ガールズ&パンツァー~隻腕の軍神~   作:吉良/飛鳥

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準決勝……相手にとって不足は無いよ!Byみほ     なら、真正面から行くわよ!Byエリカ     通じなかったら搦め手で!By小梅


Panzer88『準決勝の始まりです!全力全開です!』

Side:まほ

 

 

全国大会もいよいよ準決勝か――相手は、高校戦車道の4強に名を連ねるサンダース大学付属高校か。戦車の性能だけを言うのならば、黒森峰が絶対に有利だが、戦車の性能だけでは決まらないのが戦車道だ。

何よりも、今年のサンダースは、副隊長が一昨年の中学全国大会の準決勝でみほとやり合ったケイだし、砲手には中学時代のみほの右腕とも言える砲手のナオミが居るからな……決して油断出来る相手ではないだろう。

 

 

 

「確かに、ケイとナオミは要マークよまほ。

 こんな事を言ったらアレだけど、私がサンダースの隊長だったら、隊長職を退いてケイに隊長職を譲ってたと思う――其れ位に、ケイは優秀な戦車乗りだからね。

 加えて、ナオミは更に脅威よ?

 大会はフラッグ車ルールだったからアレだけど、中学の大会で、みほがその気になれば、ナオミに命令して、敵部隊を壊滅させる事だって出来た筈よ?――ナオミの砲手としての腕前は、正に狙った獲物は逃がさないレベルだから。」

 

「其れ程の腕前か……其れは確かに要注意だな。」

 

準決勝では、使える車輌が15輌まで増えるから、其れを考えると、サンダースは部隊の1/3に当たる5輌をファイアフライで固めて来るかも知れないな?

そして私の予想が当たった場合、ファイアフライのどれか1輌には、間違いなくナオミが乗っている筈だ。

サンダースとしても、ファイアフライの火力を最大限に生かす事の出来る砲手を、補欠にしておく理由は無いからな?――何よりも、私がサンダースの隊長だったら、まず間違いなく彼女はスタメンに選ぶだろうからね。

 

「凛、如何やら次の準決勝は、私が思っていた以上に楽しいのモノになるかも知れんぞ?」

 

「へぇ?其れは楽しみじゃない?

 まほが思った以上って言うなら絶対に楽しめるだろうし……みほ達遊撃隊が、更に試合を面白くしてくれるであろう事は、間違いないモノ!」

 

 

 

ふふ、その通りだな凛。

だがまぁ、相手は油断禁物の強豪校だからね……精々寝込みを襲われないようにしないとな?――間違った、『寝首を掻かれないようにしないとな』だな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガールズ&パンツァー~隻腕の軍神~ Panzer88

『準決勝の始まりです!全力全開です!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:みほ

 

 

2回戦を難なく突破して、明日はいよいよ準決勝――高校戦車道の4強の一角であるサンダースとの試合だね?

準決勝では、使える戦車が15輌になるから、遊撃隊も2回戦に続いてフルメンバーで出撃する事が出来るよ――つまり、準決勝でも遊撃隊のフルスペックを披露できる訳だよ♪

 

 

 

「遊撃隊がフルスペックで動く事が出来るのは最高だわ。

 自分で言うのも何だけど、今や私達遊撃隊は、黒森峰の戦車道に於いて、無くてはならない存在になってるものね?」

 

「私達の手で、決勝にコマを進めましょうみほさん!」

 

「うん、勿論その心算だよエリカさん、小梅さん♪」

 

負ける心算なんて無いけど……でも、サンダースのチームには副隊長であるケイさんは確実に参戦して来るとして、ナオミさんがファイアフライの砲手として出てくる可能性は可成り高いよね?

って言うか、1回戦と2回戦の事を考えると、此れはもう確定なんじゃないかな?

1回戦の聖グロ戦では、ローズヒップさんが操縦士としての腕前を披露してたし、2回戦のアンツィオ戦では、ペパロニさんが驚異の装填速度を見せてくれたからね?

其れを踏まえると、ナオミさんがファイアフライの砲手として現れるのは間違いないよ。

1回戦と2回戦では、温存の為かファイアフライは出してこなかったけど、火力と防御力でM4を上回る黒森峰に対抗するには、17ポンド砲搭載のファイアフライを外す事は出来ない。

そして、ファイアフライの火力を最大限に発揮するなら、ナオミさんをファイアフライの砲手にするのが一番だからね?――中学時代、パンターは元より、ティーガーⅡでも抜群の命中率を誇っていた訳だから。

 

 

 

「ナオミか……確かにあいつがファイアフライの砲手として出て来たら厄介ね?

 聞いた話だと、ナオミの所には今の副隊長が直々にスカウトに来たんでしょ?……って事は間違い無く期待の新人――その期待の新人が準決勝の大舞台で、満を持して登場って訳か。」

 

「あの人の狙いは正確ですからねぇ?

 正直な事を言わせて貰うなら、あれ程の腕の砲手が相手に居ると言うのは、戦う側としてはあまり有り難くないんですよね……」

 

「やっぱり、ナオミさん程の砲手が相手に居るって言うのは嫌なモノなんだ……」

 

私は中学の3年間、ナオミさんと同じ戦車に乗ってたから、車長として砲手の腕前を頼もしく思ってたんだけど、其れが相手になると確かに少し嫌かも知れないね?

加えて、ナオミさんの乗るファイアフライの車長がケイさんだったら、更に怖い事になるかも。

ケイさんの車長としての腕前は可成り高い――其れこそ2年生で隊長をやってるお姉ちゃんを除いたら、同学年の中でもトップクラスなのは間違いないし、下手をしたら今のサンダースの隊長さんよりも上かも知れないからね?

それ程の人がナオミさんに指示を出すとなったら、ファイアフライはその大火力を120%発揮出来ると言っても過言じゃない。

 

元々楽に勝てる相手じゃないって言うのは分かってたけど、此れは予想以上に難しい戦いになるかも知れないよ。

 

 

 

「と、言いつつも、其れを楽しみにしてるんですよねみほさんは?」

 

「あ、分かっちゃう、小梅さん?」

 

「分からいでか。

 貴女は相手が強ければ強いだけ楽しくなってくるタイプでしょみほ?――私と小梅も同じだから、其れ位は分かるのよ。」

 

「あぁ、成程。そう言えばエリカさんと小梅さんも、相手が強い程燃えるタイプだったね。」

 

「強い相手に勝ってこそですから♪

 それにしても、こうして普通に会話してますけど、何て言うか凄い絵面ですよね此れ?」

 

 

 

へ?凄い絵面ってどう言う事、小梅さん?

寮のトレーニングルームで自主トレーニングしながらの雑談だから、何もオカシイ事は無いと思うんだけど……

 

 

 

「いえ、凄いです。普通は雑談て言う状態じゃないですよみほさん?

 私は軽いダンベル運動ですけど、みほさんはブリッジした状態で、しかもお腹の上にエリカさんが乗っかってるんですよ?

 普通なら会話を出来る状態じゃないですから!

 って言うか、つま先と首と右腕のブリッジでエリカさんの体重を支えるなんて凄すぎますよ!!」

 

「……小梅、その言い方だと私がスッゴク重い様に聞こえるから止めてくれない?」

 

「そうは言ってませんよエリカさん!

 私は、つま先と右腕と首の力で、女子高生の平均的な体重を支えてるみほさんが凄いって言ったんです!!」

 

「あはは……まぁ、此れ位は余裕だよ小梅さん。

 お姉ちゃんなら、私とエリカさんが乗っかっても余裕だし、現役時代のお母さんと菊代さんなら、腕を使わない首ブリッジでも、私とエリカさんと小梅さんを支えられたと思うから。」

 

「「マジで!?」ですか!?」

 

 

 

本気と書いてマジだよ?

お母さんと菊代さんは現役を退いたから流石に衰えたけど、其れでも日々の鍛錬は欠かしてないから、今でも首ブリッジで私1人位は余裕だと思う。

序に言うと、お姉ちゃんのティーガーⅠの操縦士である武子さんも、頭の後で腕を組んだブリッジならエリカさん位は余裕だと思うよ?……武子さんは、菊代さんの娘さんだからね。

 

 

 

「はぁ!?菊代さんて娘居たの!?てっきり独身の美人さんだと思ってたわ!!」

 

「そしてその娘さんが、隊長のティーガーⅠの操縦士……凄い巡り合わせですよね此れ……」

 

「うん、私もこの事実を知った時には驚いたからね。」

 

っと、少し話が逸れたけど、私以上に凄い事をやってのける人達は居る訳だから、この状態で会話が出来てるとしても驚く事じゃないんだよ小梅さん。

確かにインパクトがあったのは否定しないけどね。

 

さてと、トレーニングは此れ位にしましょうか?やり過ぎは良くないからね。

シャワーで汗を流して、晩御飯にしようよ。

 

 

 

「そうね、其の後でゆっくりお風呂に入って、今日は休みましょう。

 トレーニングのし過ぎで明日の試合に差し支えるなんて事が有ったら笑えないし、そんな事になってるようじゃ黒森峰のレギュラーとしても如何かと思うモノ。」

 

「確かにそうですね。

 ……まぁ、世の中には疲れと言う言葉を知らない人種が居るのもまた事実ですけれど……」

 

「其れに該当するのはローズヒップさんとペパロニさんかな……」

 

あの2人は、本気で疲れしらずだからねぇ……今思うと、よく3年間同じ戦車に乗ってて振り回されなかったなぁ?――私が確り手綱を握ってたからだって言われたらそれまでだけどね。

 

ま、良いか♪

取り敢えずシャワーと御飯だね♪

 

 

 

因みにこの日の晩御飯は3人揃ってハンバーガー。

サンダースの名物を食べて、サンダース其の物も食べつくしてやるって言う、ある意味でのゲン担ぎ――だったんだけど、ヒカリさんが『妹様がサンダースを食ったーー!』なんて言うから、食堂が大騒ぎになっちゃったのは御愛嬌なのかな。

 

まぁ、その騒ぎはお姉ちゃんが一喝して沈めたけどね。

そしてそんなお姉ちゃんの晩御飯は……カレーうどんでした。……昼間はカレーライスだったのに、夜がカレーうどんとは、恐るべしだよお姉ちゃん!

 

 

 

「昨日は1日カレーを食べなかったから、今日は此れで良いんだ。」

 

「あ、そう……」

 

前から分かってたけど再確認。お姉ちゃんの身体は、間違いなく無限のカレーで出来てるみたいだね。

 

 

 

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そして翌日!やって来ました準決勝の会場に!

天気は、雲一つない快晴だし、正に準決勝の大舞台に相応しい天候!!やっぱり、戦車道の試合は晴れてる時の方がやり易いし、不慮の事故も減るからね。

 

試合開始まで、あと1時間て所だけど如何しようか?

暫くは自由時間になるんだけど……例によって、アンツィオの屋台で腹ごしらえでもする?それとも、会場に出てる出店の射的とか金魚すくいとかで遊ぼうか?

 

 

 

「其れも良いんだけど、如何やらサンダースの方から誰か来たみたいよ?」

 

「本当ですね?……アレは副隊長のケイさん?」

 

「其れとナオミさんと……アリサさん?」

 

アリサさんもサンダースに進学してたんだ……ちょっと意外だったかな?

サンダースはアメリカ風の自由な校風だけど、戦車道に関しては『フェアプレー』をモットーにしてる学校だから、ある意味ではアリサさんとは最も相容れない場所だと思ったんだけどなぁ?

若しかして、心を入れ替えて、反則ギリギリのルールのグレーゾーンを使わないようにしたのかな?――其れなら凄く嬉しい事だけどね。

 

 

 

「Hiみほ!元気そうね~~!」

 

「ケイさんもお元気そうで……こうして戦うのは、2年ぶりですね?」

 

「そうね。

 あの時は負けちゃったけど、今度はそうは行かないわよ?――なんてったって、嘗ての貴女の右腕とも言える砲手のナオミがサンダースに居るんだから♪

 幾ら黒森峰が、強力なドイツ戦車を揃えてるって言っても、ナオミなら撃ち抜けるわよ♪」

 

 

 

確かに、ナオミさんの腕が有れば砲撃は殆ど必中と言っても過言じゃないからね?

そしてそんなナオミさんが、サンダースの切り札とも言えるファイアフライの砲手として出て来るなら、其れはもうサンダース最強の戦車だと言っても言い過ぎじゃないから。

 

だけど、其れだけで勝てる程黒森峰は甘くない。――ローズヒップさんとペパロニさんに続いて、今度はナオミさん、貴女を倒すから!

 

 

 

「おぉっと、敵として喰らうと結構凄いわねみほのオーラは。

 まぁ、其れだけのオーラが出るなら相手として不足ない所か、お釣りが出る位よ――私の方も、全力で行くから覚悟してなさい?」

 

「その言葉、そっくりそのまま返すわよナオミ。

 隻腕の軍神と、敵は噛み殺す狂犬、鋭い観察眼を持った慧眼の隼に勝てると思ったら大間違いよ?――って言うか、貴女達は宣戦布告に来た訳?」

 

「Oh!そうじゃないわ。ちょっとした御招待に来たの。

 自校の試合限定で、サンダースも屋台を展開してるから、是非とも遊びに来てってね?――流石にアンツィオには負けるけど、屋台の料理の味は保証するわ。

 特に、チーズバーガーとポテトは絶品だから是非食べてみてね?」

 

 

 

って、宣戦布告かと思ったら、サンダースの屋台への招待だったんだ。

アンツィオの料理が美味しいのは全国的にも有名だけど、サンダースのチーズバーガーとポテトの美味しさだって可成り有名……だった筈だよねエリカさん?

 

 

 

「そうね。

 サンダースのチーズバーガーとポテトは『全国戦車道校グルメランキング』でもベスト5に名を連ねてるから、期待しても良いんじゃないかと思うわ。」

 

「其れは期待できそうだね?」

 

「期待して良いわよみほ?

 取り敢えず、お誘いの品として、ポテトを持って来たから、味わってみて?結構イケてると思うから。」

 

 

 

うん、此れは確かに美味しそうだから有り難く頂くよナオミさん。

だけど、此れは此れ、試合は試合だから、持てる力の全てを出して戦おうねナオミさん!それからケイさんも!!

 

 

 

「言われなくてもその心算よみほ……此の試合、勝たせて貰うわ。」

 

「OK!そう来なくっちゃ!最高にエキサイティングな試合にしましょ!期待してるわよみほ!!」

 

「なら、その期待には応えて見せます!!――アリサさんは、何も無しですか?」

 

正直な事言うなら、絶対に噛みついて来ると思ったのに、予想外に大人しいからちょっと心配になるよ?……若しかして体調が悪いのかな?

だとしたら、無理は良くない――

 

 

 

「……けない……」

 

「はい?」

 

「負けない!絶対に負けないわよ西住みほ!

 去年は負けたけど、今年は絶対に負けない!って言うか勝つ!勝って去年の雪辱を果たしてやるわ!!

 覚悟なさい!去年の礼を100倍にして返してやるんだからね!!」

 

「100倍か……大きく出たねアリサさん。」

 

だけど、その意気は嫌いじゃないよ?

寧ろ、私的には大歓迎かな……其れだけの意思と気概があれば、間違いなく自分の潜在能力を試合中に引き出してくるだろうからね?

そうなれば、試合はきっととっても面白い物になるに違いないから!

なら、楽しみにしてるよアリサさん――今度は、私を失望させないでね?

 

 

 

「誰がさせるもんですか!

 寧ろ今度はアタシの前にアンタを跪かせてやるから覚悟なさい!!――絶対に倒してやるんだから!!」

 

「ふふ、そう来なくっちゃね。」

 

如何やらアリサさんの標的は私みたいだね?……まぁ去年の大会で、偵察用のドローンを破壊した後に無双したのが響いてるんだろうけど。

だけど、其れが出来たのは、私の方が強かったからだよ。

『強者は強いからこその強者であり、其処に理屈は必要ない』って言う言葉があるけど、アリサさんは其れを知らないみたいだったからね。

だけど、頭に血が上った状態じゃ私達を倒す事は出来ない――悪いけど勝たせて貰うからね此の試合!!!

 

 

 

「流石は隻腕の軍神、闘気がGreatね♪――最高にExcitingなGameを期待してるわみほ!そして、エリカと小梅もね!!」

 

「なら望み通りにしてやるわ……エキサイトし過ぎてのたうち回る位にね!」

 

「勝つのは私達です!絶対に負けませんから!」

 

「Excellent!そう来なくっちゃ!最高の戦車道をしましょう♪」

 

 

 

最高の戦車道……はい、勿論ですケイさん!

此れこそが戦車道だって言う戦いをして、観客の皆さんに見せて、魅せてあげましょう!――ドイツの黒森峰と、アメリカのサンダースが戦うって言う構図も悪くないですから。

 

――此れは、思ってた以上に激しい戦いになりそうだよ。

だけど、私達は負けない!負ける心算はないから、全力で楽しんで勝ちを捥ぎ取りに行こうか、エリカさん、小梅さん!!

 

 

 

「勿論よ……奴等の喉笛は、狂犬が噛み切ってやるわ!」

 

「勝利は譲られるものではなく捥ぎ取るモノ……えぇ、行きましょうみほさん!」

 

 

 

いよいよ始まる準決勝――此れは可成りの激戦になりそうだね。

 

尚、招待されたサンダースの屋台のチーズバーガーとポテトは確かに美味しかった――ハンバーグマスターのエリカさんが絶賛する位の美味しさだったからねチーズバーガーは。

だけど、この絶品屋台グルメを堪能した事で、私のテンションは更に上がったから、ちょっとやそっとじゃ負けないよ!!

 

隻腕の軍神の力、其の身で味わってもらうよサンダース!

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

No Side

 

 

 

晴天の下に始まった第62回全国高校戦車道大会の準決勝戦である黒森峰女学園vsサンダース大学付属高等学校の試合。

 

 

 

「此れより黒森峰女学園と、サンダース大学付属高等学校の試合を始める。お互いに、礼!」

 

「「よろしくお願いします!」」

 

 

先ずは試合前の礼から。

礼に始まって礼に終わるのは武道の基本――であるのならば、戦車道でも其れは然りだ。(最近は、其れを忘れて礼節を疎かにする輩が少なく無いのだが……)

 

そして、礼の後はガッチリと握手して全力で戦う事を無言で確認するのだ。

 

 

「勝たせて貰うよまほ!」

 

「お前が私を倒すと言うのかジェーン?

 出来るモノならばやってみるが良い――尤も、お前には出来ないかも知れないがな。」

 

 

その確認が終われば、今度は軽い舌戦になるのはお約束と言った所だ。――尤も、まほの場合は、殆ど脊髄反射で出てきてる言葉が、相当な挑発になり、相手を逆上させるのだがmしかし、サンダースの現隊長である『ジェーン・スティール』にはあまり効果がない様だ。

 

 

「私は無理でもサンダースなら出来るかもね?」

 

「そう来たか……上等だ。」

 

 

まほもジェーンも、静かに闘気を漲らせている……此れだけでも、準決勝がタダで終わる事が無いのは確実だろう。

 

 

そして、試合前の睨み合いが行われている中で、両校のオーダーがオーロラビジョンに映し出される。

其れによると……

 

 

・黒森峰

ティーガーⅠ×3(212号車はフラッグ車兼隊長車)

パンターG型×9(217号車は遊撃隊長車)

ヤークトパンター×3(704号車は遊撃隊)

 

 

 

・サンダース

M4シャーマン(75mm砲搭載)×4(1輌は隊長車兼フラッグ車)

M4シャーマン(76mm砲搭載)×6

シャーマン・ファイアフライ×5

 

 

 

この様なオーダーとなっていた。

黒森峰もサンダースも、攻守速のバランスの取れた布陣だが、其れだけに指揮官の能力がダイレクトに問われる部隊構成であると言えるだろ

う――否、間違いなく其れが問われる布陣だ。

 

だが、其れはあくまでも外野の声であって、実際に試合を戦う戦車乙女には関係ない事なのだろう。

 

 

 

『黒森峰女学園対サンダース大学付属高校……試合開始!!』

 

 

「Panzer vor!!」

 

「Go A head!!」

 

 

 

そして今此処に戦いの火ぶたが切って落とされた!

決勝戦の椅子の1つは、既にプラウダが獲得しているが、残る1つの椅子を巡る戦いは、可成り激しい物になるのは間違いなさそうだ。

 

 

準決勝、試合開始――!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 

 

 

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