お待ちかね、皆大好きフェニックスMk.Xが産声を上げます。
最前線で呑気に初飛行ってなんだよ。って思うかも知れませんが、だからどうした。俺には関係ない。
嘘です。防空網は鉄壁なので安心してください。ええ。鉄壁ですとも。
では、本編へ。
格納庫にて。
「よーっし!やっと使えるー!」
資料を読む前のテンションが復活したヴィンセント中尉。
「さっきも言ったがもう少し静かにだな。」
とミシェル・ズボルフスキー中尉。
ミシェル・ズボルフスキー中尉。16歳。B-50102(B-2)オラーシャ連邦オデッサ出身。パーソナルネーム「カーミラ」。
「いいじゃないですか。これからの自分の愛機なんですから。私も楽しみです。」
とアナスタシヤ中尉。
「しかしだな.....」
ミハイル中尉。
「でも早くしないと日が落ちきってしまいますよ?ミハイル中尉。」
とルドルフ・オットー中尉。
ルドルフィーネ・オットー中尉。15歳。B-50104(B-4)カールスラント連邦バイエルン出身。パーソナルネーム「ズーク」。
「そうだな。では、行くとしよう。隊長。」
とミシェル中尉。
「え?あ、はい!では!行きましょう!」
と宮井大尉。
「シルフ〜シルフ〜シ・ル・フー!」
とにかくご機嫌なヴィンセント中尉と
「その変な歌をやめんか。」
その一挙手一投足にツッコミを入れるミシェル中尉。
「もしかして実はお2人とも仲が良いのでは?」
と宮井大尉とのすれ違いざまにアナスタシヤ中尉。
「え?そうなんですか?ミシェル中尉」
と宮井大尉。
「そんなわけがあるか!大体、出会ってからまだ2日だぞ。しかもこんな能天気なガリア人なんかと!」
とミシェル中尉。
「オラーシャ人も大概能天気な人多いじゃん。」
と火に油を注ぐヴィンセント中尉。
「なっ....!そんなことはないぞヴィンセント中尉!アナスタシヤを見ろ!」
とミハイル中尉。
丁度その時、アナスタシヤ中尉は6番機位置にいて、20mm機関砲の横にある何か大きなものを手にしていた。
OSV-96又はV-94と呼ばれるそれは、所謂対物ライフル。
B-32対装甲貫通弾を使用すれば、例え遠方の装甲目標でも容易く貫く威力を持つ。
その分、全長も長いし重量も重いのだが──
「痛い!」
鈍い音がした。
「アナスタシヤ!大丈夫か!」
駆け寄るミハイル中尉。
顛末はこうだ。
アナスタシヤ中尉がOSV-96を持ち上げて、
12.9Kgという重さによろけ、
近くの鉄骨に躓き、
そのまま20mm機関砲の砲身に頭頂部を──
「ほらー。だから言ったじゃーん。」
とヴィンセント中尉。
「いや、あれは」
とルドルフィーネ中尉。
「能天気と言うより....」
と宮井大尉。
「「天然なんじゃ....」」
2人で、同時に。
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少し経って
「では、編成を発表しますね。まず私、宮井百々佳率いる雪風隊です。」
1番機 B-1 「雪風」 宮井百々佳大尉
2番機 B-2 「カーミラ」 ミシェル・ズボルフスキー中尉
3番機 B-3 「春燕」 王 輝華中尉
4番機 B-4 「ズーク」 ルドルフィーネ・オットー中尉
「続いてレジナ・ベネット少尉率いるアプサラス隊。」
「はい。私です。少尉で隊長というのもあれだと思いますが、よろしくお願いします。」
とレジナ少尉
レジナ・ベネット少尉。14歳。B-50105。 ロマーニャ王国・シチリア地方出身。パーソナルネーム「アプサラス」
1番機 B-5 「アプサラス」 レジナ・ベネット少尉
2番機 B-6 「ミンクス」 アナスタシヤ・コヴァレフスカヤ中尉
3番機 B-7 「ランヴァボン」 ヴィンセント・ブリューイ中尉
4番機 B-8 「ジルウェット」 イザベラ・ガラント中尉
イザベラ・ガラント中尉。16歳。B-50108。リベリオン合衆国ミズーリ州出身。パーソナルネーム「ジルウェット」
「最後にセシル・グレイ中尉率いるエリゴス隊です。」
「はい。どうぞよろしくお願いします。」
セシル・グレイ中尉。15歳。B-50109。スオムス共和国ヘルシンキ出身。パーソナルネーム「エリゴス」。
1番機 B-9 「エリゴス」 セシル・グレイ中尉
2番機 B-10 「ラマッス」 ヘルマン・カーン中尉
3番機 B-11 「ガッターレ」 ヴィットリーナ・ブッツァー少尉
4番機 B-12 「オニキス」 ウォルター・サシュリン大尉
ヘルマン・カーン中尉。15歳。リベリオン合衆国バーモント州出身。B-50110。パーソナルネーム「ラマッス」。
ヴィットリーナ・ブッツァー少尉。13歳。ロマーニャ王国ロンバルディア州出身。B-50111。パーソナルネーム「ガッターレ」。
「以上が今回の作戦要員です。なにか質問は?」
と宮井大尉。
「──ありませんね?では、各員。ストライカーを装着し、武装を携帯。プリフライトチェックを行った後、雪風隊から順に発進。一応、「戦術偵察任務」という名目で作戦を発動しました。雪風隊はA4エリア、アプサラス隊はD2エリア、エリゴス隊はF7エリアにおいて戦術偵察任務を開始。作戦時間は空域到達後25分です。なお、現在においてネウロイの出現は確認されていませんが、レーダー、各自固有魔法による警戒は行うこと。各機へ幸運を。解散。」
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武装
B-1:20mm汎用航空機関砲
HAM高速対空ミサイル
89式小銃
B-2:20mm汎用航空機関砲
HAM高速対空ミサイル
PKP ペチェネグ
B-3:20mm汎用航空機関砲
HAM高速対空ミサイル
QBU-88 半自動狙撃歩槍
B-4:20mm汎用航空機関砲
HAM高速対空ミサイル
HK416D
B-5:20mm汎用航空機関砲
HAM高速対空ミサイル
PSG-1
B-6:20mm汎用航空機関砲
HAM高速対空ミサイル
OSV-96
B-7:20mm汎用航空機関砲
HAM高速対空ミサイル
M249 Minimi
B-8:20mm汎用航空機関砲
HAM高速対空ミサイル
M82A2
B-9:20mm汎用航空機関砲
HAM高速対空ミサイル
SG556
B-10:20mm汎用航空機関砲
HAM高速対空ミサイル
Mk.17 MOD.X
B-11:20mm汎用航空機関砲
HAM高速対空ミサイル
AR160
B-12:20mm汎用航空機関砲
HAM高速対空ミサイル
C7A1
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出撃
「さて、と。」
私が今いるのは牽引機に引かれたストライカーラックの上。目の前にはメインエレベーター。
そろそろか。と、ストライカーに足を通す。
宮井大尉の頭部から灰色の毛に包まれた獣の耳が、腰部からは同じく灰色の尻尾。使い魔のニホンオオカミが顕現する。同時にストライカーに魔力が流れ、MFNX-5010-B マジック・フェニックスMk.Xエンジンが始動する。甲高い双発のエンジン音が格納庫内で反響して、耳に心地良い。エアインテークが吸気する量を増加させ、魔力の流量も増えるのに呼応して、エンジンの音が高まり、タキシング出力。ラックに固定されているため、動きはしない。
「こちらB-1、雪風。宮井大尉です。雪風隊各員へ通達。最終確認。HUDcheck。」
「「「Normal.」」」
「Magic engine temperature.」
「「「80,normal.」」」
「Engine thrust」.
「「「Engine thrust normal.」」」
「よし。大丈夫ですね。司令部へ。メインエレベーターの使用許可を。」
と宮井大尉。
「こちら司令部。パメラ・スノウ少尉です。随分と遅い連絡でしたね、大尉。使用許可は出ています。」
と若干茶化しながらの応答が帰ってきた。
パメラ・スノウ少尉。17歳。ブリタニア連邦サウスエンド出身。フェアリィ基地所属第501統合戦闘航空団司令部オペレーター。
「こちら雪風、了解。では、行ってきます。」
と宮井大尉。
「幸運を。」
とパメラ少尉。
地響きのような音がして、メインエレベーターが始動する。同時にエレベーター通路内の照明が点灯。さらに出口の対爆シャッターが開き、濃いオレンジ色の光が差す。最大20人が乗れるメインエレベーターは、地下から滑走路までおよそ20秒で到着する。
夕日の光が目に痛い第5滑走路。ここがブーメランウィッチーズの滑走路だ。エリー湖に突き出した滑走路は、航空機用のそれとしては短い。だが、彼女らには充分すぎる広さだ。
再び地響きのような音が鳴り、エレベーターが停止。
管制塔からの指示が入る。
B-1.You are cleared for takeoff.
「Roger.」
エンジン出力が上昇。ラックのセーフティが解放され、足元に巨大な魔法陣が出現し、身体が宙に浮く。ホワイトノイズのような高音がさらに甲高くなり、身体が前に進む。
altitude restriction canceled. Return to your mission. Good luck.
高度制限を解除。貴機の幸運を祈る。
扶桑人の彼女の脳内で、ブリタニア語が扶桑語に変換される。
続けてB-2、離陸を許可する。という意味のブリタニア語が聞こえてきた。カーミラ、ミシェル中尉がどんどん加速していき、滑走路面から大きく離れる。
「こちらB-2、カーミラ。雪風、宮井大尉聞こえるか?」
「こちらB-1、雪風。宮井大尉です。感度良好。」
無線の感度チェックだ。
「B-3が上がる。セクター04で合流ということにしよう。」
と、ミシェル中尉。
「了解です。B-3、B-4。聞こえますか?こちらB-1──」
「こちらB-3。聞こえてますよ。セクター04ですね?」
「こちらB-4。ズーク。こちらも聞こえてます。もうすぐ上がるので先にセクター04へどうぞ。」
聞こえていたようだ。
「....ミハイル中尉?無線チャンネル間違えてません?」
「そんなことはない。元からオープンチャンネルのつもりだ。」
「じゃあなんで雪風と指定して」
「言葉の綾だ、隊長。早く行くぞ。」
あ、逃げた。
2番機、カーミラが増速していく。
追いかけるように雪風。少し遅れて春燕、最後にズーク。
「ミ、ミシェル中尉!どこ行くんですか!」
と宮井大尉。
「セクター04に決まっているだろう!」
とミシェル中尉。
「もう通り過ぎてますよぉ!」
必死で追いかける宮井大尉。
ピタッ。突然目の前のミシェル中尉が停止。そう、突然。
「突然止まってどうしたんですか!というか、避けてください!」
ほぼスーパークルーズ状態のスピードから減速しても、間に合わない。
ぶつかる──
目をつぶったが、衝撃が来ない。
というか、目の前にいたはずのミシェル中尉がいない。
振り向けばそこには、追いついたー!と王中尉とルドルフィーネ中尉。
後ろにいないとなれば、どこだ?
ヘッドバイザからHUDを展開。レーダーマップを見やれば、エリアK8へ向かう友軍機マーク。表記は.....B-2だ。
「....ミシェル中尉?そっち、K8エリアですよ?」
「ゑ。」
素っ頓狂な返事。
「ですから、そっちはK8エリア──」
「HAHAHAHAHAHA!知っていた!知っていたとも!あまりにもいいストライカーだと思ってな!ついつい飛びすぎてしまった!HAHAHAHAHAHA!」
レーダーの光点が増速。アフターバーナーを使用したのであろう、急速にこちらに近づく。
「....先に行ってますよ。行きましょう、王中尉、ルドルフィーネ中尉。」
「わかりました。」
「了解です。」
と、3人。
「ま、待ってくれ。なあ、同じ隊の仲間じゃないか。」
「私達は巡航速度で行くので、ミシェル中尉なら追いつけますよ。では。──あ、そうだ。今後、勝手な行動が過ぎるようであれば、少尉に降格させるのでそのつもりで。」
と宮井大尉。
なんというか、真面目がすぎて空回っている気がするな。
そんな風に考えていると、A4エリアまで1km圏内。一応、Dゾーン(安全ではない)なので、レーダーをスーパーサーチモードへ。彼女の固有魔法は広範囲走査ではなく、未来予知だ。なのでレーダーに頼り切りになる。
「現在空域に敵性反応無し。カーミラ、間もなく合流します。A4に到着し次第、戦術偵察任務を──」
警告音。
ロングレンジレーダーに感あり。ボギー、機数5。
「3-4-0よりボギー。機数は5。」
と春燕から報告。
「ネウロイ....だろうな。」
とズーク。
「雪風隊はこれを迎撃します。以降、通常無線は封鎖。カーミラ、ミシェル中尉。司令部へ連絡を。急ぎ合流してください。」
「了解した。司令部へ。こちらB-2、カーミラ。ミシェル中尉だ。雪風隊はこれより交戦に入る。無線は封鎖。以上だ。」
「こちら司令部。了解B-2。」
「通信終わり。」
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次回交戦。
え?セシル中尉の出身地はアイルランドだからブリタニアだって?
だってスオムス出身の人欲しいじゃないですかー。
そんな事言ったら2人くらいフライトオフィサの方の名前使ってますよー?
え?セカンダリが弱すぎないかって?
原作でMP40使ってましたよね?
ともあれ読んでいただいてありがとうございます。
スーパーシルフ可愛いよスーパーシルフ。
12人分の銃器考えるのめんどくs.....大変だなぁ。それっぽいのあったら教えてください。
では、また。