ウルトラ・ストラトスNo.6   作:赤バンブル

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やっとアストロモンスの登場。

ちなみにサブタイは別の意味での爆弾投下です。

捏造設定・・・・・・あんまりよくないんだけどな・・・・・。


衝撃!?天災兎の爆弾投下!

"Zariba of All Territory"・・・・通称ZAT。

 

解体されたTACに変わる地球外からの脅威に立ち向かう特殊編成部隊であり、ニューヨークの国連本部内に本部を持ち、アメリカ、南米、フランス、アフリカ、日本、北極の6ヵ所に支部を置き、ここ極東支部では最先端の科学技術によって建設された円盤状の基地本体と地下にあるZATメカの格納庫をつなぐタワーで構成され、基地本体には司令室をはじめ、制御ルーム、兵器開発ルーム、情報室、応接室や隊員達の居住区もある。

 

一夏と箒は、束から届いた案内所でこのZAT基地に来ていた。

 

「えっと・・・・・・・ここZAT基地だよな?」

 

ハガキの地図を見ながら一夏は箒と顔を見合わせて聞く。

 

「あ、あぁ・・・・・姉さんの地図通りならここで間違いないはずだが・・・・・・」

 

指定した場所は間違いなくこのZAT基地である。

 

しかし、箒の姉である束は数年前に姿を暗ませてしまっている。世界でISのコアを唯一製造できるため、日本政府は彼女を指名手配。現在は各国から追われている身なのだ。そんな束が何故二人をZAT基地に招待しているのか?

 

「・・・・・考えても仕方ないか。取り敢えず束さんの悪戯だと思って中で聞いてみよう。」

 

「そうだな。でも、久しぶりの姉さんとの再会か・・・・・・・・なんか複雑だな。」

 

家族をバラバラにした張本人でもあるため、箒はなんと声を掛けていいのかわからなかった。

 

タワー部の入り口に入って受付に聞くと意外にすんなりと基地本体の方へと案内される。まさかという表情をしながらも二人は、受付係の後をついて行った。

 

「こちらの研究室に博士はおります。」

 

「あ、ありがとうございます・・・・」

 

「では、ごゆっくり。」

 

受付係が去ると二人は研究室へと入って行く。そこでは書類があちこちに山積みにされ、何かを製作しているウサミミカチューシャをつけ、胸元が開いたデザインのエプロンドレスという独特のファッションをした女性がいた。

 

彼女こそが篠ノ之束その人である。

 

「「・・・・・・」」

 

本当に束がいたため一夏と箒は言葉を失った。製作に夢中になっていた束は、2人が来ていたことに気がつくと昔接していたように明るく声を掛ける。

 

「いっくん!箒ちゃん~!いらっしゃい~!」

 

「た、束さん・・・・・・・だよな?」

 

未だに信じられないのか一夏は疑問形で返す。

 

「何言っているの?正真正銘、天才、篠ノ之束さんなのだ~!」

 

束は意気揚々と言う。間違いなく本人のようだ。

 

「ね、姉さん・・・・・・・」

 

「箒ちゃん、元気だった?ごめんね、束さんの我儘でお父さんとお母さんと離れ離れにさせちゃって。寂しかったでしょ?」

 

「それはもちろん・・・・・じゃない!どうして姉さんがこんなところにいるんだっ!?姉さん、指名手配されているだろ!?なんでZAT・・・・地球防衛の重要な拠点であるこんな場所にいるんだ!?」

 

箒は思わず叫んでしまった。

 

「いやねぇ・・・・これは何て言うか・・・・・・いろいろあったのさ。」

 

「束さん、悪いけど説明が足りない。」

 

「束さんはね、ここの開発部門の責任者になったんだよ。」

 

「いやいや、だから説明が足りないって・・・・」

 

「それで二人を呼び出したわけなんだけど・・・・・・」

 

「だ・か・ら!一からちゃんと説明してくれ!!」

 

「うわあ~おぉ~、いっくん、突然大きな声出すと束さんビビっちゃうよ。」

 

束は、取り敢えず書類をどかして二人をソファーに座らせる。

 

 

彼女の説明を整理するとこういうことになる。

 

まず、彼女がここにいるのは国連がIS条約を改正したのを機に要求状と共に国連本部へISコアの設計データを送り、世界に公表した(但し、厳密には全てではなく飽くまで公表するのは作業用としてリミッターを付けたもの。戦闘用に関しては束本人の承認がない限り製作は一切行わない【製作するのは彼女のみ】。また、脅迫した場合は彼女が仕込んだ特殊破壊プログラムにより現在運用されているISをすべて初期化及び使用不能にする)。これによって国連は、大きく動揺したものの超獣の一件もあったため彼女の要求を呑むことに。このことでまだ公表されていないものの彼女の指名手配は解かれるらしい。無論、箒たちにかけられている重要人物保護プログラムも。

 

そして、もう一つは国連からの要求だった。

 

それは、組織されたZATの科学部門の責任者になってもらいたいというもの。

 

ZATは、過去の防衛組織のノウハウなどがあったものの長い間の平和による戦闘の経験不足や軍縮傾向も影響されてひ弱な面が目立っていた。そこで束の要求を呑む代わりに彼女にもZATの一員として加わってもらいたいと頼んだのだ。

 

束は、最初は難色を示していたもののIS関係については一切触れないという条件で了承した。本来はニューヨーク本部に居てもらいたかったが彼女本人が「懐かしい故郷の土を堂々と踏みたい」とかなんかの理由でこの極東支部に居ることになったのだとか。ちなみにこの本部を設計したのも彼女なのだとか。

 

「・・・・・・国連がよくそんな要求を呑んでくれたもんだな。」

 

説明を聞いて一夏は思わず言う。

 

「まあ、束さんも『まさかこんな要求は通らないでしょ』という感じで送ったからね。OKしてもらった時は自分でも疑ったよ。」

 

束は、笑いながら言う。

 

「じゃあ、お父さんとお母さんとまた一緒に暮らせるようになるという事なのか!?」

 

「もち。束さんの自分勝手であんなことになっちゃったからね。もうすぐ会えるよ。」

 

「よかった・・・・・」

 

束の言葉を聞いて箒は、ホッとする。

 

「でも、それと俺と箒がここに呼び出されたのはどういう関係があるんだ?」

 

「あぁ、それね・・・・・・・・」

 

束は立ち上がり、腕を回しながら言う。

 

 

「いっくん、箒ちゃん。ZATに入らない?」

 

 

「「・・・・・・・・はっ?」」

 

束の言葉に二人は思わずキョトンとした。

 

「い、いや、冗談だろ?」

 

「ノンノンノン・・・・・・束さんはガチで言っているよ。」

 

「姉さん、私たちまだ学生なんだぞ?」

 

「うん、実はね・・・・・・・」

 

束は、パソコンを取り出してある映像を見せる。

 

「「あっ・・・・・・」」

 

ついこの間メトロン星人と一緒にいた時の映像。そして、タロウに変身した一夏の映像。

 

「「・・・・・・・」」」

 

「うん・・・・・・・いっくんがウルトラマンだって言うのがわかっちゃったもんだから。で、でもね、束さんは正体をばらすという事は絶対にしないから。」

 

「それでZATに入れってわけか?」

 

暗い顔をする一夏は、束のことを睨みつけながら言う。

 

「う~ん~・・・・・じゃあ、束さんの黒歴史を二人に暴露するから許してちょうだい。」

 

「黒歴史?姉さんに黒歴史なんてあるのか?」

 

箒は疑問に思いながら聞くが束は深呼吸をすると態度が一変して叫び出す。

 

「束さんはね・・・・・ウルトラマンが大好きなんだよぉ!」

 

「えっ?」

 

「小さい頃、お母さんが偶然撮っていたウルトラマンの写真を見てからもう一目惚れ・・・・・・・・・今でもグッズいっぱい持ってるよ!幼稚園の卒園アルバムの特典DVDでみんなで将来の夢を言うとき、危うく『ウルトラマンのお嫁さんになりたいです!』って爆弾発言しかけたよ!!途中で防衛隊に入りたいって誤魔化したんだけどね!でも、ウルトラマンに会うためにはM78星雲・・・・・ウルトラの星まで行かなくちゃいけないんだよ!?今の地球の技術で行けると思う?できないよね!?だから、ISもその一環で作ったんだよ!恥ずかしくて宇宙開発目的って言ってたけど!」

 

「た、束さん・・・・・・・・・」

 

「でも、国のお偉い共はそれを兵器としか見てなかったんだよ!?ISコア作っては兵器として運用、宇宙進出未だにならず・・・・・・わかる?束さんの夢どんどん遠くなっていくんだよ!!」

 

「ね、姉さん、落ち着いてくれ・・・・・・・」

 

「それでね、それでね!束さんブチ切れたんだよ!!それで逃げたんだよ!!箒ちゃんやお父さんたちには悪いと思ったけど!私の人生だから!ちーちゃんにさえ言えないことだったんだよ!!どこのガキの発想かって言われそうで怖かったんだよ!」

 

束は息を荒くしながら叫ぶ。これはとんでもないことを聞いてしまったと思っていたが時すでに遅し、束の爆弾投下はもうしばらく続くのであった。

 

 

 

 

 

そして、五分後\(^o^)/

 

 

 

「ハア・・・ハア・・・・・・・あぁ・・・・・・束さんの黒歴史、全部しゃべっちゃったよ・・・・・」

 

束は顔を真っ赤にしながらソファーに座り直す。一夏と箒は驚きを隠しきれない状態で束を見ていた。正直言って束は何を考えているのかわからないことが多かったため、今回その一部が初めて分かったような気がした。

 

「ハア・・・・ハア・・・・・・まあ、その、いっくんがウルトラマンになったとき、束さんは悟ったんだよ。これを逃せば私の夢は永遠に実現できないんだと。だから、ZATに入ってウルトラマンが一番出現するこの日本に移らせてもらったのさ・・・・・・」

 

束は二人の前で土下座をしながらさらに言う。

 

「だから、お願い。私の夢の実現のためにもいっくんたちにZATに入ってほしいの。ウルトラマンが間近で見れるし、運が良ければ他のウルトラマンも来るかもしれないからね。いっくんたちの秘密も束さんの頭の隅っこにしまっておくから・・・・・・ねっ?」

 

一夏は、目の前で頼み込んでくる束に対してどうするべきか考えた。

 

正体を知られたのは一番まずい。

 

しかし、本人は黙ると言っているし、普段の生活で現場に駆け付けるには限度がある。それに・・・・・

 

(普通にバイトするより、こっちに就職しておけば自立できるようになるんじゃね?)

 

っと、千冬への孝行になるのではないかと考えた。それに束の行動がある意味、箒の監視付きの孤独な生活を終わらせたのだ。それにあんな爆弾告白されればなんか同情したくなる。

 

「お、俺は別にいいけど・・・・・・・」

 

「本当!?」

 

束は一夏の目の前にまで迫る。

 

「近い!近い!?でも、箒まで入れる必要はないんじゃないか?」

 

「箒ちゃんはね・・・・これでしょ?」

 

束は小指を突き立てて言う。それを見て一夏と箒は顔を真っ赤にした。

 

「もう、照れ屋さんなんだから!二人が付き合っていることくらい束さんにはお見通し・・・・・・・」

 

「やっぱ帰ろうか、箒。」

 

「うん。」

 

「あ~ん!待って!待って!からかいすぎました~!ごめんなさ~い!」

 

部屋を出て行こうとする二人を束は慌てて止める。その直後、基地の警報が鳴る。

 

「なんだ!?」

 

そして、研究室の通信機が反応する。

 

「はいはい、もちもち・・・・・」

 

『博士、からかっている場合じゃないですよ!』

 

「あぁ、君たちね。何の騒ぎ?」

 

『モニター見てくださいよ!モニター!』

 

束は、モニターを切り替える。すると市街地に右手の鞭、左手の鎌、腹部の巨大な花という奇妙な怪獣がこちらに向かってきていた。

 

「なんだ、あの怪獣は!?」

 

「アイツか・・・・また、戻ってきたんだね・・・・・」

 

「えっ?姉さん、あの怪獣に身に覚えがあるのか!?」

 

怪獣を見ながら言う束に箒は思わず聞く。

 

「うんとね・・・・・アイツ、数日前に埋立地から出て来て攻撃したら空飛んで逃げて行った奴なんだよ。」

 

「逃げた!?」

 

「うん。まあ、あの時は戦闘機みんなオーバーホールしてたから逃げただけでも運が良かったんだけどね。」

 

『スカイホエール及び各機、発進させますけど今回は大丈夫ですよね?』

 

「オケオケ、OKだよ~。・・・・・・でも、スーパースワローだけ空けといて。」

 

『はっ?別に乗る者がいないのでかまいませんが・・・・・・』

 

「うんうん。今日入隊してきた新入りに操縦させるから。」

 

「「新入り!?」」

 

束の発言に一夏たちは目を丸くする。束はちゃっかり赤と青の明るいイメージの配色が特徴のZATの隊員服を男女用共に一着ずつ持っていた。

 

「束さん・・・・」

 

「大丈夫大丈夫。スワローには、こっそり補助ユニットを組み込んで猿でも操縦できるように改良してあるから。」

 

「猿って・・・・・・・」

 

色々と突っ込みたいことは山程あったが今は目の前の怪獣を退治するのが先だと考え、2人はさっさと隊員服に着替える。束が事前にサイズを調べていたのかピッタリだった。

 

「中々似合っているよ。」

 

「全く・・・・・一応考えておきますけど今度こんなことをするときは事前に話してからやってくださいよ。」

 

 

二人は束に案内されて格納されているZATの所有する高性能小型戦闘機「スーパースワロー」がカタパルトに設置されていた。

 

「本当にこれに乗るのか?」

 

「姉さん・・・・せめてシュミレーションとかした後の方が・・・・・」

 

「ダメダメ、実戦に勝る訓練はないってね!」

 

「はあぁ・・・・・やっぱ帰った方が正解だったかも。」

 

二人はいやいやコックピットに乗り込む。

 

「えっと、発進する時はこのレバーを引いて。そして、脱出装置はこのボタン・・・・」

 

戦闘機という事もあってかつてドイツ軍基地でラウラが特別に見せてくれた戦闘機並みに難しいつくりなのではないかと思っていたが案外簡略化されていた。

 

「・・・・・大体の方法はわかった。」

 

「よし、じゃあ行ってらっしゃい~!」

 

束は、スワローから離れると基地のゲートが開く。

 

「・・・・・なんか緊張するな。」

 

「束さんの感覚だと生まれて初めてジェットコースターに乗る気分のように感じているんだろうな。まあ、操縦形式が軍のものより簡単になっているのは驚きだったけど。」

 

一夏と箒を乗せたスーパースワローは、ゲートから発進して行った。発進すると先に怪獣と戦闘を繰り広げていたスカイホエールから通信が入った。

 

『お前が今日から入隊した新入りか?』

 

「は、はい。織斑です。」

 

「同じく篠ノ之です。」

 

『副隊長の荒垣だ。お前たちは怪獣の気をそらしてくれ。その間にこちらで送電線を打ち込んで放電させる。』

 

「電気ショック作戦というわけですか?」

 

『そうだ、篠ノ之隊員。数日前に奴が発電所を攻撃した時、放電した直後、あの怪獣は嫌がっていた。おそらく電気系統の攻撃には弱いはずだ。』

 

「わかりました。援護に回ります。」

 

スーパースワローは、ミサイル攻撃をしながら怪獣の気をそらす。束が開発したのか怪獣には思っていた以上に聞いているようだ。

 

キイィイユゥウ!!

 

怪獣 アストロモンスは、腹部の花から溶解液を飛ばすがスーパースワローは小型故の機動性を活かして攻撃を回避する。その間にスカイホエールは、アストロモンスの背後に回った。

 

「よし、電気ショック作戦開始!」

 

スカイホエールから送電線が発射され、アストロモンスの首に撃ち込まれる。自分の首に食い込んだことに驚いたのかアストロモンスは動揺する。

 

「放電開始だ。」

 

荒垣副隊長がレバーを引くとスカイホエールから電流が流れ、アストロモンスへ直撃する。あまりの苦しさにアストロモンスは暴れ出す。

 

キイィユウゥウ!?

 

アストロモンスが苦しむ姿を見て荒垣は、更に電圧を上げるがアストロモンスが暴れることによりスカイホエールは大きく揺らされる。

 

「副隊長!このままだとホエールが地上に激突します!」

 

「くそ!・・・・・止むを得ん!送電線を切断する!」

 

ホエールは送電線を切るとアストロモンスはZAT基地を目指して歩き始める。

 

「まずい!このままだと基地が奴に破壊されてしまう!」

 

一夏は、スーパースワローのミサイル攻撃でアストロモンスの興味を引こうとする。そんな一夏の攻撃を相手にすることなくアストロモンスは、ムチでZAT基地を攻撃する。

 

『博士、基地が攻撃されています!?』

 

「大丈夫、このくらいで壊れるほど基地はやわに設計していないからね。基地本体を上空へ!」

 

ZAT基地は円盤型の本体下からジェット噴射を開始し、上空へと逃げて行く。

 

キィイユウッ!?

 

飛んでいく基地を見てアストロモンスは驚く。そんなアストロモンスの口へ一夏はミサイルを発射する。

 

キィ、キィイ!?

 

「はっは!ざまあみやがれ!」

 

口を押えながら飛び上がるアストロモンスを見て一夏は笑う。しかし、アストロモンスは仕返しとばかりにムチでパースワローを攻撃した。

 

「あぁ!?」

 

エンジンがやられ、スーパースワローは地上へと墜落していく。

 

「まずいぞ!?さっきの攻撃で脱出装置がやられた!」

 

「くっ!箒、俺にしっかり掴まってろ!」

 

箒は一夏に掴まると一夏は、ウルトラバッジを取って真上に翳した。

 

「タロウー!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スワローが墜落したところからタロウが飛び出し、上空からアストロモンスに向かってスワローキックを繰り出す。

 

キィイユゥウ!?

 

アストロモンスが倒れるとタロウは、箒を降ろすとアストロモンスへと向かって行く。

 

『ディアッ!』

 

アストロモンスの腹の花に向かってタロウは渾身のパンチを繰り出す。拳はアストロモンスの腹部を突き破り、背中から飛び出す。

 

キィユゥ!?

 

タロウは、拳を引き抜くとすかさず背負い投げをする。アストロモンスは、よろよろと起き上がると走ってくるタロウに向かってガス状の溶解液を発射した。

 

『ン゛ン゛!?ドゥッ!?』

 

突然の反撃にタロウは思わず顔を押さえる。アストロモンスは隙を見てムチでタロウの首を締め上げる。

 

『ディィアァ・・・・・ア゛ァ!?』

 

拘束されたタロウは、アストロモンスの鎌で叩きつけられる。

 

「あの怪獣・・・・・強い・・・・」

 

箒は、少し離れたところから戦闘を見る。

 

 

プーピー、プーピー、プーピー、プーピー・・・・・・・・

 

そうしている間にタロウのカラータイマーが点滅を始めた。

 

アストロモンスは、タロウを地面に叩きつけると鎌でタロウの首を刎ねようと攻撃を始める。

 

『ドゥツ!?』

 

タロウは鎌を押さえて振り切ろうとするがアストロモンスは体重をかけてじりじりと追い詰めていく。

 

「くそ!一夏はやらせないぞ!」

 

箒はZATガンを持ってアストロモンスの方へと接近していく。箒の接近に気がつき、タロウは来るなとばかりに手で制するが箒は、できる限り接近しアストロモンスの目に向かってZATガンを放った。

 

「これでどうだ!」

 

箒の一撃でアストロモンスの右目が傷つきアストロモンスは思わず起き上がる。その隙にタロウはアストロモンスを蹴り飛ばして態勢を立て直し、ジャイアントスイングでアストロモンスを地面に叩きつけた。

 

キィユウゥ・・・・・・・

 

『ストリウム光線!!』

 

タロウは、開いた右手を高く上げると同時に左手を腰にあて、そこから左手を上げて右手に重ねスパークを起こし、両手を腰に添える。そして、身体が虹色に光ると同時に両腕をT字型にして光線を発射する。

 

アストロモンスは、光線を浴びるとたちまち爆散する。

 

『・・・・トォワアァア!』

 

タロウはそっと箒の方へ目をやるとそのまま空の彼方へと飛び去って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ZAT基地

 

「いや~いっくん!カッコよかったよ!」

 

「そんなに言うのはやめてくださいよ・・・・」

 

束は、褒めながら一夏と箒と一緒に歩いて行く。

 

結局、二人はZATに入隊することになった。ミーティングルームに入ると早速先ほどスカイホエールに搭乗していた荒垣副隊長が笑いながら二人を出迎えた。

 

「おぉ!二人とも無事だったか!諸君、この二人が今日から入隊する新入隊員の織斑一夏君と篠ノ之箒君だ。」

 

荒垣は、各隊員に二人を紹介する。

 

「「よろしくお願いします!」」

 

「じゃあ、各隊員を紹介しよう。私は副隊長の荒垣だ。そして、隊員の北島君。」

 

「よろしく。」

 

「南原君。」

 

「オッす!」

 

「西田君。」

 

「こんちわ!」

 

「そして、オペレーターの更識君、こう見えて君たちと同じ年だ。仲良くしてくれ。」

 

「・・・・・よろしくお願いします。」

 

「あの、副隊長。」

 

「ん?」

 

「隊長はどちらに?」

 

「うん・・・・・実はまだこの極東支部の隊長がまだ決まっていないんだ。」

 

「「えっ?」」

 

荒垣の言葉に二人は思わず言ってしまった。

 

「あぁ、でも今日ニューヨーク本部から任命された新隊長がこちらに来るそうだ。全員、気を引き締めてお出迎えするぞ!」

 

「「「「「「はい!」」」」」」

 

そう言ったのも束の間、束が何かを察したのかにやける。

 

「新隊長が来ましたよ~。」

 

「なっ!?全員整列!!」

 

荒垣は、急いで全員を整列させる。扉が開いた瞬間、全員礼をして声を合わせる。

 

「よくぞニューヨーク本部からはるばるとおいでくださいました!」

 

全員顔を上げて隊長の顔を見る。すると全員唖然とした顔で驚く。

 

「「「「あっ!」」」」

 

「「あっ!」」

 

全員が驚いたのも無理はない。

 

なんせ隊長は・・・・・・・

 

 

「わ、私が今日からこの支部の隊長に任命された織斑だ・・・・・・えっ?」

 

なんと隊長は千冬だった。

 

「ち、千冬姉!?」

 

「こ、こら!織斑!た、た、隊長の前だぞ!?」

 

プライベートの言い方をした一夏を荒垣は慌てて制する。一方の千冬は、入り口で腕を組んで見ていた束の方へと言って胸倉を掴んでいた。

 

「束、どういうことだ!?何で一夏と篠ノ之がいる!?」

 

「えっ?だって、今日私が入隊させたんだもん。」

 

「なんだと!?クッ・・・・・・・・ただでさえこの制服恥ずかしいんだぞ!よりによって一夏の前で・・・・・・・」

 

「あ、あの・・・・・隊長・・・・・」

 

「えっ!?あ、あぁ!ど、ど、どうした南原隊員!?」

 

「取り敢えず挨拶を先にした方が・・・・・・」

 

南原に言われて千冬は咳払いして一同の元に戻ってくる。

 

「え、えぇ!生憎私は隊長と言えどまだ半人前だと自負している。これからき、君たちに迷惑をかけてしまう事もあるかもし、しれないがサポートしてくれれば助かる。こ、こ、こ、今後ともよろしく頼む!」

 

千冬は、そう言って敬礼すると束を引っ張ってその場から離れて行ってしまった。

 

「す、すごい人が来ましたね・・・・・・・」

 

北島は、緊張した顔で言う。

 

千冬と言えばISモンド・グロッソV2を果たしたブリュンヒルデとして有名だ。むしろ知らない人間が少ないくらいだ。

 

「あぁ・・・・・でも、こういう関係の仕事はどうやら不慣れなようだな。」

 

荒垣はさりげなく言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕方 ZAT基地 居住区

 

「はあ・・・・・・・」

 

千冬は一人ため息をついて椅子に座っていた。

 

「ほい。」

 

「ん?」

 

目の前に熱い何かを突きつけられて何事かと思って顔を上げて見ると缶コーヒーを二つ持った一夏がいた。

 

「一夏・・・・・・」

 

一夏は、千冬にコーヒーを渡すと隣に座る。

 

「何で早く帰ってこなかったかと思ったらこんなことになっていたなんてな・・・・・・・」

 

一夏はコーヒーを飲みながら言う。

 

「委員会からの頼みでな。何故か積極的に頼み込んできたかと思ったら束のストッパーだったとは。」

 

「まあ、束さんがあんなことするとは誰も思ってもみなかったからな。」

 

「・・・・・・一夏。お前、本当にここで働くのか?」

 

「最初はそれどころじゃないと思ったんだけどね。でも、千冬姉に教わったことを活かすんならここかなって思ったな。それに・・・・・弾や鈴のような犠牲をこれ以上出したくないから・・・・・・」

 

一夏は暗い顔で言う。

 

「五反田たちのこと・・・・・聞いていたのか。」

 

「日本に帰ってすぐにな。あの時の蘭の泣き顔が今でも頭に浮かぶよ。」

 

「人類とは・・・・・意外に無力なのかもしれんな。争うたびにその武器を発達させ、最終的には自分たちすら滅ぼしかねない代物を作って自滅しかねない事態を招く。ISもこの世界にはまだ早かった・・・・・・・」

 

「でも、それを見直すのも俺たちだと思う。現に千冬姉がそれを証明してZATが作られたようなもんだろう?」

 

「フッ、そうかもしれんな。」

 

二人は苦笑しながら言う。

 

「これからお前と私は、部下と上司という関係になる。だが、私はお前を失いたくない。・・・・・無茶だけはするなよ。」

 

「わかってるよ。箒も一緒にいるし。」

 

「さて、私は仕事に戻るか。隊長というのは仕事が多いからな。」

 

千冬はそう言って司令室の方へと向かう。

 

「千冬姉。」

 

「ん?」

 

一夏に呼び止められて千冬は振り向く。

 

「お帰り。」

 

「ただいま。」

 

一夏の返事に笑顔で返すと千冬はその場から離れて行った。

 

 




まさかの千冬と束のZAT介入。

ちなみにこの世界の女尊男卑社会は終わりの一途を加速的に辿っています。
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