ガールズ&パンツァー~隻腕の軍神~   作:吉良/飛鳥

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体育祭でも、勝利は譲らない!Byみほ        違うわよみほ、勝利とは捥ぎ取るものよ!Byエリカ      覚醒!バーニングソウルですねBy小梅


Panzer167『体育祭は粉砕!玉砕!大喝采です!』

Side:みほ

 

 

体育祭の昼休みはお弁当タイムなんだけど、菊代さんが作ってきてくれたお弁当は凄くレベルが高かったです!!――お母さんが作ってた卵焼きは最高得点だけど、菊代さんの『ボコおにぎり』は凄かったから!

写メ撮って愛里寿ちゃんに送った私は絶対に悪くない。其れ位に凄かったからね菊代さんのボコおにぎりは。

 

 

 

「そう言って貰えるのならば腕によりをかけたかけた甲斐がありました……どうぞ沢山召し上がって下さいませお嬢様。

 沢山用意しておきましたので。」

 

「うん、ありがとう菊代さん♪」

 

菊代さんってば本当に頼りになるって言うか、何があっても任せておけば安心できる所があるんだよね――現役時代はお母さんの副官を務めていただけの事は有るって事だね。

 

 

 

――ピン!

 

 

 

と、メール……愛里寿ちゃんからだ。

 

 

 

『とっても素敵なボコおにぎりだと思う。

 だけど、実は私も今日はボコメニューだったんだ……如何かな?』

 

 

 

愛里寿ちゃんから送られて来たメールに添付されてたのはボコおにぎりを超える最強のボコメニューであるボコバーグが!!

ナスで痣、薄切りのズッキーニで包帯を再現とか、再現率は99%って言う所かな?今度実家に帰った時に菊代さんに作って貰おうそうしよう。

さてと、美味しいお弁当を食べて充電完了!午後の競技も頑張って行こうかな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガールズ&パンツァー~隻腕の軍神~ Panzer167

『体育祭は粉砕!玉砕!大喝采です!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

No Side

 

 

昼休みを挟んで始まった午後の部。

その最初を飾るのは、得点には一切関係ない『選択科目別リレー』である――その名の通り、選択必修科目別のリレーチームで競う競技だが、通常競技とは違い、この競技だけは参加学年に制限がない無差別競技なのである。

なので多くのチームは、元運動部の3年生に2年生の新部長なんかを加えた構成になっているのであるが、その中で異色なのは戦車道チームであり、多くの客から注目されている。

参加するのはみほ、エリカ、ナオミ、ペパロニ、ローズヒップ、梓、クロエ、オレンジペコと2年生と1年生で構成されている上に、メンバーの半分は大学選抜戦の時に助っ人に来てくれた短期転校生なのだから。

しかも、最終アンカーがみほなのはまぁ良いとして、その前が1年生の梓と言う走順なのだから注目されるのも当然と言えるだろう。

尤も戦車道チームが注目されている原因は其れだけではなく……

 

 

 

――ガッデム

 

 

 

何故かコスチュームが黒のカリスマだったからだ。

この選択科目別リレーは、体操服ではなく夫々の科目のユニフォームとも言うべき物で走るのがお約束となっており、例えば忍道ならば忍者装束で走ると言った感じなのだ。

ならば、戦車道チームはパンツァージャケットで走るのが普通だろう――尤もその場合は大洗、聖グロ、サンダース、アンツィオの4つのパンツァージャケットが並ぶ事になり、其れは其れで注目されただろうが、何故にそこで黒のカリスマなのか!?

此れが破滅的に似合ってないのならばネタでしかないのだが、全員似合ってるから困る!(みほとエリカのコスチュームはガルパンのスマホアプリの『黒のカリスマ』参照。)

ナオミなんかは背も高めなので、黒のレザーコートと黒のレザーパンツに黒のインナーの組み合わせが映えまくりである上に、グラサン掛けてポケットに手を突っ込んでガムを膨らませる姿が嵌りまくりである!――実際に何人かの女子はハートブレイクされているようだし。

 

だが、其れ以上に注目なのはみほと梓が略同じコスチュームであると言う事……違いはみほは帽子なしで梓は帽子ありだと言う事位だが、この師弟は衣装を揃えていたのだ。

序に言うと、観客は知らない事であるが梓が使っている帽子は、中学時代に部活勧誘をしていたみほが投げて偶然梓の頭に乗っかったモノであると同時に、みほあず師弟を繋げたモノだったりするのだ。

 

其れは兎も角、此の衣装で戦車道チームが与えたインパクトは相当だろう。

 

 

「オラァ!最高だぜ!!」

 

 

客席の本家黒のカリスマもご満悦みたいだから。……マッタク持って如何でも良い事かもしれないが、黒のカリスマ本編登場は無いのだろうか?

……少し話が逸れたが、戦車道チームが絶大なインパクトを与えた所で、競技は開始された。

 

 

――パァン!!

 

 

出発のピストルと共に、第1走者が走り出す!

戦車道チームの第1走者はナオミ……高めの身長の半分以上と言う長い足のストロークで、序盤から優位に立とうと言う作戦だが、その作戦は大当たりで、ナオミは他の走者をぶち抜いて第2走者のローズヒップにバトンタッチ!

実にスムーズなバトンタッチが出来たのは、中学時代は同じチームだった事も大きいかも知れない。

 

そのバトンを受け取ったローズヒップは……

 

 

「リミッター解除しちゃいますわよぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

 

激走!爆走!!大暴走!!!

『聖グロ一の俊足』を名乗るのは伊達ではなく、土煙を巻き上げる激走を披露し、第3走者であるオレンジペコにバトンタッチ。

 

 

「任せましたわよ、次期隊長さん!!」

 

「何でそうなるんですか!?」

 

「私もルクリリさんも隊長ってガラじゃねーんですの!!」

 

「そんな無茶苦茶な……!」

 

 

なんかやり取りがあったみたいだが、バトンを受け取ったオレンジペコは可能な限りトラックのギリギリを走る無駄のない走りでトップをキープして第4走者であるクロエにバトンタッチ……他のチームとの差は僅かに詰められてしまったが、それほど気にする事でもないだろう。

そして、バトンを受け取ったクロエは……

 

 

――シャキィィィン!!

 

 

「「「「「「「「「T-1000かよ!!」」」」」」」」」」

 

 

思わず客席から突っ込みが起こる程の、見事な走りを披露!その動きは正にT-1000型ターミネーターの如し!ロバート・パトリックさん、あの走り方は素晴らしかったです。

失礼、少々暴走したが、その走りでかっ飛ばし、第5走者であるペパロニにバトンを回す。

 

 

「任せたゾ!」

 

「おうよ、任せな!!」

 

 

そのペパロニは、自慢の身体能力を生かして他のチームを引き剥がす……少々アホな事を補って有り余る物が有るのがペパロニの身体能力だ。

全国女子更生体力測定の2年生トップがみほで2位がペパロニだと言えば、その凄さが分かるだろう。

 

 

「ぶっちぎれエリカ!!」

 

「言われるまでもないわ!!」

 

 

そのペパロニからバトンを受け取ったエリカは、可成りの前傾姿勢で走り、勢いを増す……その姿は、正に獲物を追う肉食獣の如きだ……その顔には凶暴な笑みが浮かんでいる辺り、エリカもまた楽しんでいるのだろう。

だが、其れで終わらないのがエリカだ。

 

 

「ほらほら、何をしてるの?本気を出さないとアタシ達が勝っちゃうわよ?って言うか、アタシ達の勝ちよね、鈍亀さん?此れだけの差が付いたら逆転とか無理だし。

 悔しかったら逆転してみなさい、出来ればの話だけど。」

 

 

此処で伝家の宝刀である『逸見エリカの挑発術』が発動!!

エリカ自身は決して悪い性格をしている訳では無いし、少々キツメな所はあるモノの仲間思いであるのだが、反対に戦いの相手である者に対しては一切の加減など有りはしない……だから、挑発すると、徹底的になってしまうのだ。

更には、挑発的な笑みを浮かべて、2位以下のチームに向かって人差し指をクイクイさせて見せたのだから、他のチームからしたらメッチャムカつく事この上ない。

 

が、エリカはそんな物は何処吹く風とばかりに疾走し、第7走者の梓にバトンタッチだ。

 

 

「このバトン、必ずみほに届けなさいよ?」

 

「はい、勿論です!!」

 

 

エリカからバトンを受け取った梓はそのまま走り出すが……勝負の神様って言うのは少しばかり意地悪であったらしい。

 

 

――ガクン!!

 

 

「!!」

 

 

コーナーの途中で梓が小石に躓いたのだ。

此のままでは転倒は確実であり、転倒すれば最悪の場合一気に最下位へと転落しかねない最悪の状況だ……が、勝負の神様の意地悪も軍神の一番弟子には通じなかった様だ。

 

 

「とぉりゃぁぁあぁ!!」

 

 

何とそのまま転倒するかと思われていた梓は、咄嗟に前方回転受け身を取ると、砂だらけになりながらも腕の軽い擦り傷を負っただけという軽傷で立ち上がり其のまま走り始めた。

まさかの転倒回避からの走行だが、完全転倒ではなく受け身を取ったとは言え、その動作で生まれた時間のロスは小さくなく、起き上がって走り始めた時点で、同率の4位にまで後退してしまっていた。

 

其れでもそこは戦車道チームの副隊長!

持ち前の運動神経でもって、爆走し、バトンタッチの時には2位の選手と同率でアンカーにバトンを渡す事が出来た。

 

 

「西住隊長、後はお願いします!」

 

「転びそうになったのをこらえて、よく頑張ってくれたね梓ちゃん……あとは私に任せて!!」

 

 

梓からバトンを受け取ったみほは、梓に一度笑顔を向けると、次の瞬間に爆音と共にロケットスタートで飛び出して、同率2位で走り始めた仙道の生徒を置き去りにすると、トップを走る忍道の生徒を猛追!

トップを走る忍道の生徒はゴールまであと2m程となっており、みほはその後ろ1m程の所まで迫っているが、此のまま走っていたら負けるのは間違いないが……此処でみほが取った行動は凄まじい以外の何物でもなかったと言えるだろう。

 

 

「おぉぉりゃぁぁぁ!!!」

 

「むべ!?」

 

 

何とみほは全力疾走の勢いを利用してジャンプし、忍道の生徒の後頭部に手を添えてフライングでのフェースクラッシャー!!そして同時に突き出した足でゴールテープを切り見事1位でゴールイン!

だが、果たしてこれは良いのか?反則ではないのか?

 

 

「インパクトが凄かったから認めちゃう♪得点にも関係ないし♪」

 

 

其れで良いのか審判団。まぁ、得点に影響しないからこその判断であるのかもしれないが……と言うか客席の黒のカリスマは、みほのフェースクラッシャーに対して親指を立てるな。

プロレスラーの目から見ても見事なフェースクラッシャーだったのかも知れないが、取り敢えず褒めんな。

 

 

「あぁ?ファッキン!!!」

 

 

そして地の文に対してキレんな。意味が分からん。

取り敢えず選択科目別リレーは戦車道チームが圧巻にして驚きの方法で見事に優勝――尚、みほのフェースクラッシャーを喰らった生徒は、倒れるギリギリの所で『変わり身の術』を使っていて無事だった。……流石は忍道、恐るべし。

そんな忍道チームは2位であった。

 

 

 

――借り物リレー(1年)

 

 

競技は続いて、1年生による借り物リレー……まぁ、要するに借り物競争とリレーを融合させた競技であり、借り物が新たな借り物を手に入れるまでバトンの役割を果たすと思えば良い。

だが、借り物競争の要素を取り入れている為に時間がかかると言う事で、参加走者は通常のリレーの半分である4人だが。

因みに緑組の走者は、第1走者があゆみ、第2走者がオレンジペコ、第3走者がクロエでアンカーが梓であって、一見すると緑組が絶対有利なように見えるが、紅組にバレー部3人と福田が居るので一概にそうとは言えないだろう。

 

ともあれ競技はスタートしたのだが、予想通りと言うか何と言うか、2年生の借り物競争もそうだったが、この借り物リレーに於ける借り物もカオス具合がハンパなかった。

『親父のカツラ』、『生徒会長の干し芋』、『逸見エリカの髪の毛』なんてのは優しい方で、『ティーガーⅡの砲弾』、『Ⅳ号F型の砲身』、『学園艦のどっかにあると思われる戦車』と難度の高いモノもあり、挙げ句の果てには『熱い友情』、『おいデュエルしろよ』、『覇王翔哮拳』等、其れは借り物かと思う様な物まで!

……まぁ、こんなトンでもお題を何とかしてしまう辺り、大洗女子学園の生徒は矢張り普通では無いのだろう。

 

さて、レースの方は借り物によって差が付いたモノの、アンカーでトップに立ったのは緑組の梓と赤組の川西忍だ。

 

 

「忍……負けないよ?」

 

「私も負けないよ副隊長!」

 

両者一歩も譲らずに借り物が書かれた紙をゲットし……梓が固まった。

忍の借り物は『根性』だったので、彼女は迷う事なく2年生の応援席に走って行き、バレー部の部長である典子に一緒に来てくれるように頼む。

――確かに『根性』と言う借り物の条件は満たしていると言えるだろう。

 

さて、何故梓が固まってしまったのかと言うと……

 

 

『おぉっと、澤選手止まってしまった~~!

 此れは若しかして、最大のジョーカーである『この学園で一番好きな人』をドローしてしまったのか!!』

 

 

そう、梓が引いた借り物は『この学園で一番好きな人』と言う、公開処刑とも言えるブラックジョーカー!

って言うか女子校でこの借り物は如何なのよ?共学校なら、大いに盛り上がる所なのかも知れないが、女子校ではそれ程盛り上がるモノでもないと思うのだが……

 

 

『さぁ、戦車道チーム副隊長の好きな人は誰なのか!因みに、憧れの人は駄目だからね~~!!』

 

 

此処で実況が煽る!煽って煽りまくる、プロレス実況してた頃の古館かお前は。

だが、此れは梓にとっては厳しいだろう……憧れの人でもOKならば迷わずにみほを選んでいたのに、其れは駄目だと言われたら、憧れではない好意を持っている相手でなければならないのだから。

梓は暫し迷っていたが、意を決してトラックの反対側に移動すると……

 

 

「あゆみ、一緒に来て!」

 

「へ、アタシ!?」

 

 

第1走者だったあゆみを指名し、此れに観客からは黄色い声援が上がると同時に、意外だと言う声も上がる――大抵の人は梓ならみほを選ぶと思って居たからだ。

だが、そうはならずに梓が選んだのはあゆみだったのだから。

 

 

「えっと、マジでアタシ?西住隊長じゃなくて?」

 

「西住隊長は確かに好きだよ。尊敬もしてるし憧れてもいる……でも、憧れや尊敬なしで誰が好きなのかって聞かれたら、あゆみなの。

 ぶっちゃけて言わせて貰うと、初めて会った時から好きになっちゃったんだ……黒目黒髪の純日本風な見た目と頬のそばかすが可愛いなって。

 ……あゆみ、私じゃ駄目かな?」

 

「よろしくお願いします!!」

 

 

だが、此処に電撃カップル誕生!

軍神を継ぐ者は、戦車道における戦い方だけでなく、人たらしの才能も受け継いでいたらしかった……身長はあゆみの方が高いのに、あゆみが座ってたせいで梓が上からのぞき込む形だった構図もあゆみを落とす一因であったのだろう。

ともあれ、このアズあゆコンビがしのキャプコンビを猛追して略同時にゴールイン!!

余りにも際どいタイミングだったのでビデオ判定(高校の体育祭で使うモノか此れ?)を行った結果、胸の差で緑組が勝利!……梓、忍、典子と比べると育っていたあゆみのおかげで胸囲の勝利を収めた結果となった。

 

 

 

――綱引き(3年生)

 

 

3年生による綱引きだが……

 

 

「とりゃぁぁぁ!なり。」

 

 

――ズギャァァァァァァァァァン!!

 

 

此れはピヨたんを有する白組の独壇場だった……戦車の砲弾を投げ渡す事が出来る位のパワーを身に付けたピヨたんの超人強度は驚異の1000万パワーであり、並の女子高生が太刀打ちできる物ではない。

此の子は其の内『ハリケーンミキサー』を習得してしまうのではなかろうかと少し心配になってしまうが、まぁ多分大丈夫だろう。

尚、緑組の桃ちゃんは、思い切り引っ張られた時に堪える事が出来ずに引っ張られて、前の生徒に頭ぶつけてKOされると言う事をやってくれていた……この意味不明のポンコツ力、桃ちゃん呪われてないよね?

 

 

 

 

さて、午後の競技も順調に進み、残すは最後の種目である組別対抗リレー!

現在の得点では緑組がトップだが、2位以下との点差は僅差である為、此のリレーで1位を捥ぎ取ったチームが優勝すると言う分かり易い構図となっているのだ。

そんな最終競技のアンカーを務めるのは緑組がみほ、青組が小梅、白組がクラーラ、赤組が典子……完全にアンカーがガチであった。

確実にデッドヒートは確実だが、ここで各組の応援団が動き、自分の組を応援し始める。

其れは、大洗女子学園の体育祭のお決まりではあるのだが、この応援は緑組が多大なインパクトを与えていた。

 

 

「フレー!フレー!み・ど・り!!」

 

 

何故ならば、応援団長になった梓が、学ランを身に纏って額にハチマキと言う典型的な応援団長の格好で応援をしていたからだ。

ガタイの良い男子高校生が此れをやったのならば其れ程驚きはなかっただろうが、華の女子高生が此れをやったと言うのはインパクトが凄いのは間違いないだろう……実際に学ラン梓は注目の的だったから。

だが、其れは緑組にとっては最高のエールであったらしく、競技が始まると同時に第1走者のねこにゃーが飛び出し、トップに躍り出ると、其のまま緑組はトップを維持したままレースを進め、第7走者であるエリカにバトンタッチするが……此処で、青組が迫って来た――青組の第7走者は、優花里であったために、エリカに迫る事が出来たのだ。

 

 

「優花里……アタシに勝てると思ってるの?」

 

「ふっふっふ、勝てずとも負けない事は出来るでありますよ!」

 

「言うじゃない……上等!!」

 

 

そのままエリカと優花里はデッドヒートを続け、略同じタイミングでアンカーにバトンパス!!

そして緑組のアンカーであるみほと、青組のアンカーである小梅は、バトンを受け取ったと同時に急発進して、3位以下を突き放す……クラーラや典子ですら追い付けない程の速度で!

 

 

「流石ですね、みほさん……!!!」

 

「小梅さんもね……絶対に負けないから!!」

 

 

みほと小梅は何方も譲らないデッドヒートを展開し、その状態のまま略同時にゴールイン!!――当然何方が先だったのかのビデオ判定が行われたのだが、ビデオ判定でも完全に同着だったので、緑組と青組が同着1位と言う扱いになり、夫々に1位のボーナスを追加した倍得点が追加され、その結果として緑組の優勝が、ここに確定したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:みほ

 

 

最後のリレーは可成り際どかったけど、結果的に優勝する事が出来て良かったよ――優勝出来たからこそ、祝勝会も出来る訳だからね。

祝勝会に参加してるのは緑組のメンバー+戦車道のメンバーなんだけど、必須科目リレーで戦車道チームが1位を捥ぎ取ったんだから、戦車道のメンバーが居ても別におかしい事ではないかな。

 

 

 

「そんじゃあ、人も集まった所だから始めるとすっかね~~?西住ちゃん、号令宜しく~~♪」

 

「其処で丸投げですか会長さん!!」

 

仕方ないなぁ……

こう言うのはあんまり得意じゃないんだけど、私達は体育祭を制したから、此れから祝勝会を始めます……全員、グラスを持って下さい。

それでは、大洗女子学園の益々の発展を願って、乾杯~~!!

 

 

 

「「「「「「「「「「かんぱーい!!」」」」」」」」」」(鍵カッコ省略)

 

 

 

私の号令で始まった祝勝会は、とっても楽しかったよ――店の名物である『一本バラカルビ』を斬らずに焼いて、一本丸ごと持ってったエリカさんには驚いたけど、取り敢えず体育祭は大成功だったと言っても良いね。

次のイベントは文化祭……さて、何が待ち受けているかだね。

 

 

 

「みほ、其れ焼けてるから!」

 

「おぉっと、良い感じに焼けてるね。」

 

でも今は体育祭の打ち上げを楽しまないと損だよね――因みに、最高級のモチ豚カルビ(上)は、牛の上カルビよりも美味しかったです!

その脂身の多さ故に、油に火が点いてファイヤーしたけど、それ以外の点では本当に美味しいお肉だったらね……此れだけのお肉に巡り合えたって事を考えると、優勝できてよかっただね!

 

その後、祝勝会は大盛り上がりで、二次会でカラオケを行って、学園艦に戻ったのは日付が変わった頃だったけど、まぁ仕方ないよね?

其れだけ楽しむ事が出来たって事なんだからさ。

 

 

それはさておき次は文化祭か……此れは、私の伝家の宝刀を抜く事になるかも知れないかな?……幸いな事に、いるべきメンバーは揃って居るからね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 

 

 


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