オリ兄の死は弟の運命を正すか? 作:ドラゴン・タトゥーのオカマ
弁明をさせてください。私の更新が遅れた理由は、この話の資料として真・女神転生シリーズをプレイしたり聖書と失楽園を読み漁っていたからなのです。
その結果結末がどう足掻いてもKクラスシナリオになって頭を抱えてただけなのです。だって悪魔がどう足掻いても詰みな上に主人公いなくても結末変わらないという…………
閑話休題、それでは番外編をどうぞ。
兵藤清蘭の朝は早い。
毎日兵藤一誠が食べているいる食事は、兵藤清蘭が丁寧に下拵えをし、愛と創意工夫を込めて作ったものだ。
家事全般熟れた兵藤清蘭でも、一食作るのに1時間はかかるという。
そうして作られた食事は、兵藤一誠の血と成り肉と成り、神器にさらなる活力を与えるのだ。
兵藤清蘭は言う。
「前は六時に起きて作っていれば間に合ったんですが、どうしてかいっくん、5時に起きてランニングをするようになったんですよ。だから私は、こうしてちょっと早起きしてご飯を作るんです。難しいことじゃないんですけど(笑)」
さりげなく語るが、そこには年季と、確かな愛情が見えた。
◆
「貴女本当に女として完成度高いわよねぇ……」
鼻歌交じりに手際よく洗濯物を干す兵藤清蘭の背中を見て、 黒髪の美女―レイナーレは思わず溜息をこぼした。
出された紅茶は美味しいし、さり気なくお茶請けのお菓子も添えられて歓待されている。こんな気の利いたこと、うちだったらこんな事カラワーナも、ミッテルトもやってくれないからなぁ……と、遠い目で茶を啜っている。
尤も、レイナーレもできるとは言っていないのだが。
というか、ドーナシークとフリードがいなければ毎食レトルトで済まそうとする時点でレイナーレもミッテルトとカラワーナの事を言えないのだが。
「やろうとすれば誰だって到れるわ、要は慣れなんだから。」
ベランダから戻って来ると自然な動作でレイナーレの目の前に座る。
その一つ一つの所作がまた丁寧なもので女としての敗北感がより一層強まる。
「何をそんなに恨めしい目で見てるか興味無いけれど、仕事の話をしに来たのよね?」
「貴女私に対して本当遠慮ないわね。」
「人の弟分を籠絡しようとした女に、お茶出してこうして話しているだけ慈悲深いわ。」
「それもそうね。」
何気ない軽口の応酬をすると、二人は見つめ合って微笑んだ。
10年来の付き合いである、友人とはとても(小っ恥ずかしくて)言えない奇妙な腐れ縁だ。切っ掛けは、まだ6歳の兵藤一誠の暗殺を命じられたレイナーレが、拐かそうとするものの兵藤清蘭に見つかった事から始まった。
兵藤清蘭にはイッセーの誘拐を目論んだと思われているが、本来の目的が殺害だと知られたら今頃チタタプと唱えながら刻まれているだろう。
閑話休題
「貴女相手に腹芸とか自殺行為でしかないから、手短に話すわね。
力を貸して欲しいの。」
「いいわよ。」
「詳しくは説明出来ない、もし失敗した際貴女も責任を……え?」
即答である。レイナーレは思わず兵藤清蘭の顔を見る。
あどけなくも包容力を感じる整った顔だ、そこには真摯な色があった。
じっとハシバミ色の目で見つめ返してくる、レイナーレはドキッとした(同性でありながら!)
「何よ、鴉の癖に鳩が豆鉄砲を食らったような顔なんかして。」
「……いいの?」
恐る恐る聞いてきたレイナーレに、兵藤清蘭は呆れた顔で答えた
「いいに決まってるじゃない、友達でしょ?」
その瞬間、レイナーレの涙腺が決壊した。
人物評
レイナーレ→兵藤清蘭
話していて結構心が落ち着く。お陰でカリカリすることもなくなった。
この関係は心地よいけど、裏の事情を知ってる彼女からすれば私は穢らわしい堕天使の一人……何時かこの関係も崩れ去るんでしょうね。
兵藤清蘭→レイナーレ
堕天使はトップがクサレDQNで大っ嫌いだけど、レイナーレはそのトップに振り回されてる側だし、ただでさえ他の勢力から毛嫌いされてる種族なのに、堕天使の中で孤立したら生きていけないし、私がその立場なら同じ事してるわ。
だから過去のことは水に流したの、よくお茶に付き合ってくれるしね