ガールズ&パンツァー~隻腕の軍神~   作:吉良/飛鳥

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ドイツ戦車ならイギリス戦車には負けないよ!Byみほ      性能差が凄いからね……Byエリカ     ドイツの化学力は世界一ぃ!ですね♪By小梅


Panzer84『ドイツとイギリスの全面戦争勃発です』

Side:みほ

 

 

 

試合前の挨拶を済ませたら、即試合って訳じゃなく、挨拶の後には15分間の作戦タイムが設けられてる――大体は、最後の確認に使われる時間であり、黒森峰の本隊も御多分に漏れずだよ。

 

 

だけど、此の15分は遊撃隊にとってはとっても大事な時間になるんだよ。

 

15分あれば、試合直前で相手が戦術を変えて来るか否かを見極める事が出来るし、其れが出来れば本隊に最高のサポートを提供する事が出来るんだから。

 

 

 

 

「サポートをしつつ、状況によっては自分が相手のフラッグ車を狩るとは言わないのねみほ?」

 

 

「それは……勿論それが出来たら最高だけど、其れは私の役目じゃないんだよ――私達は遊撃隊……チームに勝利を齎す為の部隊なんだから、無理に相手のフラッグ車を狙う必要はないからね。」

 

 

「自分達の手で撃破するよりも、より確実に撃破出来る状況に持って行く、ですよねみほさん?」

 

 

「罠や囮を駆使して、敵フラッグ車を誘き出して撃破するってのもアリよね?」

 

 

 

 

小梅さん、大正解!そしてエリカさんも大正解だよ。

 

私達の役目はあくまで、チームが勝利するための下準備を整える、言うなれば黒子だから、あんまり騒がれない方が良いんだよ。絶対にね。

 

 

 

 

「其れは、確かにそうね?」

 

 

「あまり注目されると、動きづらくなりますからねぇ……ですが、そう言う事なら、私達の勝利は揺るぎません――聖グロに見せてあげようじゃな いですか!新たな黒森峰の力を!」

 

 

 

 

勿論その心算だよ小梅さん。

 

聖グロの淑女諸君には、隻腕の軍神の力を、骨の髄まで味わってもらうとしようかな?――何にしても、此の1回戦は勝たせて貰うから、その心算で居てね?

 

そして、見せて貰うよ聖グロリアーナ――貴女達がドレだけの力を持っているのかをね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガールズ&パンツァー~隻腕の軍神~ Panzer84

 

『ドイツとイギリスの全面戦争勃発です』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

No Side

 

 

 

試合前の挨拶を終え、両チームともに15分間のミーティングに入った訳だが、其れでも会場に設置された大型モニターに、両校のオーダーが表示されると、会場の熱は一気に上がっていく。

 

オーダーからどんな戦いになるのかを予想するのも、戦車道の一つの楽しみであると言えるのだろう。

 

 

因みにこの試合のオーダーは……

 

 

黒森峰女学院

 

・ティーガーⅠ×3(ナンバー212車は隊長車兼フラッグ車、ナンバー123車は遊撃隊副隊長車、ナンバー222車は副隊長車)

 

・パンターG型×5(ナンバー217車は遊撃隊隊長車)

 

・ヤークトパンター×2

 

 

 

聖グロリアーナ女学園

 

・チャーチル歩兵戦車Kk.Ⅶ×3(内1輌は隊長車兼フラッグ車、1輌は副隊長車)

 

・マチルダⅡ歩兵戦車Mk.Ⅲ/Ⅳ×5

 

・シークレット×2

 

 

 

 

と、この様なオーダーとなった。

 

黒森峰の方は特に特出すべき点はなく、高性能の戦車で固めた手堅い布陣と言えるだろうが、客の目を引いたのは、聖グロリアーナがシークレット車輌を設定して来たと言う事だ。

 

どんな時でも優雅に、かつ騎士道精神を持って正々堂々と戦う事を信条としている聖グロリアーナが、オーダーで手の内を隠すと言うのは異例の事だろう。

 

 

既に観客の間では、シークレットの2輌が何であるかと言う話が出ており、当然黒森峰も最後の15分間のミーティングでは、聖グロリアーナのシークレット車輌が何であるかと言う話になっていた。

 

 

 

「まさか聖グロがシークレットを使ってくるとは予想外だったが……果たして何を投入して来るのか?――凛、お前は如何思う?」

 

 

「イギリス戦車って言うのを考えると、ブラックプリンスやトータス、生まれはアメリカだけどイギリスで強化進化されたシャーマン・ファイアフライなんかが有力候補かな?

 

 でも、其れはあくまで普通に考えた場合。聖グロは伝統を重んじてて、OG会にも派閥があるらしいから、その派閥でない戦車は、如何に強力でも出て来る事は無いわ。

 

 だけど、そうなるとチャーチルかマチルダかって話になるから、シークレットを使ってくる意味が無いのよね……」

 

 

 

が、聖グロの体質を考えると、態々シークレット域を設定する必要が無いという結論に達してしまう。

 

――となると、シークレットは黒森峰を混乱させる為の張り子に思えてくるのだが……

 

 

 

「……シークレットの2輌は、多分クルセイダーだと思う。」

 

 

「なに?」

 

 

 

シークレットの戦車が何であるかを予想した者が居た――そう、言わずもがなみほである。

 

此れまで黙っていたのは、意見がなかったのではなく、自分の中で聖グロリアーナのシークレットの可能性を、OG会の派閥を含めてトコトン考えていたのだろう。

 

 

 

「クルセイダーだと?理由を説明して貰っても良いか、遊撃隊隊長。」

 

 

「了解です隊長。

 

 先ず、聖グロのOG会の派閥は『チャーチル会』と『マチルダ会』が2大勢力として君臨し、試合で使われる戦車も両派閥が対立しない様に、バランスを考えていると聞いています。

 

 ですが、聖グロに進学した中学時代の友人の話では、OG会にはこの2大勢力の他に、ごく小規模ですが『クルセイダー会』が存在しているそうです。

 

 クルセイダーは、その性能的に、聖グロが伝統としている浸透強襲戦術とは相容れないので、此れまで使われる事は有りませんでしたが、新隊長であるアールグレイさんが、聖グロの改革の一歩としてクルセイダーを起用した可能性は0じゃないと思うんです。

 

 黒森峰が、遊撃隊を新たに設立したように。」

 

 

「成程……確かに彼女ならばやりそうだな?

 

 アールグレイは去年は副隊長だったが、去年の大会の試合後に『此のままでは聖グロは駄目になる、改革しなくては……』と漏らしていたからな……其れを考えれば在り得る事だろう。」

 

 

 

みほの考えを聞いたまほも、去年の事を思い出して納得する。

 

伝統を重んじる聖グロだが、今年の隊長であるアールグレイは『伝統に縛られてはいけない』と言う考えを持っており、自身が隊長となった事で改革に乗り出したとしても不思議はないのだ。

 

 

 

「しかしクルセイダーか……もしもそうであった場合、機動力で掻き乱されると厄介だな?

 

 よし、聖グロのシークレットは遊撃隊隊長の予想通りクルセイダーである可能性が高いので、相手のシークレット車輌の相手は遊撃隊に一任する。任せても良いな?」

 

 

「はい、勿論です!」

 

 

 

あくまでもみほの予想ではあるが、其れでもシークレット車輌が何であるかのアタリをつける事が出来れば、其れを基準に作戦を構築する事は出来るし、仮に予想が外れていたとしても、シークレットの相手を遊撃隊に一任しておけば対処出来る。

 

そう考えて、まほはみほにシークレットの対処を一任し、みほも其れを拝任したのだ。

 

 

こうして、試合前の話題は、観客も黒森峰も聖グロリアーナのシークレット車輌で占められていたが、だからこそ観客と聖グロリアーナの面々は気付かなかった。

 

黒森峰のオーダーが、高性能戦車で固められてはいる物の、黒森峰の代名詞である重戦車が3輌だけで、オーダーの半分が中戦車で構成されていたと言う事に。

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

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・・・

 

 

 

 

そして、15分後、最後のミーティングを終えた黒森峰と聖グロリアーナの隊員達は、夫々戦車に乗り込み――

 

 

 

『黒森峰女学園対聖グロリアーナ女学院、試合開始!!』

 

 

 

「Panzer Vor!」

 

 

「Tank starting.」

 

 

 

試合開始の合図と同時に、両校の隊長の号令が下り、エンジンを唸らせながら戦車が動き始める。

 

黒森峰vs聖グロリアーナの試合が行われるフィールドは、起伏が少ない代わりに、茂みや林などの遮蔽物が多いマップであり、直ぐ近くにはゴルフ場もあると言う、少々特殊な会場であると言えるだろう。

 

茂みや林を巧く利用するのは勿論だが、ゴルフ場特有のバンカーや池を使う事も考えれば、戦術の幅が大きく広がるのだから。

 

 

 

「私達本隊は、此のまま前進し、聖グロを迎え撃つ。」

 

 

「で、私達遊撃隊は、聖グロのシークレットを狙うために別行動と――戦車の総合性能では黒森峰の方が上だけど、聖グロの戦車は『堅い』から気をつけて下さい隊長。

 

 其れと、新隊長のアールグレイさん……あの人は多分、聖グロの隊長でありながら、戦術的な本質は安斎さんに近いモノがあるんじゃないかって思うので。」

 

 

「ふ、其れに気付くとは流石だな。

 

 だが、彼女は優秀だが、安斎以上ではない――寧ろ、アールグレイ以上に恐ろしいのはダージリンだ。

 

 若しかしたら、ダージリンがシークレットに乗っているかもしれない……何にしても、気をつけてな?無茶は良いが、無理だけはするなよ?」

 

 

「はい、了解です隊長。」

 

 

 

試合開始と同時に、みほ率いる遊撃隊は本隊から離れて独自行動へと移る。

 

其れはつまり、聖グロリアーナのシークレット2輌が独立行動をしているとしても、黒森峰は1輌少ない状態で戦わねばならないと言う事になるのだが、黒森峰の本隊には、最強の重戦車と言われるティーガーⅠが2輌、最強中戦車の名を欲しいままにしているパンターG型が3輌、誰が何と言おうと、自走砲・突撃砲の類では間違いなく最強のヤークトパンターが2輌存在しているので、防御力が高いだけの英国戦車を使っている聖グロリアーナが相手ならば、1輌程度の差はあってないような物なのだ。

 

もっと言うなら、チャーチルとマチルダでは、黒森峰の戦車の正面装甲を撃ち抜くのはまず不可能であるし、側面や後面を狙うにしても、機動力が致命的に低いために、其れもまた難しい。

 

 

つまり、普通に戦った場合は、黒森峰が聖グロリアーナに負ける要素は何処を探しても存在しないのだ。

 

聖グロリアーナとて、そんな事は分かり切っている。分かり切っているからこそ、1回戦から『シークレット』と言う切り札を切って来たのだ――此れまで、只の一度も勝った事がない黒森峰に勝つ為に。

 

 

とは言え、黒森峰も絶対王者として『はい、そうですか』と、勝ちを譲る事は出来ない。

 

故に遊撃隊は、聖グロリアーナのシークレットを探す為に別行動を開始したのだ。(尤も遊撃隊は、その性質上、本隊と共に行動する事は滅多に無いのだが。)

 

 

 

 

「小梅さん、聖グロの部隊は見えたかな?」

 

 

「はい、見えましたよみほさん。――結構距離が離れてるのに、此れだけハッキリ見えるとは、最近の双眼鏡は凄いですね?

 

 流石はデジタル双眼鏡、良く出来ています。」

 

 

「技術革新の賜物よね……んで、デジタル双眼鏡の性能は兎も角、聖グロの部隊はどんな感じなの小梅?」

 

 

「えっとですね……チャーチルが2輌、マチルダが5輌の計7輌で進行してるみたいです。

 

 チャーチルが1輌足りないので、単独行動をしているのか、或いはシークレット車輌と共に行動してると思われますね。」

 

 

「チャーチルがシークレットと一緒に居る可能性があるか……」

 

 

 

 

その遊撃隊は、ゴルフ場の林に陣取り、其処からフィールドを見渡して、黒森峰の本隊と、聖グロリアーナの動きを観察していた。

 

黒森峰も聖グロリアーナも、7輌がスタート地点から真っすぐに前進し、このまま行けば10分後には平原エリアでの戦闘が開始されるのは間違いないだろう。

 

 

が、聖グロリアーナの車輌も7輌と言う事は、チャーチル1輌がシークレットの2輌と行動を共にしている可能性は決して低くないだろう。

 

双眼鏡で観察した結果から、その可能性を即考えた小梅だが、そのお陰でみほはチャーチルとシークレット(仮にクルセイダーとした場合に)を相手に、如何戦うかを構築する事が出来た様だ。

 

 

 

「チャーチルの最大速度を考えると、シークレットがクルセイダーであった場合、機動力の面でクルセイダーの足を引っ張る事になりかねない。

 

 だけど、チャーチルがクルセイダーの盾になる事が出来れば、クルセイダーの紙装甲を補う事が出来る……となると、クルセイダーとチャーチルを分断するのが上策だよね?

 

 ――エリカさん、お願いできるかな?」

 

 

「チャーチルがシークレットと行動していた場合は、優先的にチャーチルをブッ飛ばせって?……OK、任せなさいみほ。

 

 狂犬は狂犬らしく、温室育ちのお嬢様の喉笛を噛み千切ってやろうじゃない――聖グロのスカした態度に風穴をブチ空けてやるわ!」

 

 

 

みほは即座にチャーチルとシークレットを分断すると言う作戦を立て、重装甲を誇るチャーチルの相手をエリカに一任する。

 

パンターの主砲ではチャーチルの装甲を抜くのは難しいが、ティーガーⅠの88mmならチャーチルの装甲を抜くのは難しくないので、みほはエリカにチャーチルを任せたのだ。

 

 

そして、その命を受けたエリカもまた狂犬上等の獰猛な笑みを浮かべ、みほの命令を拝領する。――其れは、鋭い牙を持った猟犬が鎖から解き放たれたのと同義だ。

 

 

みほ率いる遊撃隊は、聖グロリアーナのシークレット2輌+チャーチル1輌から構成されているであろう別動隊を探し――

 

 

 

「ん?アレは……聖グロの戦車?――チャーチルが1輌に、クルセイダーが2輌!みほさん、聖グロの別動隊を見つけました!」

 

 

 

――そして見つけた、ゴルフ場の近くで待機しているチャーチル1輌とシークレットの2輌……クルセイダーMk.Ⅲを。

 

みほの読み通り、聖グロリアーナのシークレット車輌は、クルセイダーであったのだ。

 

同時に、小梅が考えた可能性も大当たりで、本隊とは別に行動していたチャーチルは、クルセイダーと共に行動していたのだ。

 

 

 

「やっぱりクルセイダーだったか……となるとその内の1輌の操縦士はつぼみさんもとい、ローズヒップさんで間違いないかな?

 

 ローズヒップさんの操縦士としての能力を最大限に生かすなら、機動力のある戦車を操縦させるのが一番だからね――でも、先ずは向こうの部隊に挨拶しておこうか?

 

 エリカさん、小梅さん……直撃しないように、チャーチルの足元に一発ブチかましてくれるかな?」

 

 

 

己の読みが当たっていた事に慢心せずに、みほはエリカと小梅に新たに命令を下す。

 

直撃しないように攻撃しろと言うのは、普通に考えれば挑発目的の一撃であり、費用対効果を考えれば、無駄撃ちにも等しい行為だが、エリカと小梅は、みほの真意を読み取っていた。

 

 

 

「……大胆不敵って言葉は貴女の為にあるような言葉よねみほ?

 

 ……だけど上等!一発弩派手な一撃をブチかまして、温室育ちのお嬢様達に盛大に挨拶してやろうじゃないの!」

 

 

「任せて下さいみほさん……チャーチルの動きを止めて見せます!!」

 

 

 

みほの目的はチャーチルの足止め。

 

チャーチルを足止めし、其れに乗じてクルセイダーを分断する心算なのだろう――エリカと小梅は、其れを確りと理解していたのだ。中学時代の合宿で、同じチームになった事がある経験は伊達では無いのだ。

 

 

 

「頼もしいね?なら頼んだよ!」

 

 

「「任せなさい!(任せて下さい!)」」

 

 

 

 

――轟!!

 

 

 

 

そして、みほの号令を受けたエリカと小梅は、己の闘気を完全開放!――その身から発せられるオーラは、軍神招来状態のみほに勝るとも劣らないレベルのモノだ。

 

そして、其れと同時に、みほとエリカと小梅の瞳はハイライトを失って、瞳孔が極端に収縮した『超集中状態』に移行する――この状態に成った以上、黒森峰の勝利は絶対と言っても過言ではないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:みほ

 

 

 

エリカさんと小梅さんが、私の考えを読み取ってくれて、聖グロの別動隊の足場に一撃かました訳なんだけど、其の効果は小さくなかったよ。

 

そのお陰で、別動隊に対しての奇襲が巧く行って、此方に意識を向けさせられたからね?此処で、別動隊を抑えておけば黒森峰の本隊は、聖グロの本隊との戦いに集中する事が出来るもん。

 

 

それにしても、聖グロのシークレットは、私の読み通りクルセイダーだったね?

 

いいよ、相手にとって不足は無い――思い切りやろうローズヒップさん!!

 

 

 

 

「モチのロンでございますわみほさん!

 

 聖グロ一の俊足の力をご覧あそばせ!!――やっつけてさし上げますわ!!」

 

 

「やっつけてあげるか……上等だよローズヒップさん!出来るモノならやってみろだよ!!」

 

 

戦車の性能差で言うなら、パンター2輌とティーガーⅠ1輌で構成された黒森峰の遊撃隊に利があるけど、俊足のクルセイダー2輌と、堅牢な防御力を誇るチャーチル1輌で構成された聖グロの別動部隊の力は馬鹿に出来ない……其れこそ、エリカさんと小梅さんの力を持ってしても、

 

そう簡単に勝つ事は出来ないかも知れないよ。

 

 

何より――

 

 

 

 

「ふふふ……お初にお目にかかりますわね西住みほさん?

 

 聖グロリアーナ女学院戦車道チームの副隊長を務めさせて頂いているダージリンと申しますわ、以後お見知りおきを。」

 

 

「ダージリンさん……」

 

 

お姉ちゃんが、アールグレイさんよりも恐ろしいって言ったダージリンさんがチャーチルに乗って、別動隊として動いていた訳だからね?

 

此れは、一筋縄ではいかないかもしれないけど、だからこそ面白いよ。

 

 

「手加減は不要です、思い切りやりましょう!」

 

 

「ふふ、勿論その心算ですわよみほさん。」

 

 

 

 

如何やら、1回戦から激闘は避けられないみたいだね?……上等だよ、それでこそ燃えて来るって言うものだからね!

 

だけど、覚悟して貰うよダージリンさん、そしてローズヒップさん――隻腕の軍神と、孤高の銀狼と、慧眼の隼に挑むのは命知らずの証だから。

 

 

悪いけど此の試合、10連覇の足掛かりにさせて貰うからね?――見せてあげるよ、私の戦車道を!!さぁ、行くよ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 


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