ガールズ&パンツァー~隻腕の軍神~   作:吉良/飛鳥

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開会式ってなんで眠くなるんだろう?Byみほ      お偉いさんの話が長いからでしょ?Byエリカ     ですよね?……Zzz……By小梅


Panzer83『開幕。第62回戦車道全国大会です!』

 

Side:エリカ

 

 

 

本日は全国高校戦車道大会が開幕する日……何が何でも10連覇を達成したいってのは、黒森峰の機甲科の全員が思ってる事でしょうね?

 

……片腕だからって理由だけで、みほの実力を見ようともしなかった奴等は除外するけどね。

 

 

其れは其れとして、貴女は一体何をする心算なのかしらみほ?『ついて来てほしい』って言うから付いてきたけど……此処って、寮の放送室よね?……其処に平然と入っていくあたりがみほよね。

 

 

付いて来てる私と小梅も大概だけど――時間は6:30、まだみんな寝てると思うけど……起床ラッパでも放送する?

 

 

 

 

「ん~~~、似てるけど違うかな?正解はね……こうするんだよ!」

 

 

 

 

――ピンポンパンポーン!

 

 

 

 

「さぁ、朝ですよ!起きて下さい皆さん!!

 

 今日から大会が始まるんです――のんびりしている暇なんて有りませんから!――そう言う訳で、朝会に遅れて来た人には、ペナルティがあるので、全力で頑張って下さいね?――さて、出番だよエリカさん、小梅さん!!」

 

 

「其処で私に振る訳!?……上等じゃない、やってやるわ!

 

 オラァ!さっさと起きなさいアンタ達!!いつまでも寝腐れてるなら、ティーガーⅠの88mmペイント弾を10連発で撃ち込むわよ!!」

 

 

「其れでも起きない場合には、とっても怖い事になっちゃう体験をして貰いましょうか?

 

 ……取り敢えず、寝起きの悪い部屋には、アンドリューを向かわせますね――寝起きに虎のドアップは効果覿面でしたからね。」

 

 

 

 

其れについては否定しないわ小梅。

 

何にしても、今日が大会初日……初戦は聖グロだから油断はできないけど、本気で戦えば負ける相手じゃない――だから、自信を持って行こうじゃないみほ!!

 

 

 

 

「そうだねエリカさん。

 

 何よりもお姉ちゃんは、私と一緒に優勝旗を掲げたいって言ってたからね――その思いを叶える為にも私は負けられない――絶対に勝つ。」

 

 

「貴女ならそう言うと思ったわみほ。」

 

 

ならその願いを現実のモノにしましょう?

 

出来るしょう?貴女とアタシと小梅が組んだら、其処に敵は存在する事が出来ないんだから、バッチリ勝ちに行こうじゃない?――他校の皆さんには、悪いけど、今年も王座の座は私達黒森峰が頂くわ!

 

 

 

……因みに、この起床放送の事で、放送直後に3人揃って隊長に滅茶滅茶怒られた。……ま、当然よね……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガールズ&パンツァー~隻腕の軍神~ Panzer83

 

『開幕。第62回戦車道全国大会です!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:みほ

 

 

 

起床放送の効果もあってか、誰1人遅れることなく出発時間の10分前には正門前……ではなく、戦車道の練習場に集合!

 

此れから1回戦の試合会場兼開会式会場に向かう訳だけど、陸路の場合渋滞に巻き込まれる恐れがあるって事で、黒森峰の自家用輸送機『ツェッペリン飛行船』で向かう事になってるから此の場所。

 

 

……此れで移動する位なら、昨日の内に海路で会場に向かわせた戦車と一緒の船で行けばよかったと思うんだけど、その辺は如何思うエリカさん、小梅さん。

 

 

 

 

「確かに其の通りだけど、試合当日でもないのに移動の為に学校を公欠扱いにするのは如何なモノかって話だったんじゃないのかしら?」

 

 

「戦車道に力を入れてるって言うのなら、その辺は融通を利かせてくれても良いと思うんですけどねぇ?

 

 と言うか、私達よりも整備科の人達の方が大変ですよ。船で一緒に行けば、船の中で最終調整が出来たのに、私達と一緒だと、会場に着いてから試合開始までの間に最終調整をしないとならないんですから。」

 

 

 

 

だよねぇ?

 

まぁ、戦車道って言うスポーツの特性を考えたら、全試合バラバラの会場でやるしかないから、どうしても会場によっては遠征する事になるって言うのは仕方ないけど、試合会場が決まって、遠征になる事が分かってるならその辺も考えて欲しいモノだよ。

 

まぁ、其れについては愚痴を言っても仕方ないか。

 

 

其れよりも、出発前にお姉ちゃん――隊長からの訓示があるから襟元を正しておかないとね。

 

 

 

 

「全員集合しているな?――あまり褒められた内容ではなかったが、遊撃隊の3車長の起床放送は大いに効果があった様だ。

 

 諸君、我々は此れより『第62回戦車道全国高校生大会』に臨む!

 

 知っての通り、我が黒森峰は、全国大会で大会記録となる9連覇を達成しているが、其れで満足はしていられない――我々は、絶対王者として、10連覇を成し遂げる!

 

 そして、諸君らの力を持ってすれば、其れは決して不可能ではないだろう。

 

 私のクジ運の悪さ故に、今年は決勝戦を含め『戦車道4強』の内、黒森峰を除く3校と戦う事になるので、楽な大会ではないだろうが、逆に言えば、聖グロリアーナ、サンダース、プラウダの3校全てと大会で戦えると言うのはとても貴重な事だろう。

 

 また、2回戦の相手であるアンツィオも、戦車の性能は貧弱だが、隊長が中学時代に私を倒した安斎千代美である事を考えると、決して楽に勝てる相手ではない筈だ。

 

 だが、其れでも私は、皆と一緒なら10連覇を成し遂げることが出来ると信じている!私に、10連覇と言う偉業を達成させてくれるとな!!

 

 必ずや今年も、真紅の優勝旗を学園に持ち帰ろう!そして、ノンアルコールビールで乾杯をしようじゃないか!

 

 其れを成す為にも、先ずは此の1回戦、絶対に勝つぞ!!」

 

 

「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「Jawohl!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」(例によって鍵カッコ省略。)

 

 

 

 

ふふふ、流石だねお姉ちゃん?こう言う訓示でのカリスマ性はハンパないよ……こう言っちゃなんだけど、妹じゃなかったら完全に落ちてたよ。

 

実際に、今の訓示で殆どの隊員がお姉ちゃんのカリスマ性に陥落したんだから――だからこそ、何で無事なのか聞きたいんだけど良いかな?

 

なんで平気なのエリカさんと小梅さんと理子さんは?

 

 

 

 

「まほ隊長のカリスマ性の高さは中学の頃から知ってるから耐性があるって所かしら?」

 

 

「右に同じく。」

 

 

「其れと、遊撃隊としてみほさんの下で戦ってると、試合の時のみほさんのカリスマ性の方がずっと高く感じちゃいますから、それで平気なんですよきっと。」

 

 

「……サトルさんは、耐性がなかったみたいだけど?」

 

 

「狭山に関しては言わないであげて。

 

 アイツは、完全にまほさんに惹かれて黒森峰に来た口だけど、私と違って他校にライバルを見つけることが出来なかったせいで、完全にまほ隊長に心酔してるからね?」

 

 

 

 

……成程ね。

 

そうであっても、試合になれば私の指示に従ってくれる辺り、サトルさんはお姉ちゃんに心酔してても、私の実力は認めてくれてる訳だから、問題はないよ。

 

 

其れじゃあ飛行船に乗り込もうか?アンドリューとロンメルもね♪

 

 

 

 

「ちょっと待てみほ、其の2匹も連れて行くのか?」

 

 

「その心算だけどダメ?……中学の時には、全試合連れて行ってたから、高校でもこの子達を連れて行きたいんだけど……」

 

 

「いや、其れ自体は問題ないが、此れを見た聖グロのメンバーがビビって戦意喪失しないか?と思ってな……」

 

 

 

 

其れは大丈夫じゃないかな?

 

聖グロにはつぼみさん改めローズヒップさんが居るから、私が虎と狐を引き連れてる事は知ってると思うからね?――大体にして、生の虎と狐を見て、戦意喪失するような相手じゃ、私達の敵じゃないでしょ?

 

 

 

 

「ふ……確かに其の通りだったな。何よりも、聖グロの隊長は勿論、あのダージリンが虎と狐が現れたからって驚くとも思えん。

 

 其れよりも、アンドリューもロンメルも如何して黒森峰の略帽を被っているんだ?――と言うか、虎と狐の頭のサイズに合った略帽と言うモノはなかった筈だが……?」

 

 

「其れは、エリカさんと小梅さんに手伝って貰って私が作ったんだよ。

 

 アンドリューとロンメルだって、今や立派に黒森峰の一員だし、戦車道の練習の時間には、2匹揃って演習場で練習を見てるんだから、黒森の略帽を被る資格は充分にあると思うんだ。」

 

 

「……其れもそうか。

 

 いっその事、此の2匹をモチーフにして黒森峰のマスコットキャラでも作るか?そうすれば、『堅くて面白みのない黒森峰』のイメージを、少しでも変える事が出来るかも知れん。

 

 OG会に打診……しても、蹴られるだけだから、現機甲科の生徒だけで計画を進めてみるか。」

 

 

 

 

やるなら其れが最善だと思うよ?OG会に提案しても、一蹴されて終わりだろうから――OG会にお母さんや菊代さんみたいな人がいれば話は別だけどさ。

 

其れじゃあ行こうか!10連覇を成し遂げる為の大事な1回戦の会場にね!!

 

 

 

 

――余談だけど、移動中に暇にならないようにって処置なのか、飛行船にはカラオケが設置されてて、会場に着くまでの間、1回戦出場選手の間でカラオケ大会が行われました!

 

そしてお姉ちゃんと近坂先輩は、プロなんじゃないかって思うくらいに上手かったです!

 

尤も、私とエリカさんと小梅さんで熱唱した『ACUTE』(私がKAITO、エリカさんが巡音ルカ、小梅さんが初音ミク)は100点満点で大喝采を貰ったんだけど、此れを動画に撮ってた生徒が後日、私とエリカさんと小梅さんの顔ボカシを入れた上でようつべとニコニ○にアップして大反響を貰う事になるとは思ってなかったよ。

 

 

 

 

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そんなこんなで会場入りし、今は開会式の真最中。

 

戦車道の全国大会の開会式は、他のスポーツの全国大会とは違って、1回戦の各会場をオンラインで結んで、モニター中継を使って行われるんだよね?

 

で、開会式の会場となるのは、前年度の優勝校の1回戦の試合会場だから、黒森峰と聖グロは、中継じゃなくて生の開会式に出てる訳――でも何故か、此の2校だけじゃなくて、シード権を獲得したアンツィオもこの会場に来てるんだけどね。

 

 

 

 

『宣誓!

 

 我々、選手一同は、戦車道の精神に則り、どんな相手にも全力と誠意をもって試合に臨み、戦車乙女として正々堂々戦う事を誓います!!

 

 選手代表、黒森峰女学園、西住まほ!!』

 

 

 

 

で、その開会式もお姉ちゃんの選手宣誓がバッチリ決まって無事閉会!

 

なんて言うか、お姉ちゃんは本当にあぁ言うのが絵になる人だよね?マスコミの人達のフラッシュも凄かったから、此れは明日発売の『月間戦車道』と、来週の月曜日に発売の『週刊戦車道』をはじめとした、戦車道関係の雑誌の表紙はお姉ちゃんで決まりだね。

 

 

さて、開会式も終わったし、試合開始10分前までは自由時間。

 

去年までは、試合開始直前までブリーフィングを行ってたらしいんだけど、其れだと緊張してる時間だけが続くって言う事で、試合開始10分前までは自由時間にしたみたい――OG会は当然渋ったらしいけど、お姉ちゃんが隊長権限でねじ込んだらしいね。

 

 

エリカさん、小梅さん、理子さん、サトルさん、この自由時間をどう過ごそうか?

 

 

 

 

「はい、遊撃隊長!自分は試合前に腹ごなしがしたいです!腹が減っては戦が出来ません!!

 

 てか、アンツィオが展開してる屋台から、美味そうな匂いが食欲中枢にダイレクトアタックかましてくるのでもう無理!開会式の間、よく耐えたアタシ!頑張った!!」

 

 

「直下ぁ!って言いたい所だけど、其れには賛成だわ!

 

 今日は朝ごはんも、何時もより早い時間だったし、飛行船の中でのカラオケ大会で結構歌って腹減ってるのよね……」

 

 

「其れじゃあゴハンにしましょうか?……何処にします、みほさん?」

 

 

「其れは勿論ペパロニさんの屋台で!」

 

 

青子さん改め、ペパロニさんの料理の腕前は一級品!

 

中学の頃は、主要5教科は低空飛行でも、体育と家庭科は3年9期連続で5だったからね?――特に調理実習の時には、家庭科の先生が驚愕する程の腕前を発揮したから、味は保証できるよ。

 

 

と言う訳でペパロニさーん♪

 

 

 

 

「らっしゃい!

 

 よく来たなみほ~~!アンツィオ名物『鉄板ナポリタン』食ってきな!銀髪と天パと履帯+αもな!!」

 

 

「アンタ、徹底的に私と小梅と直下の名前呼ぶ気ない訳ね……てか、私と小梅と直下は未だしも+αってのは如何なのよ?」

 

 

「だってアタシ、そいつの事知らねぇし♪」

 

 

「狭山だ!狭山サトル!覚えとけ!!」

 

 

「おぉ、タイガー・マスクか!!」

 

 

「言うなぁ!!!」

 

 

 

 

アハハ……ペパロニさんは相変わらずだね?

 

取り敢えず、その鉄板ナポリタンを5人前貰えるかな?

 

 

 

 

「はいよ!

 

 炒めた挽き肉を、アンツィオ特製のトマトピューレで味付けして、其処に卵を落として半熟になったら、鉄皿に持った熱々のナポリタンの上にトッピング!

 

 これぞ、アンツィオ名物の屋台料理『鉄板ナポリタン』!美味しいよ~~♪」

 

 

「美味しそう!あれ?でも何で4つなの?注文は5つだよペパロニさん?」

 

 

「わーってるって。

 

 でも、普通の鉄板ナポリタンだとみほには喰い辛いだろ?

 

 ――と言う訳で、特製の大型パニーニに、鉄板ナポリタンを挟んだ『鉄板ナポリタンサンド』を作ってみたぜ!!」

 

 

「私用の特別メニューを作ってくれてたんだ。」

 

 

その心遣いに感謝しつつ、其れでは頂きます。――此れは!!!

 

 

 

 

「「「「「美味いぞーーーー!!!!」」」」」

 

 

「おぉ、ミスター味っ○的反応。」

 

 

 

 

いや、そうなるのは仕方ないよペパロニさん!

 

こう言っちゃなんだけど、こんなに美味しいナポリタンサンドは初めて食べたよ!!パスタがアルデンテなのは当然として、パニーニの焼き具合も絶妙だし、ナポリタンは自家製のトマトソースで味付けされてて市販のケチャップじゃ出せない味わい深さがあるし、トッピングの挽き肉入り半熟卵が美味しさを広げてるからね!!

 

本気で感激したよペパロニさん!こんな美味しいご飯のお代は幾らかな?

 

 

 

 

「300万リラで♪」

 

 

「待てこら、何時の為替レートよ其れ!!」

 

 

「いや、300円だから。其れ位察しろよな銀髪?」

 

 

 

 

この味で300円は安いね?――この味だったら500円で売っても安い位だよ。

 

アンツィオの校内で売る時は兎も角、こう言う場所で売る時は、場合によっては倍額で売っても罰は当たらないと思うよペパロニさん?其れだけの価値があるからね鉄板ナポリタンには!!

 

 

 

 

「そうか?なら、今度からはそうする。

 

 何にしても、1回戦頑張れよ?ローズヒップの奴も試合前の腹ごなしで、特盛の鉄板ナポリタン食ってったから、エネルギーは満タンになってるだろうから、十全の力を発揮して来るだろうからな。」

 

 

「其れは、確かに油断禁物だね。」

 

 

ローズヒップさんの操縦技術は、現在の高校戦車道の操縦士の中でもピカ一なのは間違いない――其れこそ、下手したら大学選抜の操縦士にだって引けを取らないからね。

 

でも、だからこそ燃えて来るよ――中学の頃は頼もしい仲間が、高校ではライバルとして立ち塞がるって言うのは、話題性もバッチリだからね。

 

だけど、私は勝つよペパロニさん。だから、2回戦で待っててね?

 

 

 

 

――轟!!

 

 

 

 

「毎度お馴染み軍神招来――今日はスサノオ……遂に神をその身に宿したかみほ、こりゃ負けねーわ。」

 

 

「こう言っちゃなんだけど、負ける気はないよペパロニさん――例えそれが、中学時代の仲間であってもね。」

 

 

ローズヒップさんの操縦士としての能力は高いし、聖グロの隊長のアールグレイさんと、副隊長のダージリンさんも、お姉ちゃんが其の力を認めてる以上は、並の戦車乗りでないのは間違いないけど、其れでも私達は勝つよ。

 

お姉ちゃんと近坂先輩が強いってだけじゃなくて、私が率いる遊撃隊には、私の他にエリカさんと小梅さんが居るからね?……自惚れる訳じゃないけど、私とエリカさんと小梅さんが力を合わせたら、敵は居ないよ。

 

 

 

 

「だろうな~~……合宿でも、お前等が組んだら無敵だったからな。

 

 でも、そうなら心配する事は何もねぇな?――だけど、瞬殺だけはしてくれんなよ?

 

 あんまり試合が速く終わると、観客が直ぐに帰っちまって、売り上げが減っちまうからな。」

 

 

「なはは……善処します。」

 

 

取り敢えず、ペパロニさんの屋台でエネルギー補給は出来たから、此れで試合には十全の状態で挑む事が出来るから、最高の試合をしないと嘘だよね!!

 

――絶対に勝つよ、皆!!

 

 

 

 

「言われるまでもなくその心算よみほ――楽しんだ上で勝つのが、新たな黒森峰よ!!」

 

 

「行きましょうみほさん!――私達遊撃隊の事を、世間に知らしめる戦い、絶対に勝ちましょう!!」

 

 

 

 

エリカさん、小梅さん……うん、絶対に勝つよ!!

 

此の試合で遊撃隊が成果を上げれば、ま~だ口喧しく『遊撃隊は邪道』だって喚いてるOG会を沈黙させる事が出来るだろうからね。

 

 

 

 

 

――と、決意を新たにした所でお姉ちゃんと近坂先輩と出会ったんだけど、如何にも此の2人は安斎さんの屋台で、熱々のピザに舌鼓を打ってたみたいだね?

 

だって、口の周りに少しトマトソースが付いてたから――相当食べたみたいだねお姉ちゃん?其れと近坂先輩も。……尤も、其れを如何言う心算は無いからあれだけどさ、程々にね?

 

 

ともあれ、先ずは1回戦だね――相手は強豪聖グロだけど、私達に負ける要素は何処にもない!

 

聖グロは、イギリスの戦車をメインに使って居たから戦車の性能差では負けないし、チャーチルとマチルダじゃローズヒップさんの操縦士の腕を生かし切る事は出来ないからね?

 

 

お姉ちゃんが評価してる以上、ダージリンさんには要注意だけどね。

 

 

「行くよ、皆!!」

 

 

「えぇ、勝ちに行きましょう!」

 

 

「黒森峰の遊撃隊は、無敵にして最強ですからね!!」

 

 

「聖グロなんざ、蹴散らしてやるわ!!今宵のヤークトパンターは血に飢えてるぞ……」

 

 

「いや、今はまだ昼だからね直下!?……てか、血に飢えてる戦車なんてオッソロしい事この上ないわ!

 

 呪われてるかもしれないから、どっかの寺院で浄化されて来い!!」

 

 

「だが、断る!!」

 

 

 

 

……くふ……あはははは!

 

此れだけリラックス出来てるなら一切問題はないよ?――精神がリラックスして居れば、余計な緊張もなくなるから、試合でも最高のパフォーマンスが出来るだろうからね

 

此れなら、1回戦でも遊撃隊は大暴れできそうだよ。

 

だけど、1回戦と2回戦は使える車輌が10輌までだから、遊撃隊も出撃部隊は、私とエリカさんと小梅さんの3つで行こうか?理子さんとサトルさんは、2回戦で活躍して貰うから、今回は勘弁してくれるかな?

 

 

 

 

「OK、試合に出ることが出来ないのはアレだけど、その分だけ客席で応援させて貰うさ。」

 

 

「絶対に負けるんじゃないわよ!!」

 

 

 

 

ふふ、言われるまでもなく負ける気はないよ――と言うか、私とエリカさんと小梅さんが一緒に力を合わせれば倒せない相手って言うのは存在しないんだからね!!

 

エリカさん、小梅さん、高校最初の公式戦、絶対に勝ちましょう!!

 

 

 

 

「当然よみほ!――幾ら聖グロが4強の一角とはいえ、貴女と私と小梅が出張る以上は負ける事のない相手――見せてあげましょう、力の差って言うものをね!」

 

 

「新生黒森峰の公式戦初試合で派手に暴れてやりましょう♪」

 

 

「うん、そうだね!」

 

 

遊撃隊は通常の指揮系統に組み込まれてない、独立機動権を持った部隊だから、精々私の好きなようにさせて貰う心算――聖グロも対黒森の作戦を練って来てるだろうけど、其れはあくまでも『此れまでの黒森峰』を想定しての事だろうから、遊撃隊で掻き乱す事が出来る筈。

 

全力で暴れさせて貰うよ!!

 

 

 

 

「遠慮はいらん……全力で暴れろみほ。お前が率いる遊撃隊が暴れてくれるだけ、私達の勝利は確実となるからな。」

 

 

「うん、了解だよ隊長。」

 

 

――さぁ行こうか?悪いけど勝たせて貰うよ聖グロリアーナ女学院!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

No Side

 

 

 

試合前の自由時間を満喫した黒森峰のメンバーだが、其れでも試合開始10分前には全員が試合会場での整列を完了していた。

 

この辺の真面目さは、流石は黒森峰と言った所だろう。

 

 

 

「もう整列していたのですか?

 

 此方も、時間前には行動していたのですが……此れもまた、黒森峰の美徳と言う所なのでしょうか?

 

 待たせてしまいましたわね西住まほさん?――遅れた事には、謝罪いたしますわ。」

 

 

「いや、私達の方が早すぎただけのこと、気にしないでくれアールグレイ。」

 

 

 

黒森峰の整列から遅れる事3分、聖グロのメンバーも勢揃いし、隊長であるまほとアールグレイが試合前に言葉を交わす。――本当に簡単な言葉だったが、其れでも通じるのは、互いに一流の戦車乗りだからだろう。

 

 

 

「ふふ、其れだけ私達との試合が待ちきれなかったと解釈させて貰いますね?

 

 ですが、そうであるのならば、私達も騎士道精神を持って全身全霊でお相手させて頂きます……ですので、貴女達も本気で来て下さいな?」

 

 

「あぁ、無論その心算だ――良い試合にしよう。」

 

 

 

まほとアールグレイは、ガッチリと握手を交わし、健闘を誓う。――と同時に両者の間には見えない火花がスパーク!

 

如何やら今年の大会は、1回戦から凄まじい展開になるのは間違いない様だ。

 

 

 

「其れでは此れより、黒森峰女学園と、聖グロリアーナ女学院の試合を始めます!お互いに礼!!」

 

 

「「よろしくお願いします!!」」

 

 

 

黒森峰の10連覇を掛けた戦いの初戦の火蓋が、此処に切って落とされた――此の試合が、大会の1回戦とは思えない試合になるのは、きっと間違いない事だろう。

 

 

 

今此処に、第62回戦車道全国高校生大会が幕を開けたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

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