Decade/Grand Order   作:KBS

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天と地と人が悪を倒せと俺を呼ぶので初投稿です。


バトル援軍・新サーヴァント

 『聖杯戦争』。

 それは万物の願いを叶える『聖杯』を奪い合う戦い。

 七人のマスターと、彼らと契約した七騎のサーヴァントがその覇権を争い、最後に残った一組のみが、聖杯を手にし、願いを叶える権利が与えられる。

 

 「……まさか、日本で聖杯戦争が行われていたとは……」

 「……気にするのはそこじゃない。どうしてこんな事になってるのかだ。単なるサーヴァント同士の戦いで、こんな事になるか?」

 

 驚くマシュに対して変身を解除した士は冷静に告げる。そして、キャスターの方へと向き直った。

 

 「……ここで何が起きたか、あんたは知ってるんだろ?教えてもらおうか」

 「いいぜ。教えてやるよ」

 

 キャスターは近くの瓦礫に腰を下ろし、士達にも座るように促してから事の顛末を語り始めた。

 

 「まず起きたのは、聖杯戦争のすり替わりだ。街は炎に包まれ、人間は居なくなり、サーヴァントだけが残った。

 そして、次はセイバーの突然の凶暴化だ。アイツ、水を得た魚みたいに暴れ始めて、他のサーヴァント達を襲い始めやがった。そして、オレ以外は皆倒された。残るはオレとセイバーだけ……と思いきや、セイバーに倒されたサーヴァントは何故か座に戻ることなく留まり、暴れ始めた。しかもサーヴァントを優先的に狙ってだ。今のところ残ってるのはオレ一人だけだから、オレだけが狙われるはずだったんだが……少し事情が変わったみてえだな」

 

 キャスターは行儀よく膝に手を置いて瓦礫に座っているマシュを見る。少し考え察したのか、マシュはハッとして口を開いた。

 

 「まさか……さっきのサーヴァント達は、私を狙って……?」

 「多分そうだろうな。オレは魔力を隠してなるべく奴等から遠く離れてたから、突然近くに現れた魔力に惹き付けられたんだろう」

 「……それでは、私は離れた方が……?」

 「バカ言わないで、マシュ。貴方が今離れたら誰が私達を守るのよ」

 「しかし……」

 「まあ、マシュが居なくなったら困るのは事実だ。正直、俺と所長の二人きりなんてたまったもんじゃない」

 

 茶化すように士がわざとらしくため息を吐いて言うと、オルガマリーが声を荒げる。

 

 「はあ!?私の方こそお断りよ!こんな無愛想で不敬な俺様男なんかと一緒なんてね!」

 「何っ……?」

 「……ふふふ……」

 

 とんでもない言い様に流石にカチンと来た士はオルガマリーと互いに睨み合う。まるで漫才のようなその光景は、知らず知らずの内にマシュの顔には笑みが浮かんでいた。

 

 「はっはっは、妙な奴等だなまったく。さて、本題に話を戻すとするか」

 

 ケラケラと笑っていたキャスターは笑顔を消し、地面に杖の先端で適当な町の地図を描きながら言う。

 

 「おおかたあんたらはこの聖杯戦争の異常解決の為に来たんだろ?なら目指すべきはここだ」

 

 そう言いながらキャスターはある点を杖で小突いた。

 

 「ここに、この街の心臓である『大聖杯』がある。あんたらが探せば良いものはそれだ。だが、そう簡単にもいかない。問題はまだまだ多いからな」

 「問題……?」

 「大聖杯にはセイバーの野郎が居座ってやがる。オレ一人じゃ到底勝ち目は無え。せめてランサーで呼ばれてりゃ、一刺しだってのになぁ……」

 

 頭をポリポリと掻きながら、キャスターは残念そうにため息を吐く。

 

 「まあいいや。次の問題は、セイバーにやられて汚染されたアーチャーとバーサーカーだ。バーサーカーは迂闊な事が無けりゃ滅多には近付いてこないから、少し遠回りすりゃいいが、アーチャーが少し面倒だ。その名の通り弓兵だから眼が良い。大聖杯に行くなら、最低でもこいつとセイバーを相手しなきゃならねえ」

 「……大体わかった」

 「……り、了解です」

 「…………」

 

 キャスターの話を聞くと、士はいつもの一言で済ませ、マシュは不安そうな顔をしつつも了承し、オルガマリーは目を閉じ、顎に手を当てて少し考えていた。

 

 「……所長?」

 『待ったマシュ。彼女は今、何か打開策を考えているようだ』

 

 考えは纏まったのか、オルガマリーは目を開き、真剣な目付きで士を見つめ、言った。

 

 「門矢 士、こちらも英霊を呼び出すわよ」

 

―――――――――――――――――――――――――

 

 オルガマリーと士は、地面に置かれたマシュの盾を見下ろしていた。盾は光に包まれており、静かに辺りを照らしていた。

 

 「いい、門矢 士?さっき教えた英霊召喚の方法は?」

 「……この石を三つ、盾の中に放り込む。それだけだろ?」

 「ええ。始めなさい」

 

 言われた通り士は盾に向けて虹色の『聖唱石』を三つ放り込む。すると盾から光が浮かび上がり、回転して広がると、一気に収束し、周囲を強い光が包んだ。

 

 突然だが、『触媒』というものを知っているだろうか。召喚を行う際、英霊となった人物に縁のある物を召喚陣の中へと置けば、それは触媒となり、ランダムに英霊が選択される中で、ほぼ確実にその人物を呼び出す事が出来る。

 

 そして、先程キャスターと出会った時の事を覚えているだろうか。突如現れた彼を士は警戒し、あるカードを使おうとするも彼の魔術により弾かれた。

 

 もしそのカードが『召喚陣として置いてあったマシュの盾』の上に落ちたら。

 それで召喚を行ってしまったら。

 

 呼ばれる英霊はただ一つ。

 

 

 「………あぁ?何だここはぁぁぁ!?」

 

 

 「お前は……」

 「お、鬼のサーヴァント…!?」

 「誰が鬼だコラァ!オレは『イマジン』だっての!」

 

 二本の角に紅い身体。刺々しいその見た目はまさに鬼そのものだが、彼は鬼ではない。

 

 「モモタロス……なぜお前が?」

 

 「こっちが聞きてーよ!」

 

 

 彼の名は『モモタロス』。仮面ライダー電王である『野上良太郎』青年と契約した『イマジン』である。

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