そして、時は少しだけ遡る。
道中の敵をその辺りに落ちていたパイプを変化させて作った『ドラゴンロッド』で蹴散らし、
「……これが、大聖杯とやらか」
今も燃え盛っている炎よりも明るく、大聖杯は静かに周囲を照らしていた。
しかしその瞬間、
大聖杯は確かに目の前にある。だが、何かが違う。
次の瞬間、ロマニから通信が入った。
『士くん、上だっ!!』
「!」
言われた通りに上空へと目を向けると、こちらへ剣を振ろ降ろす黒い影をディケイドは見た。
『FORM RIDE:KUUGA TITAN!』
『仮面ライダークウガ タイタンフォーム』へと変身し、ドラゴンロッドを『タイタンソード』へと変化させると、互いの剣が交差する。
「ほう……今の一撃を受け止めるとは、やるな。悪魔よ」
「……お前がセイバーか」
「如何にも」
セイバーは不敵な笑みを浮かべて一旦後退し、再び黒く染まっている剣を構える。
「……お前の目的は何だ。何故この大聖杯を守る?」
「答えるつもりは無い。私はお前を倒す。そう言われたのでな」
「……誰にだ?」
「……鳴滝、と言ったか」
「またアイツか」
呆れる
ディケイドをつけ狙い、幾度もディケイドの旅の邪魔をしてくる謎の人物『鳴滝』。経歴や目的は一切不明であり、ただひたすらディケイドの邪魔をする彼は、どうやらこの世界にも来ていたようだった。
「……奴は私にこう言った。『ディケイドはこの世界を破壊する悪魔。見つけ次第に倒し、消し去らなければいけない』とな」
「……全く、アイツは何が目的なんだよ」
「雑談は終わりだ、行くぞ」
セイバーは地面を強く蹴り、
「チッ……
『KAMEN RIDE:BLADE!』
辛うじてライドブッカーから『仮面ライダーブレイド』のカードを取り出し、装填すると、カード型のエネルギーフィールド『オリハルコンエレメント』がベルトから放出され、セイバーを弾き飛ばす。
「……面白い。貴様の手は見た。ならばこちらも少しだけ手の内を明かしてやろう」
「何―――」
「ハッ!」
セイバーは剣を腰の横に携え、剣先を後ろに構える。次の瞬間、セイバーの姿は
「ぐはっ……!」
「……どうだ?中々効くだろう」
『士くん、大丈夫かい!?』
セイバーは先程まで
「……心配するな、ロマニ。あんたはカルデアを支えてろ」
「ほう、まだ立ち上がれるか。並みのサーヴァントや魔術師では二度と立てない一撃ではあったのだが」
「俺は仮面ライダーだ。嘗めるなよ……」
「……果たして、いつまでその強がりが持つかな?」
「っ……」
セイバーはそう言いつつ
『士くん、無理は止すんだ!下手をしたら右腕が使い物にならなくなってしまう!』
「……平気だ。腕一本無くなってもまだ戦える」
「……その心意気は認めてやろう、『ディケイド』。お前は中々の戦士だ。その闘志を讃え、我が聖剣の一撃で葬ってやる」
セイバーは剣を腰に構え、 魔力を集中させる。セイバーの体内から産み出される膨大な魔力は剣から溢れ、漆黒の魔力はより多く、強力に放出されていく。
「『卑王鉄槌』、極光は反転する―――」
詠唱を口にするセイバー、ライドブッカーを構える
もしこのまま宝具を放たれれば、士は間違いなく負ける。士が負ければ、マスター候補は居なくなり、カルデアは絶望に叩き落とされるだろう。
しかし、ここで時間は『ある作戦』が行われた後に当てはまる。
「光を呑め……!『
「ぎゃあああああああああああ!!!!」
悲鳴が周囲に響きながら、
「……モモタロス!」
「へ、へへ……俺、参上……」
『ナイスタイミングだ、えーっと……モモタロスくん!』
そう、今の時間は前回のモモタロスをギガントのミサイルに括り付けて発射してディケイドの元へ送るという作戦の行われた時間だったのだ。
結果的にモモタロスは危機に瀕していたディケイドを救い、セイバーの邪魔をする事に成功した。立案者のディエンドも今頃ほくそ笑んでいるだろう。
「おのれ、空からの奇襲とは卑怯な……」
「俺だって飛びたくて飛んできた訳じゃねえっ!」
溜まりに溜まった魔力を放出する事無く、文句のように言葉を口にする爆煙から飛び出すセイバーと、それにツッコミを入れるモモタロス。しかし本当に飛びたくて飛んできた訳ではないのだ。
「どうでもよい、今一度消えるがいい……」
「……モモタロス、俺に入れ!」
「おうっ!」
セイバーは再び魔力を溜め始める。モモタロスは
「俺、参上!」
右手の親指で自分を指差し、体を少し捻り開いた両手の内左手を前に出し、右手を後ろで横に構えるお決まりの決めポーズと決め台詞を言い、
≪いいなモモタロス、俺の指示には従えよ!≫
「しゃーねーな、わーったよ!っつーか右手が