ガールズ&パンツァー~隻腕の軍神~   作:吉良/飛鳥

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遂に200話まで来たよ!Byみほ        来たわね此れ!Byエリカ       ガルパン二次では結構な話数ですねBy小梅


Panzer200『最高学年の一年の幕開けです』

Side:みほ

 

 

う、うぅん……もう朝か。

今日から新学期――私の高校生活の最後の一年が始まった訳か……どんな一年になるのかはまだ分からないけど、充実した一年にしたいって言うのは偽らざる本音かな。

特に戦車道では悔いを残さないようにしたいね。

 

と、目覚めて決意を固めたけど動く事が出来ません……まぁ、右腕でエリカさんに腕枕して、左半身は小梅さんに抱き枕にされてたら動ける筈が無いよね――まぁ、私は左腕無いから私の左側になった人は腕枕なしだから抱き付くしかないのかも知れないけどさ。

 

とは言え、此のままの状態で居る事は出来ないからエリカさんと小梅さんを起こさないと……アンドリュー、最大パワーでの『吠える』!

 

 

 

『ガオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!』

 

 

 

う~ん、此れは凄いね?

これはもう『吠える』じゃなくて『ハイパーボイス』かな?ガラスがビリビリ揺れるだけじゃなくて、ちょっと罅入ったし……ガラス屋さんに修理を依頼すると高いから、透明のシリコンボンドで補修しておこうかな。

 

 

 

「うわぁ!何事!?」

 

「敵襲ですか!?」

 

 

 

だけど、取り敢えずエリカさんと小梅さんには効果抜群だったかな?今の一撃で確りと目が覚めたみたいだからね――おはようエリカさん、小梅さん。

良い夢は見れた?

 

 

 

「はい♪みほさんと一緒に、今年の大会も制覇する夢でした。」

 

「良い夢と言えば良い夢だったのかしら?

 貴女に『良い働きをしてくれたご褒美です』って、東京ドームみたいな巨大なハンバーグをご馳走して貰ったわ。」

 

 

 

……小梅さんの夢は兎も角、エリカさんの夢は何それ?私がご褒美を与えたのは兎も角として、其れが東京ドーム並みのハンバーグって、何処から突っ込みを入れれば良いのか分からないよ。

ハンバーグの大きさか、其れだけのハンバーグを作るのに必要な材料にか、そもそもにしてそれを用意しちゃう夢の中の私なのか……多分、全部だよねきっと。

でも其れは私への期待の表れとも言える夢だから、その期待には応えないとだね……何にしても、高校生活最後の一年、最高のモノにしないとね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガールズ&パンツァー~隻腕の軍神~ Panzer200

『最高学年の一年の幕開けです』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新学年の始業式が終わって、各生徒は夫々のクラスに行ったのだけど、今年は沙織さん、華さん、優花里さん、麻子さん、エリカさん、小梅さんが同じクラスだね。

あんこうチームが全員同じクラスって言うのは、学園長が何かしたのかも知れないけど。

 

 

 

「その可能性は高いと思いますよ西住殿。

 学園長殿は、戦車道で夏冬の連覇を達成した事を大洗女子学園のブランドにしたいみたいですからねぇ……であるのならば、隊長チームの面々を同じクラスにするのは当然であります。

 同じクラスであれば、交流が盛んになってチームワークの向上も図れますから。」

 

「成程、言われてみれば確かにだね。」

 

エリカさんと小梅さんが同じクラスなのも、私に近い存在だからだろうね――もしも梓ちゃんが同じ学年だったら、梓ちゃんも同じクラスだったかも知れないね。

ところでエリカさん、口の其れは何?未成年の喫煙は駄目だよ?

 

 

 

「此れはタバコじゃなくてシガレットチョコ。タバコ模様の紙で包んである棒状のチョコレートよ。

 最近はめっきり見なくなった絶滅危惧種の駄菓子だから、珍しくて買っちゃったのよね……貴女も食べる?形は兎も角、味は普通のチョコレートだけど。」

 

「じゃあ一本貰おうかな。」

 

「どうぞ。貴女達も食べる?……って、華の場合は一本じゃ全然足りないだろうから一箱あげるわ。」

 

「あら、ありがとうございますエリカさん。」

 

 

 

華さんの場合は一箱どころかワンカートンでも行ける気がするけどね?

にしても此のシガレットチョコ、チョコだけじゃなくて箱も本物のタバコそっくりに作ってあるんだ……白と赤のツートンカラーに『Marlchoco』の文字、更にその下には『チョコレートの摂り過ぎは糖尿病や高血圧を発症するリスクを高めますが、ココアポリフェノールは身体に良いので、摂取量を守って美味しく召し上がって下さい』って、タバコの注意書きの様な何かまで……其れ、書く必要あったのかな?

そしてエリカさんが華さんにシガレットチョコを箱ごと渡す光景は、ぱっと見『一般生徒が生徒会長にタバコを渡してる』って言う、トンデモナイ事なんだよねぇ……まぁ、スキャンダルとしてすっぱ抜こうとしても、箱の文字からタバコじゃない事が分かるから、捏造しない限りは記事に出来ないんだけど。

其れに、去年の『桃ちゃん先輩事件』で、新聞部もやらかしちゃった部分が有るから、捏造なんて馬鹿な事をする筈が無いからね。

 

 

 

「そう言えば西住殿、駄菓子と言えば、『高校戦車道グミ』と言う食玩は御存知ですか?」

 

「優花里さん、何それ?」

 

「その名の通り、去年の全国大会に出場した学校の戦車のミニチュアと、各校の有名選手のブロマイドカードが付いてるグミで、グミも戦車の形をしているのであります!

 そして、我が大洗は全国大会に出場した十輌全てがミニチュアになっているのであります!因みに戦車のミニチュアは何が入ってるか分かるようになっているのですが、選手のブロマイドカードは誰が出るかは分からないのです

 ですが、選手のブロマイドカードは全て箔押しのキラ仕様との事でありますが、更にシークレットとしてホログラム仕様の物モノ、人物以外のカード全体にプリズム加工がされたモノがあるらしいのです。」

 

「其れは、シークレットレアとホログラフィックレアだね。」

 

「サンプル画像では、プラウダ戦でキューポラの上に立った西住殿が存在している事は確認しました。因みに姉住殿は、大学選抜戦で助っ人に来た時の大洗の制服姿でした。」

 

「私は兎も角、お姉ちゃんは何で其れをチョイスしたし。」

 

まぁ、ブロマイドカードは一選手一種って言う訳じゃないだろうから、他にもあるのかも知れないし、二人以上が一緒のモノもあるかもだからね――アンツィオ戦後の宴会の一幕もカードになってるのかも。

 

 

 

「私個人としては合成写真で、毒舌罵詈雑言を尽くすエリカさんと、其れにプルプル怒りマックスなダージリンさんのカードが欲しいですね?其れと、みほさんと梓さんが相手チームに啖呵切った時のものですね。」

 

「あぁ、あれかぁ……如何だろう、カードになるかな?」

 

「今や大注目の大洗女子学園戦車隊の隊長と副隊長コンビならカードになっても良いと思う……寧ろ、すべきだろ。」

 

「私のカードってあるのかな?」

 

「通信士は戦車の外に出る事が余りないので難しいのではないでしょうか?試合前や試合後の一幕に期待したいですわ。」

 

「中には、撃破後の煤塗れになった姿の選手のモノもあるみたいです。」

 

「其れ、微妙じゃない?」

 

「一部のマニアには垂涎の品らしいでありますよ。

 それと、此のブロマイドカードにはちょっと謎があるのです……黒森峰の直下殿のカードには、何故か『直下理子』となっているモノと『小島エミ』となっているモノが存在しているのであります。

 直下理子と小島エミ、全くカスリもしないこの名前が如何して同じ人物に充てられてしまったのか、ちょっとしたミステリーでありますよ。」

 

 

 

あはは……其れは何となく突っ込んじゃいけない気がするなぁ?と言うか突っ込んだら負け――まさか、最終章第二話で名前が公開されるなんて事は誰も予想してなかった事だからね――って、何を言ってるんだろう?久々に、妙な電波を受信したみたいだね。

其れからは、暫く雑談に興じてたんだけど……

 

 

 

「はい、其れじゃあホームルームを始めるから全員席について。」

 

 

 

担任の先生が教室に入って来た事で殆どの生徒が自分の席に戻って行ったんだけど……何故か私を含めたあんこうチームの面々は『ハレハレゆかい』のダンスのフィニッシュポーズを決めてたとさ。

前もって打ち合わせた訳でもないのに、此の以心伝心は見事なチームワークだね!

 

 

 

「西住さん、何をしてるのかしら?」

 

「先生、作者と言う名の神の悪戯によってこんな事をやっちゃいました……なので、作者と言う名の神に一発かましておきます――アンドリュー、破壊光線フルパワー!」

 

『ガァァァァアァァァ!!』

 

 

 

――ちょ、待って其れ洒落にならない……あ~~れ~~!!!

 

 

――ドガァァァァァン!!

 

 

 

ち、キタねぇ花火だぜ。

さて、色々脱線しましたがホームルームを始めて下さい先生。

 

 

 

「そうね、其れじゃあホームルームを始めるわよ。」

 

「「「「「「「「「普通に流した!?この先生只者じゃねぇ!!」」」」」」」」」」

 

 

 

うん、この流れを普通に流すのは只者じゃないね……尤も、色々とぶっ飛んでる生徒が多い大洗女子学園で先生を務めるのは絶対に無理だと思うから、先生の方も多少ぶっ飛んでないとだよ。

 

 

 

「其れじゃあまずは自己紹介……と行きたい所だけど、其れよりも先に転校生を紹介しておきましょうか?……転校生?留学生の方が正しい?

 まぁ、新しい仲間と言う意味ではどっちでも良いわ。入って来なさい。」

 

 

 

で、如何やらこのクラスには転校生と言うか留学生が来るみたいだけど、先生に言われて入ってきた生徒を見て、私は思わず目を疑ったよ。

だって、教室に入って来たのは、赤い髪をツインテールにした、少し鋭い目つきの赤眼が特徴的な女の子……

 

 

 

「ドイツから留学して来た中須賀エミです。

 去年の無限軌道杯ではベルウォールで隊長兼マネージャーを務めていたけれど、ベルウォールの留学期間が終わったので、改めて大洗女子学園に留学して来ました。一年間、宜しくお願いします。」

 

 

 

エミちゃんだったんだから。

ベルウォールでの留学期間が終わって、新たに大洗に留学して来たって言うのはまぁ良いとして、大洗に留学して来るとは予想してなかったよエミちゃん?私を驚かせるだなんて、やってくれるね?

 

 

 

「貴女とは無限軌道杯で思いっきりやり合ったから、ライバルとしては一応満足出来たわ――でも、だからこそ今度は貴女と仲間として戦いたいと思ったのよ。

 アタシが大洗に来た理由は只一つ……高校生活最後の一年を、貴女と一緒に過ごすためよ。」

 

「其れは光栄だよエミちゃん。

 そして、エミちゃんが来てくれたのは有り難いよ……お銀さん達は無限軌道杯が終わった後は、学園の奥底に戻っちゃったから正直手が足りなくなってたからね。」

 

「タイムリーだった訳か、アタシの大洗留学は……まぁ、何にしても此れから一年は同じチームの仲間になるんだから、宜しくねみほ!」

 

「うん、此方こそだよエミちゃん!」

 

 

 

――ガシィィィィ!

 

 

 

私とエミちゃんはハイタッチを交わすと同時に、ガッチリと手を握り合って戦車が紡いだ絆を確認する……うん、私達が小学生の時に紡がれた絆は今もまだ健在だって言う事がこの握手から伝わって来たよ。

……真の戦車乗り同士に言葉は必要ないっていうのは良く言ったモノだと思うね。――でも、此れで取り敢えずティーガーⅠの車長は確保出来たってところかな?

エミちゃんはベルウォールでもティーガーⅠに乗ってたから、扱いはお手の物だと思うからね。

 

 

 

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そんな訳で放課後――と言っても始業式が終わった後はホームルームだけの半日授業だから放課後もへったくれも無いんだけど、戦車隊のメンバーは、生徒会以外の全員が格納庫に集まってた。

とは言っても、今日は練習をする訳じゃない……であるのにも関わらず集まって貰ったのは、とても需要な事があったから――その重大な事とは!

 

「今年度の戦車道履修者をどうやって増やすか!!」

 

此れに尽きるよ。

夏の全国大会と冬の無限軌道杯を制した事で、大洗女子学園の名は全国規模になったとは言え、黒森峰やサンダースと比べたらネームバリューはお世辞にも高いとは言えない――元黒森峰遊撃隊のメンバーと梓ちゃんが居る事で其れなりとは言っても、マダマダベスト4常連校には及ばないからね。

新入生の中に、中学時代に戦車道をやっていた子がドレ位居るのかは、華さん達生徒会が調べてくれてるけど、戦車道をやってた子が何人居ようとも、保有戦車を全台動かす為には、F2三輌の乗員で最低十二名、ティーガーⅠの乗員に四名、ヘッツァーとポルシェティーガーに最低三名、コメットとARL-44に二名の計二十六名が必要になる。

其れだけの人数をどうやって確保するか……生徒会のメンバーが戦車道履修者だから、去年みたいなオリエンテーリングをやろうと思えばやれる筈だし、特典だって用意出来るかもだけど、今年は廃校問題とかはないから其処までやる必要は無い。

其れに、特典目当てで戦車道を選択されても本当の意味で続くとは思えない……ぶっちゃけて言うと、戦車道の楽しさを知る前に基礎トレーニングでギブアップする事間違いないし。

 

 

 

「参考までに聞いておくけど、基礎トレーニングって何をする心算?」

 

「西住流フィジカルトレーニングお試し版。」

 

「西住流フィジカルトレーニング?何それ?」

 

「そう言えば貴女は知らないのよねエミ?

 西住流フィジカルトレーニングって言うのはねぇ……一度でも体験したら地獄が生温く思える程のめっちゃキッツイトレーニングよ!ビリー隊長でも逃げ出すレベルのね!

 流石にお試し版は其処までキツクは無いとは言え、其れでもやったらその日は確実にKOされてベッドに直行する事間違いなしだわ……ぶっちゃけて言うと、今此処に居るメンツは良くギブアップしなかったと思うわよ?」

 

「どんなトレーニングよ其れ……って言うか、西住流ってのは戦車道の選手を育てるだけじゃなくて超人の育成も行ってるって言うの?」

 

 

 

超人の育成を行ってるんじゃなくて、西住流の門下生は厳しい練習に耐えきると結果として超人になると言うか……そして、大洗に於いては超人じゃなくて、超人以上の変人(褒め言葉)が大量発生する事になった訳です。

 

 

 

「……アタシも此れからはそのトレーニングをやる事になる訳よね……はぁ、付いて行けるかどうか不安しかないわ。」

 

「エミちゃんだったら大丈夫だと思うよ?

 戦車道はずっと続けてたから基礎体力は充分にあると思うし、必要な筋肉もちゃんと付いてるみたいだからね――其れも、剛性がありながら、柔軟性は失ってない『太くないけど強い筋肉』だから、西住流フィジカルトレーニングだって熟せるはずだよ。」

 

「何で、制服の上から其処まで分かるのよ!?」

 

「制服で隠れてない部分、首周りや足を見れば其れだけで充分だよ……アスリートらしい良い筋肉をしてるのが分かるからね。」

 

「その観察眼が若干恐ろしいわ。」

 

 

 

此れもまた、車長専任免許を取得する為に会得したモノなんだよねぇ――車長って言うのは、観察眼に優れてないと務まらないモノ……観察眼に優れてないと、相手の思惑を看破する事も出来ないしね。

直感と観察眼が優れてないと、車長は務まらないよ絶対に。

 

で、本題なんだけどどうやって今年の戦車道履修者を集めようか?

 

 

 

「隊長、此処は矢張り夏冬連覇と言うのを強調するのが一番ではないかな?

 多くの部活がそうであるように、全国大会出場や、○○大会優勝と言うのは大きな宣伝効果があると思うのだ――戦車道は部活ではないが、同じ事が出来ない訳ではないだろう?」

 

「エルヴィン先輩の案は、私も良いと思います西住隊長。

 夏冬連続の全国制覇、此れを利用しない手はないと思うんです――其れこそ、ドドーンと横断幕を掲げても良いんじゃないかと思いますよ?」

 

 

 

先ずはエルヴィンさんが案を出して、其れにあゆみちゃんが乗っかる形になったね?……確かに夏の全国大会と、冬の無限軌道杯を制したって言うのは大きな宣伝効果はあるだろうね。

だけど、其れだけじゃまだ弱い気がするかなぁ?何か、もう一押し欲しい感じかな。

 

 

 

「其れじゃあ、中学校の時みたいに戦車を実際に走らせて派手に宣伝するって言うのは如何でしょうか?

 私が今戦車道をやってるのも、あの時の西住隊長に憧れたからですし……切っ掛けは憧れであっても、本人の努力次第では強くなれるって言うのは私が証明してますから、あの方法で人を集めるのは悪くないと思います。」

 

「うん、其れはアリかも知れないね梓ちゃん。」

 

実際にあの時は梓ちゃんをはじめ、結構な人数が集まってくれたからね……よし、それで行こう!

其れに夏冬連続の全国制覇を加えれば強烈なインパクトを与える事が出来ると思うからね――となると、其れをやるのはアンコウとライガーとウサギかな?

全員が『黒のカリスマ』の衣装で決めればインパクトは更に増すだろうからね――他に、何か意見はあるかな?

 

 

 

「西住隊長の戦車には、一緒にアンドリューとロンメルも乗せてやればもっとインパクトが増すと思う!」

 

「どうせなら、全員がアリストトリストブランドのグラサン着用って言うのは如何かな?黒のカリスマに拘るなら徹底的に拘るべきだと思うんだよ♪」

 

「隊長が軍神立ちを披露するのも良くない?アレはマジでカッコいいから、憧れる人は絶対に出るって!」

 

「隊長と副隊長が例の啖呵を切るのもアリじゃない?アレって結構カッコ良かったし、インパクトも絶大だから、絶対に戦車道に興味を持つ人が出ると思うんだよね。」

 

 

 

うん、良い意見が出たね……よし、全部採用しよう。

憧れで戦車道を始める人は居るだろうけど、其れでも戦車道を履修する事で得られる特典目当てで戦車道を始めるよりは良いと思うからね……とは言っても、特典目当てだった麻子さんは例外中の例外だけどね。

そうと決まればその為の準備だね!

先ずは服飾科に頼んで黒のカリスマな衣装を作って貰って、アリストトリストのネットショップからサングラスを人数分購入して、梓ちゃんと啖呵の切り方も練習しないとだから。

やる事は多いけど、だからこそやりがいがあるってモノだね!

 

 

でもってその後、華さん達から今年の新入生のデータを貰ったんだけど……意外と戦車道の経験者が多かった事に驚きだった――そして、その大半が明光大の生徒だったんだから更に驚きだよ。

こんな事を言ったらアレだけど、隻腕の軍神と、軍神の一番弟子のネームバリューは、明光大の戦車乗り達には黒森峰とかよりも絶大だったのかも知れないね。

此れは、案外最低限の人数はあっさり集まるかも知れないかな?――戦車道の経験者は略間違いなく戦車道を履修してくれるだろうからね。

 

さて、どんな子が来てくれるのか、楽しみだよ。

 

 

 

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で、夜なんだけど……エミちゃん、何で私の部屋に居るし。って言うか、エリカさんと小梅さんは何処に?

 

 

 

「えっと、アタシの寮部屋が此処だって聞いたんだけど……若しかして違った?」

 

「違ったも何も、今はじめてそれ聞いた――まぁ、此の部屋は四人部屋だから、エミちゃんが増えた所で定員丁度だから問題はないけど……エリカさんと小梅さんが居ないのは如何して?」

 

「其れは……あの二人は今夜は外泊するんだって……その……『女になって来い』って言われちゃったのよねアタシ。」

 

 

 

エリカさん、小梅さん……アンタ等なんばしよっと!?

『女になって来い』ってつまりそう言う事ったい結論に至ったのかね!?成してそないな事になったと……どげんこつ事か問い詰めたか!――って思わず熊本弁が出ちゃったよ!

えっと、でも其れはつまりそう言う事なんだよね?……その、エミちゃんは良いの?初めて、なんだよね?

 

 

 

「初めてだからよ……アタシの初めてはみほが良い。アタシを、貴女のモノにしてくれる?」

 

「そんな風に言われたら断れないよエミちゃん……だったら、遠慮なく頂きます。」

 

夜の戦車道、ぱんつぁ~~、ふぉ~~~!……なんてね。

取り敢えず、その後の事は各自脳内補完なり、脳内妄想で補う様に!此れは絶対命令だからね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 

 


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