Infinite Breakers   作:吉良/飛鳥

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修学旅行前の準備回だな?By夏姫      準備は大事よ夏姫♪By刀奈


Break68『修学旅行前のショッピング如何でしょう』

Side:夏姫

 

 

修学旅行は京都であると言う事は決まったので、本日のLHRではクラス別行動で何処に行くかを決める事になったのだが……

 

 

 

「はい!大阪まで足を延ばしてUSJに行きたいです!!」

 

「大阪まで行くなら通天閣とか如何よ?東の東京タワー、西の通天閣とも言われるタワーに上らない手はないでしょ?ってか、大阪にまで行くなら絶対に行くべき!!

 序に本場のタコ焼きを堪能で如何だ!!」

 

「「「「「「「「「それだ!!」」」」」」」」」

 

 

 

京都でのクラス別行動だと言うのに、何故に大阪まで足を伸ばすと言う案が出てくるのか些か謎だ……修学旅行前の妙なテンションが振り切った事で、思考がぶっ飛んでいるのかも知れないな。

或いは教師陣が、生徒会考案の修学旅行の際の防衛案を基に細かい所を詰める会議をしていて、LHRは全クラス自習であるからなのかもね。

だが、余りにもぶっ飛んでいるから、クラス代表として、そろそろブチ切れても良いと思うぞ静寐?

 

 

 

「京都でのクラス別行動だって言ってるのに、何だって京都外の所を上げるかな?

 若しかして私の事を舐めてる?或は喧嘩売ってる?お望みなら、全員纏めてカラミティで相手をしてあげても良いんだけど?」

 

「「「「「「「「「其れは御勘弁!調子に乗ってすみませんでしたぁ!!」」」」」」」」」

 

 

 

で、青筋を浮かべた『良い笑顔』の静寐の一言で、アタシとマリアと箒とマドカとラウラとメアリーとのほほんさんと清香と癒子を除いたクラスの連中が揃って一斉謝罪した訳だが、そうなるのも仕方ないだろうな……『良い笑顔』の静寐には、アタシも一瞬戦慄したからね。

 

 

 

「アンタ等……京都でのクラス別行動だってのに奈良なら未だしも、大阪をぶっこんでくるとは良い度胸してんじゃない?

 上等!そっちがその気なら、かめはめ波(パルマフィオキーナの両手撃ち)かましてやるわ!!」

 

「「「「「「「「「「ごめんなさいリンリン!」」」」」」」」」

 

「よっしゃ、その喧嘩買ったぁ!!」

 

 

 

……2組でも似たような事が起きてるみたいだな?……死人が出る前に止めろよ一夏。――まぁ、一夏がハグすれば一発で鈴は大人しくなるか。

 

其れでクラス別行動がどうなったか言うと、マドカの提案で金閣寺と銀閣寺の両方に行く事になった――金閣寺だけでなく銀閣寺もチョイスするなんて、中々に分かってるみたいねマドカは。

煌びやかな金閣寺だけでなく、ワビサビを凝らし、質素な美しさを体現した銀閣寺は外す事の出来ない名所だからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Infinite Breakers Break68

『修学旅行前のショッピング如何でしょう』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:一夏

 

 

LHRでの採決の結果、2組のクラス別行動は三十三間堂と清水寺に行く事が決まったぜ――調子に乗ったクラスメイトと鈴がスマッシュブラザーズな状況になりかけたけどな。……止めるのを手伝ってくれたティナには感謝しかねぇって。

鈴の奴、小柄な身体の一体何処にアレだけのパワーがあるのか不思議でならないぜ……最終的には後ろから俺に羽交い絞めにされてるって事に気付いた鈴が強制停止状態になった訳だけど。

 

其れは其れとして、最終的に決まった場所が舞台からの眺めが最高の清水寺と、自分と同じ顔をした千手観音像が有るって言われてる三十三間堂ってのは良いかもな?ある意味では定番だしな。

 

んで、修学旅行前の土曜日に夏姫姉達と外出ってな。

修学旅行に必要なモノを買いに行くって事だったが、何を買うのやらだぜ……男の俺には分からない、女子ならではの買い物が有るのかもだな。

校門前での待ち合わせだったから、俺はジーパンにTシャツってコーディネートで待ってたんだが――

 

 

 

「一夏、お待たせ!」

 

「待たせたな、一夏。」

 

 

 

待ってた俺の前に女神が舞い降りた。いや、冗談抜きでそう思っても仕方ないってこれは!!

先ずは鈴。

下はピンクのプリーツスカートで上は若葉色のキャミソールで、首には細いシルバーチェーンに大きさの異なるリングが何個か付いたネックレスを掛けて、手首にはリング状のアクセサリーで、足元はスニーカーにハイソックスて言う『元気溌剌天真爛漫』をそのまま形にしたような出で立ち。

続いて箒。

下は身体にフィットするタイプの脛辺りまでのストレッチパンツで、上は黄色と黒を基調にした『和』の意匠を取り入れた長袖シャツ。

袖の部分とか、ボタンの合わせ目が和服っぽくなってて、ウェストの部分を帯びっぽいデザインのベルトで巻くようになってる独特のシャツなんだが、其れが箒には良く似合ってるんだよなぁ……黒目黒髪の大和撫子最高かオイ。

加えて、ポニテのリボンにさりげなく追加されたビーズアクセサリとか、ウェストの帯ベルトに引っ掛けられたチェーンとか、細かい演出がなんともな。

足元が素足にバンプスってのもまた――鈴とは違って、少し大人な感じだな箒は。

まぁ、どっちも違う魅力がある訳だが、俺が何かを言うとしたら……

 

「えぇモン拝ませて貰いました。」

 

これ以外にねぇっての。

目の前に賽銭箱があったら、柏手打って諭吉さんを賽銭箱に放り込むぞマジで!!鈴も箒も、自分の魅力120%引き出して来たからよぉ!

あぁ、もう!何度も思ったけど、再確認!俺の嫁は最高だ!異論は認めねぇ!!

 

 

 

「何を絶叫してるかアホたれ。」

 

 

 

――スパァァァァァン!!

 

 

 

「痛ってぇ!なにすんだよ夏姫姉!」

 

IS学園の中心で嫁への愛を叫んで居たら姉に背後から物凄くキレのあるハリセンの一閃を喰らいました……解せぬ。何故に、素直に嫁への愛を叫んで突っ込まればならないのか。

夏姫姉だって、楯無さんが最高のコーディネートで参上したら叫びたくなるだろ?

 

 

 

「ふ、甘いな一夏。

 アタシはその段階はとっくに通り過ぎてしまっていてな……絶叫せずとも楯無の魅力を堪能できるようになっているんだ――嫁の魅力に絶叫してる様ではまだまだ未熟だぞ。」

 

「アラアラ、言うわね夏姫。」

 

 

 

まさかそう返してくるとは思わなかったけど、夏姫姉も楯無さんもヘソ出しかよ?

夏姫姉はダメージジーンズ、楯無さんはホットパンツって違いはあるけど、2人とも上は7分丈の上着だからな……ってか夏姫姉、其れって学園祭で使ったシェルミーコスの上か?

 

 

 

「あぁ、その通りだよ。

 スカートまで揃えればコスプレだが、上だけならばジーパンと合わせれば普通に使えるし、せっかく作ったのをコスプレ用としてだけにと言うのは勿体ないと思ったからね。

 ダメージジーンズにストライカーVerのシェルミー衣装オロチカラーはおかしかったかな?」

 

「いえ、GJです夏姫姉。」

 

ぶっちゃけて言うと、姉弟じゃなかったら惚れてましたマジで。――って、完全に恋愛対象外として見てるって、俺は完全に夏姫姉の事を本当の姉だって思ってるみたいだな。

まぁ、夏姫姉は昔から姉貴分だったから余計に実の姉であっても違和感が無いのかも知れないけどさ。

 

んで、其の後でマリアをはじめとした何時もの面子が揃った訳なんだが……此れはまた随分と気合入ってるなぁマドカ?

ハーフパンツタイプのスパッツに、少し緩めの肘までの袖のシャツにスニーカーって言う出で立ちだけなら『元気系スポーツ少女』って所なんだが、+アルファで膝にサポーター付けて、首からは某黒い人のブランドであるARISTTRISTのネックレスを下げて、左右非対称のソックスを履いて、短いソックスを履いた方の足の大腿部にベルト巻くってドンだけだっての。

 

 

 

「作者の織斑マドカの私服のイメージに、作者のお気に入りであるリインフォース・アインスの意匠と黒のカリスマブランドのネックレスを取り入れた結果、この様な出で立ちになってしまったとしか言いようがないな。」

 

「マドカ、メタい発言は程々にな?」

 

「了解だ。

 其れでだ、この衣装は似合ってるか夏兄さん?」

 

「あぁ、とてもよく似合ってるよマドカ。」

 

マドカだけじゃなくて、基本的に何時もの面子のファッションセンスもかなり高レベルなんだよなぁ――其れこそ、街中でファッション誌の編集者に声を掛けられても不思議じゃない位だからな。

しかも全員顔も良いから普通にモデルとか出来そうだ。――そんな美少女を現在増えて合計17人(追加分はマドカとフォルテとダリル先輩だぜ。)も連れてりゃ、そりゃ嫉妬の視線も向けられるわな俺は。

その筆頭だった弾には、虚さんって言う愛しの彼女が出来た訳だから、此れまでみたいに俺を羨む事は無いだろうけどさ。

 

「って、ダリル先輩も行くんすか?」

 

「おうよ。

 オータムの姉貴が来るってんなら、酒は自前で持って来るとしても、肴はこっちで用意してやった方が良いかもだろ?あの人休肝日ねぇし。」

 

「成程、納得しました。」

 

秋姉は割とのんべぇだからな……酒に関しては束さんでも勝てないって有り得ねぇだろ普通に。

 

其れは兎も角、此の外出には虚さんも同行する訳なんだが――虚さんの私服姿はちょっとヤバかった。

特に派手だったりセクシーだったりって訳じゃないんだが、ロングスカートに半袖のボタン付きシャツを着て、その上にベストを重ねたコーディネートってのは見事だぜ。

此れを見たら弾が惚れ直すかかもだな?……本日の昼飯は五反田食堂に決定だなこりゃ。

 

そんじゃあ、修学旅行前のショッピングに繰り出すとしようぜ!!準備は良いか?

 

 

 

「「「「「「「「「「「「「「「「いいとも~~~!」」」」」」」」」」」」」」」」

 

「期待してた反応をありがとう!」

 

この面子は、ノリが良いのも特徴だぜ。

果てさて、ブリーズの奴は此処に加わる事になるのかどうなるのか……ま、其れはアイツが決める事であって、俺達はアイツが信用するに足りるか如何かを見極めるだけだな。

 

 

 

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そんなこんなでやって来ましたレゾナンス!

臨海学校の時の水着を買った駅前の大型商業施設だが、その規模だけに品揃えが豊富な事でも有名なショッピングモールだぜ――で、来ちゃってから言うのも何だけど、修学旅行の準備って何を買うんだ?

臨海学校の時は水着とか日焼け止めとか必要だっただろうけど、修学旅行だと臨海学校の時ほど必要な物ってないよな?

 

 

 

「臨海学校の時ほど必要なモノは無いが、修学旅行でも必要なモノはあるだろう?

 臨海学校とは違ってクラス別行動がある上に、2日目は班別行動もあるから、旅ガイドは必要になるし、臨海学校の時は移動はバスだけだったから、車内でのカラオケとかで時間を潰す事が出来たが、臨海学校は東京から京都までは新幹線で行くから其れは無理だろう?

 車内で時間を潰せるポータブルボードゲームとかを新たに仕入れておいた方が良いんだよ。」

 

「そう言うゲームよりも~、遊戯王の方が盛り上がらない~~?」

 

「本音、ゲームは色んな種類があった方が面白いの。

 皆が皆、遊戯王やる訳じゃないんだから。特にIS学園は一夏君以外女子だから、遊戯王プレイヤーめっちゃ少ないし。」

 

 

 

成程、確かに旅ガイドや暇潰しのゲームは必要かもな。

車内だと、音の出るゲーム機は御法度だからな……最近は其れを守らずに、車内でスマホのゲームを音切らないでやる奴もいるみたいだけどな。

 

「あ、後思い付いたんだけどさ、移動の時のおやつも必要じゃないか?

 小学校の遠足の時とか、車内でお菓子の交換とかしたしな。」

 

「ふむ、其れは確かに必要かも知れないな夏兄さん。

 では、最初に地下の食料品売り場で菓子を購入し、6階のおもちゃ売り場で適当にゲームを買って、9階の本屋で旅ガイドを購入すると言うのが最も効率が良いだろう。」

 

「そうね、其れが一番効率がいいわ。」

 

 

 

一番下からでも一番上からでも変わらないだろうと思うだろうけど、実は一番上から始めた場合は、最後が地下だと全部終わった時が出口があるフロアじゃないんだよな。

其れを考えると地下から始めた方がほんの少しだけ効率が良かったりするんだ。

 

そんな訳でまずは地下の食料品売り場。

遠足や修学旅行でのおやつの買い方には、ちょっとしたコツがあるんだな此れが。

まず買うべきは個包装されたのが沢山入った大袋の菓子。此れは他の人との交換用で、数が多ければ多い程交換する事が出来るって言う必須のアイテムだ。

次に買うのはポテトチップスみたいな大人数で楽しめる袋菓子。此れがあるとないでは大違いだぜ。

それから、買っておくと良いのが、ポケットに入れる事が出来るサイズのガムやソフトキャンディーの類だな。これならクラス別行動や班別行動の時でも食べる事が出来るし、友達にも分けてやれるからな。

なので、『俺は揚げ餅が好きなんだよ』と言って、大袋の揚げ餅だけを購入した奴は、一人寂しく揚げ餅をかじる事になるので要注意だぜ。

 

以上の事を踏まえてお菓子を購入してるんだが、流石に18人分となると量が凄いな?

大型のショッピングカート2つが満杯だぜ……気合入れ過ぎじゃね?

 

 

 

「アラアラ、此れ位は仕方ないわよ一夏君。

 女の子はお菓子大好きだし、同じ物が被らないように選んだら数も多くなると言うモノでしょう?――其れに、一夏君も結構買ってたじゃない♪」

 

「其れは否定しねぇっすよ楯無さん。」

 

しょっぱいお菓子よりも甘いお菓子の方が多いってのが、女子って感じだよなぁ……其れでもポテトチップは、俺が選んだのも合わせて18種類もあるんだけどな――ってか、18種も味が揃ったのは、『47都道府県ご当地ポテトチップス』が期間限定で販売されたたからだな。

仙台牛タン味とか、岩手ジャージャー麺味とは何となく分かるけど、秋田きりたんぽ鍋味とか、愛知の鉄板ナポリタン味ってなんだよ?あからさまにキワモノ臭しかしねぇぞ?

 

 

 

「きりたんぽ鍋味は兎も角、鉄板ナポリタン味をキワモノと言うだなんて、アンタ今この瞬間に全国のガルパンファンを敵に回したわよ一夏!」

 

「そもそもにして茨城水戸納豆味をチョイスしたお前が其れを言うか一夏?」

 

「うまい棒の納豆味は結構旨いからポテトチップスも行けると思っただけだ。

 後、鉄板ナポリタン自体がキワモノなんじゃなくて、『鉄板ナポリタン味』がキワモノだって言ってんだよ。

 本物は凄く旨いのに、タイアップしたスナック菓子が微妙なのってあるだろ?アレ臭がするんだよ此れは。トマトと卵をスナック菓子ので再現しようとしたら絶対に失敗するって断言する。

 そして、言葉が足りなかった事を全国のガルパンファンの皆様と愛知県民の皆様にお詫びして謝罪します。どうもすみませんでした。

 さて、其れは其れとして何で此れをチョイスしたマドカ!47都道府県ご当地シリーズじゃないが、ラーメン山岡家とタイアップしたウルトラ地獄ラーメン味って、間違いなく劇物だろオイ!!」

 

「大丈夫だ夏兄さん。作者はウルトラ地獄を大盛りで完食した。」

 

「意味が分からねぇ!ってか、またメタ発言か!!」

 

パッケージのデザインもさることながら、カラムーチョをも上回る危険な赤さはヤバいだろ……食ったら腹下しそうだぜ冗談抜きでな。

 

 

で、続いてはおもちゃ売り場でポータブルボードゲームを買うんだが……簪、其れ何?

 

 

 

「ハイグレードフィギュアシリーズの、スーパーサイヤ人孫悟空と、ブロリーと、フリーザの最終形態。

 其れから、A○TERから発売されてる、ソフィーのアトリエのプラフタのフィギュアと、何故か商品化されてた白バニー姿のお姉ちゃんのフィギュア。」

 

「うん、何処から突っ込めばいいのか分からない。」

 

って言うか、白バニーの楯無さんのフィギュアって、肖像権とか大丈夫なのか?

 

 

 

「あら、バイトで受けた撮影会の時のあれが立体モデルになってるとは驚きねぇ?」

 

「楯無、バイトは選べよ……と言うか、人前で軽々しくあんな格好はしないでくれ。」

 

「……夏姫の前でやってあげましょうか?」

 

「バニーガールよりも、猫耳メイド少女の方が良いな。」

 

「了解。」

 

 

 

……大丈夫みたいだな。

ってか、夏姫姉も何を言ってんだか……まぁ、夏姫姉はウサギや犬よりも猫の方が好きな猫派だから猫耳をリクエストするのは分からないでは無いけど、色々ぶっちゃけ過ぎだろ。

 

 

 

「ねぇ、一夏。見たい?」

 

「ん?何をだ鈴?」

 

「アタシと箒のバニーガール。」

 

「ふぁ!?」

 

ちょ、何言ってんのお前!?

いや、見たくないと言ったら嘘になるけど……出来ればバニーよりも鈴は猫で、箒は狼が良いかなぁ?――って、そうじゃねぇだろ!!確かに少しだけ見てみたい気もするけど、やらなくて良いからな?

そんなんで来られたら、俺の理性が持たないから!!

 

 

 

「そう?じゃあ、期待して待ってなさい。」

 

「全然分かって無かった!!」

 

鈴の奴、分かってやってるよなあれは……もしも鈴と箒の獣コスが現実になったその時は、色々と覚悟しておくか――尤も覚悟するのは鈴と箒の方かも知れないがな。

 

んで、9階の本屋。

旅ガイドと言えば『る○ぶ』が有名だが、改めてみると色々な種類があるんだな……取り敢えず、持ち運びに便利なハンディタイプを買った。持ち運びに便利だし、ハンディタイプにも関わらず内容が充実してたから、速攻で購入確定ってな。

夏姫姉達も此れを買ったみたいだし。

其れで簪、再びそれ何?

 

 

 

「漫画版ドラゴンボール超と仮面ライダーSpirits、遊戯王の文庫版全巻。それから、フィルムコミックの劇場版ドラゴンボール超ブロリー。」

 

「……満足したか?」

 

「うん、とっても。」

 

 

 

なら何よりだ。

取り敢えず、此れで買うモノは全部買ったな――で、買い物が終わったらいい時間になったからそろそろ昼飯にしようぜ?いい加減、腹も減った頃だからな。

だがその前に、束さんに連絡入れてイージスとセイバー寄越して貰おう。

此れだけの荷物(主に簪が大荷物)を持って移動するのはキツイから、イージスとセイバーに頼んで、先に学園まで持って行って貰わないとな。

 

 

 

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で、昼飯にやって来たのは五反田食堂!

おーっす、失礼するぜ弾!!

 

 

 

「一夏じゃねぇか、よく来たな?」

 

「お邪魔しますよ、弾君。」

 

「て、虚さん!?何で此処に!?」

 

「一夏さんに誘われたからと言う事になりますが、弾君の実家が食堂だとは知りませんでした……加えて、弾君が厨房に立っているとは思いませんででした。

 とても、様になっていると思います。」

 

 

 

虚さん、其れは殺し文句であると同時に、弾のエンジンにガソリンぶっかけたも同然っすよ。

弾は少しチャラけた所があるけど、其れは女の子にもてたいって事で演じてたキャラで、本来の弾は燃える熱血漢な上に純真だから、そんな事を言われたら速攻バーニング確定ってな。

 

 

 

「虚さん……なら、生半可なモンは出せねぇな!

 全員、五反田食堂名物、業火野菜炒め五反田弾バージョンで良いか?」

 

「良いか夏姫姉?」

 

「異論はない。

 態々薦めると言う事は、この店の看板メニューなのだろうから、其れを頼まない手は無いからな。」

 

「そんじゃ、業火野菜炒め弾Verを人数分頼むぜ。」

 

「任せとけオラァ!!」

 

 

 

おぉっと、相変わらずスゲェ火力だな?

料理は火力が命って聞いた事有るけど、弾も其れには漏れないみたいだな――熱された鍋に牛のシマチョウを放り込んで、ある程度火が通った所で、キャベツ、モヤシ、ニンジンとシイタケを投入して、全体が炒められたところでニンニクと唐辛子がアクセントの特性の味噌だれを加えて、其れを全体に絡ませて完成ってな。

さて、弾の得意料理は如何っすか虚さん?

 

 

 

「此れは参りました。

 生まれてこの方、これ程までに美味しい野菜炒めは食べた事がありません――ですが、此れは確かに単品でも美味しいのですが、ご飯の上に乗せて丼物にしても良いかも知れません。

 中央に卵黄を乗せて……」

 

「おぉ!その発想は無かった!そのアイディア、貰ったぜ虚さん!」

 

「そうですか……君の役に立てたのならば良かったですよ弾君。」

 

 

 

五反田食堂に新たなメニューが追加される事が確定しましたってか……ま、弾と虚さんの仲が深まったみたいだから、昼飯を五反田食堂にしたのは間違いじゃなかっただろうな。

んで、昼飯の後は、ゲーセンやらカラオケで盛り上がったぜ。

夏姫姉と楯無さんのデュエットの『夕日と月』も良かったが、鈴と箒がデュエットした『Future』はそれ以上だった……って言うか、この面子は歌も巧いんだよな。

静寐に至っては『通過地点のMUSICA』で100点叩き出したからね……カラオケで100点満点ってドンだけだっての。

ま、修学旅行の準備の名目で外出したが、充実した1日だったのは間違いないぜ――時間が経つのを忘れちまった位だからな。それだけ、楽しかったって事だしさ。

 

 

 

「だが、修学旅行では何かが起きる可能性が充分にあるから、警戒は怠るべからずだ。」

 

「おうよ、分かってるぜ夏姫姉。」

 

今度の修学旅行がタダで終わるとは思えない――確実にライブラリアンとやらが何かを仕掛けてくると思っておいた方が良いぜ……まぁ、来たら来た所で返り討ちにするだけどな。

夏姫姉の偽物だろうと無人機であっても関係なくぶっ倒すだけだけどよ!!

んで、もしも一秋の奴が現れたその時は、俺が引導を渡してやるぜ――何よりも、夏姫姉の身体に一生消えない傷を負わせた時点で、一秋と散は滅殺確定確定だったかな。

 

だから、来れるモノなら来てみろよ――纏めて返り討ちにしてやるぜ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:イルジオン

 

 

IS学園の修学旅行に合わせて襲撃をかけるとは、相変わらず考える事が悪辣だな教授?……修学旅行の時に仕掛ければ、確実にオリジナルと織斑の成功体が対処に出てくるだろうし、ナチュラルな存在でありながら、それらと互角にやり合える更識楯無も出てくるだろうからね。

そんなに、奴等の事が気になるか教授?

 

 

 

「其れは勿論……スーパーヒューマン計画の唯一の成功例と、織斑計画における量産型の最高傑作、そしてそんな存在と互角に戦う事の出来る存 在を気にしない方が無理と言うモノだよイルジオン――特に蓮杖夏姫……彼女は、君すら凌駕する神の如き存在だ。

 出来れば、生け捕りにしたいものだ。」

 

「……私のオリジナルを含めた連中に、お前が興味を示さない筈はなかったな。

 まぁ、アイツ等を生け捕りにするのは至難の業だろうけれどね――其れは其れとしてどのタイミングで仕掛ける気だ?

 修学旅行の時に襲撃すると言うのは効果的かも知れないが、どのタイミングで仕掛けるのかは重要な事だろう?……お前の事だから、学園側にとって、最悪のタイミングを考えているのだろうけどな。」

 

「其れは勿論だ。

 学園側が簡単に対処できるようなタイミングで仕掛けても意味は無いからね……修学旅行の一団だけでなく、学園の方にも少しばかり遊び相手を送ってやる心算で居るよ。」

 

「相変わらず良い趣味をしているな……理解したくはないけれど。」

 

「ククク、最大級の褒め言葉と受け取っておこう。

 時に、一秋君と散君はどうかね?」

 

 

 

お前の望み通りに調整が進んで居るよ教授。取り敢えず、初期強化は完了している。

此れで1段階での強化ではあるが、アイツ等ではオリジナルどころか私に勝つ事すら出来ん――蓮杖一夏と篠ノ之箒に勝つ事も難しいだろうさ、今のレベルではな。

いや、あの2人では、第2段階以降の強化を施した所で何処まで強くなるのか、あまり期待は出来ないかも知れないけれどね。

 

何にしても、まずは修学旅行の時にだな――再び見える事を楽しみにしているぞオリジナル……蓮杖夏姫!

お前さえ完成しなければ、私が廃棄される事はなかったんだ……お前が完成したからこそ、私は不要とされた――お前さえいなければ、私は私になる事が出来たんだからな。

自分が何者であるかを知っても尚、今までと変わらぬように生きると言うのならば、私がお前の存在を否定してやる……誰が何と言おうと、化け物である事に変わりはないんだ。私も、お前も、そして織斑もな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 

 

 


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