Infinite Breakers   作:吉良/飛鳥

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アタシから言う事は特にない……好きにしろBy夏姫      手加減なしよ一夏君!By刀奈     了解……取り敢えずぶっ殺してきます!By一夏


Break91『World Purge~鈴の音を救い出せ~』

Side:一夏

 

 

鈴達が電脳世界に捕らわれて、そんでもって其れを助ける事が出来る事が出来るのは俺だけだって聞いて、白兵戦部隊を千冬姉に任せて学園地下のコントロールルームに到着!

鈴達は無事かぁぁぁぁぁぁ!!扉が邪魔だ、どきやがれぇぇ!ぶち壊すぞこの野郎!!蹴り破るぞゴルアァァ!!

 

 

 

――バガァァァァァァァン!!

 

 

 

「鈴の危機だから気持ちは分かるけど、ドアを蹴り破らないで一夏。其れ普通に問題行動だから。下手したら停学確定だからね?」

 

「悪い簪……焦ってたからさ。其れに、この場合は緊急事態って事でお咎めなしだろ多分。って言うか、お咎めなしで済ます筈だぜ間違いなくな。」

 

「うん、そうだとは思う――一夏の希少価値はハンパないからね。」

 

「だからそれを利用しない手はないってな。

 そんで、鈴達を助け出す為に俺は何をどうしたらいいんだ?多少無茶な事だって、鈴達を助ける為ならやってやるから遠慮なく言ってくれよ簪!!」

 

「一夏ならそう言うと思ったけど、鈴達じゃなくて鈴がメインだよね?」

 

「其れはまぁ、否定しないぜ?

 鈴は俺の嫁だからな……テメェの嫁を救わないって言う選択肢はそもそも存在しないってもんだ――其れに、テメェの嫁を助けないとか言ったら夏姫姉にぶっ殺される事間違いないし。」

 

「うん、其れは確実……7000万パワーマッスルスパークは確実だと思う。或いはパワーマックス版の暗黒地獄極楽落とし。」

 

 

 

ですよねーーー!!夏姫姉のお仕置きは容赦ねぇからな!

でもまぁ其れは其れとして、電脳世界にアクセスするにはどうすんだ?

 

 

 

「此処に座って専用機を展開して。展開したら力を抜いてそのままで……あとは電脳ダイブの装置が一夏の意識を電脳世界に連れて行ってくれる。

 ……一夏、必ず鈴達を取り戻してきて。」

 

「簪……言われるまでもなくその心算だぜ!」

 

大事な嫁と仲間が電脳世界に隔離されたなんてのは絶対にあっちゃならねぇ事だから、必ず全員現実世界に帰還させてやるさ――そして教えてやろうじゃねぇかライブラリアンの教授とやらに……何でもかんでもテメェの思うように事が進むと思ったら大間違いだってな!

 

兎に角待ってろよ鈴……必ずお前を、お前達を助け出してやるからな!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Infinite Breakers Break91

『World Purge~鈴の音を救い出せ~』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:鈴

 

 

寮の台所に立って朝ごはんを作る……此れも何時もの光景ね――一夏ってば、私の朝ごはんを何時も美味しそうに食べてくれるから、作る方としても作り甲斐があるのよね。

 

 

 

「鈴~~、今日の朝飯何~~?」

 

「今日は、一夏の好きな中華風の卵焼きと、サバの広東風塩焼きとご飯と四川風の味噌汁と納豆、其れから刻んだ味付けのザーサイよ。」

 

「おぉ、俺の好物ばっかじゃんか!特に鈴の中華風の卵焼きは最高に美味いんだよなぁ。

 オイスターソースと醤油と豆板醤とハチミツで味付けされたパンチのある甘辛な卵焼きはマジで美味いからな……更にサバの広東風塩焼きまである何て最高過ぎるぞ?

 味噌汁も辛味が利いた四川風って来てるからな……ホント、最高の朝飯だぜ。」

 

「えへへ~~、一夏に喜んで貰えるように、お母さんにみっちりと料理の修業付けて貰ったからね♪」

 

その修業はハンパなく厳しかったけど……あの時のお母さんは娘に料理を教える母親の目じゃなくて、弟子に料理を叩き込む料理人の目になってたわマジで。特に、酢豚に関しては『アンタの一番の得意料理なんだから究極レベルまで引き上げなさい!』って言われたっけ。

まぁ、そのお陰で一夏に喜んで貰えんだけど……な~~んか、足りない気がするのよね?

 

何かが足りない気がするのに、何が足りないのかは分からないってのは、なんか気分がよくないけど、まぁ其の内思い出すわよねきっと。

さてと、出来たわよ一夏!

 

 

 

「おぉ、待ちわびたぜ!何時もながら鈴の料理は旨そうだよな!こんな料理なら無限に食べられるぜ!」

 

「無限って、どんな胃袋してんのよ?」

 

「其れだけ旨いって事だよ。いっただきまーす!!」

 

 

 

何時もながら良い食べっぷりよね一夏って。

しかも、何時も『旨い』って言ってくれるから、次もまた頑張ろうって気になるのよね~~♪……世の中には、亭主関白気取って本当は美味しいくせに『不味い』とか言うのとか、『母さんの方が美味かった』とか言うマザコン野郎とか、大した知識もないくせに知ったかぶって『○○ってのは実際には』とか言う馬鹿男がいるらしいけどね……そんな輩は一度キレた嫁に〆られれば良いと思うわ。

 

 

 

「如何したんだ鈴、なんか『ヒロインがしちゃいけない顔』になってるぞ?」

 

「いやぁ、一夏が嫁の事を低く見て彼是言う奴じゃなくて良かったなぁって……亭主関白気取りの勘違い男とか、女からしたら普通にドン引きだしね。」

 

「鈴……嫁を大事にしなかった俺が千冬さんに殺される!!冗談抜きでマジで!!」

 

「あ~~~……なんかちょっと分かる気がするわ。」

 

戸籍上では切れてるとは言え、千冬さんと一夏の兄弟の絆は切れてないから、千冬さんはアタシ達の事を義妹として認めてくれてるしね。……『達』?

『達』って如何言う事?

一夏の嫁はアタシだけじゃなくて最低でももう一人は居るって事……?でも、そんな子が居たらアタシも知ってる筈……だって、そんな子が居るなら其れは間違いなくアタシが一夏の嫁でも良いと認めた子の筈だから。

もし一夏が浮気をしてるんだとしたら、アタシが其の子の事を知ってる筈ないしね。

 

 

 

「うわ、しまった!!」

 

「っと、如何したの一夏?」

 

「悪い、納豆に花椒掛けようとしたんだけど、中蓋が外れてたみたいで中身ぶちまけちまった……あぁ、勿体ない事したな此れは?」

 

 

 

あっちゃー……まぁ、不可抗力だから仕方ないわよ此れは。中蓋が外れてるだなんて思わなかった訳だし。

床にぶちまけちゃったのは仕方ないけど、机に散らばったのなら熱加える料理に使えば問題ないから集めて瓶に戻しましょ。で、床に散らばったのは勿体ないけど廃棄ね。

幾ら掃除してるとは言え床に落ちたのは流石にアレだから……さて、出番よダイソンのサイクロン!

 

 

 

「鈴、ダイソンのハンドレスサイクロンって赤かったけか?」

 

「ふっふーん、簪に頼んでモーターを改造して更に色を塗り直した此れは、最早ロシアの赤きサイクロンと言っても過言ではない程の吸引力よ!!」

 

「ZERO3のザンギのファイナルアトミックバスターは性能が鬼!レベル1でもリュウの昇龍拳を普通に吸い込むってドンだけだよ!!

 そして其れと同じ位の性能の吸引力の掃除機って普通に兵器だろ!下手すりゃデメちゃんもビックリだっぜ!!」

 

「いやぁ、安定のネタ祭りねぇ?ザンギエフはあの分かり易い性能が大好きだけど。」

 

その性能を受け継いだダイソンさん、頼むわよ!!スイッチオン!!

 

 

 

――シーン……

 

 

 

って、動かない?……若しかして――あ、充電切れてーら。

く……如何に強力なサイクロンでもバッテリー切れじゃどうしようもないわ。仕方ない、此処はアナログに箒と塵取りで――……箒?

 

 

 

――鈴、私達で一夏を幸せにするぞ。

 

 

 

!!……そうだ、思い出した!!足りないのは箒よ!

タッグトーナメントの時に、アタシは箒を一夏の嫁として認めて、後日箒が改めて一夏に思いを伝えて、夏姫のアシストもあって一夏の嫁になった箒が居ないんだわ!

 

「ねぇ一夏、箒は如何したの?」

 

「へ、箒が如何かしたのか?」

 

「如何したじゃないでしょ!箒もアタシと同様にアンタの嫁でしょうが!その箒が居ないって事にアンタは何も思わない訳?」

 

「お前こそ何を言ってるんだ鈴?俺の嫁はお前だけだぜ?

 箒は、初日に告白されたけど断ったって言っただろ?」

 

 

 

――違う!!

確かに一夏は入学初日に箒の告白を断ったけど、その後箒の事を嫁にした……だから、一夏がこんな事を言う筈がない――目の前のコイツは、少なくともアタシの知ってる一夏じゃない!!

 

「……アンタ、誰?」

 

「何言ってるんだ鈴?俺は俺だ、蓮杖一夏だ……何だよボケてるのか?」

 

「違う、アンタは一夏じゃない。

 一夏はアタシの事も箒の事も平等に愛してくれてるの……だから、箒の事を無かった事にしてるアンタは一夏じゃない!一夏である筈がない!!

 一夏の姿をして、アタシを惑わすんじゃないわよ!!」

 

「……何だよ、気付いちまったのか。

 ったく、気付かなければ幸せな夢の中で過ごす事が出来たってのによぉ……ま、気付いちまったんならしょうがねぇか――お前を倒して、記憶を改竄してやるとするか。」

 

 

 

ヤッパリ一夏じゃなかった!……って言うかネタ割れしたんだからその姿を止めなさいよ?一夏の顔で偽悪的な笑みを浮かべられるとか、普通に吐き気がするわ。

それ以前に、その顔でアタシを殺すとか言わないで欲しいわね?反吐が出るわ。

 

 

 

「思ってた以上に気が強いんだな凰鈴音……良いぜ、だからこそぶっ潰し甲斐が有るってもんだ……精々いい声で啼いてくれよ鈴?お前の悲鳴こそが、俺にとっての最高のBGMになるからなぁ!!」

 

「うわぁ、引くわアンタ。」

 

この偽一夏が何者なのかは知らないけど、もしも此れが誰かの作り出したものだとしたら、此れを作った奴は間違い無く人格破綻者の腐れ外道って事で間違いないわ。……タバ姐さんに頼んで正体割って貰おうかしらね。

まぁ、其れは其れとしてアンタが一夏の偽物でアタシを殺そうとしてるって言うのなら相手にはなってあげるわ!!

 

 

 

「ふ、強がっている所悪いが、此処は電脳空間だからISを展開する事は出来ない――勿論、武装だけの部分展開も不可能だ……そんな状況でお前は俺とどう戦う心算だ?

 俺はお前と違ってISの武装を展開できるんだぜ?」

 

「何それ、反則じゃない。

 でも、ISは展開出来なくとも、逆に言うならISに依存しない武装なら使えるって事でしょ?……アタシにはISRIから支給されたコンバットナイフ『アーマーシュナイダー』とハンドガンのベレッタ――と夏姫が改造した『サムライエッジ』があるわ。

 其れを使えばアンタを制圧するなんて簡単よ!!」

 

「……コイツを見てもそう言えるか?」

 

 

 

――ジャキィィィン!!

 

 

 

此れは……一夏のカリバーンストライクのエクスカリバー!打鉄とかラファールの武装じゃなくて、専用機の武装を展開出来るって言う訳!?

打鉄の近接ブレードやラファールのナイフとからなら兎も角、身の丈以上の大剣を使った二刀流にアーマーシュナイダーとサムライエッジで挑むのは流石に辛いわね?

デスティニーの武装だけでも展開出来ればアロンダイトで対抗できるんだけど……此れは、ちょっとヤバいかも知れないわ。

 

 

 

「言えるぜ?……テメェ、俺の嫁に何してやがる!!」

 

「んな、お前は!!ぺぎゃらっぱぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

 

と思った次の瞬間、偽一夏の背後に一夏がもう一人現れて偽一夏の事をボディブロー→アッパー→横蹴り……分かり易く言うなら『ボディがお留守だぜ!』のコンボで吹っ飛ばした!!

いやぁ、見事なまでに吹っ飛んだわね?

 

 

 

「悪いな鈴、遅れちまったが助けに来たぜ!」

 

「一夏……アンタは本物の一夏だよね?」

 

「本物に決まってるだろ?鈴達が電脳世界に捕らわれたって簪から聞いて、速攻でこっちに来たんだよ……嫁の危機を無視する事は出来ないぜ!」

 

「一夏……アンタ其れ殺し文句だわ。

 だけどアタシ達が電脳空間に捕らわれたって如何言う事?」

 

「……ライブラリアンが仕掛けて来たんだと……でもって、電脳世界に捕らわれた鈴達を助ける事が出来るのは俺限定にして来やがった――束さんの予想じゃ俺のデータ収集が目的みたいだぜ?イルジオンが言ってた教授とやらの思惑だろうがな。

 だけど、他に方法は無かったから教授とやらの思惑に乗るのは物凄く癪だったが、俺が電脳空間にダイブしたんだ。」

 

 

 

ライブラリアン……やってくれるねマジで?って言うか教授!!

イルジオンが言ってた事だけど、ライブラリアンの教授ってのはろくでなしの人でなしなのは間違いないわ。って言うか確定でしょ此れは。

……そんな事よりも、今は偽一夏を何とかしないと!

 

 

 

「此処は俺に任せとけ鈴……やっぱ嫁を傷つけようとした最低野郎には、例え相手が仮想現実で再現された俺だろうともキッチリ制裁ブチかます以外の選択肢は存在しねぇからな。

 二度と再生できないレベルでデリートしてやる。其れだけだ。」

 

「でも一夏、あいつアンタのエクスカリバー持ってるのよ!?幾ら何でもアーマーシュナイダーとサムライエッジだけじゃキツイでしょ!!」

 

「いや、楽勝だな。

 アイツは俺の姿をしてるが、ライブラリアンは俺のデータを欲しがってるって事は、アイツには俺のデータは反映されてない――アイツに使われてるデータは、一秋の馬鹿か俺の弟(笑)のだろ多分。

 そんな劣化品のデータしか持ってない奴に負ける訳がねぇっての。ぶっちゃけ素手でも勝てるぞ。」

 

 

 

あ~~……確かに、使われてるデータがあのクソ馬鹿のデータだったら負ける事は無いわ。

エクスカリバーの二刀流は一夏が使うから強いんであって、劣化コピーじゃ真似事にもならないわよね――分かった、思いっきりやっちゃって一夏!

 

 

 

「おうよ!

 オラ立てよ偽物野郎……鈴を傷つけようとしたテメェへの制裁はまだ始まったばかりなんだからな?この程度の攻撃でブッ飛ばして終わりになると思ったら大間違いだぜ?」

 

「く……邪魔をしやがったな?

 だが、まぁ良い……お前を引き摺り出す事が出来ればお前のデータを取れる訳だからな?取らせて貰うぞ、蓮杖一夏のデータと言うモノを!!」

 

「誰が取らせるかボケ。」

 

 

 

――メッキィィ!!

 

 

 

で、戦闘開始なんだけど、先ずは一夏がエクスカリバーを振りかざして突撃して来た偽物にカウンターの顔面キック!その一撃でバランスを崩した偽物に間髪入れずに前、横、後蹴りの嵐!其れも、中国拳法、ムエタイ、空手の蹴りを使い分けての連続キック!

この時点で偽物の手からはエクスカリバーが零れ落ちた訳だけど、だからと言って一夏のラッシュが止まる訳じゃないわ。

 

 

 

「まだまだこんなもんじゃねぇぞこの野郎!!」

 

「げぴぃ!?」

 

 

 

続いては偽物の胸倉を掴んでからの連続頭突き!からのワンハンドチョークスラム!其のままマウントポジションを取っての馬乗りバルカンパンチ!

いやぁ、実に見事なコンボね?見てる方が気持ちよくなる位のタコ殴り。正に『男はパンチ』って所かしら?

 

 

 

「歯ぁ、食いしばれオラァ!!」

 

 

 

馬乗りバルカンパンチの後は、力任せに拳を叩きつける馬乗りギャラクティカファントム……トドメはワンフレ入力ギャラクティカバンガードかしら?

一夏は派手に舞い上がって、そして落ちて来た偽物に対して力一杯拳を――

 

 

 

「コイツでトドメだ!タワーブリッジネイキッドォ!!」

 

 

 

――ブウォキィィィィィィ!!

 

 

 

叩き付けずにそのままキャッチしてどこぞの英国超人の超必殺技で偽物を文字通り真っ二つに圧し折って決着……相手がデータで構成された存在だったからそのまま消えちゃったけど、此れ生身の人間が相手だったらグロい光景だったわよね?

うん、良い子は絶対真似しちゃダメよ?そもそも物理的に真似出来ないけど。

 

 

 

「手加減なしでブチかましたら、白兵戦部隊のオッサンもこうなってた訳か……やっぱ、タワーブリッジネイキッドはフルパワーでやるもんじゃないな。」

 

「いや、それ以前に物理的に不可能な技をどうやって掛けてるのよアンタは?」

 

「すいません、自分超人なんで。」

 

「其れは確かに其の通りだけれどね!?」

 

一夏にマドカに千冬義姉さんに夏姫……IS学園超人多くない!?夏姫とタメ張る楯姐さんも普通に超人認定して良いと思うし、そもそもタバ姐さんなんか、存在が織斑計画を凍結させた位の天然の超人だし!!

あぁ、もう!それよりも一夏、もう大丈夫なのよね?

 

 

 

「鈴はな。

 残りの四人は此れから助けないとだ。」

 

「そうなんだ?でも、どうやって助け出す訳?」

 

「夢から覚ましてやればいい。今回みたいに、敵が現れる様ならそいつをぶっ倒せばそれでOKだ。――で、如何やら救出に成功すると夢の空間は消えるみたいだな。

 ロビーに戻って来たぜ。」

 

 

 

うん、風景が寮の部屋から幾何学的な模様が空間に漂ってる場所に変わったわね……電脳ダイブした直後に見たのと同じ空間だわ。――尤も、あの時と違って目の前には四つの扉があるんだけど。

一夏、この扉って何?

 

 

 

「この扉の先は、電脳空間に捕らわれた人物の夢の世界になってるらしい……で、御丁寧に扉の色が夫々のパーソナルカラーになってるんだよ。

 鈴は赤、乱は紫、静寐は翠で清香は桜色、癒子は黄色だな。」

 

「要するに、ISスーツの色って事ね。ある意味で分かり易いと言えば分かり易いわ。」

 

「まぁ、そう言う事だな。

 其れでだ、俺としては残る四人の救出は俺に任せて、鈴はホストコンピューターの奪還に向かって欲しいって所なんだけど――お前の性格的にそうは行かないよな?」

 

「当たり前でしょ一夏!

 友達と妹分が捕らわれてるって言うなら、其れを助け出さないなんて選択肢は存在しないわ!!」

 

「だよな……なら、ここからは二手にに分かれようぜ?そっちの方が効率も良いしな。」

 

 

 

了解よ一夏!

ならアタシは、まずは乱の事を目覚めさせに行くわ!――アタシの事を『お姉ちゃん』と慕ってくれてる従姉妹を助け出したいと思うのは当然の事だし。

それにしても、対象者を甘美な夢に捕らえる世界とか、最高にして最悪ねマジで。

アタシの場合は、箒の存在に気付く事が出来たから自力で目を覚ます事が出来たけど、それは多分イレギュラーな事だろうから乱達はきっと今も未だ夢の世界に捕らわれてる筈だから一刻も早くアタシと一夏で助けないとだわ!!

待ってなさい乱、今助けに行ってあげるからね!

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:一夏

 

 

鈴は乱の救出に行ったか……まぁ、従姉妹から助け出そうと思うのは当然の事だな。

となると俺は誰を助けに行くかっていう話になるんだが……先ずは静寐だな。ISRIトライアル組の中では、静寐が頭一個抜きん出てるのは間違いないから、救出すれば残りの救出も捗るだろうしな。

 

で、静寐の世界に入ったんだが……夜のスラム街って、何で!?どうしてこんな場所に出ちまったんだ!?

しかも、俺の服も変わってるし!!

目の覚めるような蒼のコートに黒のインナーとズボンに、そして左手には何時の間にか日本刀!もっと分かり易く言うなら閻魔刀!……バージルか!

静寐はDMCの世界に捕らわれちまったのか?

取り敢えず静寐を探すか……って、なんか見えたぞ?

 

右手に鋭い爪を持った顔の崩れた男……フレディじゃねぇか!まさかと思うが此れってエルム街のナイトメア!?

 

 

 

「クホォォォォォ……」

 

「更に今度はツナギを着てホッケーマスクを被って手には鉈持った男ジェイソンじゃねぇか!!13日のFriday!?」

 

「スタァァァァァァァァァァァズ!!!」

 

「続いて謎の追跡者!しかも悪夢のロケラン装備!!」

 

「ふぅ……はっはっはぁ!」

 

「そして極めつけは、俺がバージルなのに出て来ちゃったネロアンジェロ!!鬼いちゃんは一人で充分だろ!!ダンテが発狂するぞマジで!!」

 

って言うか、ホラー映画なのかサバイバルホラーアクションなのか、スタイリッシュハードアクションなのかどれか一つに絞れよオイ!抑々にして静寐はどんな夢を見てんだって話だぜマジで!!

こりゃ、静寐に会ったらちょいと聞いてみる必要があるかもだな。

 

でも、そんな静寐に会う為には先ずはお前等をぶっ倒さなきゃならないらしいから覚悟しろよ?――俺がバージルになったのは偶然だと思うが、俺がバージルである以上負ける事は絶対にねぇ。

俺の得意技もバージル同様の居合だからな?……お前等に恨みは無いが、仲間を助け出すためなんでな――悪いが斬り捨てさせて貰うぜ?

ハッキリ言って、テメェ等に付き合ってる時間すら惜しいからな今は――纏めてぶっ倒してやるぜ!かかって来な!!

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:夏姫

 

 

IS部隊は制圧したから、白兵戦部隊の助っ人と思って学園島の浜辺にやって来た訳なんだが……うん、如何やらアタシ達は必要なかったみたいだな楯無?……千冬さんが無双状態みたいだからな。

 

 

 

「そうねぇ……だけど、世界最強のブリュンヒルデにケ喧嘩を売ったのがそもそもの間違いだから同情の余地はないでしょ?――精々、自分が誰に喧嘩を売ってしまったのかを後悔すると良いわ。」

 

――【死屍累々】

 

 

 

……楯無よ、死者は一人もいないんだからその扇子の文字は間違っている――いや、お前が言わんとして居る事は分かるけれどな?……現実に今も目の前で……千冬さんとマドカの合体攻撃が炸裂しようとしているからな。

まぁ、遠慮なくやってしまえ。

 

 

 

「「必殺!マッスルキングダム!!!」」

 

「「マンマミーヤ!!」」

 

 

 

――Muscle Kingdom Finish!KO!Wiener Chihuyu&Madoka!!

 

 

 

決まったな、最強のツープラトンであるマッスルキングダムが。

アタル版マッスルスパークとビッグベンエッジを合体させたツープラトンを喰らったら普通に戦闘不能だ――最悪の場合はその場で人生がデストロイしてるからな。

即死しなかったのは千冬さんとマドカが最低限の手加減をしたからだろうな絶対に。喰らった相手は、辛うじて息をしているみたいだからね。

……アメリアよ、この光景を目にして何か言う事は有るか?

 

 

 

「ぶっちゃけIS学園の事舐めてました。と言うか、軍の上層部はIS学園を過小評価していたとしか言いようがないなと思った……冗談抜きのガチで。」

 

「だろうな。同じ立場なら、アタシもそう思ったさ。」

 

だが、舐めて挑んだ結果が此れだ――千冬さんの戦闘力は最低でも一億は堅いだろうから並の人間では相手にならんし、強化人間だったとしても千冬さんの敵ではないな。強化人間では本物の超人に勝つ事など出来ないしね。

取り敢えず此れで白兵戦部隊も壊滅だな。

 

時に楯無、この息をしてる屍は如何しようか?

 

 

 

「息をしてる屍って、なんか矛盾してるような気がするけど……微妙に否定できないわね其れ。

 取り敢えず保健室に可能な限りぶちこんで、余ったのは生徒会室で引き取って、更識に代々伝わる秘薬で治療するしかないわね……治療が終わった後で待ってるのは事情聴取だけどね♪」

 

「笑顔で恐ろしい事を言わないでくれ楯無……目が笑ってないお前の笑顔は怖すぎる。」

 

取り敢えずコイツ等には面接して、真面な神経を持って居る奴はアメリア達と一緒にISRIの一員として迎え入れてやるか……此れで現実世界の方はゲームセットと言う所だな。見事にパーフェクト勝利か。

と、なれば後は一夏が電脳空間に捕らわれた鈴達を助け出してホストコンピューターを取り戻せば其れで終わりだな……まぁ、電脳空間での事はそう簡単な事では無いのだろうが、お前ならば大丈夫だろう一夏?

だから、さっさと目的と果たして帰って来い――姉として、お前が無事に戻って来た姿を見ないと安心出来ないのでな……必ず無事に戻って来てくれ。

ライブラリアンのせいで、電脳世界に捕らわれた奴を救えるのはお前しかいないから、電脳世界での全てをお前に託すぞ一夏。お前ならばライブラリアンが仕掛けて来た彼是も軽くぶっ飛ばしてしまうだろうからな……と言うかぶっ飛ばすどころかぶっ壊してしまえ。

 

 

 

「一夏の奴、張り切り過ぎてホストコンピューターその物を破壊したりしないだろうな?」

 

「いや、流石に其れは大丈夫だと思うぞ箒。」

 

なんにしてもライブラリアンの連中の骨の髄まで教えてやれ――『蓮杖一夏』のデータはそう簡単に手にする事が出来るモノじゃないって言う事をな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 

 

 

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