モチベも右肩上がりで、お酒も筆も進むというものです。
今後とも主人公ちゃんと黒髭をよろしくお願い致します!
「ええと、記憶喪失…ですか?」
「ええ、キリエライトさん、だったかしら。
気がついたら周りは火の海、私はエドワードから聞いた最低限の知識だけでここまで来たのよ」
紆余曲折あったものの、どうにか
キャスターのサーヴァント、クー・フーリン
デミ・サーヴァントで盾の少女、マシュ・キリエライト
そのマスター、藤丸立香
統率者のオルガマリー・アニムスフィア
更に現状の司令塔兼オペレーターのロマニ・アーキマン。
簡単な自己紹介をしてもらい、一息つく。
なぜ攻撃をしたのか問われ、皆が生き残るために最適な行動だったと返してから数分。
私が記憶喪失だということを伝え、知っていることがあれば教えてほしいと言うと
アニムスフィアは、私を憎々しげに見ながら教えてくれた。
私は人理保障機関フィニス・カルデアに招致された47人のマスター候補の1人。
ユーリア・ルフェ・ヴァレンシュタイン
100年後の人理を観測するカルデアスの光が途絶え、その調査のために動く筈だったが、謎の爆発に巻き込まれ瀕死の重症を負っている者が多いとのこと。
魔術師の事だけでも私を混乱させるのに充分だったが、あまりにも突飛な内容に唖然とした。
そうして言葉を重ねる中でも、特に変化したと指摘されたのは話し方だ。
私は女性言葉を使わず、男のように話す事が特徴だったらしい。
又、自分の事を指すときは 僕 他人を指すときは君、あなた、そこの
と氏名を呼ぶことはまず無かったと言う。
その後教えてもらえたのは
家のこと、性格が悪い、付き合いが悪い、彷徨海出身、田舎者。
と半分以上悪口だったように思えるが、大切な私の情報だ。
「ヴァレンシュタイン家…彷徨海…人継続理保障機関、フィニス・カルデア…わたし…
「ええと…大丈夫ですか…?」
フジマルやキリエライトが心配そうに覗き込んでくる
大丈夫に見えるのかしら、これは大丈夫では無いのよ。
こうも覚えていないと流石に泣けてくる。
わた、ボクの名前はユーリア・ルフェ・ヴァレンシュタイン
名家の魔術師で詳細は不明
カルデアが知っているのは、古い組織から出奔した後のヴァレンシュタイン家の歴史だった。
徹底した血統管理と、両親の肉体改造や遺伝子調整の果てに生まれた天才
その噂をもとにマリスビリー・アニムスフィアによってスカウトされたが、どうやらわた、僕、は随分とアニムスフィアに随分辛く当たっていたらしい。
スカウトを了承してカルデアに来た後も、スタッフや他の魔術師にも関わらず部屋に籠っていたそうだ。
「エドワード、わ、ぼくは随分と性格が悪かったようよ」
「んー、そのようですなぁ。
ま、拙者今のマスターの方が好みですし?わざわざ無理してキャラ作らなくても良いのでは?」
「でも」
「思い出すまでは元のマスターのままが良いですぞ。
拙者僕っ娘も好きですが、生き生きしてるクール娘もイケるでござる!」
「そう…?私このままでいい…?」
エドワードの優しさが辛い。
サーヴァントに気遣われるマスターって普通なのかしら、普通じゃないわよね?
そんな私の様子を見て、5人は意見交換を始めた。
「本当に記憶が無いのかしら…
いつもなら舌打ちして去るか嫌みの1つ2つ言っていなくなるのに…。まるで人が違うじゃない。」
『んー…僕は信じます。ほら、彼女演技は苦手そうでしたし。』
「俺は信用できないね、この嬢ちゃん。どうにも胡散臭ぇ。」
「本人が記憶喪失だって言ってるなら、私は信用したいです。私、ユーリアさんのことよく知らないですし、仲良くなれれば良いなって思います。」
「私は…」
5人の評価はよく聞こえないが、とりあえず私を信用するかしないかの話をしているのだろう。
当然よね。
性格の捻くれた不安材料が、自称・記憶喪失だと主張して仲良くしようとするなんて、信用できるはずがないもの。
地面にのの字を書きながらいじけていると、アニムスフィアが私の目の前まで来た。
「ユーリア・ルフェ・ヴァレンシュタイン。」
「なにかしら」
「あなたの件は保留にし、この異常事態を解決した後、対応を考えます。
今は私たちに協力なさい。」
アニムスフィアは腰に手をあてて、威張るように宣言した。
「ええ、分かり、ました。」
お前は信用できないが、今は少しでも戦力が欲しい。
そう言われている気がして、震える声を抑え込む。
私は味方だと思っていたのに、記憶喪失前の
今の私と過去の
それが勘違いであることを証明し、仲間を増やさなければ。
「拙者がお守りぃ!」
「静かにして頂戴エドワード、真面目な所よ。」
「ははは、賑やかになりましたね、所長。
よろしくお願いします。ユーリアさん。」
「ええ…よろしくね、フジマル」
それを知ってか知らずか、エドワードの叫びとフジマルの言葉で、私の気持ちにも整理がつけられた。
今の私は今の私らしく、生き延びる。
主人公ちゃん説明回でした。
設定があやふやで矛盾などがきっとあります。
そういったものが見られましたら、是非ご指摘よろしくお願い致します。