ガールズ&パンツァー~隻腕の軍神~   作:吉良/飛鳥

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文化祭は盛り上げて行かないとね?Byみほ      盛り上げるなら任せとけ!得意分野だからな!By青子      リミッター外しちゃうわよ!Byつぼみ


Panzer43『一大イベント、文化祭です!』

Side:みほ

 

 

 

3学期制の学校に於いて、2学期は最も長い学期であると同時に、イベントが盛り沢山の学期でもあるんだよね。

 

明光大もその例に漏れず、2学期は体育祭に合唱祭に文化祭と、イベントがてんこ盛り!――で、只今一大イベントの一つである体育祭の真最中!

 

 

私達2-5が所属する青組は、只今総合3位だけど、最終種目である、此のリレーを1位で通過できれば逆転優勝が出来る!此のリレーで1位になったチームには獲得得点の2倍の得点が入る、一発逆転がある種目だからね。

 

まぁ、そのリレーのアンカーは私なんだけどね……と言うか、此のリレーに参加してるのが、丸々戦車道の隊長チームなんだけどね。

 

 

でも、其れが逆に良かったみたいだね?バトンパスとかもスムーズに出来てたから。

 

って言うか、第1走者のつぼみさんが初っ端から突っ走ってくれて、2位以下にトラック半周で5m以上の差をつけてくれたから、此れは余程の事がない限り負ける事ってないよ。

 

ナオミさんは距離を離せないまでも、距離を詰められる事は無かったし、青子さんは途中でバトンを落としちゃって距離を詰められちゃったけど、持ち前の足の速さで、其れを挽回する程の走りを見せてくれたからね。

 

 

なら、アンカーの私もぶっちぎって堂々の1位を狙うだけ!

 

2位のアンカーとの距離は有るって言っても、油断したら抜かれちゃうかもしれないから、ゴールまで全力で疾走するだけだよ!何より、何時でも全力で戦うのが西住流だから、優位な状況でも慢心は厳禁だからね!!

 

 

「ラストスパート!!」

 

 

 

――パァン!!

 

 

 

ハァ、ハァ……一位通過で来た。

 

此れで青組には倍得点の120点が入るから、逆転優勝は確実!!――1位の赤組は最下位だったし、2位の黄色組もリレーは4位だったから、追加得点は望めないからね。

 

 

ふふ、思い切り燃える体育祭だったよ♪――時に、梓ちゃんが借り物競争で、私を連れて行ったけど、一体借り物は何だったんだろうね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガールズ&パンツァー~隻腕の軍神~ Panzer42

 

『一大イベント、文化祭です!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でもって、体育祭が終わった後は、今度は文化祭だね。

 

明光大はクラス毎の出し物じゃなくて、部活動や同好会で出し物をやる事になってるから、当然戦車道部も何かやる事になるんだけど、何をやろうか?

 

 

去年は、たこ焼きの屋台出して、其れプラス戦車の試乗体験を行って、結構好評だったけど、今年も同じじゃ味気ないよね?……何か、アイディアはありませんか?

 

 

 

 

「はい!戦車お化け屋敷って言うのは如何だろう?

 

 基本的はお化け屋敷なんだけど、内装を戦場みたいな感じにして、戦車に潰された人とか再現したら怖くない?勿論死体及びお化け役は部員でやるって事で。」

 

 

「お化け屋敷より、戦車喫茶の方が良くない?

 

 ウェイトレスが全員、試合用のパンツァージャケット纏って接客するとか如何でしょう?コーヒーや紅茶は買うにしても、お菓子やサンドイッチは手作りすればコストも抑えられるし、良いんじゃないかと思うんですが。」

 

 

 

 

お化け屋敷に喫茶店……うん、ある意味で文化祭の定番だね。

 

中でも喫茶店は定番だからね――だけど、定番の出し物じゃインパクトに欠けるから、もっと話題性のある出し物をしたいよねぇ?他に、アイディアあるかな?

 

 

 

 

「喫茶店もお化け屋敷も定番て言うなら、いっそのこと屋台村とか如何よ?

 

 戦車道部のグラウンドは広いから、其処に色んな屋台を出すってのは結構いけるじゃねかな?色んな屋台が有るってのは、文化祭に来た人達にとっても面白いモンになるんじゃないかって思うからさ。」

 

 

 

 

屋台村か……いいね、そのアイディア貰ったよ青子さん!

 

3年生が引退したとは言え、今は9チームあるから、チーム毎に屋台出せば9種類の屋台を出す事が出来る訳だし、結構バラエティに富んだ出し物になるかも!

 

屋台の看板も、夫々のチームの戦車をモチーフにすれば、結構インパクトもあると思うし、うん行ける!!

 

 

私は、この『屋台村』のアイディアを採用しようと思うんだけど、皆は如何思う?遠慮しないで意見は言ってね。

 

 

 

 

「良いアイディアだとは思いますけど、9個も屋台出すだけの材料って揃えられますか?

 

 部活ごとに、文化祭で使える費用って決まってましたよね?……まぁ、その部の大会なんかでの成績で多少は色が付くみたいですけど。」

 

 

「そうだね……その辺はどうなってるのナオミさん?」

 

 

「全国優勝したって事で、多少は多めに貰えるわね。

 

 テーブルとかは学校の備品を使うとして、ホームセンターで角材やらコンパネなんかを揃えると、其れで大体使っちゃうわね?

 

 屋台で使う鉄板とかの器具に関しては、地元商店街に頼めば貸し出してくれると思うから、大丈夫、予算の範囲内で出来るわよ。

 

 もし足りない物が出た場合は、自分の家から持って来れる物があったらそれを使えば良い訳だし。」

 

 

 

 

なら、予算の方は大丈夫だね。

 

他に何か意見はある?

 

 

 

 

「あの、当日の服装なんですけど、戦車喫茶の時に出たパンツァージャケットが良いと思うんですけど……その、西住隊長達のチームは、あの黒い服装で出たらどうでしょうか?」

 

 

「へ?梓ちゃん?」

 

 

「あの黒服の西住隊長達凄くカッコ良くって、部活勧誘の時の勇士が忘れられないんですよ~~~♪

 

 アレで屋台に立ったら、絶対にインパクト抜群で、其れが人伝に伝わって屋台村は大盛況になりますよ!折角の文化祭なんですから、派手に行きましょう、派手に!!」

 

 

「よっしゃー、其の案貰ったぁ!!」

 

 

 

 

って、更に青子さん!?

 

あ、此れもう否定できないパターンだ。梓ちゃんの一言で、ナオミさんとつぼみさん以外『其れはアリだ!』って言う感じになってるし、此処で『ダメ』って言ったら、やる気が下がるのは目に見えてるから、此れはもう覚悟決めないといけないパターンだね。

 

ナオミさんとつぼみさんも良いかなぁ?

 

 

 

 

「ま、こうなった以上はしょうがないでしょ?

 

 其れに澤が言ったように、折角の文化祭なんだから、多少は派手に行っても良いんじゃない?――あの黒の衣装はインパクトあるのは間違いない訳だしね。」

 

 

「私も良いわよみほさん。

 

 それに、みほさんだってあの黒の衣装は案外気に入ってるんでしょう?今年の1回戦はアレで行った訳だし。……いっその事、あの黒は明光大隊長チームの勝負ジャケットにしちゃいません?」

 

 

 

 

あはは……まぁ、アレはアレで迫力があるから、それなりに気に入ってるけどね。

 

だけど勝負ジャケットにするのは私達だけにしておこうか?梓ちゃんが私の帽子持ってるけど、梓ちゃん達は『黒のカリスマ』のイメージじゃないからね。

 

さてと、こうなった以上は屋台村で出し物は決定だから、後は何の屋台を出すかだね?

 

 

 

 

「タコ焼き!」

 

 

「イカ焼き!」

 

 

「チョコバナナ!」

 

 

「射的!」

 

 

「金魚すくい!」

 

 

「フランクフルト!」

 

 

「ヨーヨー釣り!」

 

 

「スーパーボールすくい!!」

 

 

 

 

と、いろいろ意見は出たけど、最終的には『たこ焼き』『戦車焼き(たい焼きの戦車型版)』『焼きそば』『金魚すくい』『ヨーヨー釣り』『輪投げ』『綿あめ』『射的』『杏子飴』の9個に決定。割と定番どころに決まったね。

 

因みに隊長チームは目玉の『たこ焼き』の屋台だから、気合入れないと!成り行きで私が焼く係になっちゃったけど、任された以上は、役目をキッチリ熟さないとね♪

 

片腕だから箱詰めにはサポートが必要になるけど、今こそ西住流タコ焼き術の極意を見せてあげるよ!

 

 

 

 

「西住流タコ焼き術って?」

 

 

「いや、冗談だからね青子さん?」

 

 

でも、こう見えて私は家庭レベルのタコ焼き器でタコ焼きを作るのは得意だったから、大型のタコ焼き鉄板でも多分余裕だよ?なにせ、お母さんとお姉ちゃんが、私のタコ焼きを食べて『至福のKO』を喰らった位だからね♪

 

 

自慢じゃないけど、熊本でタコ焼きを焼かせたら私の右に出る者なしだよ♪

 

 

 

 

「片腕なのに、みほって割と万能だよな?」

 

 

「そんなの今更よ青子。みほにとって、片腕なんて言うのはハンデにならないのかも知れないわね――私達と変わらない生活を送ってる訳だしね。

 

 本気で、貴女は凄いと思うわよみほ。」

 

 

 

 

色々と頑張りましたから♪

 

だから、文化祭も全力で行こうか?私達戦車道部が、最高の出し物だったって言われる位に!――文化祭当日が楽しみになって来たよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:まほ

 

 

 

さて、行き成り寮の自室に呼び出しておいてなんだが……エリカ、小梅、今度の日曜は何か予定が入っているか?

 

突然の、不躾な質問だとは思っているのだが、良ければお前達の日曜日の予定を教えてくれないか?

 

 

 

 

「はぁ……今の所、日曜日は何もありませんよ?――今度の日曜日は戦車道の方も戦車の整備が入ってるので練習は休みにしてありますので、私が必要ならばお供いたしますよ隊長。」

 

 

「私もその日はフリーですから、お付き合いしますよ隊長♪」

 

 

 

 

其れは良かった――だが、エリカも小梅も、私はもう隊長じゃないぞ?黒森峰の新たな隊長はエリカであり、副隊長は小梅なのだからな。

 

 

 

 

「あ、すみません。つい、クセで。

 

 それで、今度の日曜日は何が有るんですか?」

 

 

「あぁ、みほから学園祭に来ないかと誘われてな。

 

 ちょうど今度の土曜は学園艦の寄港日になっていて、熊本出立は日曜の夜だったから、丁度行けると思ってね。……去年は海の上だったから行く事も出来なかったからな。」

 

 

それで、1人で行くと言うのも詰まらないからお前達を誘った次第だ。

 

日曜の朝に、私の家に来てもらってから菊代さんの運転するヘリで明光大に向かう事になるんだが如何だろう?一緒に出掛けてくれないだろうか?

 

 

 

 

「はい、喜んで!」

 

 

「光栄です、西住先輩♪」

 

 

「うん、承諾してくれてありがとう。」

 

 

みほが言うには、戦車道部は『屋台村』なる出し物をやるんだそうだ。

 

何でも、チーム毎に屋台を出して、更に屋台の裏には夫々のチームが乗っている戦車を配置するらしいぞ?何の屋台が出るかまでは教えてくれなかったが、中々面白い物になりそうじゃないか。

 

……気になるのは当日の天気だが……

 

 

 

 

「明光大のある○○県は土日は晴れ時々曇りでしたよ?ただ、天気マークに無い雨があるかも知れないとは言ってましたが。」

 

 

「てるてる坊主でも作りましょうか?

 

 千羽鶴ならぬ百人てるてる坊主を人間大で。其れを寮のロビーに天井からぶら下げたら絶対に晴れますよ。」

 

 

「いや、其れ逆に怖いわ小梅。」

 

 

「あぁ、何と言うか大量に首吊りしてるみたいだ……まるで、一家心中の現場みたいになってしまうぞ。

 

 と言うか、夜中に見たら間違いなく生徒が驚いて、妙な噂が流れそうだから止めような?」

 

 

「残念です。」

 

 

 

 

大人しそうな顔して、時々とんでもない事を言うな小梅は?

 

まぁ、時々雲が出ても雨が降らなければそれでいいさ。学園祭とは言え、祭りは祭り。祭りは晴れの天気の方が気分も盛り上がるからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:みほ

 

 

 

そんな訳で、文化祭当日なんだけど、なんか去年より来場者多くないかな?去年って此処まで人は来てなかったよね?

 

其れに、なんか戦車道部の屋台村が思った以上に大盛況!?次から次へとお客さんが来て、どの屋台も人でごった返してる感じになってないかなぁ?

 

 

 

 

「戦車道全国大会制覇が大きいわね此れは。

 

 万年1回戦負けの弱小校が去年はベスト4にまで進出して、今年は優勝したって言うのがネット上でも話題になってるみたいで、戦車道ファンを中心に来客が増えたみたいね。」

 

 

「そうなると、戦車道部の屋台村に人が多いのも頷けるわ。」

 

 

「まぁ、こっちとしては嬉しい悲鳴だけどな?

 

 売り上げは、其のまま部費になるってんだから、稼げば稼ぐだけ戦車に使える金も増えるしな。」

 

 

 

 

成程、そう言う事だったんだ。

 

まぁ、戦車道だけじゃなくて、バスケットと吹奏楽でも全国制覇してるし、華道部でも何人かが全国コンテストで入賞してるから、そこら辺でも人が集まってるのかもね?

 

各部活で活躍した3年生には、高校からのスカウトとかも来てるかもしれないし。

 

 

 

 

「かもな~~。

 

 でも今は、そんな事よりタコ焼きだ!ここらで一丁、パフォーマンス的に焼いてみようぜみほ!」

 

 

「良いね?

 

 其れじゃあ先ずは、タコ焼き用の鉄板に油をたっぷりと流します。大体窪みの2/3位の位置までたっぷりと!そして油の温度が上がったら生地を投入し、其処にタコとねぎと揚げ玉を入れて、生地の表面がカリっとなったら串で引っ繰り返して、裏面もこんがりと!

 

 焼き上がったら箱に詰めて、ソースを塗って、更に特製のからしマヨネーズをかけて、鰹節をトッピングして完成!

 

 これぞ、西住流タコ焼き術極意『西住流揚げタコ焼き』!!こんがり揚がった生地の食感と、パンチの利いた辛しマヨネーズは相性抜群!」

 

 

「1箱6個入りで400万リラな~~♪」

 

 

「高!?」

 

 

「あ、いや、400円で。」

 

 

 

 

あはは、青子さんの冗談を本気にしちゃう人がいるとは驚きだけど、こう言う屋台では青子さんのイケイケドンドンなのがバッチリ合ってる♪

 

青子さんの呼びかけでタコ焼きの屋台に来てくれる人は決して少なくないからね。

 

 

でも、客引きは良いけど、生地と具材を装填する手を休めないで青子さん。

 

ナオミさんも、休まずに焼けたタコ焼きを箱に撃ち込んで下さい。つぼみさんは、会計が滞らないように上手く操縦して下さい。

 

 

 

 

「「「了解!」」」

 

 

 

 

うん、良いノリ♪

 

このノリに乗じて、どんどん行こうね。どうせだから、屋台村で一番の売り上げを上げちゃおうか?ヤッパリ、隊長チームとしては、他のチームより売り上げが低いって言うのは頂けないからね?

 

梓ちゃんの所の焼きそばもタコ焼きに次ぐ人気店だから、油断出来ない――戦車道でも、屋台の売り上げでも負けてあげないよ梓ちゃん!

 

 

 

 

「此れはまた、大盛況だなみほ?」

 

 

「全国制覇のネームバリューは侮れないわね?

 

 黒森峰は『勝って当然』的な空気があったから、全国優勝しても文化祭で人を呼ぶ効果は無かったモノね……去年のベスト4がまぐれじゃなかったって証明した優勝ってのもあるかもだけど。」

 

 

「其れにしたって、この人の量は凄いですよ?

 

 まさか、タコ焼き買うのに20分近く並ぶとは思いませんでしたから。」

 

 

 

 

あ、お姉ちゃん!其れに、エリカさんと小梅さんも!

 

お姉ちゃんが来てくれれば良いな~と思って連絡したんだけど、エリカさんと小梅さんも来てくれるなんて、此れは嬉しい誤算て言う所だね♪

 

 

 

 

「たいちょ……先輩に誘われたのよ、一緒に行かないかってね。

 

 特に予定もなかったし、折角のお誘いを断る理由はなかったし、貴女が屋台村ってのでどんな屋台を出すのかにも興味があったから来てみたわ。ま、此処まで大盛況とは思わなかったけどね。」

 

 

「本当に大盛況ですね?

 

 タコ焼きの屋台が一番人が多いとは言え、どの屋台も満員御礼札止め状態ですよ此れ?正に休む暇もないって言う所じゃないですか?」

 

 

 

 

まぁね?流石にお昼の1時間はお休みするけど、それ以外は屋台をフル回転だよ。

 

何よりも、此れだけ人が来てくれるんだから、其れには応えないとだから。――で、タコ焼きは何箱御所望かなお姉ちゃん?て言っても、店を回す都合で、お一人様2箱までの制限を出してるけど。

 

 

 

 

「なら私は2箱貰おう。

 

 エリカと小梅も2箱買っておくと良いぞ?みほのタコ焼きは、一度食べたらまた食べたくなる程に美味だからね。6個入りで400円と言うのも、私に言わせれば安い位だからね。」

 

 

「そうなんですか?じゃあ、私も2箱で♪」

 

 

「西住先輩が其処まで言うなんて期待出来るわね?なら私も2箱貰うわ。

 

 こう見えて、私は味にはうるさいから、安易な高評価はしないから覚悟しておく事ね。」

 

 

「お?言ってくれんじゃねぇか銀髪!

 

 だがしかし、お前は次の瞬間陥落すっからな?アタシも試食したから言える事だが、みほのタコ焼きはマジでハンパねぇ!先ずは、四の五の言わずに食え!そして、その美味さに泣け!叫べ!!そして、更に食え!!」

 

 

 

 

青子さん、其れは流石にどうかと……でも、取り敢えず食べてみてよ?

 

此れは結構な自信作なんだ?戦車道部の皆に試食してもらったんだけど、物凄く好評だったからね。私自身も、此れまでの最高傑作だって自負してるから。

 

 

 

 

「うん、ではいただきます。」

 

 

「いただきま~す♪」

 

 

「いただきます。」

 

 

 

 

――パクリ

 

 

――ズギャァァァァァァァァァァン!!!

 

 

 

 

な、何か凄い音がしたけど、如何だった?

 

 

 

 

「こ、此れは……何て言う物を作ってくれたんだみほ!!

 

 からりと揚がった生地の香ばしさに、ソースが絶妙に絡み、更にパンチの利いたからしマヨネーズが全体の味を引き締めている……これはまごう事なく、最高の逸品だ!」

 

 

「く……高々タコ焼きと侮っていたわ……まさか、此処までの味を出してくるなんて――やるわねみほ。」

 

 

「美味しい~~~♪もう、お口の中が幸せです~~~♪」

 

 

 

 

あはは、気に入って貰えたようで何よりかな?

 

でも、お姉ちゃん達の感想を聞いた人達が一気にタコ焼きの屋台に集まって来た!?此れは、此れまで以上にスピードアップしないととても捌けないよ!!

 

青子さん、ナオミさん、つぼみさん……リミッター解除!!

 

 

 

 

「「「全力全壊!!」」」

 

 

 

 

さぁて、もっともっと頑張らないとだね!

 

あ、タコ焼きも良いけど、他の屋台も結構レベル高いから見てみてねお姉ちゃん?特に梓ちゃんの所の焼きそばは、私達のタコ焼きに負けない位に盛況みたいだから♪

 

 

 

 

「あぁ、そうさせて貰おう。――行くぞ、エリカ、小梅!!」

 

 

「「はい!!」」

 

 

 

 

うん、お姉ちゃん達も学園祭を楽しんでるみたいだから、此れなら誘った甲斐もあったって言う所だね♪――さて、もう一頑張りと行こうか♪

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

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・・・・・・

 

 

・・・

 

 

 

 

そんなこんなで、忙しかったけど充実した学園祭もそろそろお終いだね――まさか、本当にお昼の1時間以外は休みがない状況になるとは思ってなかったけど。

 

 

で、学園祭のフィナーレを飾るのは、校庭でのキャンプファイヤー。

 

吹奏楽部の生演奏のフォークダンスが、明光大付属中の文化祭の目玉でもあるんだよね。去年はナオミさんと踊ったけど、今年は如何しようかな?

 

 

 

 

「あの、西住隊長!」

 

 

「ん?如何したの梓ちゃん?」

 

 

「あの、もしよかったら、一緒に踊って頂けませんか?」

 

 

 

 

と思ってた所で、梓ちゃんからお誘いを受けるとは予想外だったかな?――でも、私も誰と躍ろうかって考えてた所だから、ある意味でタイムリーだよ梓ちゃん。

 

 

「Shall we dance Azusa?(踊ろうか、梓ちゃん?)」

 

 

「はい!よろしくお願いします!!」

 

 

 

 

今年は梓ちゃんとフィナーレのフォークダンスだね。

 

まさか、此れが月曜日の校内新聞で『戦車道部隊長と新副隊長の華麗なる舞踏』って一面記事になるのは、完全に予想外だったけどね?

 

 

でも、梓ちゃんとのダンスは楽しかったから、文句はないよ。

 

 

 

其れに、屋台村は今年の学園祭の出し物の中でも一番の売り上げを記録して、結構な額の部費を得る事も出来たからね?

 

お姉ちゃん達も楽しんでくれたみたいだったから、今年の文化祭は大成功の大盛況だよ♪此れは、間違いなく中学時代の最高の思い出の一つになるだろうね♪

 

 

とってもいい文化祭だったよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 


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