「行くぜ行くぜ行くぜぇぇぇ!!」
セイバーが発射する魔力の弾丸をライドブッカーで弾き、切り裂きながら
無駄と判断したのかセイバーも剣を構え、ジェット機のように足から魔力を放出して加速し、
「ぬぉらぁぁっ……!!」
「くっ……!」
金属が衝突する音が響き渡り、互いの剣が鍔迫り合う。
根性で押し切ろうとする
時間にして僅か十数秒の出来事だが、いたちごっこのように続く前に、両者はバックステップで距離を取る。僅かに互いを睨み合ってから、先に
「喰らえこんにゃろぉぉぉっ!!」
縦に振り下ろされた最初の一撃を、セイバーは剣を横向きに受け止める。しかしそれでも
しかし、セイバーも攻撃を的確に防御し、掠り傷すら負うことは無い。
「……無駄だ。貴様の攻撃は単調過ぎる。言ってしまえば剣術ではなく、単なる子供の喧嘩と同義だ」
「んだとぉ~~っ……!?」
セイバーの告げた言葉に、士に取り憑くモモタロスの切れやすい堪忍袋の尾がぶちりと盛大な音を立て、切れた。
「上等だこの野郎!だったらテメーの言う子供の喧嘩がどんだけ
怒りで我を忘れたモモタロスは、ライドブッカーを縦横無尽に振り回すように何度もセイバーの剣へと叩き付ける。そんな彼に呆れながら、セイバーは先程と同じく正確に攻撃を弾いていく。
「……この程度か、つまらん。もう少し楽しめると思ったのだが―――」
言いかけたセイバーの語尾は、頬を掠めた剣先が空を突くと共に途切れた。
「なッ……!?」
「チッ、外した!」
セイバーは驚愕の声を漏らすと同時に、
しかし、セイバーに僅かな隙が出来たのを、体内の士は見逃さなかった。
≪今だモモタロス!『SLASH』のカードを使え!≫
「すらっしゅ?コイツか!」
士の指示を受けたモモタロスはライドブッカーを開き、クラインの壺から『SLASH』のカードを引き出し、ディケイドライバーに装填する。
『ATTACK RIDE:SLASH!』
カメンライドが解除され、剣の姿からディケイドの姿に戻ると、ディケイドはディメンションエネルギーを一点に集中させ、刀身を分身させながらセイバーの鎧を突いた。
「ぐぁああぁぁっ!!」
胴体の鎧が粉々に砕け、セイバーは遥か後方へ吹き飛び、壁に叩き付けられた。
「どうでぇ、見たか!戦いってのは技術とかじゃなくてその場のノリなんだよ!」
ディケイドはハンッと鼻を鳴らして胸を張る。しかし、士は何か引っ掛かる違和感を覚えていた。
≪……おいモモタロス、お前いつの間にそこまで速くなった?≫
「あぁ?俺は別に何にも変わってねーぞ?お前がノロいだけじゃねーのか?」
≪……お前に聞いたのが間違いだった≫
「んだとコラァ!?」
他人から見れば一人で見えない何かと会話し、喧嘩をしている風に見えるが、セイバーはその光景が可笑しいのか、それとも別の意図があるのか、薄ら笑いを浮かべながら立ち上がる。
「お前の実力……見くびっていたようだ。やるな、小鬼」
「鬼じゃねえっ!」
モモタロスの怒号も無視し、セイバーは腰を落とし、剣を構える。
「その力に敬意を表し、私の最大の一撃をくれてやる」
そう告げると、セイバーの剣から漆黒の魔力が溢れ、その場で台風が作られたかのように風が巻き起こり、やがては一つに収束していく。
≪モモタロス、アレを喰らったら不味い!離れろ!≫
士とモモタロスは本能的に危険を察知し、少しでも距離を取る為に身体を走らせる。
しかし、セイバーの魔力は既に満ちていた。
「逃がさん」
「
激流の如く放たれた、闇の魔力がディケイドを襲った。