぜ、夏姫と同じ姓を名乗っている?」

 

「……今の俺は夏姫姉の双子の弟だからだよ千冬姉。

 誘拐されたあの日、俺は『織斑』を捨てたんだ……『織斑一夏』は、もういないんだ。」

 

「!!……理由を聞いても良いか?」

 

 

 

『織斑を捨てた』と言う一言に少なからずショックを受けた様だが、取り乱したりしないのは流石と言うべきだな。

 

 

 

「一番の理由は一秋だよ。

 アイツはなんでもそつなく熟すから、周囲から『天才』って呼ばれてて、其れで気が大きくなったのか、小学校に上がった頃から俺の事を見下して馬鹿にするようになってた。

 小学校の高学年になる頃には、適当に無視する事も出来るようになったけど、俺と一秋の仲は、ハッキリ言って兄弟とは思えない程に、ぶっちゃけ修復不可能なレベルで冷え込んでるからな。

 アイツと同じ屋根の下で暮らす位なら、織斑を捨てた方がマシだって思った。」

 

「んな?一秋がお前を!?私の前では仲が良いように見えたが……」

 

「そりゃそうだろ?こう言っちゃなんだけど、一秋はかなりのシスコンだからな――千冬姉に嫌われないように、千冬姉の前では『良い子』を演じてただけさ。

 つっても、毎日一緒に居れば見抜けたかもしれないけど、千冬姉は俺達が苦労しないようにバイトやら何やらで働き詰めで、滅多に家に帰ってこなかったからな……

 それと、千冬姉が居なかった事も、俺が織斑を捨てた理由の一つかな?」

 

「何……!?」

 

 

 

と、これは流石に千冬さんも驚いたみたいだな?

一夏が織斑を捨てた原因が、自分にもあると言われたのだから当然と言えば当然だが……

 

 

 

「千冬姉が俺達の為に頑張ってたのは知ってるよ……だけど、俺としてはもっと千冬姉に家に居て欲しかった。

 学校であった事を色々話したかった、鈴と付き合う事になった事も報告したかった……そして、他愛のない馬鹿話で笑い合いたかった。

 でも、其れは結局できなかった……別に千冬姉の事を恨んでたりはしないよ。千冬姉が居なかったら、俺も一秋も野垂れ死にしてたかもだから。

 だけど、俺はもっと千冬姉と家族として過ごしたかった……」

 

「一夏……」

 

「千冬姉が居なくて、兄弟の絆が完全にぶっ壊れた一秋の居るあの家は、俺にとっては精神的監獄だった……だから俺は織斑を捨てたんだ。

 そして、2年前のあの日に、俺は夏姫姉と新たに姉弟になってISRIで暮らし始めた――こう言っちゃなんだけど、ISRIの皆は、俺にとっては家族以上に家族だったよ。

 千冬姉の事を嫌いになった訳じゃないけど、俺はもう『織斑』には戻らない……俺は蓮杖夏姫の双子の弟の、蓮杖一夏なんだ……千冬さん。」

 

「そう……か。」

 

 

 

此処で一夏が己の心の闇と言うか、心に溜め込んでいた物を一気に爆発させたか……最後の最後で、千冬さんの事を『千冬姉』ではなく、『千冬さん』と呼んだのは、一夏なりの覚悟と言った所だな。

 

 

 

「私が守ってやらねばと思っていたが、何時の間にかお前は、雛鳥から若鳥へと成長していたのだな一夏――否、蓮杖弟。

 其れがお前の選んだ道だと言うのならば、私は何も言わん……言う権利も無いからな。

 ――夏姫……一夏の事を頼んだぞ?」

 

「ふ、任されたよ千冬さん。――一夏は、アタシの可愛い弟だからな。」

 

思った以上にスムーズに行ったが、若しかしたら千冬さんは、一夏が『織斑』から離脱する事を予想してたのかも知れないな?……でなければ、自分の弟が名を捨てると言う事にもっと動揺しているだろうからね。

 

ともあれ、一夏と千冬さんの問題は、これで無事解決だな。

――其の後で、一夏が千冬さんに鈴の事を『彼女』として紹介して、千冬さんが驚いた後に鈴に『お前が一夏の……良いだろう、私は認める!』って言って、一夏と鈴の関係が千冬さんに公認になり、鈴が千冬さんに『宜しくねお義姉さん』と言って千冬さんを撃沈させた……恐ろしいな鈴。

 

その流れでアタシの事も『義姉』呼ばわりしようとしたが其れは全力で拒否した――少なくとも学生の間は、お前に義姉とは呼ばれたくないからね。

序に……

 

 

 

「私、完全に蚊帳の外よねこれ………」

 

「まぁ、今回は事が事だけにな……」

 

マリアが蚊帳の外にされて少しいじけてた……まぁ、入り込む余地がなかったからな――だから、その鬱憤は実技試験で思い切り晴らしてくれ。

多少やり過ぎた所で、問題にはならないだろうからね。……問題にならない筈だよな多分。

 

兎に角次は実技試験だ――束さんからはセーブモードで行くようにと言われてるけど、其れでもアタシ達は負けないわ。

そもそもにして、束さんが最初から『兵器』として開発したアタシ達の機体は、現行のISを遥かに上回る性能を持っているし、アタシ達自身も、そんなバケモノ機体を扱えるように、日々鍛錬を続けて来たから、ハッキリ言ってIS学園の試験官如きじゃ相手にならないな。

 

千冬さんや山田先生が出てくるなら話は別だがな。

筆記試験は全員満点は確定だが、実技試験でもISRIの企業代表の実力は只者ではないって事を知らしめさせて貰うとしようか?――入学前にIS学園の教師陣に、アタシ達の実力を知らせてやると言うのも一興だからね。

 

 

 

「って事は本気でやって良いんだよな夏姫姉?」

 

「まぁ、手加減する心算なんて最初っから無いけどさ♪」

 

「全力で勝ちに行く予定だったわよ夏姫。」

 

 

 

ならば、アタシから言う事はもう何もない――敢えて言うなら、好きなように暴れろ……其れ位だな。……尤も、アタシを含め、ISRIの代表パイロットに勝てる相手はいないと思うけどね。

――精々、アタシ達の力に恐れ戦くが良いさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:鈴

 

 

午前中の筆記試験を余裕で終えた後での、千冬さんの話には正直ひやひやしたけど、結果としては一夏と千冬さんが己の関係に関して一応の決着が付いたからOKって事よね?――一秋のクズっぷりを知った千冬さんが、どうなるかは知らないけどね。

 

其れは其れとして、次は実技試験だから気は抜けないわ!

 

試験の順番は、アタシ、マリア、一夏、夏姫の順――本音を言うなら大トリを務めたかったけど、こればっかりはランダムに決定されるから文句を言う事も出来ないしね。

まぁ、誰が相手であっても負ける気は無いけどさ!!

 

「来なさい、『バーストストライク』!」

 

 

 

――ギュイン!

 

 

 

そんな訳で、アタシは自機である『バーストストライク』をセーブモードで起動したんだけど……セーブモードでの起動だと、世間一般に知られてるISの起動状態と同じになるみたいね?

フェイスパーツはオミットされて、腕は肩と下腕部にのみアーマーが展開され、ボディは胸部と腰部のアーマーのみが展開され、脚部は膝から下だけに装甲が展開されてる……でも、起動した感じは何時もと変わらないから、これなら試験も余裕で行けるわ!!

 

 

 

「ま、鈴の実力なら余裕だろうけどな。――頑張って来い鈴。お前なら勝てる。俺が保証するぜ。」

 

 

 

――チュ……

 

 

 

って一夏、出撃前にデコチューとか、……あ、あんた何考えてんの///!?否、嬉しかったけどね!?

 

 

 

「勝利のおまじないって奴だ――勝って来いよ鈴。」

 

「言われなくともその心算よ一夏!!」

 

何よりも、アンタから『勝利のおまじない』をして貰った以上負ける事は許されない……試験官の人には悪いけど、圧倒的にぶっ倒させて貰うわ!

 

 

 

『其れでは此れより実技試験を始めます。

 受験ナンバー5001番、凰鈴音さん、フィールドに出てきてください。』

 

 

 

そしていいタイミングで実技試験開始のアナウンスが来たわね?

まるで狙ってたみたいじゃない?――実際狙ってたのかも知れないけどね――まぁ、だとしてもアタシは負けないわよ?――だって、アタシは本当なら、中国の国家代表になってた筈だからね。

 

まぁ、其れを外れたおかげで一夏と再会できたから悪い事じゃないけどさ。

 

だけど今のアタシはISRIの企業代表……ま、とりあえず思い切り暴れさせて貰うとするわ!

 

「凰鈴音。ストライク、出るわよ!!」

 

セーブモードだから十全の性能を発揮する事は出来ないけど、其れでもハッキリ言って試験官の打鉄如きは相手にならないわ――機体の性能差は元より、教師として安穏の生活をして来た試験官と、幾多もの修羅場を切り抜けて来たアタシ達じゃ勝負にならないわよ。

 

だから宣言させて貰うわ――此の実技試験は此れで終わらせる!

 

 

 

「人差し指の一本立て……?」

 

「1ラウンドじゃなくて1分よ!

 この実技試験、1分以内でアンタを倒してやるって言う宣言よ――精々、足掻いてみせてよね先生?」

 

「図に乗るなよ小娘が……IS学園の教師の力を甘く見るな――!!」

 

 

 

いや、甘くは見てないけど、ぶっちゃけあんまり強くなさそうだし。

もっと言うならスコールさんやオータムさんは、アンタ等の10倍は強いっての――そして、そんな人達に鍛えられたアタシからしたら、試験官なんてのは、ハッキリ言って相手にならないのよ。

 

だから、速攻で倒させて貰うわよ?……一夏達を待たせるのは良くないと思うからね!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

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