ガールズ&パンツァー~隻腕の軍神~   作:吉良/飛鳥

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いよいよ無限軌道杯開幕だね!Byみほ        目指すは優勝只一つよ!Byエリカ      寧ろそれ以外はないですから!By小梅


Panzer181『無限軌道杯の一回戦開幕です』

Side:みほ

 

 

一回戦の相手であるBC自由学園の対策は充分に出来たから、後は試合で勝つだけだね。――そして、今日は無限軌道杯の開会式及び、一回戦三試合が行われる日。

選手宣誓の権利を引き当てた訳だし、最高の宣誓をしないとだよ。

 

 

 

『続いて選手宣誓。選手代表、大洗女子学園、西住みほ。』

 

「はい!!」

 

そしてやって来た選手宣誓。

この日の為に考えに考えて来たからね……少なくとも夏の大会を超える選手宣誓だって言う事が出来るかな?――耳の穴かっぽじって良く聞くと良いよ!!

 

「宣誓!我々選手一同は、スポーツマンシップに則り、そして戦車乙女の誇りを胸に、全ての試合を全力全開で戦い抜く事を、自分の心と、自分が搭乗する戦車に誓います!!

 選手代表、西住みほ――無限軌道杯、盛り上げて行きましょう!!!」

 

「「「「「「「「「「おーーーーーーー!!!」」」」」」」」」」」

 

 

 

選手宣誓の最後で、盛り上げて行きましょうって言ったら、参加校の9割が賛同の歓声を上げてくれた……うんうん、大会って言うのは盛り上がってナンボだからね。

私達には、勝つ事よりも、如何に盛り上げられるかが重要なんだよ。

無敵の学校でも、盛り上げられなかったら意味はないからね。

 

 

 

「盛り上げるのは成功したんじゃないみほ?」

 

 

 

「グアァッデーム!!アイアム、チョーノ!!

 大洗だけ見てりゃいいんだオラァ!!」

 

 

 

だね、エリカさん。

黒のカリスマも絶好調みたいだから、一回戦は華麗に勝ってみせるよ――大洗の戦車道は、泥臭さが売りだけど、だからと言って華麗な戦いが出来ない訳でもないからね。

取り合えずBCには、西住流を私なりに昇華させた、西住みほ流戦車道を味わって貰おうかな?……あの程度の策で私を、大洗を如何にか出来ると思った事を、後悔させてやるから覚悟しておくと良いよ。

 

隻腕の軍神の力、ゲップが出る程御馳走してあげるからね!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガールズ&パンツァー~隻腕の軍神~ Panzer181

『無限軌道杯の一回戦開幕です』

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで大会2日目。

エミちゃんの所はシード権を獲得したみたいで試合は無かったんだけど、昨日の3試合で駒を進めたのは青師団と継続と知波単か……そして、今しがた終わった試合ではコアラの森と、ヴァイキング水産が2回戦にコマを進めたみたいだね……なら、私達が2回戦に進まない選択肢は存在しないから、必ずBC自由学園を倒す!!

異論はないね?

 

 

 

「ないわよみほ――精々アイツ等に教えてあげましょう……隻腕の軍神に、小細工は通用しないって事をね!」

 

「みほさんを、私達大洗を侮ったらどうなるのかと言う事を徹底的に理解させてあげましょう!」

 

「此れは私達の総意です西住隊長、試合前の小細工で此方を油断させようとした相手に、そもそもにしてその作戦自体が間違いだったと言う事を教えてあげましょう!」

 

「勿論その心算だよ梓ちゃん。」

 

試合は開始される前から戦いが始まってると言うから、そう言う意味では大洗の偵察を予測して一芝居打ったのはアリだと思うけど、其れならもっと巧くやるべきだったよ。

あんなバレバレの演技に騙されるのは、三流以下でしかないからね。――不仲であると誤認させるなら、派手に喧嘩をさせるよりも寧ろ静かにギスギスした空気を作った方が効果的だし。

取り敢えず、試合開始まであと一時間近くあるから、試合開始二十分前までは各自好きなように過ごしてね。二十分あれば試合前のブリーフィングは充分に出来るから。

 

 

 

「おっけ~~、そうさせて貰うよ西住ちゃん。」

 

「杏さんは私が言わなくても好きなように過ごしてますよね?」

 

「ん~~……まぁ、細かい事は言わない方向でいいんじゃな~~い?

 其れよりも干し芋食べる?滅多に手に入らない丸干しタイプの高級品だよ~~♪スライスされてる普通の干し芋と比べて、丸干しタイプは甘さが濃厚で格別の美味しさなんだよね~~。

 しかもこれ、そのまま食べてもめっちゃおいしいんだけど、表面を軽く炙ってやると格段に美味しくなるんだよ~~♪炙ったのを一個如何だい?」

 

「其処までお勧めなら頂きます……って、どうやって炙ったんですか?」

 

「か~しまが七輪で炙ってくれた~~。」

 

 

 

試合会場に何持って来てるんですか桃ちゃん先輩!?

って言うか七輪持って来るって、其れはどっちかって言うと桃ちゃん先輩じゃなくて優花里さんのキャラじゃないかと思うなぁ?……あ、優花里さんの場合は七輪じゃなくて小型コンロにガスボンベかもだけど。

 

 

 

「杏ちゃんがどうしてもと言うからな……だが、練炭を持って来たのは間違いだったな?此れでは明日の此の時間まで燃え続けているぞ?」

 

「其れでしたら、弱火にして煮込み料理などを作ってみては如何でしょうか我が主?

 秋山が持っているサバイバル食料を使わせてもらえば、試合終了後にカレーが出来ていると言う状態にする事は可能だと思うのですが……」

 

「せやな、そのアイディアは頂きやリインフォース!……って、何やらせるか八神~~~!!!」

 

「ふ、俺が怖いのか?」

 

「其れは八神違いだ!赤毛ストーカーではないわ!!」

 

「ククク……ハッハッハ……はぁ~っはっはっはっは!!!」

 

「情け容赦のない高笑いをするなぁ!!」

 

 

 

……いやぁ、ホントにノリいいなぁ桃ちゃん先輩は。其れを焚きつけたアインもだけど。――そして、アインの三段笑いが違和感バリバリだねうん。

 

 

 

「試合前でも随分余裕があるわねみほ?」

 

「エミちゃん!若しかして応援に来てくれたの?」

 

「まぁ、幼馴染の応援はして当然だと思うからね。

 しかし、こう言ったら何だけど、全国制覇したとは思えない程に緩い感じよね大洗って……試合前のこの光景を見ただけじゃ、とても全国制覇を成し遂げた学校には見えないわよ?」

 

「うん、私もそう思う。」

 

だけど、此れこそが大洗の強さの根幹なんだよエミちゃん。

確かに大洗の戦車隊のメンバーはその殆どが素人だったのは否定しないし出来ないけど、だからこそ戦車乗りの常識が一切通じない――だから余計な緊張をする事もないんだよ。

常に自然体で居られるからこそ試合で最高のパフォーマンスを発揮出来る――此れが大洗の強さの秘密だよ。

 

 

 

「成程ね……だけど、自校の強さの秘密をアッサリと開示しちゃって良いのかしら?」

 

「別に問題ないよエミちゃん……其れを知られた所で対処出来る物でもないしね――黒森峰じゃないけど、大洗は見られて困るモノは何一つないんだよ。

 敢えて見られて困るモノと言えば……学園艦の奥底の治安の悪さかな……大洗のヨハネスブルクは余り見せたいと言うか見せるモンじゃないって思うからね。」

 

「そう言われると逆に気になるけど……まぁ、取り敢えず頑張りなさいよみほ?私達と当たるまで負けるんじゃないわよ?」

 

 

 

エミちゃん……言われなくてもその心算だよ!――私達の目標は、あくまでも優勝だからね!!

其処までの道に立ち塞がる相手なら、誰であろうと倒して進むだけだからね……私達大洗の覇道を邪魔するのならば、容赦しないで叩き潰すだけだよ!!

 

 

 

「大きく出たなみほ?……だけど、お前達が優勝するには決勝で私が率いる黒森峰を倒さないと無理だ――私を含め、黒森峰の隊員は夏の大会での雪辱を果たさんと思っているからね。

 今度は、黒森峰が勝たせて貰うよみほ!!」

 

「理子さん……私に勝てると思ってるの?」

 

で、新たに現れたのは黒森峰の新隊長である理子さんと、来年度は副隊長になるであろうツェスカちゃん――理子さんとは軽口を交したけど、応援に来てくれたってのは分かるから、その激励は有り難く受け取っておくよ。

……って、思ってたら何時の間にかツェスカちゃんがエミちゃんに詰め寄ってる!?――何やら只ならぬ雰囲気だけど、あの二人には何か因縁めいたモノがあったりするのかな?

 

 

 

「中須賀エミ……良くも此処に来る事が出来たわね?……この、裏切り者!!」

 

 

 

ふぇ?裏切り者って言うのは穏やかじゃないねツェスカちゃん?……って言うかエミちゃんとツェスカちゃんってお知り合いだったりするの?そうじゃないと今のやり取りは無いと思うし。

 

 

 

「私がドイツに帰国してから所属してたチームに居たのがツェスカだったのよ――才能は結構あったから目を付けて訓練してたんだけど、そう言うのを面白く思わない奴がチーム内に居てね。

 混血のエースは認めないとばかりに、命令違反やら何やらを繰り返してくれたから、こっちから見限ってやっただけの事よ。」

 

「えぇ!?……って事は、アンタは自分勝手に去った訳じゃないっての?」

 

「そう言う事になるわね……あそこでは自分を磨く事が出来ないと思ったから見切りをつけたのよ――みほの隣に並ぶ事が出来るようにね。」

 

「そんな!なら、なんでそう言ってくれなかったのよ!!

 しかもチームを辞める前の最後の試合で、あんな無茶苦茶な指示を出して、試合後に命令違反をした連中を張り倒して、罵声浴びせて、挙げ句の果てに『命令も守れないクズが居るチームなんて最悪だわ』とか言って自分が悪者になるような事を!!」

 

「みほの、幼馴染の隣に並ぶ為に、更なる高みを目指す為にチームを辞める何て言った所で、私の事を認めてなかった奴等には『戦車道が嫌になって逃げる為の口実』としか映らないでしょ?

 だから、最後の最後で暴君の独裁者演じてから辞めてやったのよ――逃げたと言われるより、裏切ったと言われる方が万倍マシだわ。

 大体にして、貴女だって私があそこから去った一年後に黒森峰にスカウトされたって人伝に聞いたわよ?……あのチームを去ったってのはお互い様じゃない?」

 

「ぐ……其れは確かにそうかも知れない……序にチームを辞めて黒森峰に来た事も後悔してないわ。アズサって言うライバルにも会えたしね。

 って言うか、アンタ妹隊長の幼馴染だったの!?」

 

「……妹隊長?」

 

 

 

あはは……黒森峰の前の隊長ってお姉ちゃんだったから。

で、私もお姉ちゃんも西住でどっちも隊長だから、ツェスカちゃんは区別する意味で私の事を妹隊長って呼んでるの――因みにウチの副隊長の梓ちゃんはお姉ちゃんの事を『姉隊長』と呼び、隊長車の装填士である優花里さんはお姉ちゃんの事を『姉住殿』って呼んでるんだ。

 

 

 

「その呼び方で行くと貴女のお母さんの事は……」

 

「梓ちゃんは普通に家元だろうけど、優花里さんは『母住殿』か『ママ住殿』の可能性が否定出来ないかな?――いや、大穴で『母上殿』とかの可能性も否定出来ない。」

 

「大洗の面子は濃いわねぇ……で、質問の答えだけど私とみほは小学生の時からの幼馴染よ。

 私にとっては戦車が結んだ最初の友達ってやつよ……べったり仲良しって訳じゃなくて、どっちかって言うと喧嘩する事の方が多かったけど、だからこそ分かり合えた相手なのよ。」

 

「其れで、エミちゃんがドイツに帰る時に約束したんだ……自分の戦車道を見つけようって。

 そう言えば、抽選会の時には言えなかったけど、大学選抜戦の時、お手紙ありがとう……あの手紙には凄く勇気を貰ったから。」

 

「本当なら参戦したかったんだけど、ベルウォールの学園艦は太平洋の大海原を航海中で参戦は不可能だったからね……せめて手紙でもと思って送ったんだけど、其れが貴女の力になってくれたんなら良かったわ。

 何にしても、勝ちなさいよみほ?内部分裂が噂されてる学校なんて、速攻でやっつけてやりなさい!」

 

「勿論その心算だよ!!」

 

 

 

――ガシィ!!

 

 

 

エミちゃんと腕を合わせて勝利の誓いってね。

圧倒的に勝って来るよエミちゃん……そして、私の戦車道をその目に焼き付けて欲しいと同時に、私と戦うのをより楽しみにしてくれると嬉しいよ。

隻腕の軍神の戦車道は、戦車道の常識は通じないモノだからね。

 

 

 

「戦車道の常識が通じない戦車道……見せて貰おうじゃない――行ってこい、Comrades!!!(戦友!!!)」

 

「うん、行ってくるよEnger Freund!(親友!)」

 

 

 

「……直下隊長、私等空気になってません?」

 

「言うなツェスカ、私も思いっきりそう思ってっから……高校からのダチと、幼馴染じゃ勝負にならねぇとは思ってたけどさ……」

 

 

 

あぁ、忘れてた訳じゃないからいじけないでツェスカちゃん、小島さん!!

 

 

 

「誰が小島だ!私は直下だ!!」

 

「小島エミさんもとい、直下理子さん落ち着いて!!」

 

「小島エミって誰やねーん!!って言うか、下の名前がみほの幼馴染と被ってるだろガチで!!」

 

 

 

いや、ホントに誰なんだろうね?

兎に角、私とエミちゃんはそう言う訳で幼馴染だって言う事だよ――そろそろ試合開始二十分前になるから、皆は客席に戻った方が良いかな?

此れから大洗は試合前のブリーフィングを行う事になってるからね。

 

 

 

「試合前のブリーフィングは大事ね……そう言う事なら、お暇させて貰うわ……貴女が見つけた貴女だけの戦車道、楽しみにしてるわよみほ?」

 

「内部分裂を如何にも出来ないような、BCの無能隊長に隻腕の軍神の恐ろしさって奴を骨の髄まで叩き込んでやれ――みほらしい、予想外の戦車道を楽しみにしてるわ。」

 

「その期待には応えるよエミちゃん、理子さん。」

 

相手の裏の裏をかいた上で、更に予想外を叩き込む心算だからね。

 

 

 

で、エミちゃん達と別れた後のブリーフィングで私がぶち上げた作戦には、大洗の面々も大いに驚いてくれたけど『奇想天外な大洗の戦車道は知られてるから逆に行けるかも』って言う事で満場一致で可決!

 

そして遂に試合開始時間となり……

 

 

 

「隻腕の軍神こと、西住みほさんと戦えるとは光栄ですわ……今日は楽しませて頂きますわ。」

 

「BC自由学園隊長マリーさん……うん、大いに楽しんで行ってほしいかな?私の戦車道は、遊園地の絶叫系アトラクションよりも刺激的だから。」

 

「其れは楽しみですわ。」

 

 

 

試合前の整列で、マリーさんと少し言葉を交わす。

此れ位のやり取りは割りとよくある事だから、審判団も特に注意する事はないんだよね。――取り敢えず、隊長同士の試合前の遣り取りは終わりましたので、試合開始の宣言をお願いします蝶野教官。

 

 

 

「此れより、大洗女子学園とBC自由学園の試合を開始する。お互いに、礼!!」

 

「「「「「よろしくお願いします!!」」」」」

 

 

私と梓ちゃん、マリーさんと二人の副隊長の声が響いて、私達の一回戦が開幕……全力全開ならぬ全力全壊で行くから、大洗の勝利は絶対だってね!!

 

 

 

「……みぽりんの髪が金髪になって伸びて、眉毛が無くなった気がする。」

 

「其れは気のせいでありますよ武部殿……って言うか其れは何処のスーパーサイヤ人3ですか。」

 

 

 

沙織さんは一体何を幻視したのか気になるけど、逆に言うならそんな物を幻視する位に私の闘気が凄まじかったって言う事だけど、未だ軍神招来は発動してないから、私の本気爆発はこの比じゃないからね。

だから、私に軍神招来を発動させてほしいモノだね、BC自由学園には。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

No Side

 

 

遂に始まった今年の全国覇者である大洗女子学園の無限軌道杯。

初戦の相手はマジノ女学院の分校であるBC自由学園――マジノと同様にフランスの戦車を使っているが、伝統には縛られない自由な戦車道を行っている学校だ。

――但し、エスカレーター組と受験組の対立が凄まじく、そのせいで連携が取れずに毎年一回戦敗退を続けている学校でもある。

 

其れだけを見ると全国覇者の大洗が勝つと思うだろうが、あらゆるスポーツがそうであるように、戦車道にも絶対は存在しない……と言うか、そもそもにして、大洗がジャイアントキリングを連発して戦車道に絶対は存在しないを証明した存在なのだと言う事を忘れてはなるまい。

そんな大洗がどんな戦い方を見せてくれるのか非常に楽しみではあるが、先ずは両校のオーダーを見て行くとしよう。

 

 

・大洗女子学園

 

パンターG型×2(アイスブルーカラーは隊長車兼フラッグ車、パールホワイトカラーは副隊長車)

ティーガーⅡ×1

Ⅳ号戦車D型改(H型仕様)×1

Ⅳ号戦車F2×1

Ⅲ号突撃砲F型改(G型仕様)×1

クルセイダーMk.Ⅱ×1

38(t)改(ヘッツァー仕様)×1

ルノーR35改(R40型仕様)×1

ポルシェティーガー×1

 

 

・BC自由学園

 

ルノーFT×1(隊長車兼フラッグ車)

ソミュアS35×5

ARL44×4

 

 

 

相変わらず個性豊かな大洗女子学園に対し、BC自由学園はフランス戦車では堅実な性能の車輌を6輌揃え、其処に高火力のARL44を4輌組み込んだやや火力に重点を置いた編成と言えるだろう。

ハッキリ言ってしまうのならば、統一感のない大洗の編成と、フランス戦車に限定したBC自由の編成は総合力では略互角と言える――ならば、この試合の勝敗を分けるのは指揮官の差だと言えるだろう。

 

 

「行くよ皆……Panzer Vor!!(戦車前進!!)」

 

「「「「「「「「「「Jawohl!(了解!)」」」」」」」」」」

 

 

 

「其れでは参りましょう……Lancement de char.(戦車発進。)」

 

「「「「「「「「「「Entente!(了解!)」」」」」」」」」」

 

 

 

そして両校の隊長の号令で双方の戦車隊が発進して試合開始!!――隻腕の軍神こと西住みほにBC自由学園がどう挑むのかと言うのは試合前から話題になってだけに、無限軌道杯の1回戦最注目のカードであるのは間違いないだろう。

 

 

「ガッデメファッキン!!

 BC自由学園だ?寝言言ってんじゃねぇ!!

 大洗だけ見てりゃいいんだオラァ!!」

 

「隊員も濃けりゃ、ファンも濃いわね大洗……」

 

「お前もみぽりんの応援だろ嬢ちゃん!

 気合入れて行くぞ!!アイム、チョーノ!!」

 

「ちょ、巻き込まないでよ!!」

 

「やっちまえみほちゃん!!優花里ぃぃぃ、テメェも気張れよオラァァ!!」

 

「何か増えてる!?」

 

 

そして大洗の応援が凄いのも何時もの事だ……巻き込まれてしまった中須賀エミには若干の同情をしておこう――せめて黒のカリスマに毒されない事を願っているよ。

 

 

ともあれ此れで試合開始――と同時に、隻腕の軍神の更なる伝説の幕開けでもあった……そして、戦車道関係者は知る事になる、西住みほという戦車乗りが、本当の意味で底の見えない存在であったのだと言う事を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 

 

 


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