ガールズ&パンツァー~隻腕の軍神~   作:吉良/飛鳥

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優花里さんを『ゆかりスネーク』と呼んでも良い気がして来た……Byみほ      其れは止めた方が良いと思うわ……Byエリカ      いざと言う時は段ボールに身を隠せばOKです!By小梅


Panzer115『試合前の偵察は、合法だから無問題です』

Side:みほ

 

 

優花里さんが欠席してから今日で三日目……流石に心配になって来たよ此れは?

優花里さんが欠席したって言うのは予想もしてなかった事だけど、欠席の理由は何か聞かされてない小梅さん?――こんな事を言うのは少しアレなんだけど、優花里さんが体調不良で学校を休むとは思えないんだよね?

日々トレーニングはしてるみたいだから身体は丈夫だろうし、何よりも大好きな戦車と毎日触れ合えるって言うのは、優花里さんからしてみたら夢の様な事だし……なんて言うか欠席する理由が見当たらないんだよ……。

 

 

 

「私も詳しい事は知らないんです。

 只、担任の先生が言うには、優花里さんは会長さんに『少しの間欠席します』って届を出してるみたいで……何の為にそんな事をしたのか謎すぎますよ。」

 

「其れは確かに謎だね……」

 

態々会長さんに届けを出して欠席するとか、一体優花里さんは何をしようとしてるんだろう――エリカさんは分かる?

 

 

 

「……私の予想ではあるけど、若しかしたら優花里はサンダースの偵察に行ったのかも知れないわ――サンダースがどんな布陣で来るのかが分かれば貴女も作戦が立てやすいでしょうからね。

 優花里は、貴女の為に思い切った行動に出たのかも知れないわよ?」

 

 

 

偵察!

確かに試合前の偵察はルールで認められてるけど若しもバレて捕まった時には、当該校との試合までは拘束されるリスクも有るのに……!

しかも、諜報活動の経験があるなら兎も角、優花里さんは多分そう言う事はした事が無いだろうからバレる可能性は可成り高い――私の為にやってくれた事だろうから叱責とかをする心算は無いけど。

 

取り敢えず今日の放課後に優花里さんの家に行ってみる事にしよう――其処で分かる事があるかも知れないからね。

 

 

 

「OK、了解よほ!」

 

「任せて下さいみほさん!」

 

 

 

何となく、こういう返事を聞くと遊撃隊の事を思い出しちゃうのは、うん、仕方ないよね。

兎に角、優花里さんが居ないとスッゴク困る事になるから、取り敢えず優花里さんの家に行って情報収集をしないとだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガールズ&パンツァー~隻腕の軍神~ Panzer115

『試合前の偵察は、合法だから無問題です』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と言う訳でやって来ました優花里さんの実家……元々の予定は、私とエリカさんと小梅さんと梓ちゃんで来る心算だったんだけど、『チームメイトだから!』って言う沙織さんの強烈な押しに負けて、あんこうチームの面々も一緒に優花里さんの実家に。

会長さんが書いてくれた優花里さんの家までの地図を辿って到着したのは秋山理髪店――優花里さんの家って床屋さんだったんだ……少し意外だったかも。

アレだけの戦車マニアだから、てっきりその関係の仕事をしてるのかと勝手に思ってたから。

 

 

 

「隊長、幾ら何でも流石に其れは短絡過ぎるんじゃないでしょうか……と、言いつつ私もちょっとだけそうなんじゃないかと思ってましたけど。」

 

「そんな安直なと言う思いを持ちつつ、その可能性を捨てきれなかった私が居るわ。」

 

「……私も優花里さん自身から実家が床屋だと言う事を聞くまで、戦車関連の仕事をしているのかと思っていました。」

 

「……経験者は申し合わせたかのように秋山さんの実家の仕事を勝手に想像していたのか……」

 

「流石に其れはちょっとあり得ないよみぽりん達……」

 

「仲が宜しいのですね皆さん♪」

 

「華、其れ多分違うよ!?否、仲が良いのは間違ってないけどさ!?」

 

「沙織さん、毎度突っ込み役お疲れ様です♪」

 

まぁ、お店の前で公開コントやってても仕方ないし、中に入るとしようか?――すみません、おじゃましま~す!

 

 

 

「いらっしゃい!」

 

 

 

扉を開けて中に入ったら、出迎えてくれたのはパンチパーマに髭と眼鏡のおじさん……この人が優花里さんのお父さんなのかな?

えっと、初めまして西住みほです。学校では優花里さんにお世話になってます♪

 

 

 

「同じく逸見エリカです。」

 

「赤星小梅です。優花里さんとは同じクラスで親しくさせて貰ってます。」

 

「えぇぇぇぇぇぇぇ!?ゆ、優花里の友達だってぇ!?」

 

 

 

って、未だ全員の自己紹介が終わってないのに、何だかスッゴク驚いてるんだけど大丈夫かな?……と言うか、今の絶叫は絶対に近所迷惑レベルの大きさだったよね?

優花里さんの友達が家に来たのが、そんなに驚く事なのかなぁ……?

 

 

 

「アラアラ、如何したのお父さん、そんなに大声出して?」

 

「大声出してって、大声も出すぞ母さん!

 あの優花里の友達だって言う人達がやって来たんだぞ!それも7人も!!小学校、中学校と真面な友達がいなくて、高校に入ってからも親しい友人なんて出来なかった優花里が、今年は7人も友達を作ったなんて、これが驚かずにいられるか?」

 

 

 

で、店の奥から現れたのは何か優しそうな女の人……多分優花里さんのお母さんだよね?

クセ毛な所が似てるし、目元なんかは二重瞼であるところも含めてそっくりだもん。

……そして驚くべき事にスッゴク若いよね見た目が?多分お母さんと同じ位だと思うんだけど、可成り若い!お母さんだって歳の割に若く見えるけど、この人はそれ以上だよ!

 

 

 

「其れは驚くべき事だけど、友達が出来たんだから喜ばしい事でしょ?少し落ち着きましょお父さん?」

 

「此れが落ち着いていられるか!

 優花里の友達だって言うのだけでも驚きなのに、其れが揃いも揃って美少女と来てるんだぞ母さん!あんな戦車オンリーで女の子っぽさに欠けてる優花里に、こんな女の子らしい友達が出来るだなんて!!」

 

「良い事じゃない♪だからもう落ち着いてね?」

 

「あぁ!えっといつも優花里と仲良くしてくださってありがとうございますと言うか何と言うか、不肖の娘をお願いしますと言うかですねぇ……」

 

 

 

「……ゆかりんのお父さん、盛大にバグってる?」

 

「此れはバグってると言うよりもパニクッってるって言った方が正しいんじゃないかと思うわ沙織。」

 

「いや、言語機能がバグってると言う意味では、沙織の言う事も間違いじゃないぞ逸見さん。」

 

 

 

うん、これは盛大にバグってパニクッてるね?……って言うか、言っちゃ悪いけど優花里さんて去年までボッチだったんだ――否、私とエリカさんと小梅さんとは去年の準決勝前に出会ってるからボッチではないのかもしれないけど、地元での友達はいなかったんだ……

 

其れは兎も角としてそろそろ落ち着きませんか優花里さんのお父さん?

 

 

 

「いや、しかしだね……」

 

「……少し落ち着けって言ってんだろ淳五郎!!」

 

 

 

――ダァン!!

 

 

 

「ひぃ!?」

 

「「「「「「「!!!?」」」」」」」

 

 

優花里さんのお母さんの口調が変わった!?――ううん、口調だけじゃなくて雰囲気その物が変わった……この雰囲気は、間違いようもないよ、戦車乗りの雰囲気だ!それも、お母さんや島田の小母様レベルの人だけが纏える『真の戦車乗り』の覇気!!

優花里さんのお母さんは、凄腕の戦車乙女だったって言うの?……此れは流石に予想外だったよ。

 

 

 

「ったく、テメェは昔っからヤクザみたいな風体なクセに変な所で弱気だな淳五郎?

 其れで良くもまぁ、当時大洗一のヤンキーで、大洗の荒熊と渾名されてたオレに交際申し入れたもんだぜ……ったく、少しはオレに告って来た時の度胸を常時持ったら如何なんだ?」

 

「かかか母さん、口調が昔に戻ってるぞ?」

 

「あん?あ、あらあらあはは……恥ずかしい所を見せちゃったわね?……今のは優花里には口外しないでね?」

 

「はぁ、まぁ其れは良いですけど……改めまして、初めまして。西住みほです。」

 

「えぇ、知ってるわよみほちゃん。……其れと、貴女とは初めましてじゃないわよ?」

 

 

 

ほえ?どこかでお会いしましたっけか?

一度会った人の事は忘れない自信があるんですけど、すみません覚えてません……何処で会いましたっけか?

 

 

 

「フフフ、覚えていないのも無理はないわよみほちゃん。

 私が貴女に会ったのは貴女が生まれた時だからね?そうそう、まだ1歳だったまほちゃんとも会ってるわよ♪」

 

「私が生まれた時に?……其れじゃあ覚えてないよですね流石に。」

 

でも、赤ん坊の頃の私達に会ってるって言う事は、其れってつまりお母さんの知り合いだって言う事ですよね?そうじゃないと、どうして会った事があるのか分かりませんし。

あの、さっきの覇気からも感じましたけど、若しかして昔は戦車乙女だったりしますか?

 

 

 

 

「正解。戦車道を廃止する前の大洗の最後の隊長を務めていたのが私、秋山好子よ――当時は旧姓である『佐久間』だったけれどね。」

 

「佐久間好子……あ~~!思い出した!

 お母さんが前に言ってた現役時代に島田のおばさま以外で唯一苦しめられた戦車乗り!!……まさかそんな人が優花里さんのお母さんだったとは、驚きです!!」

 

「懐かしいわね~~……もしもしほちゃんと千代ちゃんが結婚するからって現役引退しなかったら、2人と一緒にプロの道に進んでたかも知れないわね。

 だけど、あの2人の居ない世界で戦っても面白くなさそうだと思って私も止めちゃったのよ――ちょうど私も、この人とそろそろ結婚しようかと思ってた頃だから、丁度良かったのかもしれないけど。」

 

 

 

友でありライバルである存在が居なくなった戦車道に未練はない、ですね。

え~っと、まぁ、其れは良いとして。あの、優花里さんが何処に行ったか御存じありませんか?大会の組み合わせ抽選会の後から学校に来てなくて……会長さんに少し欠席するって言う届を出してるみたいなんですけど……

 

 

 

「あらヤダ、あの子ったら貴女達には何も言わずに行っちゃったの!?

 困った子ねマッタク……てっきりチームの皆にも話してるのかと思ったわ。――あの子は、優花里はサンダースの学園艦に試合前の偵察に行ったの。

 『試合に勝つには、まず情報であります!』なんて言って、コンビニの連絡船に乗り込んで行っちゃったんだけど……仲間を心配させたらダメじゃないの。

 はぁ……取り敢えず上がって待ってて?優花里の部屋に案内するわ。

 偵察に出かけたのが三日前だから、恐らく今日には帰って来ると思うから。」

 

「ちょっと待って、なんで言い切れるのかしら好子さん?」

 

「貴女は逸見エリカちゃんだったわね?

 簡単な事よ?この時期の大洗とサンダースは、略同じ海域を航行してるから丸1日あれば学園艦間の船での移動は可能なの――其れを踏まえると、昨日サンダースに到着して、その日の内に偵察をして帰路についたとすれば今日中には大洗の学園艦に戻って来れると言う事になるもの。」

 

「確かに、日数的にはピッタリですね。――でも何故か、秋山先輩だと普通の方法で帰還しないんじゃないかって思っちゃいます。」

 

「うん、其れは私も思ったよ梓ちゃん……」

 

何となく、本当に何となくなんだけど。

普通にコンビニの連絡船で帰って来るのは偵察がバレなかった場合であって、若しも偵察がバレた場合には其の方法は使えない事になる訳だから、他の帰還方法を考えておかないと簡単に捕まっちゃうだろうしね。

 

取り敢えず、優花里さんの部屋で待つ事にしようかな。

 

 

 

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・・・

 

 

 

で、案内された優花里さんの部屋は、何と言うか一言で言うなら『凄い』ね色々と!?

部屋中に戦車関係のポスターやらが張られて、本棚には戦車関係の本がびっしりで、棚には戦車のプラモデルが沢山あって、戦車道の試合のDVDに……あ、私とエリカさんと小梅さんが書いたサインが額に入れて飾られてる。

完全に戦車に囲まれた生活をしてるんだね優花里さんは……ある意味で、ボコに囲まれて生活してる私の上を行ってるかも……

 

 

 

「優花里には、私が選手だった事は話してないんだけど、小さい頃から戦車道の試合とか、戦車の博物館なんかに連れて行ってたせいでスッカリ戦車の虜になっちゃったみたいでね。

 そのせいで小学校と中学校では話の合う友達がいなかったんだけど、今年から大洗が戦車道を復活させて、そしてみほちゃん達が大洗に来てくれた事で、あの子もとっても生き生きとしているわ。」

 

「あはは……其れなら其れで良かったです。」

 

「戦車道の時間の時のゆかりんって、とっても生き生きしてて楽しそうだしね♪」

 

 

 

しかもただ戦車が好きなだけじゃなくて、装填士としての能力も可成り高いからね?

優花里さんの装填スピードは、ペパロニさん――私の中学の頃のチームメイトに勝るとも劣らないレベルだし、戦車に対する豊富な知識も、大洗の戦車隊には無くてはならないモノだよ。

 

 

 

――ドン!!

 

 

 

「「「「「「「「!!?」」」」」」」」

 

 

なに、今の音は!?

略真上から……屋根の上に何か落ちて来た?……空は晴れてるから雹って事は無いよね?……と言うかこんな大きな音がする雹が降って着たら普通に屋根陥没するし。

鳥が落ちて来たって訳でもないだろうけど……だとしたら一体何が落ちて来たんだろう?

 

 

 

――ガチャリ

 

 

 

「アレ?西住殿達にお母さん……私の部屋で何をしているのでありますか?」

 

 

 

って考えてたら、窓から優花里さんが入って来た!?

サンダースの制服に身を包んで、脇には畳んだパラシュートを抱えた優花里さんが!……えっと、その格好は若しかして空から戻ってきましたって言う所なのかな?

 

 

 

「その通りであります西住殿!

 不肖秋山優花里、1回戦のサンダース戦に勝利するために、サンダースの学園艦に偵察に行き、ただいま無事に帰還したであります!!」

 

「ご苦労様でした秋山優花里作戦参謀官。

 ですが、ルールで偵察行為は認められているとは言え、其れは相応の危険がある行為なので、偵察を行うのであれば私か他の戦車道履修者に一報を入れてからにしてください。」

 

「みほちゃんの言う通りよ優花里?

 勝つ為の情報収集は確かに大切な事だけど、貴女みほちゃん達に何も言わずに偵察に行ったでしょう?……チームの為に行動するのは良い事だと思うけれど、仲間に心配をかけるのはダメよ優花里?」

 

「そ、其れは申し訳ありませんでした西住殿!

 何分、早く情報を得る事が出来れば作戦も立てやすいと思い、連絡を怠ってしまいました!……次からはちゃんと連絡して、許可を取ってから偵察に行く事にします!!」

 

「まぁ、其れは当然の事として、アンタ空から帰って来たって一体如何言う事よ?何だって、そんな事になった訳……?」

 

「あぁ、其れはですね、若しも偵察がバレた際に逃げる事が出来るように準備をしていたのでありますよ逸見殿。

 最初は西住殿のご実家に協力を申し出たのですが、『世間的にみほを破門しているのに表立って協力するのは難しい』としほ殿に言われてしまいまして……その代わりに島田流に協力を取り付けて頂き、其処から聖グロへと話が回って行き、脱出用ヘリを回して貰ったのです♪」

 

 

 

優花里さん何してるの!?そして更に何をしてるのお母さん!?トドメに輪をかけて何してるんですか島田の小母様!!

まさか、優花里さんの脱出経路が、西住、島田、聖グロの三つが動いた結果の事だとは思わなかったよ!!……ハァ、取り敢えずお母さんと島田の小母様にはお礼として大洗の名産でも送っておかないと。

聖グロには、隊長のダージリンさんにはお茶菓子でも送っておこうかな……大洗名物のあんこう焼きとかみつだんごは紅茶のお茶菓子になるかどうか分からないけど。

 

でも、其れだけ大掛かりな事をした成果は有ったんだよね優花里さん?

 

 

 

「はい!ばっちりであります西住殿!

 このメモリーカードに私が偵察して入手したサンダースの全てが詰まっていますので、どうぞ試合に役立てて下さい!!――其れが、作戦立案に一役買ったと言うのならば、作戦参謀官としてこれ以上ない喜びでありますから!!」

 

「うん、確りと使わせて貰うよこのデータ!」

 

優花里さんが身体を張って得たデータを無駄にする事は、隊長として、そして友達としてする事は出来ないからね!

早速このデータを持ち帰って作戦を立てないとだよ――梓ちゃん、エリカさん、小梅さん……作戦会議の準備は充分かな?今夜はぶっちぎるからね?

 

 

 

「「「Roger ist der Kapitän!(了解しました、隊長!)」」」

 

「Gute Antwort?(良い返事だね?)」

 

「みぽりん達がまたドイツ語話してる~~!!

 って言うかみぽりんとエリリンとうめリンは、黒森峰でドイツ語習ってたから兎も角として、なんで澤ちゃんまでそんなに流暢なドイツ語を話す事が出来るの~~!?」

 

「すみません武部先輩、私は親友兼ライバルがドイツ人なモノで。」

 

「何それカッコ良すぎじゃん!!」

 

「……煩いぞ沙織。」

 

「沙織さん、落ち着いて?」

 

 

 

アハハ……まぁ、ツェスカちゃんは粋なドイツ人だから、日本語が出来るとは言っても、こっちもいくらかのドイツ語が話せないとちゃんとしたコミュニケーションを取るのは難しいから、ドイツ語の習得は必須だったのかもね?

兎に角、此れから作戦会議だよ!!

 

 

 

「其れも良いけど、そろそろいい時間だし、折角だから晩御飯を食べて行きなさいな?」

 

「えぇ、良いんですか好子小母様!」

 

「構わないわよ?大勢で食べた方が美味しいし、優花里も其れで良いわよね?」

 

「はい!異論無しであります!!!」

 

 

 

そう言う事なら御呼ばれしようかな?

エリカさん達も其れで良いよね?――此れもまた、チームの親睦を深めるって事になると思うし、好子さんから昔の事を色々聞く事が出来るかも知れないから♪

……優花里さんに、好子さんが実は戦車乙女だったって言う事を話したらびっくりするだろうけどね♪

 

 

 

「貴女が其れで良いなら文句は無いけど、私としても此れは結構楽しめそうな気がするから拒否する理由は無いわ。小梅も良いわよね?」

 

 

「はい、勿論です♪……ですよね副隊長?」

 

「当然です!!――異論、ありませんよね?」

 

「私は大丈夫だ~~。」

 

「OK、OK!こう言うのって仲間っぽいよね!」

 

「私も大丈夫です……チームの親睦を深める、良い事だと思いますから。」

 

 

 

うん、全会一致となったので御呼ばれします!

 

 

 

 

 

で、その日の秋山家の晩御飯は、私達が一緒だったからかもしれないけど、焼き肉や焼きそば、お好み焼きと言った鉄板焼きのメニュー。

優花里さんが教えてくれた大洗名物の『たらし焼き』は、大洗版のもんじゃ焼きって感じでとっても美味しかったよ……だけど華さん、幾ら何でも焼肉と焼きそばを重ねて焼いたオリジナルの広島焼きは如何かと思うよ?……焼き上がっての厚さが7cmって言うのは、幾ら広島焼きだって言っても常軌を逸してるからね!?

……其れをペロリと平らげた華さんには驚きだったけどさ。

 

そして予想通り、好子さんが実は昔の大洗で戦車隊の隊長を務めてたって言う事を知った優花里さんは、取っても驚いてたね♪

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・

 

 

 

その後、寮に帰って、優花里さんの渡してくれたデータを見ながら梓ちゃんとエリカさんと小梅さんと作戦を立てて、サンダース戦での戦い方は略決まった感じだね。

優花里さんのデータは、優花里さんが録画したビデオの映像だったけど、其れだけに生の声って言うのが伝わって来てとても良かったんだけど、ナオミさんに気付かれて、名を名乗れって言われて『オッドボール三等軍曹』を名乗るのは如何なんだろう?

オッドボールって、言うなれば男性に対しての蔑視的な言葉だから、女子高生が口にするモノじゃないと思うんだよねぇ……ケイさんみたいな人だと、其れをそのままガチの渾名にする可能性だってある訳だしね。

 

 

 

で、作戦を決めた後は会長さんが『1回戦は南の島だね?海で遊びたいかーー!!』って言ったのがトリガーになって、試合前に海で遊ぶ事になって、寄港した際にシーサイドステーションで水着を買って、(私は自分の分を買い忘れちゃったんだけど、優花里さんがバッチリ買っててくれて助かったよ。)そしてビーチで海水浴!

 

試合前に遊んでていいのかとも思ったけど、これが逆に皆の緊張を解きほぐしてくれたみたいで、肩肘が張らない状態で、本番を迎える事が出来たからね。

 

 

そしてその本番!

開会式と1回戦第1試合は同じ日に行われるから、開会式も今日なんだよね。

色んな話が続いて、そして遂に私の選手宣誓の時が来たね――うん、バッチリ決めてくるよ!!

 

 

 

『選手宣誓。大洗女子学園、西住みほ。』

 

「はい!

 宣誓!我々、選手一同は、戦車乙女としてタンクシップに則り、正々堂々と戦い、勝者の栄光を讃え、敗者の奮闘を賞賛し、そして全員が一丸となって戦い、この中の誰かが黒森峰の11連覇を阻止すると言う事を誓います!!」

 

 

 

「此れはまた、おやりになりますわねみほさん?」

 

「あっはっは!OK最高よみほ!この選手宣誓は、間違いなく歴史に残るわ!!!」

 

「クックック、コイツは傑作だな!妹からじかに喧嘩を売られてしまったぞ西住?」

 

「……相手が妹であっても、全力で戦う、其れだけだよ安斎。」

 

「言うじゃないミホーシャ……其れでこそ私の同志として相応しいわ!!」

 

 

 

この選手宣誓には会場も騒然となったね――だってこれは、誰がどう見ても、西住の妹が、西住の姉に正面切って喧嘩を売ったとしか思えない感じだからね。

 

でも、今言った事は決して伊達や酔狂じゃない……この中の誰かが――ううん、大洗が黒森峰の一強時代に幕を下ろす……だから、私達は必ず1回戦を突破する!!

 

 

 

「言ってくれるじゃないみほ?……勝てると思ってるのかしら、私達に?」

 

「Ja!(勿論!)」

 

勝てると思ってるんじゃなくて勝つんだよケイさん!……堪能してもらうよ、私の戦車道って言うモノを!――全力全壊のフルパワーでね!!

 

さぁ、始めようか!最高の試合って言うモノをさ――♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 

 




キャラクター補足



・秋山好子

優花里の母で、秋山理髪店の実質的な経営者。(登記上の経営者は夫の淳五郎。)
実は若い頃は生粋の戦車乗りで、戦車道が廃止になる前の大洗女子学園で、戦車隊の隊長を務めていた事も有り、当時はしほや千代と並んで5本指に入る程の名選手だった。
現在は柔和な性格だが、戦車に乗っていた頃は可成り過激な性格で、今でも時々当時の性格が表に出る事がある。(その際は一人称が『オレ』になると言うおまけつき。)

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