bad end night   作:現実逃避人間

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第1話

Bad end night

 

序章

 

娘は一人暗い森の中を歩いていた。

あることを成し遂げるために。

彼女の手の中には一枚の手紙がにぎられていた。

全てはここから始まる ーーー

 

 

 

第一章

 

娘は森の中を歩いていた。

深い深い森の中を一人。

何か見えた。

そこには、ローマの古城をイメージさせる古い館が佇んでいた。

娘は館の扉を叩いてみる「誰かいませんか」すると、扉の奥から声が聞こえた。

「おやおやお困りですか?」奥から人が歩いてきた。紫の髪が特徴的な綺麗な男性だった。この館の執事らしい。

中から二人の声が聞こえてきた。

「ようこそ」「不思議の館へ」黄色い髪の双子が現れた。娘が突然の歓迎に戸惑っていると、メイド服を着た緑色の髪の女性が、お茶を差し出してきた。

この館には、執事やメイドを含め、7人いるらしい。全員が娘を歓迎しているので、好意に甘えて中に入ることにした。

中に入ると、この館の主人が出迎えてくれた。そして、「館へようこそ。こうして会うのも何かの縁かもしれませんね。」と笑顔で挨拶を交わした。

すると隣から双子が口を挟んできた。「「ならパーティーしようよ!!」」と楽しそうな声で提案してきた。

さすがに気が引け、娘は「いいですよ。ご迷惑をおかけするわけにはいかないので」と断ったが、館の住人が皆パーティーに賛成したので、急遽パーティーがとり行われることが決定した。

皆が、「「「「君が主役だ!踊ろう!騒ごう!」」」」とこの館の宴の幕開けの合図と共に、グラスがカチン!と軽快な音をたてて、乾杯を交わした。

娘は楽しかった。皆優しく歓迎してくれて、気軽に声をかけてくれる。とても楽しい時間だった。だが、それは全て仕組まれていることだったとは、この時の娘はまだ知らなかった。

娘が寝たあと、住人達が集まり話をしていた。

「全て台本通りにするんだ。」

「一挙一動も間違えられないんだ。」

「あの本が少しでも欠けたらまたあそこへ行くことへなってしまう。」

住人達はその言葉を聞くと黙り込んでしまった。

 

第二章

 

楽しい宴が終わり、ベッドを借りた娘は、深い眠りについた。

何時間寝たか分からないが、娘は目を覚ました。

しかし、ーなにかがおかしいーそう思った。

外を見ると、娘は驚愕した。

外は、暗いままの夜だったのだ。

早く起きたのかと思ったが、疲れていたのでその可能性は無かった。

娘が驚愕していると、ドアが開いて双子がやってきた。

「この館の秘密を知りたい?」と楽しそうに言った。娘は、「はい。」と覚悟を決めて答えた。

フロアに行くと、館の住人が皆集まっていた。

すると、突然双子が声をかけて来て、「あの時計を見てごらん」娘は時計を見る為に振り返った。

息が止まった。

針が動いていない

彼女は何も考えず、フロアを飛び出した。

ただ怖かったのだ。

怖い。あの人達が怖い。

一目散に走った。

息が切れ、一番近くにあった部屋に入った。そして、息を整えると、手に握られていた手紙に気がついた。

この手紙は、家の本棚を探っていたら、偶然落ちてきた本に挟まっていたものだ。

この手紙を読み、興味本意で森へ行ってみたら、本当に館があったので、とても驚いていた。すぐに帰ろうとしたが、考えるより先に扉を叩いてしまったのだ。

この館に来たときから変だと思っていたが、まさかこんなことになるとは思っていなかった。

すがる思いで手紙を読み返した。

-この手紙を読む者へ-

この手紙を読んだ者はもう後へは戻れない。

そういう宿命だ。

村の外れにある森の中に館がある。そこにはいくつもの謎が渦巻いている。

その館には無数の未来がかかれた本がある。その未来は覆らない。それを正すには鍵が必要であるが、その鍵が何か分からない。

しかし、それを見つければ、未来を変えることができる。

その館で起こるバッドエンドを変えてくれ。

それが私からの願いだ。

 

鍵を見つけなければ、そう思う。

娘は立ち上がり、周りを確認する。

すると、そこは棺が大量に並んでいた。

恐怖の余り笑いが漏れる。

今さっき隠れていたのは、棺の中だったのだ。

恐怖し、一歩後ろに下がると、何かにあたる。

恐る恐る後ろを振り向くと、館の住人達が全員部屋の入り口に佇ずんでいた。

「ミテシマッタネ」

「コワガラナイデ」

娘は走り出した。住人達が追いかけてきた。逃げてばかりじゃいつか捕まる。そう思い、鍵を探すため、部屋に入ることにした。

中に入る。錠前がついていたので、錠前でドアを封じた。

中は図書館だったのか、たくさんの本が並んでいた。一つの本に手を伸ばすと、ドアノブがひねる音が聞こえた。

「アケテヨ」

「ニゲナイデ」

声が聞こえるが、耳を塞ぎ、音を遮断する。そして、本へと手を伸ばす。

呪術式の本や、暗号解読の本などがあったが、探しているのは鍵について書かれている本だ。

急いで、本を読む。

ドアノブを回す音が激しくなっていく。錠前が壊れてしまうかもしれない。

「助けてぇぇぇぇ!!!!」

娘は絶叫した。そして必死に本を読んだ。その時、机の上に一冊の本を見つけた。そして、自然とその本を読んでいた。

娘はこう言った。

 

「ミツケタ…」

 

第三章

住人達がついにドアを開けた。

「あれ?あの子がいない」

「この本のページが破られている!」

「これじゃ台本通りに進まない!」

「あの娘をさがせ!」

「この部屋の別のドアから出たんだ!」

「確かフロアにつながっているはずだ!」

住人達は急いでドアを開けた。

すると、フロアの真ん中に娘がいて、何やら光るものを持っていた。

それは、止まった時計の短針だった。

そして、娘はこう言った。

「これが全てを終わらせる光る鍵…とうとう見つけた」

直後、短針を持った娘が住人達に襲いかかった。

短針は先が鋭く、刃物と言っても間違いではないほど危険なものだった。

娘は近くにいた双子の一人の髪をつかみ、地面に倒して首に短針突き刺した。

溢れ出す血、動かない双子の片割れ、住人達は悲鳴を上げた。

「ニゲロ!!!」

「ダイホンドオリ二ススンデイナイ!!」

娘は止まらなかった。

主人とメイドの胸に短針を刺した後、夫人や双子の片割れの首を掻き切った。

フロアは血だらけになった。

そこらじゅうに散らばる死体。

血だまりの中心にいた娘はこうつぶやいた。

「こんなはずじゃなかった…」

すると、耳触りな甲高い声が聴こえた。

聞いたことのある声だった。

それは住人達の声だった。

「ザンネン」

「ザンネン」

「ジカンギレ!!!」

どういうこと?

娘は動揺した。

鍵が違ったのか?いや、合っていた。あの本にまだ何かあったのか?

考えていると、目の前が歪んで、どこが上か、下か、何もかも分からなくなったその瞬間、ブラウン菅のテレビのスイッチを切った時のような「ブツッ」という音が脳内に響いた。

気がつくと娘は森の中を歩いていた。

手紙を持って。

なぜ、ここにいるのか、分からない。

何も覚えていない。

そして館を見つける。

娘は扉を叩き、声を張り上げる。

「誰かいませんか」

またあの惨劇が繰り返される。

この物語の終わりは来るのだろうか。

全てが謎のままこの物語は終焉を迎える。

館の中から悲鳴が聴こえる。

娘の狂ったような笑い声が静かな森に響いていた。

 

終章

 

惨劇の夜は終わった。

残念ながら娘は未来を変えられず、BAD END となってしまった。

娘はこの無限地獄に一生を捧げることになるのだろう。

そして、惨劇が終わった後、ある部屋の窓が空いていた。

その窓から入る風に、机の上にある本はページをめくられる。

そして、不自然にあるページで風が止まった。

そのページは何者かに破られていた。

-この館に朝はこない。

来るのは、絶望の夜と惨劇の宴だけだ。

この無限に続く夜に終止符を打つ方法がある。

それは、時を止めている時計だ。

金色に光る時計を使い、この台本に書いてある通りにすればいいのだ。

その方法は次に書き示さ

 

ページが破かれていた。

きっと娘が破ったのだろう。

住人達が行うはずだったシナリオを娘が行ったために、住人と娘はBAD END を迎えてしまったのだ。

そして、また最初から繰り返される。

この物語に終わりはあるのだろうか。

住人や娘はTRUE END を迎えることはできるのだろうか。

また、風が吹き始めると本のページがめくれる。

すると突然、だれかがこの部屋に入ってきた。

娘だ。

娘は一目散に本を読み始めた。

そして、一冊の本に目が止まると、その本を狂ったように読み始めた。

そして、娘は頬を吊り上げ、ニヤッと笑った。

そして、こうつぶやいた。

「ミツケタ…」

物語は終わらない。

Bad end night fin

 

 

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