ガールズ&パンツァー~隻腕の軍神~   作:吉良/飛鳥

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日曜日位は、まったりゆったりとね?Byみほ      日曜日位はね~~Byエリカ     思いっきりリラックスしていきましょう~~By小梅


Panzer75『日曜日はまったり行きましょうです』

Side:まほ

 

 

 

遊撃隊の隊長の座を賭けた戦いは、見事にみほが完勝した訳だが、まさかみほに喧嘩を売ったあの子が、敗北した直後にみほに忠誠を誓うとは思って居なかったよ……まぁ、アイツは中学時代は操縦士として名を馳せていたから、みほのチームの一員としては申し分ないがな。

 

とは言え、あの手のタイプは一度懐くと結構面倒だから、無理はするなよみほ?

 

 

 

 

「あはは……其処はまぁ上手くやるよ?

 

 ヒカリさんの操縦技術はつぼみさんには若干劣るけど、黒森峰の1軍になるには申し分ないレベルだからね……私にとっては、嬉しい事この上ないかな?」

 

 

「……みほがそう思うなら其れで良いさ。私から言う事は何もない。」

 

 

が、遊撃隊の編成についてはお前の意見を聞いておきたいな。

 

新編成される遊撃隊は3~5輌の小隊で構成する心算なんだが、その編成にはお前の意見も聞いておきたいんだ……遊撃隊の隊長であるお前にな。

 

 

 

 

「車輌数は、試合に合わせて変えるのが良いと思うよ?全国大会の1~2回戦は3輌、準決勝と決勝は5輌って具合に。」

 

 

「ふむ、妥当な所だな。必ず入れておきたいメンバーは居るか?」

 

 

「隊長は私だけど、副隊長にはエリカさんを推薦するよ――其れから、小梅さんと直下さんは確定かな?

 

 其れから使用戦車は、パンター3輌、ティーガーⅠ1輌、ヤークトパンター1輌が理想かな?私と小梅さんがパンターで、エリカさんがティーガーⅠ、直下さんがヤークトパンターって言う感じで考えてるんだけど、如何かなお姉ちゃん?」

 

 

「使用戦車及びそれぞれの車長は、其れで良いと思う。」

 

 

みほと小梅みたいなタイプは、攻守速を高い水準で備えたバランス型の中戦車で力を発揮するから、その中でも最強と名高いパンターならばより力を発揮できるだろう。

 

逆にエリカのようなタイプは、多少機動力を犠牲にしても高い攻防力を誇る戦車でこそ、其の力を発揮できるからな?

 

そして、直下もまた、回転砲塔のない突撃砲や自走砲の車長の方が己の力を発揮できるようだからね……遊撃隊は、とても個性的で強力な部隊になるのは間違いなさそうだな――取り敢えず、車長の決まってないパンターのメンバーは、私が選抜しておくか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガールズ&パンツァー~隻腕の軍神~ Panzer75

 

『日曜日はまったり行きましょうです』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:みほ

 

 

 

遊撃隊の編成が終わった翌日の日曜日。今日は練習もお休みで、機甲科の生徒も全面的にオフの日。

 

オフの日は、言うなれば『体をゆっくり休めなさい』って言う事だから、この日だけは日課である早朝のランニングもお休みだね――万全のコンディションを維持する為に設定された休養日にトレーニングをするのは本末転倒だからね。

 

まぁ、趣味でのランニングや水泳はその限りじゃないのかも知れないけど。

 

 

「でも、それとは別に、幾ら日曜だからって、ちょっと寝過ぎじゃないかな?……おーい、起きて下さいエリカさん、小梅さん?」

 

 

「あと5分だけ………今日は日曜だから、もう少しだけ……」

 

 

「睡魔が……睡魔が私を襲っているんです……起きる事なんで出来ません……あぁ、待って下さい羊さん……」

 

 

 

 

……ある意味で、予想通りだったけど、まさか此処までとは思っても居なかったよ……って言うか、小梅さんはどんな夢を見てるんだろう?

 

此れは、普通に声をかけても起きないよねぇ?アンドリューの咆哮って手もあるけど、其れは他の部屋の迷惑になるし……仕方ないね、かくなる上は……切り札を切らせて貰うよ!!!

 

 

「エリカ、小梅!日曜だからと言って何時まで寝ているんだ!少したるんでいるぞ!!」

 

 

「隊長!?すみません!!」

 

 

「す、直ぐ着替えます……って、アレ?」

 

 

「目が覚めましたか、エリカさん、小梅さん?」

 

 

「~~~~!今のって、若しかしなくても貴女がやったのみほ?」

 

 

「恐ろしい程、隊長に似てましたよ?」

 

 

 

 

そりゃあ、姉妹だからね?多分だけど、お姉ちゃんだって私の声真似位は出来ると思うよ?……但し、お姉ちゃんが私の真似をしたら高確率で、周りの人が引くと思うけれど。

 

其れよりも、もう8時だから起きよう?幾ら日曜日で、戦車道の練習もお休みだからってだらけるのは良くないと思うよ?

 

何よりも、早く行かないと寮の食堂も朝定食終わっちゃうから。

 

 

 

 

「どうせなら、偶には作って食べない?今日は、1日オフだからゆっくりのんびり朝ごはんってのも悪くないでしょ?」

 

 

「そうですねぇ?折角なので、ご飯と焼き魚とお味噌汁と納豆で行きましょう。

 

 寮の食堂の食事は確かに美味しいんですけど、ドイツ料理が基本なので、中々和食な朝ごはんは食べる事が出来ませんから。」

 

 

「良いね、其れじゃあそれで行こうか♪」

 

 

幾ら黒森峰がドイツをモチーフにした学園艦だからって、食事までドイツにする事は無いと思うんだけどなぁ?……まぁ、学食にはドイツ料理以外のメニューもあるし、学園艦の市街地には普通にファーストフード店に牛丼屋、ラーメン屋さんに○亀製麺(伏字意味なし)もあるから、朝食以外ではドイツ料理も食べられるんだけどね。

 

でも、純和食の朝ごはんは久しぶりだから、とっても楽しみだよ!――と言う訳で、2人ともさっさと着替えちゃって?

 

2人が朝ごはんの準備してる間に、私は洗濯とかしちゃうから。……どうせ、私にはご飯の準備手伝わせてくれないだろうし……

 

 

 

 

「いや、そりゃ手伝わせる筈ないでしょう!?

 

 右腕一本でも料理は出来るって言うから手伝って貰ったら、何処の世界に食材に包丁を噛ませた上でまな板に叩きつけて切る奴が居るのよ!正直言って、滅茶苦茶怖かったのよあれ!?」

 

 

「え~~?菊代さんは『お見事ですみほお嬢様』って褒めてくれたのに?」

 

 

「こう言っては失礼ですけど、其れって家政婦としての建前だったんじゃないでしょうか?……そうじゃなかったら、菊代さんの感覚を疑いますよ流石に……」

 

 

「あ~~……菊代さんは、落ち着いて頼りになる人だけど、ちょっとぶっ飛んでる所があるかも?

 

 何と言っても、現役時代はお母さんの右腕として活躍してたって話だからねぇ?……其れだけの人が、普通である筈がない絶対に!!」

 

 

「「凄く納得!!」」

 

 

 

 

でしょ?まぁ、確かに自分でもあの方法は如何かと思うし、危険が危ないから、料理の方はエリカさんと小梅さんにお願いするよ。

 

その代わりに、私は洗濯したり、掃除機かけたりしちゃうから。

 

 

 

 

「お願いするわ。」

 

 

「朝ごはんは期待してくださいねみほさん♪」

 

 

「うん、期待してるよ♪」

 

 

さてと先ずは洗濯だね。

 

黒森峰の寮は、共同洗濯場じゃなくて、夫々の部屋に全自動のドラム式洗濯機が備え付けられてるから、私がやる事と言えば洗濯物を放り込んで、洗剤を入れてスイッチを入れるだけ。

 

そうすれば、水は自動で注入されて洗濯が始まって、後は濯ぎと脱水に乾燥までやってくれるから、私がやるのは此処まで。

 

掃除機も、使い易いバッテリータイプのコードレスタイプだから、片手でも使える上に、軽くて楽々お掃除が出来るから苦労は無いからね~♪

 

 

掃除洗濯、全て熟しても15分でお終い!

 

エリカさん、小梅さん、そっちは如何かな?

 

 

 

 

「味噌汁は出来たから、後はご飯が炊けて、魚が焼ければ出来上がりよ。大体、あと5分て言う所ね。」

 

 

「所でみほさん、納豆にはネギは入れますけど、その他のトッピングは海苔と卵と鰹節のドレにします?」

 

 

「甲乙つけがたいので全部乗せで。それから辛子も。あと、付属のタレじゃなくて醤油で。」

 

 

「安心しなさい、冷蔵庫にストックしてあるのは、タレ無しの納豆だから。」

 

 

「其れを聞いて安心したよエリカさん。」

 

 

人によっては、タレ付きの方が良いんだろうけど、私的には付属のタレは甘みがあるからあんまり好きじゃないんだよね?

 

お姉ちゃんは、醤油よりも付属のタレの方が好きみたいだけどね。……因みに、お母さんは辛子と塩だったなぁ。

 

 

なんて事を話してる内に、ご飯が炊きあがって、そして魚も焼けて、久しぶりの和食の朝食の出来上がり!

 

ホカホカのご飯に、ワカメと豆腐となめこのお味噌汁、脂が乗っていて如何にも美味しそうな鮭のハラスの塩焼きに納豆……凄く食欲をそそられるよ!それじゃあ……

 

 

 

「「「いただきまーす!」」」

 

 

 

ん~~~~、美味しい!やっぱり朝ごはんは和食が良いね~~~♪

 

御飯もふっくらしてるし、お味噌汁も出汁がよく出てるし、鮭の焼き加減も抜群だし、納豆もトッピング全部乗せは最高!そして、毎度の事だけ

 

ど、右腕一本でも食べられるように配慮してくれてるエリカさんと小梅さんに感謝だよ。

 

 

 

 

「普段の生活面でのサポート位は当然ですよみほさん。

 

 所で、昨日の練習後は隊長に呼ばれていたみたいですけど如何かしたんですか?聞こうと思ってたんですけれど、昨日は聞きそびれてしまったので……」

 

 

「えっとね、遊撃隊の事に付いて話してたんだよ。

 

 遊撃隊で使う戦車は如何するとか、メンバーは如何するとかをね。」

 

 

「あ~~~……成程、其れは確かに大事よね?

 

 今年からの運用になる新設部隊の編成となれば、隊長と遊撃隊長で行った方が良いもの――其れで、どんな具合に纏まったのかしら、貴女が隊長を務める遊撃隊は?」

 

 

 

 

使用戦車は、パンターが3輌、ティーガーⅠとヤークトパンターが1輌ずつの計5輌だけど、大会では1~2回戦は5輌全部じゃなくて、3両編成の遊撃隊になるかな?

 

で、メンバーだけど、エリカさんと小梅さんと直下さんは車長確定で、夫々の戦車の搭乗員も確定してるから。

 

 

 

 

「私と小梅と直下が遊撃隊に……光栄よみほ!その期待には、応えてあげるわ!」

 

 

「私も、精一杯務めさせて頂きますね。」

 

 

「よろしくお願いします♪あ、其れからエリカさんは、遊撃隊の副隊長だから、その辺もよろしく~~♪」

 

 

「私が副隊長ですってぇ!?……中々の大役だけど、上等じゃない!

 

 中学の頃、隊長の副官を務めてたのは伊達じゃないってのを見せてあげるわよ!」

 

 

「期待してるよエリカさん。……で、小梅さんは何してるの?

 

 ご飯の最中にスマホを弄るのは、あんまり行儀が良いとは言えないと思うんだけどなぁ?」

 

 

「其れは承知してますけど、直下さんに遊撃隊のメンバーに選出されたって事を伝えておいた方が良いと思いまして。」

 

 

 

 

其れは確かに大切な事かもしれないけど……何だろう、何か凄く嫌な予感と言うか、何かが起きる予感しかしないんだけど――

 

 

 

 

「アタシが遊撃隊のメンバーだとぉぉぉぉ!!」

 

 

「……やっぱり来ちゃったね直下さん。」

 

 

「朝っぱらからテンション高いわねぇ?」

 

 

「と言うか、直下さんの部屋はロビーに一番近い所で、此の部屋は廊下の一番奥なんですけど、メール送ってから僅か2秒で来ましたよ?」

 

 

「其れだけ意外だったのかな?」

 

 

「意外も意外に決まってるでしょうみほ!本当に、アタシが遊撃隊のメンバーで良いの!?」

 

 

 

 

勿論。私自身が、直下さんを推した訳だからね。

 

この前の、ヒカリさんとの遊撃隊長の座を賭けた試合でも、直下さんは役目を果たしてくれたから――何よりも、ヤークトパンターを部隊に組み込むなら、直下さんの力は絶対に必要になるから。

 

 

 

 

「嬉しい事言ってくれるねぇ?なら、その期待に応えられるように、精一杯頑張るとしますか!

 

 何よりも、みほと一緒なら履帯が切れる事も無さそうだからね?……アタシの履帯の呪いを無効化するとか、軍神の加護はハンパないわ。」

 

 

「直下に掛かってる履帯の呪いを無効にするとは、流石はみほね。」

 

 

「凄いですみほさん。」

 

 

「其れって私の力なのかな?」

 

 

「間違いなくみほの力だわぁ……と言うか、この前の試合もそうだけど、履帯が切れない所か、逆に相手の履帯切ってやった訳だしさ。

 

 ……時に、上手そうな朝飯だね?……悪いけど、アタシにも貰えるかな?未だ朝飯食べてないんだわ。」

 

 

 

 

其れ位は、別に良いよね、エリカさん、小梅さん?

 

 

 

 

「構わないけど、焼き魚は3人分しかないから、アンタは飯と味噌汁と納豆よ?其れでも良いなら分けてあげるけど。」

 

 

「其れでも構わねーわ。朝飯抜くと可成りキッツいからね~~……幾ら練習がないとは言え、1日2食って言うのは厳しいわ。」

 

 

「食は身体の基本だからね?ちゃんと食べないとダメだよ。」

 

 

「分かってるって。飯と味噌汁と納豆が有れば、充分だよ。いっただきまーす!!」

 

 

 

 

なはは……期せずして、私が遊撃隊のメンバーとして選出した戦車長が全員揃ったね?なら、今日は此のメンバーで街に繰り出そうか?

 

戦車道に於いて大事なのは、己の乗る戦車に於ける各ポジションの連携と、各車長の連携だからね――一緒に過ごす事で、絆が深まれば、車長同士の連携も巧く行くと思うから。

 

 

 

 

「何を馬鹿な……って言いたい所だけど、貴女がそう言うなら、きっとそうなんでしょうね。――貴女以外の人が提案したら、一蹴してるけど。」

 

 

「エリカさん、其れは如何なんでしょうか?」

 

 

「いや、間違ってるようで間違ってないでしょ此れは?

 

 そんじょそこらの一般ピープルが提案したのなら陳腐な戯言で終わる事でも、みほが言えば説得力があるからね~?此れが、カリスマ性ってやつなんじゃない?」

 

 

「成程、言われてみればそうですね。みほさんには、隊長とは違ったカリスマ性がありますから。」

 

 

 

 

……カリスマ性って、私にはお姉ちゃん程のカリスマ性はないと思うんだけどなぁ?自分で言うのもなんだけど、やっぱり片腕って言うのは偏見を受けやすいからね。

 

 

 

 

「甘いわよみほ!

 

 貴女の場合は、その片腕がステータスなのよ!パンツァージャケットの左袖を風になびかせながらキューポラから身を乗り出して指示を飛ばす戦車長の姿はとってもカッコいいのよ!

 

 本人に言うのはどうかと思うけど、試合中の貴女の姿を収めた写真が、ネットオークションで結構良い値で取引されたりするのよ!!」

 

 

「はい!?其れってマジですかエリカさん!?」

 

 

「本気と書いてマジよみほ。

 

 Yaho○(再び伏字意味なし)オークションだと、去年の決勝戦での、超集中状態にある貴女の写真には最終落札価格50万が付いてたわ。

 

 因みに、私の超集中状態の写真は、最終落札価格40万だったわ。」

 

 

 

 

まさか、そんな事になってるとは思わなかったよ……と言うか、其れって普通に肖像権の侵害に当たるよね?別に訴える気はないけどさ。

 

でも、其れだけ注目されてるなら、遊撃隊長として確りと結果を残さないとだよ。

 

 

取り敢えず、今日は一日遊び倒そうね?

 

 

 

 

「「「了解!!」」」

 

 

 

 

さて、楽しい日曜日の始まりだよ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:エリカ

 

 

 

と言う訳で、街に繰り出した訳だけど、黒森峰の学園艦は、娯楽施設があまり無いのが難点かも知れないわね?……一応映画館とゲームセンターとボーリング場とカラオケボックスはあるけど、女子高生が楽しむには圧倒的にレジャー施設不足だわ此れ。

 

まぁ、今日は運よく中央体育館で、プロレスの興業があったから、其れで時間を潰す事は出来たけどね。――みほと小梅が、プロレス好きだったのは意外だったけど。

 

 

で、今は何をしてるかと言うと、カラオケボックスでカラオケ三昧ね。

 

全国ランキング参加でやってるから、全員が可成り気合入って歌ってるわ――今歌ってる小梅も、中々の歌唱力だからね。

 

 

 

 

「何時か君を悲しませるもの、全てが嘘でありますように…如何か優しさに追われない様に、全てが嘘でありますように……」

 

 

 

 

見事に歌いきった『All is a lia』の得点は……本日の最高得点である94点ですってぇ!?やるわね小梅……こう言っちゃなんだけど、貴女は

 

将来的には歌手としてもやって行けるんじゃないかって思うわ。

 

 

 

 

「お褒めに預かり光栄です♪

 

 でも、多分次のみほさんは、私の得点を軽々超えて来ると思いますよ……みほさん、やる気ですからね。」

 

 

 

 

――轟!!

 

 

 

 

……やる気があるってのは良い事だと思うけど、高々カラオケで、黄金のオーラを纏うのは如何なのみほ?カラオケ如きで超サイ○人状態に

 

なる事も無いでしょうに。

 

 

まぁ、逆に言うなら、その状態の貴女の歌は期待出来るけどね。

 

さて、貴女は何を歌ってくれるのかしらみほ?

 

 

 

 

「其れじゃあ聞いてください……Don't wanna cry

 

 ふぅ……La la la…いつの日か I'll be there...

 

 I've gotta find a way、so let me go Because baby I don't wanna cry

 

 I've gotta find a way、so let me go Because baby I don't wanna cry

 

 そうやって待っていても無駄だってみんなわかってるけどね

 

 じゃあ何で待っているのかって聞かれた時に気がついた

 

 殴り合う事じゃなくて傷つけられたくない

 

 うずくまってガマンしてるのって痛そうで つらそうで 後がない

 

 今日が終わるたび胸をなで下ろすなんてやめよう?あきらめること許したらHELLO だって言えなくなるから

 

 どこへでもつづく道があるいつの日か I'll be there…I've gotta find a way、so let me go

 

 急いだってしょうがないけどBecause baby I don't wanna cry止まっているヒマはない

 

 I've gotta find a way、so let me go行くんだってばもうBecause baby I don't wanna cry

 

 

 いろんな顔と心って世界中に溢れてるね?

 

 敵味方に分かれ、殺し合いをしているね……そういう事でしかたしかめあう事ができなくって愛しい人、大切な何もかも守れなくなるよ?

 

 I've gotta find a way、so let me go.

 

 やめちゃえばいいのにね。

 

 Because baby I don't wanna cry

 

 ツライ・イタイ事なんか

 

 

 La la la…

 

 いつまでも I'll be there...

 

 遠くても 地図にない場所も行けるから I'll be there…La la…」

 

 

 

 

此れは、平成の歌姫である安室奈○恵のヒットナンバーですって!?……此れをチョイスした事にも驚きだけど、それ以上にみほの歌唱力に脱帽だわ此れは!!

 

だって、全国ランキングでは、ぶっちぎりの99点をマークしてトップになった訳だからね?……こんな事を言うのは如何かと思うけど、みほは、多分アイドル歌手としてデビューしても売れっ子になったでしょうね。

 

 

 

その後、アタシも『Seize the day』を熱唱したけど、得点は97点で、みほには及ばなかったわね……本当に多芸だわみほは。

 

まぁ、その多芸さは、仲間であるうちはとても頼もしい物だけどね。

 

だけど、貴女の力はこんな物じゃない……その力の本気が解放されたらどれだけのか、考えるだけでもドキドキして来るわ――まぁ、貴女なら

 

力に溺れる事はないでしょうから安心だけれどね――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:みほ

 

 

 

そんな訳で、週明けの月曜日。

 

今日も今日とて、戦車道の訓練が終わった訳だけど、今日は此れで終わりじゃないんだよね?……お姉ちゃんは、今日遊撃隊のメンバーを発表するって言っていたからね、

 

 

 

 

「今日もご苦労だった諸君。

 

 さて、訓練後で悪いが、此処で新設された遊撃隊のメンバーを発表しようと思う――先ずは遊撃隊での使用戦車だがパンターG型が3輌にティーガーⅠとヤークトパンターが1輌ずつの編成とする。

 

 続いて遊撃隊のメンバーだが隊長は西住みほが務める。此れは既に決定している事なので変更はない。

 

 残るメンバーだが……其れは、遊撃隊隊長であるみほから発表して貰おうか?」

 

 

「はい!?」

 

 

「如何した?」

 

 

 

 

いや、如何したじゃなくて、行き成りすぎると言うか、私に発表させるならあらかじめ言っておいて欲しいと言いますか……余りにも突然すぎると思うんですが、その辺如何なんでしょうか隊長?

 

 

 

 

「此処は矢張り遊撃隊の隊長が直々に発表すべきだと思っただけだ。

 

 何、安心しろメンバーは全員このメモに書いてあるから大丈夫だ。――其れに、遊撃隊のメンバーを発表するだけならば大した事でもないだろう?」

 

 

「大した事じゃないって事と、行き成りだって言う事は別だと思います……」

 

 

まぁ、やれと言われた以上はやるけどさ。

 

其れでは改めて、遊撃隊のメンバーを発表します。

 

遊撃隊の隊長車は、パンターG型の217号車。車長は私、西住みほが務めます。続いて隊長車の操縦士に時坂ヒカリさん。

 

 

 

 

「はい!」

 

 

「砲撃手に草薙京子さん。」

 

 

「はい。」

 

 

「装填士に八神伊織さん。」

 

 

「任せて。」

 

 

「通信士に神楽衛さん。」

 

 

「了解。」

 

 

 

 

ヒカリさん以外は、バトルロイヤルで一緒だった子達だから、とってもやりやすい感じだよ♪

 

次に、遊撃隊の副隊長ですが、此れは逸見エリカさんにお願いしようと思います――って言っても、既に伝えてあるから大丈夫だよね。

 

 

 

 

「任せて貰っていいわよ隊長。確りと副官の任を務めさせて貰うわ。」

 

 

「お願いします。

 

 副隊長車はティーガーⅠ。車長は逸見エリカさんで、操縦士は美神佳苗さん。砲撃手は藤原可津美さん。装填士は原忍さん。通信士は尾上雪乃さん。」

 

 

「「「「了解!」」」」

 

 

 

 

パンターG型222号車は、車長兼通信士に赤星小梅さん。

 

 

 

 

「任されました。」

 

 

「操縦士に中村千恵さん。砲撃手に山元宇蘭さん。装填士に山元心春さん。」

 

 

「「「はい!」」」

 

 

 

 

砲撃手の宇蘭さんと装填士の心春さんは双子だから、息の有ったコンビネーションが期待出来るね。

 

続いてパンターG型256号車のメンバーを発表して……最後にヤークトパンターのメンバーを発表します。

 

 

 

 

「「「「何か、ザックリ端折られたくさい!?」」」」

 

 

「気のせいです♪

 

 ヤークトパンターの車長兼通信士に、直下理子さん。」

 

 

「OK!任せなさい。」

 

 

「操縦士に川上瑞穂さん。砲撃手にルナマリア・H・大和さん。装填士に牧みぞれさん。」

 

 

「「はい!」」

 

 

「Jawohl.」

 

 

 

 

以上で、遊撃隊のメンバーの発表を終わります。新説の部隊ですが、頑張って行きましょう!!

 

――それじゃあ、後はお願いします隊長。

 

 

 

 

「ご苦労だったみほ。此れにて、遊撃隊の編成は終了とする。

 

 そして、其れとは別に、来週に練習試合を組んだ。――相手は継続高校だ。取り立てて強力な相手ではないが、黒森峰が伝統として来たドクトリンが通じにくい相手でもある……だからと言って負ける心算は無い。

 

 我等黒森峰は絶対王者――誰が相手でも叩きのめすだけだからな!!皆もその心算で、試合に臨んでくれ!!」

 

 

 

 

って、練習試合!?

 

大会前の練習試合って言うのは組むのも大変なのに、その練習試合の相手が継続高校とは、相手にとって不足はないって言う所かな?

 

遊撃隊の初陣になるけど、此の初陣で、遊撃隊の有用さを示す事が出来るかも知れないね?……なら、手加減なしの全力全壊で行かせて貰うよ!!

 

 

全国大会の前哨戦となる練習試合――しかも相手は、ミカさんのいる継続高校!此れは、楽しい試合が出来そうだね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 




キャラクター補足




八神伊織

みほが率いる遊撃隊の隊長車の装填士。

髪の毛が赤かったり、目付きが鋭かったりと色々と謎が多い生徒だが、装填速度に関しては、現時点での女子高生最強レベル。



草薙京子

みほが率いる遊撃隊隊長車の砲撃手。

針の穴をも射貫く、その砲撃の能力は一級品である。



神楽衛

みほが率いる遊撃隊隊長車の通信士。

コミュニケーション能力に長け、どんな相手ともざっくばらんに話す事が出来る。



美神佳苗

エリカのティーガーⅠの操縦士。

普段の生活態度はテキトーだが、戦車に乗っている時は別人のような集中力を発揮する。



藤原可津美

エリカのティーガーⅠの砲撃手。

自称視力5.0と豪語し、1km先にある30㎝四方の紙に書かれた『C』の文字がどの方向を向いているのか判別できる。



原忍

エリカのティーガーⅠの装填士。

可成り寡黙な性格で、人と話す時でも必要な事を要点だけ言って終わらせてしまうが、何故か其れでコミュニケーションが取れている。



尾上雪乃

エリカのティーガーⅠの通信士。

聞くと話すを同時にこなす事が出来る特技を持ち、其れを生かして伝えられた指示を略タイムラグなしで他の車輌に伝える事が出来る。



中村千恵

小梅のパンターの操縦士。

操縦士の腕を買われて黒森峰にスカウトされた事も有り、その能力は一級品。



山元宇蘭

小梅のパンターの砲撃手で、装填士を務める山元心春の双子の姉。

落ち着いた性格で、物事を的確に確実に熟す事を得意とする。



山元心春

小梅のパンターの装填士で、砲撃手を務める山元宇蘭の双子の妹。

姉と比べると天真爛漫で明るく、勢いに任せて一気に物事に当たるのを得意とする。



川上瑞穂

直下のヤークトパンターの操縦士。

自身はどのポジションでも熟せるが、操縦士が一番得意と言う事で高校からは操縦士に専念している。



ルナマリア・H・大和

直下のヤークトパンターの砲撃手。

ドイツ系のハーフで、日本語とドイツ語が入り混じった、みょうちくりんな話し方をするのが特徴。



牧みぞれ

直下のヤークトパンターの装填士。

小柄だが、まるで女性ボディビルダーの様な体つきをしており、ベンチプレス200kgの記録を持っている。


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