至高の命題を求めて   作:きりしら

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1万UA突破や沢山のお気にいり、評価を頂き、誠にありがとうございます!

モチベも右肩上がりで、お酒も筆も進むというものです。

今後とも主人公ちゃんと黒髭をよろしくお願い致します!


第6話

「ええと、記憶喪失…ですか?」

 

 

「ええ、キリエライトさん、だったかしら。

気がついたら周りは火の海、私はエドワードから聞いた最低限の知識だけでここまで来たのよ」

 

 

紆余曲折あったものの、どうにか四人組(目撃者達)と追加で1人に合流する事ができた。

 

 

キャスターのサーヴァント、クー・フーリン

 

デミ・サーヴァントで盾の少女、マシュ・キリエライト

 

そのマスター、藤丸立香

 

統率者のオルガマリー・アニムスフィア

 

更に現状の司令塔兼オペレーターのロマニ・アーキマン。

 

簡単な自己紹介をしてもらい、一息つく。

 

 

なぜ攻撃をしたのか問われ、皆が生き残るために最適な行動だったと返してから数分。

 

 

私が記憶喪失だということを伝え、知っていることがあれば教えてほしいと言うと

アニムスフィアは、私を憎々しげに見ながら教えてくれた。

 

 

私は人理保障機関フィニス・カルデアに招致された47人のマスター候補の1人。

 

ユーリア・ルフェ・ヴァレンシュタイン

 

 

100年後の人理を観測するカルデアスの光が途絶え、その調査のために動く筈だったが、謎の爆発に巻き込まれ瀕死の重症を負っている者が多いとのこと。

 

 

魔術師の事だけでも私を混乱させるのに充分だったが、あまりにも突飛な内容に唖然とした。

 

 

そうして言葉を重ねる中でも、特に変化したと指摘されたのは話し方だ。

 

私は女性言葉を使わず、男のように話す事が特徴だったらしい。

 

 

又、自分の事を指すときは 僕 他人を指すときは君、あなた、そこの

と氏名を呼ぶことはまず無かったと言う。

 

 

その後教えてもらえたのは

家のこと、性格が悪い、付き合いが悪い、彷徨海出身、田舎者。

と半分以上悪口だったように思えるが、大切な私の情報だ。

 

 

 

「ヴァレンシュタイン家…彷徨海…人継続理保障機関、フィニス・カルデア…わたし…ボク(・・)の名前はユーリア…いつも無関心で周りに冷たい…性格が悪い…?」

 

 

「ええと…大丈夫ですか…?」

 

 

フジマルやキリエライトが心配そうに覗き込んでくる

 

大丈夫に見えるのかしら、これは大丈夫では無いのよ。

 

 

 

こうも覚えていないと流石に泣けてくる。

 

 

わた、ボクの名前はユーリア・ルフェ・ヴァレンシュタイン

 

 

名家の魔術師で詳細は不明

 

 

カルデアが知っているのは、古い組織から出奔した後のヴァレンシュタイン家の歴史だった。

 

 

徹底した血統管理と、両親の肉体改造や遺伝子調整の果てに生まれた天才

 

 

その噂をもとにマリスビリー・アニムスフィアによってスカウトされたが、どうやらわた、僕、は随分とアニムスフィアに随分辛く当たっていたらしい。

 

スカウトを了承してカルデアに来た後も、スタッフや他の魔術師にも関わらず部屋に籠っていたそうだ。

 

 

「エドワード、わ、ぼくは随分と性格が悪かったようよ」

 

 

「んー、そのようですなぁ。

ま、拙者今のマスターの方が好みですし?わざわざ無理してキャラ作らなくても良いのでは?」

 

 

「でも」

 

 

「思い出すまでは元のマスターのままが良いですぞ。

拙者僕っ娘も好きですが、生き生きしてるクール娘もイケるでござる!」

 

 

「そう…?私このままでいい…?」

 

 

エドワードの優しさが辛い。

 

サーヴァントに気遣われるマスターって普通なのかしら、普通じゃないわよね?

 

 

そんな私の様子を見て、5人は意見交換を始めた。

 

 

 

「本当に記憶が無いのかしら…

いつもなら舌打ちして去るか嫌みの1つ2つ言っていなくなるのに…。まるで人が違うじゃない。」

 

 

『んー…僕は信じます。ほら、彼女演技は苦手そうでしたし。』

 

 

「俺は信用できないね、この嬢ちゃん。どうにも胡散臭ぇ。」

 

 

「本人が記憶喪失だって言ってるなら、私は信用したいです。私、ユーリアさんのことよく知らないですし、仲良くなれれば良いなって思います。」

 

 

「私は…」

 

 

 

5人の評価はよく聞こえないが、とりあえず私を信用するかしないかの話をしているのだろう。

 

 

当然よね。

性格の捻くれた不安材料が、自称・記憶喪失だと主張して仲良くしようとするなんて、信用できるはずがないもの。

 

 

地面にのの字を書きながらいじけていると、アニムスフィアが私の目の前まで来た。

 

 

「ユーリア・ルフェ・ヴァレンシュタイン。」

 

 

「なにかしら」

 

 

「あなたの件は保留にし、この異常事態を解決した後、対応を考えます。

今は私たちに協力なさい。」

 

 

アニムスフィアは腰に手をあてて、威張るように宣言した。

 

 

「ええ、分かり、ました。」

 

 

 

お前は信用できないが、今は少しでも戦力が欲しい。

そう言われている気がして、震える声を抑え込む。

 

 

私は味方だと思っていたのに、記憶喪失前の()の行動のせいで不信感が上限値だ。

 

 

今の私と過去の()が同じモノ

それが勘違いであることを証明し、仲間を増やさなければ。

 

 

「拙者がお守りぃ!」

 

 

「静かにして頂戴エドワード、真面目な所よ。」

 

 

「ははは、賑やかになりましたね、所長。

よろしくお願いします。ユーリアさん。」

 

 

「ええ…よろしくね、フジマル」

 

 

それを知ってか知らずか、エドワードの叫びとフジマルの言葉で、私の気持ちにも整理がつけられた。

 

 

今の私は今の私らしく、生き延びる。




主人公ちゃん説明回でした。

設定があやふやで矛盾などがきっとあります。

そういったものが見られましたら、是非ご指摘よろしくお願い致します。
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