BOOMERANG WITCHES   作:B-506

3 / 6
3話!
お待ちかね、皆大好きフェニックスMk.Xが産声を上げます。
最前線で呑気に初飛行ってなんだよ。って思うかも知れませんが、だからどうした。俺には関係ない。
嘘です。防空網は鉄壁なので安心してください。ええ。鉄壁ですとも。
では、本編へ。


目覚める翼

格納庫にて。

 

「よーっし!やっと使えるー!」

資料を読む前のテンションが復活したヴィンセント中尉。

「さっきも言ったがもう少し静かにだな。」

とミシェル・ズボルフスキー中尉。

 

ミシェル・ズボルフスキー中尉。16歳。B-50102(B-2)オラーシャ連邦オデッサ出身。パーソナルネーム「カーミラ」。

 

「いいじゃないですか。これからの自分の愛機なんですから。私も楽しみです。」

とアナスタシヤ中尉。

 

「しかしだな.....」

ミハイル中尉。

 

「でも早くしないと日が落ちきってしまいますよ?ミハイル中尉。」

とルドルフ・オットー中尉。

 

ルドルフィーネ・オットー中尉。15歳。B-50104(B-4)カールスラント連邦バイエルン出身。パーソナルネーム「ズーク」。

 

「そうだな。では、行くとしよう。隊長。」

とミシェル中尉。

 

「え?あ、はい!では!行きましょう!」

と宮井大尉。

 

「シルフ〜シルフ〜シ・ル・フー!」

とにかくご機嫌なヴィンセント中尉と

「その変な歌をやめんか。」

その一挙手一投足にツッコミを入れるミシェル中尉。

 

「もしかして実はお2人とも仲が良いのでは?」

と宮井大尉とのすれ違いざまにアナスタシヤ中尉。

 

「え?そうなんですか?ミシェル中尉」

と宮井大尉。

 

「そんなわけがあるか!大体、出会ってからまだ2日だぞ。しかもこんな能天気なガリア人なんかと!」

とミシェル中尉。

「オラーシャ人も大概能天気な人多いじゃん。」

と火に油を注ぐヴィンセント中尉。

「なっ....!そんなことはないぞヴィンセント中尉!アナスタシヤを見ろ!」

とミハイル中尉。

 

丁度その時、アナスタシヤ中尉は6番機位置にいて、20mm機関砲の横にある何か大きなものを手にしていた。

OSV-96又はV-94と呼ばれるそれは、所謂対物ライフル。

B-32対装甲貫通弾を使用すれば、例え遠方の装甲目標でも容易く貫く威力を持つ。

その分、全長も長いし重量も重いのだが──

「痛い!」

鈍い音がした。

「アナスタシヤ!大丈夫か!」

駆け寄るミハイル中尉。

 

顛末はこうだ。

 

アナスタシヤ中尉がOSV-96を持ち上げて、

12.9Kgという重さによろけ、

近くの鉄骨に躓き、

そのまま20mm機関砲の砲身に頭頂部を──

 

「ほらー。だから言ったじゃーん。」

とヴィンセント中尉。

 

「いや、あれは」

とルドルフィーネ中尉。

「能天気と言うより....」

と宮井大尉。

 

「「天然なんじゃ....」」

2人で、同時に。

 

_______________________________

少し経って

 

 

「では、編成を発表しますね。まず私、宮井百々佳率いる雪風隊です。」

 

1番機 B-1 「雪風」 宮井百々佳大尉

2番機 B-2 「カーミラ」 ミシェル・ズボルフスキー中尉

3番機 B-3 「春燕」 王 輝華中尉

4番機 B-4 「ズーク」 ルドルフィーネ・オットー中尉

 

「続いてレジナ・ベネット少尉率いるアプサラス隊。」

「はい。私です。少尉で隊長というのもあれだと思いますが、よろしくお願いします。」

とレジナ少尉

 

レジナ・ベネット少尉。14歳。B-50105。 ロマーニャ王国・シチリア地方出身。パーソナルネーム「アプサラス」

 

1番機 B-5 「アプサラス」 レジナ・ベネット少尉

2番機 B-6 「ミンクス」 アナスタシヤ・コヴァレフスカヤ中尉

3番機 B-7 「ランヴァボン」 ヴィンセント・ブリューイ中尉

4番機 B-8 「ジルウェット」 イザベラ・ガラント中尉

 

 イザベラ・ガラント中尉。16歳。B-50108。リベリオン合衆国ミズーリ州出身。パーソナルネーム「ジルウェット」

 

「最後にセシル・グレイ中尉率いるエリゴス隊です。」

「はい。どうぞよろしくお願いします。」

 

セシル・グレイ中尉。15歳。B-50109。スオムス共和国ヘルシンキ出身。パーソナルネーム「エリゴス」。

 

1番機 B-9 「エリゴス」 セシル・グレイ中尉

2番機 B-10 「ラマッス」 ヘルマン・カーン中尉

3番機 B-11 「ガッターレ」 ヴィットリーナ・ブッツァー少尉

4番機 B-12 「オニキス」 ウォルター・サシュリン大尉

 

ヘルマン・カーン中尉。15歳。リベリオン合衆国バーモント州出身。B-50110。パーソナルネーム「ラマッス」。

 

ヴィットリーナ・ブッツァー少尉。13歳。ロマーニャ王国ロンバルディア州出身。B-50111。パーソナルネーム「ガッターレ」。

 

 

「以上が今回の作戦要員です。なにか質問は?」

と宮井大尉。

「──ありませんね?では、各員。ストライカーを装着し、武装を携帯。プリフライトチェックを行った後、雪風隊から順に発進。一応、「戦術偵察任務」という名目で作戦を発動しました。雪風隊はA4エリア、アプサラス隊はD2エリア、エリゴス隊はF7エリアにおいて戦術偵察任務を開始。作戦時間は空域到達後25分です。なお、現在においてネウロイの出現は確認されていませんが、レーダー、各自固有魔法による警戒は行うこと。各機へ幸運を。解散。」

_______________________________

武装

 

B-1:20mm汎用航空機関砲

HAM高速対空ミサイル

89式小銃

 

B-2:20mm汎用航空機関砲

HAM高速対空ミサイル

PKP ペチェネグ

 

B-3:20mm汎用航空機関砲

HAM高速対空ミサイル

QBU-88 半自動狙撃歩槍

 

B-4:20mm汎用航空機関砲

HAM高速対空ミサイル

HK416D

 

B-5:20mm汎用航空機関砲

HAM高速対空ミサイル

PSG-1

 

B-6:20mm汎用航空機関砲

HAM高速対空ミサイル

OSV-96

 

B-7:20mm汎用航空機関砲

HAM高速対空ミサイル

M249 Minimi

 

B-8:20mm汎用航空機関砲

HAM高速対空ミサイル

M82A2

 

B-9:20mm汎用航空機関砲

HAM高速対空ミサイル

SG556

 

B-10:20mm汎用航空機関砲

HAM高速対空ミサイル

Mk.17 MOD.X

 

B-11:20mm汎用航空機関砲

HAM高速対空ミサイル

AR160

 

B-12:20mm汎用航空機関砲

HAM高速対空ミサイル

C7A1

_______________________________

出撃

 

 

「さて、と。」

私が今いるのは牽引機に引かれたストライカーラックの上。目の前にはメインエレベーター。

そろそろか。と、ストライカーに足を通す。

宮井大尉の頭部から灰色の毛に包まれた獣の耳が、腰部からは同じく灰色の尻尾。使い魔のニホンオオカミが顕現する。同時にストライカーに魔力が流れ、MFNX-5010-B マジック・フェニックスMk.Xエンジンが始動する。甲高い双発のエンジン音が格納庫内で反響して、耳に心地良い。エアインテークが吸気する量を増加させ、魔力の流量も増えるのに呼応して、エンジンの音が高まり、タキシング出力。ラックに固定されているため、動きはしない。

 

「こちらB-1、雪風。宮井大尉です。雪風隊各員へ通達。最終確認。HUDcheck。」

 

「「「Normal.」」」

 

「Magic engine temperature.」

 

「「「80,normal.」」」

 

「Engine thrust」.

 

「「「Engine thrust normal.」」」

 

「よし。大丈夫ですね。司令部へ。メインエレベーターの使用許可を。」

と宮井大尉。

「こちら司令部。パメラ・スノウ少尉です。随分と遅い連絡でしたね、大尉。使用許可は出ています。」

と若干茶化しながらの応答が帰ってきた。

 

パメラ・スノウ少尉。17歳。ブリタニア連邦サウスエンド出身。フェアリィ基地所属第501統合戦闘航空団司令部オペレーター。

 

「こちら雪風、了解。では、行ってきます。」

と宮井大尉。

「幸運を。」

とパメラ少尉。

 

地響きのような音がして、メインエレベーターが始動する。同時にエレベーター通路内の照明が点灯。さらに出口の対爆シャッターが開き、濃いオレンジ色の光が差す。最大20人が乗れるメインエレベーターは、地下から滑走路までおよそ20秒で到着する。

 

夕日の光が目に痛い第5滑走路。ここがブーメランウィッチーズの滑走路だ。エリー湖に突き出した滑走路は、航空機用のそれとしては短い。だが、彼女らには充分すぎる広さだ。

 

再び地響きのような音が鳴り、エレベーターが停止。

管制塔からの指示が入る。

 

B-1.You are cleared for takeoff.

 

「Roger.」

 

エンジン出力が上昇。ラックのセーフティが解放され、足元に巨大な魔法陣が出現し、身体が宙に浮く。ホワイトノイズのような高音がさらに甲高くなり、身体が前に進む。

 

altitude restriction canceled. Return to your mission. Good luck.

 

高度制限を解除。貴機の幸運を祈る。

 

扶桑人の彼女の脳内で、ブリタニア語が扶桑語に変換される。

 

続けてB-2、離陸を許可する。という意味のブリタニア語が聞こえてきた。カーミラ、ミシェル中尉がどんどん加速していき、滑走路面から大きく離れる。

 

「こちらB-2、カーミラ。雪風、宮井大尉聞こえるか?」

「こちらB-1、雪風。宮井大尉です。感度良好。」

無線の感度チェックだ。

 

「B-3が上がる。セクター04で合流ということにしよう。」

と、ミシェル中尉。

 

「了解です。B-3、B-4。聞こえますか?こちらB-1──」

「こちらB-3。聞こえてますよ。セクター04ですね?」

「こちらB-4。ズーク。こちらも聞こえてます。もうすぐ上がるので先にセクター04へどうぞ。」

 

聞こえていたようだ。

 

「....ミハイル中尉?無線チャンネル間違えてません?」

「そんなことはない。元からオープンチャンネルのつもりだ。」

「じゃあなんで雪風と指定して」

「言葉の綾だ、隊長。早く行くぞ。」

 

あ、逃げた。

 

2番機、カーミラが増速していく。

追いかけるように雪風。少し遅れて春燕、最後にズーク。

 

「ミ、ミシェル中尉!どこ行くんですか!」

と宮井大尉。

「セクター04に決まっているだろう!」

とミシェル中尉。

「もう通り過ぎてますよぉ!」

必死で追いかける宮井大尉。

 

ピタッ。突然目の前のミシェル中尉が停止。そう、突然。

 

「突然止まってどうしたんですか!というか、避けてください!」

 

ほぼスーパークルーズ状態のスピードから減速しても、間に合わない。

ぶつかる──

目をつぶったが、衝撃が来ない。

というか、目の前にいたはずのミシェル中尉がいない。

振り向けばそこには、追いついたー!と王中尉とルドルフィーネ中尉。

後ろにいないとなれば、どこだ?

 

ヘッドバイザからHUDを展開。レーダーマップを見やれば、エリアK8へ向かう友軍機マーク。表記は.....B-2だ。

 

「....ミシェル中尉?そっち、K8エリアですよ?」

「ゑ。」

素っ頓狂な返事。

「ですから、そっちはK8エリア──」

「HAHAHAHAHAHA!知っていた!知っていたとも!あまりにもいいストライカーだと思ってな!ついつい飛びすぎてしまった!HAHAHAHAHAHA!」

 

レーダーの光点が増速。アフターバーナーを使用したのであろう、急速にこちらに近づく。

 

「....先に行ってますよ。行きましょう、王中尉、ルドルフィーネ中尉。」

「わかりました。」

「了解です。」

と、3人。

 

「ま、待ってくれ。なあ、同じ隊の仲間じゃないか。」

「私達は巡航速度で行くので、ミシェル中尉なら追いつけますよ。では。──あ、そうだ。今後、勝手な行動が過ぎるようであれば、少尉に降格させるのでそのつもりで。」

と宮井大尉。

 

なんというか、真面目がすぎて空回っている気がするな。

そんな風に考えていると、A4エリアまで1km圏内。一応、Dゾーン(安全ではない)なので、レーダーをスーパーサーチモードへ。彼女の固有魔法は広範囲走査ではなく、未来予知だ。なのでレーダーに頼り切りになる。

 

「現在空域に敵性反応無し。カーミラ、間もなく合流します。A4に到着し次第、戦術偵察任務を──」

警告音。

ロングレンジレーダーに感あり。ボギー、機数5。

「3-4-0よりボギー。機数は5。」

と春燕から報告。

「ネウロイ....だろうな。」

とズーク。

「雪風隊はこれを迎撃します。以降、通常無線は封鎖。カーミラ、ミシェル中尉。司令部へ連絡を。急ぎ合流してください。」

「了解した。司令部へ。こちらB-2、カーミラ。ミシェル中尉だ。雪風隊はこれより交戦に入る。無線は封鎖。以上だ。」

「こちら司令部。了解B-2。」

「通信終わり。」

 

_______________________________

次回交戦。




え?セシル中尉の出身地はアイルランドだからブリタニアだって?
だってスオムス出身の人欲しいじゃないですかー。
そんな事言ったら2人くらいフライトオフィサの方の名前使ってますよー?

え?セカンダリが弱すぎないかって?
原作でMP40使ってましたよね?

ともあれ読んでいただいてありがとうございます。
スーパーシルフ可愛いよスーパーシルフ。
12人分の銃器考えるのめんどくs.....大変だなぁ。それっぽいのあったら教えてください。

では、また。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。