ダイスを振ってクロスオーバーの転移主人公を決めた。   作:ジム・ビム

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しかしゼロ魔の魔法って地味にチートな性能が多い…
コモン・マジックだけでも他の作品でも似たようなのが多用されてるし…


2.使い魔とするなら―――

「まず聞きたいことはミノグシア大陸、ミノグシア連合、聖宮ラーン、この地名、国名に聞き覚えはあるか?」

 

 彼女から問われた地名はルイズもコルベールも初めて聞くものだった。

 ゆえにコルベールは即座に返答する。

 

「いえ、どれも聞いたことの無い名前です」

 

「……ではジョーカー太陽星団、惑星デルタ・ベルン、惑星アドラー、惑星ボォス、これらに聞き覚えは?」

 

「…いえ、聞いたことはありません。

 それと申し訳ないのですが、一つお聞きしたいことが…太陽星団とは?惑星とはなんです?」

 

 そうコルベールが問い返すと、彼女は端麗な顔をゆがめた。

 

「太陽星団を、惑星を知らない…?この星の事だぞ…?」

 

「星って、あの夜に光る星の事よ…ね…?」

 

 ルイズはポロリとそうつぶやくと、彼女は苦虫をかみつぶしたような顔になった。

 

「………この大地は平坦か?それとも丸いか?」

 

「へ、平坦であると思われておりますが…」

 

 彼女は空を見上げ、頭を抱えた。

 

「あの、大丈夫ですか…?」

 

「ああ、すまない。少々現実とは思えなくてな…」

 

 そう彼女は頭を軽く横へ振り、再び問い始めた。

 

「では、召喚と言ったな?彼女が私たちを呼びだした、と」

 

「はい、先ほどまで学生による使い魔召喚と契約の儀式が行われておりまして、このルイズがあの巨人と貴女を呼び出しました」

 

「そうか、召喚されるモノは召喚者の任意で選ばれるか?それとも無作為に召喚される者が決まるのか?」

 

「召喚されるモノは魔法そのものによって選ばれますので、無作為となるでしょうな」

 

「つまり私たちが出てきたのは貴方がたの意思ではない、と?」

 

「ええ、そうなります。」

 

 コルベールが答えると、今まで感じていた威圧感が嘘のように消えた。

 

「すまない、こちらは先ほどまで戦闘状態であったのだ。

 みなを怯えさせてしまった」

 

 許してほしい、そう彼女は謝罪し、頭を下げる。

 コルベールはほっと胸をなでおろし、一先ずの危険は去ったのだと思った。

 

「いえ、わざとではないにしても、無関係な貴女を連れ去ったのです。

 こちらも申し訳ないことをした」

 

「私も、呼びだしてごめんなさい」

 

 ルイズとコルベールは謝罪する。

 本来なら高飛車な性格をしているルイズではあるが、目の前の彼女から発せられた威圧感と、それらから自身をかばってくれたコルベールが謝罪をしているのを見て、自身も謝らないといけないのだと思ったのだ。

 

「謝罪は不要だ。これは事故のようなものなのだから」

 

「しかし…」

 

「それよりも、使い魔の召喚と契約の儀式と言ったな?

 契約とは、使い魔とはどういったものか、説明をしてくれ」

 

 彼女はあえてコルベールの言葉をさえぎり、別の事を話し合うように促した。

 コルベールは少し頬笑んだ。

 

「…そうですね、ありがとうございます。

 契約は召喚者と召喚されたモノがキスをすることで交わされるもので、契約が成されるとルーンが刻まれます。

 ルーンは特殊な能力を持っており、例えば言葉を話せない動物が喋れるようになったりといった能力を付与します。

 使い魔は、主に契約者の身を守ったり、役に立つことをするのが仕事です」

 

「なるほど…使い魔契約は解除できるのか…?」

 

「それは…申し訳ありませんが、現状は使い魔か契約者が死亡することで契約が切れることがあるのみです。」

 

「解除はできないと?」

 

「はい、なにぶん人間が召喚される事例が今までありませんでしたので…」

 

 そう聞くと彼女は眉をひそめた。

 

「では、元いた場所へ戻すことは…?」

 

「すみません。呼びだしたモノを帰す魔法はないのです」

 

「そうか…」

 

 彼女は少し顔をうつむき、考え込む。

 

「本当に申し訳ありません」

 

「先も言ったが、貴方らが謝る必要は何一つとして無い。

 こちらも戦闘後とはいえ、確認を怠っていた。

 あれを回避しようと思えばできていたのだ。

 これこそ当方の責任である。

 それに、貴方からは誠実に対応していただいた。

 逆に礼を言いたい」

 

「いえ、お力になれず申し訳ない。

 では、これからどうなされますか?」

 

「これから、か…このままルイズと使い魔契約を結ばずにいるとどうなる?」

 

 そう彼女は聞くと、ルイズはあっ、と声を上げた。

 あの威圧感を出せる彼女を無理矢理使い魔にするなど、まだ人生経験の浅いルイズには無理な話だろう。

 

「そうですね…ルイズは座学は非常に優秀なのですが、実技となると失敗が多いのです。

 その点で蔑まれることも多いのです。

 もし使い魔を得られないとなると、風当たりは更に強くなるかと…」

 

 ルイズは話そうとする前に、コルベールがルイズの現状を話してしまった。

 威圧感が無くなったとはいえ、彼女の脅威を考えれば正直に話すことが最善ではある。

 しかしそういった経験の無いルイズは顔が真っ青になり、涙がこぼれそうになる。

 

「そうか、わかった。契約を結んでもいい」

 

 そう聞こえるまでは。

 

「え…?なんで…?」

 

「理由はいくつかある。

 一つは今後の活動の拠点が容易に得られること。

 一つは魔法学校ということもあり、契約を解除する情報も得られる可能性が高いこと。

 もう一つはここで恩を売っておけば、今後の役に立つ事。

 もっと理由はあるが、元の世界へ帰る為だ。

 ここでつながりを断つのは非効率的だ」

 

「な、なによそれ・・・っ!」

 

 ルイズからしてみれば上げて落とされたといった感じだ。

 完全な打算で契約を結ぶのだと言われれば、短期で癇癪持ちなルイズは容易に頭に血が上る。

 思いっきり怒鳴ってやろうとした。

 しかし―――

 

 「なにより、子供を泣かせるのは嫌な気持ちになる」

 

 その言葉が怒鳴ろうとしたルイズを押しとどめた。

 

 そして彼女はルイズの前にしゃがみ込む。

 剣を抜き、それを片手でルイズに捧げるように持つ。

 

「一時ではあるが、この剣を預ける。

 この瞬間より我が身は剣として、貴女を守ろう」

 

 ルイズは見惚れた。

 その優雅で美しい騎士に。

 だが、すぐさま気を取り直し、言葉をかける。

 

「あなたを私の使い魔とします。

 だけど一時と言わず、永劫私に仕えたいと思わせてあげる!」

 

 先ほどの意趣返しだろう。

 そうルイズは言葉を放ち、呪文を唱える。

 

「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール!五つの力を司るペンタゴン!この者に祝福を与え!我の使い魔となせ!」

 

 




彼女は愛を知っている

彼女は愛を知っている

彼は愛を知っていた

彼は愛を知っていた





彼女だけは愛を知らぬ
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