ランス(9.5 IF)   作:ぐろり

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魔人レキシントン

 

 

『人間世界に、無用な戦火を広げるべきでは無い』

 

 シャングリラから、魔王城への帰りの道。

 ホーネットのその言葉を聞いた時、ランスはある考えを頭に巡らせた。

 

 目的は不明だが人間世界に来ていて、美女を食い散らかしていた魔人メディウサは討伐した。

 だがメディウサだけでは無いかもしれない。すでに人間世界にはもう一体、別のケイブリス派魔人が居るのではないか。

 

 現状はあくまで可能性の話であって、もしかしたら杞憂に終わるかもしれない。

 だが前回経験した第二次魔人戦争の中で、ランスは一通りのケイブリス派魔人を討伐した。

 だからこそ、未だケイブリス派に現れていない、とある魔人の事が頭の隅に引っ掛かっていた。

 

 

 その魔人の名は、レキシントン。

 性格は豪快で奔放、戦う事が大好きな、屈強な肉体を持つ鬼の魔人。

 

 レキシントンは今から数百年前、第一次魔人戦争の際に死亡し、魔血魂の身となっていた。

 だがその魔人は使徒を有していた。ジュノー、アトランタという名の二体の使徒達は、主の事を復活させようと密かに行動していた。

 

 そして遂に、主を復活させる為の宿主として、とある少女に目星を付けた。

 それがリーザス王国にいる、ニミッツ・リークという名の少女である。

 

 

 

「……ふーむ、リッチは広くて綺麗だな。さすが、リーザスの金持ちの住む町と言ったところか」

「すごい。シャリエラ、こんなにたくさんの人間、初めて見た」

「ニミッツ、と言いましたね。この町にその少女が居るのですか?」

「いや、それは知らん」

 

 

 

 

 ある時ニミッツの前に、レキシントンの使徒アトランタが現れた。その使徒は彼女に主の魔血魂を手渡すと、それを飲み込むよう唆した。

 

 通常、初期化されていない魔血魂を飲み込んでしまうと、魔血魂に宿る魔人の意識が勝った場合は、その魔人が復活を遂げる。

 一方で、飲み込んだ者の意識が勝った場合は、その者が新たな魔人となる。

 

 アトランタの思惑としては、当然にレキシントンが復活すると思っていた。歴戦の魔人である彼女の主が、単なる人間の少女であるニミッツの精神力に劣るなど考えられなかったからである。

 しかしニミッツという少女は少々特殊な一面を有しており、少女が魔血魂を飲み込んだ結果、肉体的には魔人レキシントンではあるが、その意識は少女のものという、妙な形の魔人がそこに誕生した。

 

 それが、ランスにとっての前回の時の話である。

 

 

 

「ランス、ここは?」

「ここはマウネスの町だな。実はこのリーザスっつー国はな、俺様に大きな恩がある。以前、ヘルマンの馬鹿共と魔人に支配されたこの国を、英雄である俺様が大活躍して見事救ってやったのだ。どーだ凄いだろ、はい拍手」

「ぱちぱちぱち。すごいすごい」

「……その魔人はアイゼルとノス、それにサテラですね。前に、サテラから少し事情を聞きました。……そうですか、それも貴方が……」

 

 

 

 

 ランスは魔人レキシントンの力を振るうニミッツと、前回の第二次魔人戦争にて対峙した。

 そして紆余曲折を経て彼女は人類の味方となり、ついでに何度か一夜を共にした。

 その為今のランスには、ニミッツを討伐しようという考えは毛頭無かった。

 

 とりあえず敵対したくは無いので、彼女がケイブリス派に加わるのを防げればそれでいい。

 あるいはホーネット派に勧誘して、その力を振るって貰うのもいいかもしれない。

 

 そんな事を考えていた時、ランスはある問題に気付いた。

 それが、そもそもニミッツが魔人となるのを傍観していていいのか。という問題である。

 

 

 

「ランス、ここは?」

「ここはガマックの町だな。……なんだかさっきからずっと、通行人共の視線を感じるな。俺様思ったのだが、これはお前のその服装が原因なんじゃねーのか?」

「そーかな?」

「確かにシャリエラ、貴女のその踊り子の服装は、町を歩くには適さないかもしれませんね」

「……いや。ホーネット、お前の事を言ってんだ」

 

 

 

 

 以前シルキィ達にも確認したが、現状ケイブリス派の中に魔人レキシントンの姿は見えない。

 ならばニミッツはまだ魔人になっていないはずで、阻止するチャンスもあるはずだと考えた。

 

 しかし前回の時、ランスはニミッツの魔人化に関する事情をぼんやりと聞いており、彼女は魔人になる事によって救われた一面もある。故にそれを阻止する事が正解なのかと少し頭を悩ませた。

 

 ただ、とはいえあれは前回の話で、今回が前回と同じように事が進む保証は無し。

 今度はニミッツがあっさり魔血魂内の意識に負けて、本物の魔人レキシントンが復活してしまう可能性だって十分考えられる。

 そんな理由から、ランスはニミッツの魔人化を事前に阻止する為、彼女を捜索する事に決めたのであった。

 

 

 

「ランス、ここは?」

「ここはノースの街だな。……お、見ろシャリエラ。わたあめの出店があるぞ、買ってやろうか」

「ありがとご主人様。……はむはむ、美味ちい」

「………………」

「なんだホーネット、お前も欲しいのか。ならちゃんと口で言いなさい。ほら、やるよ」

「そうではありません。私達は少女を捜索している筈だったのでは?」

 

 

 リーザス王国にある、ノースの町。

 大勢の人々が行き交う広い大通りの中、ランスが差し出したわたあめの受け取りを拒み、魔人ホーネットはその足を止める。

 

「………………」

「……な、何だよホーネット、睨むなっつの」

 

 その魔人は人間の男に向けていたやや険のある視線を、無表情だがどこか美味しそうにわたあめを頬張っていた、ホムンクルスの踊り子の方に向ける。

 そして近くにあった公園の方を指差しながら、静かに口を開いた。

 

「シャリエラ。そこにある公園で遊んでいなさい。私は少しこの男と大事な話があります」

「ん、わかった。とててて……」

「……よし、俺もシャリエラと遊びに……ぐえっ」

 

 ホーネットのその身に纏う不穏な雰囲気に、これは叱られるなと予感したランスはとっさに逃げ出そうとしたが、すぐにその首根っこを掴まれる。

 

「ちょ、おい引っ張んなって!」

 

 大通りの裏手、人通りの少ない場所までランスの事を引き摺ってきたホーネットは、一つ二つ前の町から感じていた疑念を突き付けた。

 

 

「魔人レキシントンが復活をして、ケイブリス派に加わる可能性がある。シャングリラからの帰り道で貴方は私にそう言いました。覚えていますか」

「……そりゃまぁ、覚えてはいるが」

「正直信憑性に欠ける話ですが、貴方が何度もそのように主張するから、私はそれを信じてここまで来ました。しかし今の貴方の姿は、魔人の復活を阻止しようとしている様には見えません」

 

 片手にわたあめを持つランスの姿を、ホーネットは冷たい目で眺める。

 

「ランス。貴方には本当にその少女を探すつもりがあるのですか?」

「勿論ある!! ……だがホーネット、リーザスは広すぎる上に人が多すぎる。こんな中からどーやって一人の人間を探せと言うんじゃ、無茶言うな」

 

 不満げな顔で相手を睨み返したランスは、ぱくりとわたあめを齧る。

 彼も当初はニミッツを探し出す為、魔王城に帰る予定を繰り下げてまでリーザスにやって来た。

 だがリーザス王国の人口はおよそ5000万。このノースの町だけでも100万人以上が生活している。

 

 そんなリーザスの圧倒的な国土と人口の前に当初の思いは早々に消滅し、マウネスの町に差し掛かった辺りから、ランスは捜索など放っぽり出してリーザス漫遊を楽しんでいた。

 

「私は無茶など言っていません。これは貴方が言い始めた事です。……名前以外に何か、その少女を探す当ては無いのですか?」

「当てっつってもなぁ……」

 

 ランスは「うーむ」と唸って地面を睨む。魔人となる前のニミッツは単なる一般人の少女であり、特別有名人という訳では無い。

 他に特徴はと考えても、彼女の若干未発達なその身体と、本人が言う程には悪くないその顔ぐらいしか、今鮮明に思い出せる事は無かった。

 

「……確か、住んでた町だか、村だかの名を聞いたかもしれん。だが聞いたのはもう何ヶ月も前の話だ。俺様がそんな昔の事を覚えていると思うか?」

「……物事を覚えていないという事を、そのように堂々と言うものではありません」

 

 キナニ砂漠を越えてリーザス王国に入り、リッチ、マウネス、ガマック、ノースと、ランス達がここまで通過してきた町は全て大都市と呼べる町。

 しかし、その他にもリーザス国内には小さな町や集落などが数多く存在する。その名前すら分からない現状では、とても一人の人間を探し出す事など不可能だった。

 

 ニミッツの住むアペムンタ村。

 人口2000人程の小さなその村はガマックの町の北東に存在し、ノースの町に来ているランス達はすでに通り過ぎてしまっている。

 勿論そんな事にも気付かず、村の名を思い出せずに悩み続けるランスだったが、一方でホーネットの追求はまだ終わった訳では無かった。

 

 

「それと少し考えていたのですが、仮にその少女を発見して、貴方はどうするつもりなのですか?」

「そりゃあ、レキシントンの使徒共に狙われているんだから、リーザス軍に保護を頼んでだな」

「それで、その少女を宿主に出来なくなったら、使徒達は標的を変えるだけではありませんか? 貴方の言う方法ではその少女の魔人化は防げても、レキシントンの復活を防ぐ事にはなりません」

「……む」

 

 ホーネットの鋭い指摘に、ランスは返事に窮して視線を逸らす。そこまで考えていなかったが、言われてみると確かにその通りだなと思った。

 

 ただ実際の所、魔血魂の宿主となるのは誰でも構わない訳では無く、魔血魂に宿る魔人に応じた適正が必要になる為、簡単に代わりが見つかるかどうかは不明である。

 だがランスと違ってニミッツに関心の無いホーネットにとっては、ケイブリス派の戦力が増すのを防ぐ為に、レキシントンの復活を阻止する事だけがここに来た目的であり、その意味では彼女の言葉も事実ではあった。

 

「て事はあれか、ニミッツをどうこうするよりも、あの使徒共を先に押さえなきゃ駄目って事か」

「そうなりますね。何か方法は思い付きますか?」

「……あいつら、いつかはニミッツの所に来るはずだから、こう、待ち伏せをだな……」

「貴方は、いつ来るか知れない使徒達を、その少女の下で延々と待っているつもりですか」

 

 とても付き合いきれません。と、ホーネットのその目はありありと語っていた。

 ランスもさすがにそれは無理がある話だと内心で分かっていたのか、その言葉に力は無かった。

 レキシントンの使徒がニミッツの下を訪れる時期に見通しが立つならともかく、事によれば一ヶ月、二ヶ月先かも知れぬものを待つなど、短気な自分に出来る気がしなかったのだ。

 

「うーむ、となると……」

 

 現状では何処にいるかも分からない、レキシントンの使徒達を退治する方法。

 あれこれ考えていたランスは、やがてぽんと手を打った。

 

 

 

「よし。リーザスの奴らに任せる」

 

 ランスは人任せにする事に決めた。

 

「大体考えてみりゃ、リーザスで魔人が復活するかどうかはリーザスの問題で、なんで俺様が動いてやらんとならんのじゃ。つー訳で、シィール……じゃなくて、ホーネット。お前手紙持ってないか」

「ありません。ですが、何処かで購入すればいいでしょう。それより、何方に宛てるのですか?」

「この国の王女。あいつに事情を説明すりゃ十分だ。使徒相手なら俺やお前じゃなくても、リックがいれば問題無いだろうしな」

 

 相手が魔人レキシントンならともかく、無敵結界を有しない使徒相手であれば、リーザス軍だけでも対処の方法は幾らでもある。

 広いリーザス国内でレキシントンの使徒達を発見するのは、自分が探すよりも人海戦術に頼った方が効率は良いに決まっている。

 

 めんどい事は全てリーザス軍任せに決めたランスは、ホーネットを連れて近くにあった雑貨屋に立ち寄り、そこで便箋と切手を購入する。

 

『国内の何処かに居る、ニミッツ・リークという名の少女を宿主にして主を復活させようと、魔人レキシントンの使徒が計画しているから、退治して魔血魂を取り上げておけ。ついでにニミッツは自分の女だから、少し気に掛けてやってくれ』

 

 上記旨の手紙をランスは書き、宛名に自分の名前を書いてポストに投函した。

 

「これでよし。後はリア達が上手くやるだろ」

「ならばこの町まで来ずとも、最初からそれで良かったではありませんか」

「確かにそうだな。だがなホーネット、こういう事は、一度来てみないと思い付かんものなのだ。がーっはっはっはっは!」

 

 完全に開き直ったランスの豪快な大笑いを、ホーネットは処置無しと言った様子で眺めていた。

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

 

 ランス達がリーザスまで来た目的、魔人レキシントンに関しての対処は一応終了した。

 

「……いねぇな」

「いませんね」

 

 そして現在、二人は迷子の捜索中だった。

 

 その迷子の名はシャリエラ・アリエス。シャングリラ出身の踊り子である。

 先程用事を済ませた二人はシャリエラの事を待たせていた公園まで戻って来たのだが、そこに居るはずの姿が何処にも見当たらなかった。

 

「あいつはふらっと居なくなる奴だって事、すっかり忘れてた。どーこ行きやがったんだ全く」

「離れていた時間から考えても、然程遠くには行っていない筈ですが……」

 

 周囲を見渡しながら、ランスとホーネットは肩を並べてノースの町を歩く。

 この町は首都リーザスを囲む衛星都市、とても活気があって人の往来も多い。そんな賑わう街中にある、店先に品物を並べる八百屋や、香ばしい香りを漂わせるイカ焼きの露天商の店など、シャリエラの興味を引きそうな場所をあちらこちらと探していた二人だったが。

 

「……何ですか?」

 

 突然その手に触れた感触に、思わずホーネットは立ち止まる。見れば彼女の左手を、ランスの右手がしっかりと握っていた。

 

「何って、手を繋いだだけだろ。お前がこの人混みの中に紛れて、これ以上迷子が増えたら困るしな」

「……私が、迷子になるような魔人に見えますか」

「まぁ、人は見かけによらんと言うしな。それにお前もシャリエラと同じで、こんな人間の多い場所に来るのは初めてなんじゃねーのか?」

「それはそうですが……」

 

 単に手を繋ぎたいだけのランスの適当な言い訳に、ホーネットは言葉に詰まる。

 同じ魔人であってもホーネット派に関係する用事などで、ちょくちょく人間世界に来ていたサテラ等とは違い、魔物界にて生粋の箱入りの姫として生まれ育った彼女は、この旅が人間世界の地を踏む初めての経験であった。

 

 そうしてホーネットの手を引きながら、ノースの町中を歩いていたランスだったが、ふいに普段の三割増カッコつけてその顔を向けた。

 

「なぁホーネットよ。俺とお前は今、デートをしてると言えるよな」

「デート? これは迷子の捜索ですよ」

「……まぁ、そう言うとそうなのだが。けれどホーネット、周りを見ろ」

 

 二人の周囲、ノースの街の通りには、二人と同じ様に男女で寄り添って歩く人達が何組かある。

 ホーネットの絶世の美貌と際どすぎる格好を除けば、二人の姿はそれらと同じどこにでもある街の光景として、辺りの人々の目に映っていた。

 

「端から見たら俺達は、それはもうラブラブなカップルに見えているに違いないぞ。うむうむ」

「……そうですか」

「いや、そうですかじゃなくて……あ、おい」

 

 もうちょっと何か感想は無いのか、とランスが呆れたのも束の間、ホーネットは握られていた手を外すと、その顔を背けてすたすたと先に歩いていく。

 

(……ぬぅ。相変わらず素っ気ない奴め。だーが見てろよ、俺様にだってちゃーんと考えがあるんだからな)

 

 少し前を歩くその背中を眺めながら、ランスは心の中でほくそ笑む。実は彼がこうしてリーザスまでやって来たのは、ただニミッツを探し出す事だけが目的では無かった。

 折角の旅行の機会を生かして、魔王城に戻ってしまったら中々出来ないような事を、ホーネットに対して仕掛けてみようと考えていたのである。

 

 そして、あわよくばセックス。ランスはもういい加減、ホーネットとセックスがしたかった。

 

 

 

 

「あ、いましたよ。あそこです」

「お、ホントだ。なーにやってんだあいつは」

 

 ホーネットが指差したその先に、ようやくシャリエラの姿を発見した。

 彼女は何故か街路樹の根元で、地面に膝をついて座っていた。

 

「おい」

「あ、ランス」

「シャリエラ、公園にいろと言っただろ」

「この子が逃げた。文句はこの子に言って」

 

 振り向いたシャリエラは、その腕に小さなわんわんを抱えていた。

 どうやら彼女は公園でわんわんと遊んでいて、逃げ出したそれを追っている内にこんな所に来てしまったらしい。

 

「わんわんか。そういやお前、わんわんとかにゃんにゃんの事、好きだったなぁ」

 

 ランスはシャリエラの頭をぽふぽふと叩きながら、脳裏に前回の時、わんわんとにゃんにゃんの様な使徒達を自分のペットにして、意外と嬉しそうにしていたシャリエラの姿を思い出した。

 

「……じぃ」

「シャリエラ、なんだその目は。もしかしてそいつを飼いたいのか? 言っとくが駄目だぞ。魔王城はペット禁止だからな」

 

 大家に叱られるだろ、と呟きながら、ランスはホーネットの顔を見る。

 魔王城にそんな決まり事は無い、と魔人筆頭は言おうかとも思ったが、シャリエラが抱えているわんわんには首輪が付いている様に見えたので、そのまま沈黙する事にした。

 

「……別に、何も言ってない。ぷいーだ」

 

 拗ねる様にそっぽを向いたシャリエラだったが、主に仕える人形は我儘など言わないもの。

 名残惜しそうに腕に抱えたわんわんを逃がすと、その姿が見えなくなるまで手を振り続けていた。

 

 

 

 そしてシャリエラの事も無事回収して、ランス達がノースの町に留まる理由も無くなった。

 

「さて、それでは……」

 

 ──魔王城に帰りましょうか。

 そうホーネットが口を開こうとしたその時。

 

「そうだな。今日は泊まってくか。もうこんな時間だしな」

 

 相手の機先を制して、空を見上げながらランスが告げる。

 彼の見上げたノースの空は夕暮れ、その色はすでに茜色に染まっていた。

 

 ランスは今夜、ホーネットとお泊りをする事を計画していた。

 

 

 

 

 

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