全話にプラスしての注意事項です。この作品の時間軸は花音パパによって迷子になっています。バンドリのメインストーリーとかバンドストーリー、イベントストーリーとかネタとして使う可能性があっても時間軸は関係ありません
簡単に言うとこの作品にストーリーとか求めないでネ! パパとの約束だ!!
美咲は平日の放課後、父のキチ友の1人に呼び出されて、父のキチ友が営業している喫茶店である『羽沢珈琲店』にやって来ていた。平日から父のキチ友と会う苦行はしたくはないが、ここで無視すると土曜日の店で会った時にウザ絡みが酷くなることは経験済みなので、用事がない時は会っておいた方がいいのだ。
そして美咲の座っているテーブルの反対側には美咲を呼び出した張本人が座っている。
100人に聞いたら200人が『美形』と答えるであろう顔立ちで父達曰く『吐き気を催す程のイケメン』『友人じゃなかったら殺して埋めてる』と言われるレベルの美男子。高校生の娘がいるとは思えないほどの若々しさ。
いや、本当に外見が若すぎるのだ。見た目だけなら20歳前後にしか見えない。父親達の写真を使って年代別に分ける遊びをやったことがあるが、この人だけは年をとるにつれて若返っていくのだ。他の面々がキチンと年をとっていただけに軽く恐怖を覚えた。
話が逸れた。
髪の毛の色は娘さんと同じ髪色で、それを綺麗に整えている。そしてまさしく黄金比と言える体型を持っており、長い脚を優雅に組みながら『羽沢珈琲店』のマスターが入れたコーヒーの香りを楽しみながら一口飲むと、テーブルにコーヒーカップを置いてからゆっくりと口を開いた。
「千聖が共演NGを解除してくれないんだけど、どうしたらいいと思う?」
「まずはラジオ番組の白鷺さん語りを辞めてから考えたほうがいいですよ、白鷺おじさん」
不思議そうに首を傾げている男性は、幼い頃から活躍を続ける若手女優・白鷺千聖の実父にして、世界を代表するイケメン俳優の白鷺おじさんであった。
(相変わらず白鷺おじさんを『おじさん』呼びするの違和感があるなぁ)
何せ見た目は20代。下手したら10代後半である。白鷺千聖さんと親子役で共演を熱望しているが、どう見ても親子に見えないためにその夢が叶っていないのだ。
「というか今回は何をやったんですか? 一ヶ月くらい前に店に来た時に『3年ぶりに共演NG解除された!』って言ってテンションクソ高かったじゃないですか」
「いや、そんなに大したことはしてないよ?」
この人達の大したことしてないは、娘達にとっては大惨事になることが頻繁に起こる。重すぎる娘愛にも困ったものだ。
「いや、今回は本当にやってないんだ。パスパレのライブに丸山と氷川と大和と若宮と一緒に行って」
1OUT
「アイドルのライブだから全員で法被に鉢巻、押しメン(それぞれの娘)の名前が書かれた団扇を用意して」
2OUT
「ライブが始まったら最前列で全員で一緒に『コンビネーション至高ヲタ芸パスパレフォーメション』をやっただけなんだけどなぁ」
3OUT!! 試合終了!! 完全試合のおまけ付きだった。
白鷺おじさんは店に訪れた時には想像できないが世界的にも有名な俳優である。氷川おじさんも娘の紗夜さんにマジ説教を食らっているが、国際警察連合として活躍するスーパーヒーローとして世界的に有名である。
そんな2人が新人アイドルのライブの最前列でヲタ芸を披露する? とても酷い放送事故だろう。
「それは普通に白鷺さん達は嫌がると思いますよ」
「そうかなぁ……日菜ちゃんとイヴちゃんには好評だったんだがなぁ」
「ちなみに丸山さんと大和さんはどうでしたか?」
「笑顔が引きつっていたかな」
この親バカ達はその笑顔の引きつりも『パパの応援に恥ずかしがっている』という自分たちに都合のいい解釈をする。
「なぁ、羽沢はどう思う?」
そこで白鷺おじさんは『羽沢珈琲店』のマスターであり、父親達のキチ友である羽沢おじさんに声をかけた。
コーヒーの準備をしていたダンディーな男性。まさしく喫茶店のマスターという風貌をしているのが『羽沢珈琲店』のマスターであり、美咲の父親のキチ友である羽沢おじさんであった。
コーヒーを準備しながら羽沢おじさんは口を開く。
「お前さん達は表に出すぎるのがよくないんだよ。俺みたいに娘の頑張りを応援するために食生活を完璧に整えてあげるくらいでいいんだよ」
「いえ、羽沢おじさんの完全なる栄養管理にはドン引きです。なんで顔見ただけで羽沢さんがその日に消費したカロリーと、必要な栄養素がわかるんですか?」
「不思議なことを言うな、美咲ちゃんは。それくらい娘を持つ親であると同時に料理人としてなら必須スキルだよ?」
そんな必須スキルは聞いたことがない。あれ? だが、アフグロの面々から聞いた話だと
「この前、羽沢さんは頑張りすぎて過労で倒れたって聞きましたけど?」
「あぁ、それね……」
美咲の問いに苦悶の表情を浮かべる羽沢おじさん。美咲もこの話を聞いた時はおかしいと思った。何せ羽沢おじさんのパーフェクト体調管理を突破して過労で倒れたのだ。それは白鷺さんが白鷺おじさんと楽しそうにテレビ共演するくらいにありえない出来事だ。
「北沢のアドバイスを聞いたらね……」
「ム、呼んだか」
羽沢おじさんの言葉と同時に鍛え抜かれた体格を持った男性が入店してきた。2mを超える巨体に鍛え抜かれた筋肉。そして猛獣のような表情。多分幼い子供が見たら泣く雰囲気。実際に美咲はファーストコンタクトで泣いたと言う話を父から聞いた。
そしてその男性を白鷺おじさんと羽沢おじさんは軽く手をあげて迎え入れる。
「いらっしゃい、オーガ」
「そろそろ動物園に捕まるんじゃないかい? 北沢」
鬼呼ばわりの羽沢おじさんと、人に対して死ぬほど失礼なことを言い放つ白鷺おじさん。
しかし、美咲のバンド仲間である北沢はぐみの実父である北沢おじさんはマッスルポーズを取りながらニヤリと笑った。
「俺の筋肉に麻酔銃風情が通じるわけがない」
「「それな」」
「いえ、そこは通じてください。人類として」
美咲のツッコミを無視して三人はHAHAHAとアメリカンに笑っている。
北沢おじさんは元RIKISHIである。力士ではなくRIKISHIである。30歳で引退するまで1度も負けたことがない角界を代表する大横綱で、伊勢神宮で行われた奉納土俵入りの四股で震度7の地震を引き起こしたのは日本のみならず世界を驚かせた。そして得意技の張り手は10mの厚さを持つコンクリートをもブチ抜いたために初土俵と共に日本相撲協会から禁止されたのである。
はぐみが北沢おじさんの娘と知った後に、ミッシェルの中に入っている時に飛びつかれた時は死を覚悟したが、北沢おじさんと違って女の子だったせいか、それか母親に似たせいかわからないが、腰を痛めるだけで済んだ。
ちなみにはぐみが100mを8秒フラットで走り抜けることができるのは完全に余談である。
そして軽く罵倒を飛ばし合いながら白鷺おじさんと美咲の座っているテーブルに着く北沢おじさん。
「それで? なんの話だ?」
「ほら。俺が北沢に体力作りを聞いて、それを実行したらつぐみが倒れちゃった時の話だよ」
「あぁ。『人間は限界を突破すればするほど強くなる』ってアドバイスした時か。2日で倒れたんだったか? 羽沢、お前の娘は体力がなさすぎるぞ。うちのはぐみは5日はいける」
「は? うちのつぐみは北沢と違って繊細なんだよ?」
「あ? お前、今、うちのはぐみがガサツって言ったか?」
「よすんだ親バカ!!」
「「何故止めるんだ、親バカ!!」」
今にも掴み合いの殴り合いを始めそうな羽沢おじさんと北沢おじさんを止めたのは白鷺おじさんだった。
「みんなと約束したじゃないか!! 『悪いのは父親であって、娘には何の落ち度もない』って!!」
「「!?」」
白鷺おじさんの発言に『そうだった』と言う表情になった羽沢おじさんと北沢おじさん。
「ごめん北沢!! はぐみちゃんは悪くなかったよ!! 北沢には殺意わくけど!!」
「俺も悪かった羽沢!! つぐみちゃんは超良い子だよ!! 羽沢は殺してやりたいけど!!」
抱き合いながら罵倒し合う羽沢おじさんと北沢おじさん。実に茶番である。美咲は途中からほとんど聞いていない。
ココアが飲み終わり、謝罪という名前を借りた罵倒も聞き飽きたので、美咲はようやく親バカ達に口を挟むことにした。
「それで? 北沢おじさんは羽沢おじさんに何か用事があったんじゃないですか?」
「おお、そうだった」
美咲の言葉に(親バカ達は常に持っている)娘の写真を見せ合っての自慢大会に入り始めていた北沢おじさんはようやく本題に入った。
「羽沢に頼まれていた最高級和牛なんだが、何時くらいに持ってきたらいい?」
「あ、できるだけ早めにお願いするよ。20時から開始だからさ」
「……あれ? 今日ってディナーの日でしたっけ?」
2人の会話を聞いていた美咲が思わず問いかけてしまう。
羽沢おじさんは娘の顔色を見ただけで1日のカロリー消費量がわかったり不足している栄養素がわかるくらいの変態で親バカだが、料理の腕はガチである。娘の嫌いなものをなくすための工夫をするために世界中の料理を研究し、自分の糧にし続けた。その結果、喫茶店でありながら料理のミシュランガイドで三つ星を獲得するという快挙を成し遂げた。だが、羽沢おじさんは娘の嫌いな『ブラックコーヒー』を克服させてあげられないことが全身の毛穴から血が吹き出すくらいに悔しいらしく、ミシュランから送られてきた証明書的なものをファイヤーしてしまう暴挙にでた。
まぁ、本人的にどうであれミシュランの三つ星を獲得したということで美食家達が集まるようになってしまい、そういう方々を相手にするディナーの日を毎週水曜日の夜に設けている。本人的に片手間で作っているらしいが、評価は高い。
「というかディナーの日にち増やしたらどうですか? そういう要望多いんですよね?」
「あぁ、うん。なんかクソみたいにいっぱいくるよ。週一ですらつぐみとの時間を削っているんだから、これ以上あいつらに割く時間は1秒もねぇから」
安定の親バカだった。
「それより珍しいね。羽沢が高い肉を使うなんて。北沢、羽沢はいくらの肉を買ったんだい?」
「うん? ああ、これくらいだな」
美咲も白鷺おじさんと同じ疑問を抱いたので、北沢おじさんが差し出した伝票を見る。
そこには肉の値段とは思えないくらいの0がいっぱい並んでいた。
美咲が知っている中でもこんな金額が簡単に出せるのは父親と弦巻おじさんと氷川おじさんと……
(あ、結構いた)
美咲自身もちょっと驚くくらいに出せる人がいた。
そしてその1人である白鷺おじさんも珍しそうに頷いていた。
「これは奮発したね……結婚記念日じゃないし、つぐみちゃんの誕生日もまだだったよね? 何があったんだい?」
白鷺おじさんの言葉に羽沢おじさんは力強く頷く。
「つぐみが『みんなに元気になってもらいたくて……お父さん、料理作ってくれる?』って上目遣いでお願いしてきてな。愛娘のお願いだぞ? 断れるか?」
「「それは無理だわぁ」」
羽沢おじさんの言葉に納得した表情で頷く白鷺おじさんと北沢おじさん。羽沢おじさんの料理で慣れてしまってアフグロの皆さんは大丈夫だろうかと思ったが、美咲は気にしないことにした。知り合いの親バカ達を考えると娘のためなら世界中から美味しいものを集めてくる気がしたからだ。
「あとはパンなんだが……山吹のやつ、もうそろそろ時間なのにまだ持ってこないな」
「こんにちは〜」
羽沢おじさんの言葉と同時に、お店の入り口が開いて美咲と同い年の少女が入ってくる。美咲と同じ花咲川女子学園に通う女子高生だ。
「「「お、久しぶりだね。撲殺天使サーヤちゃん」」」
「あはは、すいません。そろそろそれ忘れてもらっていいですか」
オヤジーズの言葉に思いっきり引きつった笑みを浮かべる山吹ベーカリーの長女・山吹沙綾。沙綾の父親も美咲の父親と友人であり、親バカ仲間である。それ即ち沙綾の黒歴史も美咲の父親と愉快な親バカ達全員が知るところである。
「え、と。奥沢さん……聞かなかったことにしてくれる?」
「大丈夫。山吹さんが幼稚園の時に山吹ベーカリー名物の『鋼鉄より硬いバゲット』を武器にして魔法少女の衣装着ながら接客していたことなんて知らないから」
「なんで知ってるの!?」
しまった。間違った。聞いてませんよアピールするつもりが、お店で山吹おじさんから聞いた『撲殺天使サーヤちゃん』誕生秘話を思い出していたせいで、山吹さんの黒歴史を抉ってしまった。
美咲は打ちひしがれる沙綾を必死にフォローして、なんとか立ち直らせる。
「は、羽沢さん。お父さんから頼まれて注文されたバゲットを持って来ました」
「ああ、悪いね沙綾ちゃん。パンの腕前は山吹が1番だからさ。性格クズだけど」
「それは人のこと言えないよね、羽沢」
「白鷺もだろうが」
オヤジーズの中で『お前が言うな』のブーメランが飛び交っている。この親バカ達は『自分以外は頭がおかしい』と言う共通認識を持っているせいで、このようなブーメランが飛び交う。
全員を知っている美咲からすれば全員平等にキチガイである。
数本のバゲットの入っているバスケットを沙綾から受けとり、1本づつ確認する羽沢おじさん。
しかし、1本のバゲットで笑顔が止まった。羽沢おじさんはそのバゲットをカウンター越しにある簡易厨房から包丁を取り出し、それをバゲットに向けて振り下ろす。
甲高い音と共に包丁が折れた。
焦る沙綾。鋼鉄より硬いバゲットだったかと納得する美咲。人差し指と中指で折れた包丁を掴む北沢おじさん。
「す、すいません。私が間違えちゃったかもしれません」
「いや、それはないよ沙綾ちゃん。ほら、これを見てごらん」
優しい笑顔を浮かべながらバスケットに入っていた紙を沙綾に見せる羽沢おじさん。
そこには赤字で「Kill You」と書かれていた。
引きつった笑顔を浮かべる沙綾をよそに、羽沢おじさんは店の奥にある厨房に入っていく。
そして戻って来た羽沢おじさんの手には動物の解体に使うような肉斬り包丁が握られていた。
「じゃ、俺はちょっと用事ができたから出てくる。お代はカウンターに置いといて」
「「あいよ」」
「あ、ちょ!? 羽沢のおじさん落ち着いてください!!」
勢いよく飛び出していく羽沢おじさん。それを止めるために追いかけていく沙綾。
「羽沢は何か山吹に恨まれるようなことしたのかい?」
「フム、俺もお客さんから聞いただけだから詳しくは知らないが、『沙綾ちゃんよりつぐみちゃんの方がいい子ね』って言われて気をよくした羽沢がお代を無料にしたって話だな」
「ああ、それは戦争案件だね」
白鷺おじさんと北沢おじさんの会話をBGMに『羽沢珈琲店』から見える商店街の中央広場を見ると、バゲットと肉斬り包丁で戦う山吹おじさんと羽沢おじさんの姿があった。ここの商店街じゃなかったら正気を疑う光景だ。
「……止めなくていいんですか?」
美咲は常識人として確認を取る。
「大丈夫だろ。すでに宇田川に連絡行ってるだろうからな」
「それ下手したら騒ぎ大きくなりますよね?」
美咲の発言は北沢おじさんに笑い飛ばされた。
宇田川おじさんも父親の仲間で、常識人よりの非常識人だ。街の人たちからも信頼されていて、喧嘩の仲裁とかもしょっちゅうやっている。しかし、喧嘩の時はすぐに手が出てしまうのも事実であり、喧嘩をしているのは長い付き合いの羽沢おじさんと山吹おじさんだ。
間違いなく被害が増える(確信)
美咲の胃痛の原因になるのは父親と愉快なキチ達だけで十分なので、商店街の平和はスルーする。これは逃げたわけじゃなくて、保身のためである。『美咲の身の安全が最優先』と言う父親の教えを実行しているだけである。だから必死になって止めようとしている沙綾を見捨てるのである。
「ああ、そうだ。北沢にお願いしたい仕事があるんだよ」
「うん? 俺にか? 肉体労働だったら氷川の方がいいだろう」
そして思い出したように口を開いた白鷺おじさん。オヤジーズ内で仕事を頼みあって助け合うのは(驚愕するごとに)珍しいことではない。だが、北沢おじさんの得意分野である肉体労働は人間を辞めている氷川おじさんがいるので、あまり出番はない(全くないわけではない。例えばビルの解体工事とか)。
「いや、北沢にしか頼めない仕事だよ。何せ『Bear Warsシリーズ』のことだからさ」
『Bear Warsシリーズ』。それは白鷺おじさんの無駄遣いと言われた超B級映画シリーズである。異星人Bearが地球圏に襲来し、地球が危機に陥った時に1人の青年がBear帝国に対して反旗を翻す。その青年役だったのが白鷺おじさんである。そしてBear帝国の指導者役が毛皮と髭を蓄えたら熊にしか見えない北沢おじさんであった。
「ム、だが『Bear Warsシリーズ』は『Bear Wars〜Panda帝国の襲来〜』で完結しているだろう? さらに作成をしていた会社も倒産したと聞いたが?」
「うん、そうなんだけどさ。『訓練されたBearファン』から是非とも復活を望む声が多くてね。僕が主導して復活させることにした」
「だが、『Bear Wars〜Panda帝国の襲来〜』の最終局面で、主人公が保護していた幼きBearが争い続ける人類、Bear、Pandaに嫌気がさし、隠されていた『Bear Power』を解放してBearとPanda達は元の世界に戻り、主人公は行方不明になってしまっただろう」
昔のロボットアニメにある全滅ENDである。
「その辺りは考えているさ。Bear Warsシリーズの後継者が再度襲来して来たBear帝国に立ち向かう『Bear WarsⅡ〜新しきBear Brave Heart〜』として撮影する」
「資金面はどうする? このシリーズは昔からB級映画のクセにバカみたいに金がかかっていただろう」
「その辺りも大丈夫。奥沢と弦巻の資金援助を取り付けた」
白鷺おじさんの言葉に美咲に嫌な予感が駆け巡る。
「劇中に『ハロー、ハッピーワールド!』の楽曲を使うことで2人は快諾してくれた。むしろ好きなだけ金を使えとも言われたね」
ファッキンファーザー。ハロハピにおける美咲の立ち位置はクマの着ぐるみを着たDJである。それが『訓練されたBearファン』のいる作品に登場する? ミッシェルの存在が際立ち祭り騒ぎになりそうだ。
「主人公はどうするんだ? 流石に白鷺を主人公にするわけにいかないだろう」
「ふ、その辺りのことも考え済みさ」
なんとしてもこの企画を潰す覚悟を決めていると、なんだが嫌な予感が美咲の背筋を通過する。
そんな美咲を無視するように白鷺おじさんは話を続ける。
「亡き英雄の意思を継ぐのは実の子供だと相場が決まっている……つまり主人公は千聖にお願いするつもりだ」
「白鷺おじさんは白鷺さんに共演NGされていますよね?」
美咲の発言に白鷺おじさんは異性だったら120%見惚れる笑顔を浮かべる。それを見て美咲の嫌な予感が増大する。
「美咲ちゃん、千聖の説得よろしくね」
「こいつマジで死ねばいいのに」
白鷺おじさんの言葉に美咲は思わず心から湧き上がった言葉が自然と紡ぎ出されたのだった。
白鷺父
千聖さんパパ。残念なイケメンパパ。世界的に代表される名優なのにとても残念。事務所からのお願いで渋々共演NGを千聖が解除すると即アンブッシュしてくる。そして1回の仕事で千聖さんの胃と羞恥心がブレイクして再び共演NGになる。親子出演のトーク番組で共演した時は司会とか進行とか無視して愛娘について語り続け、最終的にマイクがOFFにされた。
羽沢父
つぐみパパ。世界の料理を知り尽くし、その腕前を生かして娘のつぐるのを応援している。そして料理だけでカバーでいなくなった時は食事に一服盛って(強制的に)休ませる。
北沢父
はぐみパパ。北沢家の朝は早い。日の出前に起床し、実家兼店舗である北沢精肉店の前で娘と共に念入りに準備運動。そして井ノ島海岸まで親子で全力ダッシュ。親子で海岸から日の出をガイナ立ちしながらその日を抱負を叫ぶ(声が小さかったらもう一度)。そして帰りも全力ダッシュ。家で母親が用意していた朝食をみんなで『いただきます』
その子育て結果がはぐみの100m8秒フラットいう『お前陸上やれよ』と言う結果であり、授業中爆睡による成績低下である。
丸山父
彩ちゃんパパ。表面上は娘の夢を応援しつつ、裏では『芸能界とか白鷺みたいなクソがいるところに娘を預けられるか!』と考えてデビューできないように全力で暗躍(こころちゃんパパ、美咲パパも協力)。しかし、彩ちゃんは努力を続けた結果、そんな絶望的な状況からまさかのデビュー。可愛い衣装を着て笑顔で歌う娘の素晴らしさに悶絶しつつ、芸能界デビューしてしまった事実に複雑な気分。しかし、ライブには行く。
大和父
麻弥パパ。世界的な天才発明家。『反重力装置』や『低コストハイリターンで安全な発電装置』を開発して世界の科学力を進歩させる。異世界に迷子になる花音パパ捕獲のために『異次元渡航装置』を搭載した『空中機動要塞・MAYA』を開発。オヤジーズ達と一緒に結構な頻度で異次元に飛ぶ。麻弥がアイドルになってから初めてライブに行った時に、あまりに稚拙な舞台装置に憤慨して改造を施そうとしたところを娘に止められたことがある。
若宮父
イヴパパ。現代のSAMURAI。高校時代に氷川父に決闘で敗れて鍛錬不足を痛感し、世界を旅して強者や紛争地帯を刀1本不殺の精神で渡り歩く。フィンランドに行き倒れたところを奥さんに助けられて一目惚れ、即プロポーズしてまさかの結婚。絶対に結婚しないと思われていたイヴパパ結婚の報告はオヤジーズを驚愕させた。イヴの『ブシドー』とかに対する憧れは主にこいつのせい。ちなみに氷川父に『敗けた』だけであって『戦いにならなかった』わけではない。つまり人外。
氷川父
紗夜のライブに行くんだから、当然のように仕事を放って日菜のライブにも来る。そして紗夜に怒られる。
宇田川父
巴・あこパパ。商店街の顔役で面倒見がいい。その性格は巴に引き継がれている。一見すると問題ない父親かもしれないが、本心は『巴の配偶者があこで、あこの配偶者が巴になればずっと一緒に暮らせるのでは……』と言う一番ヤバイ結論に行き着いた親バカ。
山吹父
沙綾パパ。アニメで登場したパパですが……安心してください! 壊れてますよ!!
妻と子供達をこよなく愛する沙綾パパ。その愛は『妻と子供達を守るためにパン屋にあっても自衛できる武器は何か』と考えた時に『鈍器になるバゲットを作ろう!!』と言う結論に至った。最初はコンクリート砕けるレベルだったのが、現在ではダイヤモンドすらも砕けるバゲットになった。目指しているのは氷川父にも破壊できない至硬のバゲットである。
撲殺天使サーヤちゃん
沙綾が幼稚園の年少の時に沙綾パパが仲間達に『沙綾の可愛さを広げつつ、パンの売り上げを伸ばす方法』について相談したところ、沙綾パパが作り出すパン(鈍器)を武器に商店街の平和を守る『撲殺天使サーヤちゃん』が誕生した。沙綾が小学生に上がってから沙綾の羞恥心によって消え去ったが、父親達の娘自慢大会にて沙綾パパが確実に出してくるので親バカ達が忘れることは決してない。哀れ、沙綾。
悪いのは父親であって、娘には何の落ち度もない
親バカ達の約束。だから父親に対して殺意は湧いても、その娘には向かない。ちなみに発起人は美咲パパである。
Bear Warsシリーズ
世界的にファンの多い超B級映画シリーズ。B級映画とか名乗って置きながら全てに金をかけている。そのために5作目で会社が立ち行かなくなって完結となった。最初は『熊の惑星』にしようと思いましたが、なんか語呂が微妙だったんでBear Warsに。え? なんで熊かって? 美咲ちゃんの外骨格のせいだよ。言わせんな恥ずかしい。
こいつマジで死ねばいいのに
美咲ちゃんの心からの本音
なんか意外と好評価だったのでネタが思いついたはしから投げていく方向で。そのために更新は超不定期だと思います。読者の皆さんは美咲ちゃんが親バカ達に振り回されて苦労する姿が見たいだなんてSばっかりなんですね。
これを書いた後にバンドリをやって、美咲ちゃんのスキルが発動されて苦労発言を聞くと……うん、すまない。強く生きてくれ(親バカの群れに叩き落としながら)
ネタとして奥沢一家を書きたいと思いましたが、母親とか妹とかオリキャラ(特に名前を)考えるのがなぁ…と思っていたらタグの中に『クロスオーバー』が!
なので今後は他原作のキャラが出てくる可能性が高いです。登場作品は作者の趣味によります。そして年齢とかも弄られる可能性高し。キャラは原作準拠で行きたいですが、親バカ達に関わった時点で崩壊する気もします。
バンドリ原作とか言っときながらバンドリキャラがほとんど出てこないで、キチった父親達の狂乱を書いていたので次回は親バカ達の影をチラつかせつつ、娘(原作キャラ)をメインに書こうと思います。主人公が美咲ちゃんなので花女が中心になると思います。え? 何で学校が中心か? 美咲ちゃんの安住の地は学校しかないから(無慈悲)
GWが幸いなことに休めそうなのでGW中に1話は投げたいところ。作者の予告は選挙活動での政治家の公約並に守られますから安心してくださいネ!