大学のレポートやら免許やらで大忙しの紅葉です…。
さて、この物語も終盤!そろそろ次回作も考えないとね〜。
では、始まりまーす!
*** 麻弥SIDE ***
「イヴさん、おはようございます」
「マヤさん!!おはようございます!!」
朝練開始から五日間、ジブンの体も、ようやく早寝早起きに慣れてきました。最近では夜の11時には寝てますからね!でも、季節の変わり目とだけあって日が昇るのもだいぶ遅くなり、日に日に朝は暗く、そして寒くなるばかりです…。本日は空は明るくなってはいれど、まだ、太陽は見えませんからね…。
しかし、体育祭まではあと4 日!少しは頑張って七宮さんにいいところ見せないと行けませんからね!頑張りますよ!?
「それじゃあ、イヴさん!準備体操も終わりましたし、本日もランニングに行きましょうか!」
「はい!!さ、最近のマヤさん…、すごいです…!!最初はあんなに嫌がってたのに…」
イヴさんはその場で固まるほどの衝撃を受けたらしいです…。そ、そんなに意外なことでしょうか…?この間なんて千聖さんにも同じような反応をされましたし…。そこまでやられると流石にショックですよ…?
とりあえず、今日も走りましょうか!
*****
「ハァ、ハァ…!!マヤさんもだいぶ速くなりましたね…!!」
「で、でも…!まだ抜けませんから!イヴさんも速いですよ!!」
相変わらずイヴさんに先にゴールされましたね…!でも、最初ほど大きな差はなくなりましたから成長したんでしょうかね?
そんなことを思いながらとりあえず近くにあるベンチに座り一息つこうとしました。すると、前に立ちながら休憩しているイヴさんが公園と反対歩道にいる人物を見て声を上げました。
「あ、あれ!?あそこにいるのってシオンさんじゃないですか!?」
「な、七宮さん!?」
ジブンが慌てて立ち上がり良く見える位置に移動しました。
そこに居たのはいつもの眠そうな七宮さんとは全く別人のような七宮さん。目つきは鋭く、いつもとは違う動きやすい服装を着て走る姿はジブンの目にはカッコよく見えました。
「シオンさーーーーーん!!フォメ…、おはようございます!!!」
「ちょっ!?イヴさん!!!?」
突然イヴさんが飛び出して七宮さんに声をかけてしまいました。
「あ、あれ…?ハァ、ハァ、ハァ…、えっとぉ…、1年の白髪の子と…、大和さん?」
「ハイ!若宮イヴです!よろしくお願いします!!」
「ど、どうも…」
あんまり髪の毛とかちゃんとしてない朝練中には会いたくなかったんですけど…、ま、まぁ、いいです!!
七宮さんはこちら側に渡ってきてくれるとウエストポーチから水を取り出して息を整えながら飲んでいました。汗の量を見る限りかなりの距離を走っていたんでしょうね…。
「ん、ん…?そういえば、シオンさんは毎朝走ってるんですか??」
「え…?あ、あぁ、まぁ、あんまり走ってる姿は見られたくなかったんだけど…、体育祭で4×100を走ることになってね〜。決める時に寝てたら決まってた…。あの競技で恥はかきたくないからある程度、運動しとこうかなぁ〜、とか思ってね〜…」
いつものようなユルユルとした雰囲気に戻り話す七宮さん。……って、あれ!!??今、4×100って言いませんでした…?
「スゴいです!!マヤさんと一緒デス!!」
「え…?大和さんも4×100!?」
「そうなんですよ!!まさにグンユウカッキョ!!白熱の戦になりそうデス!!」
「ほ、本当に…?」
「ざ、残念ながら…。ちなみに七宮さんの走順は…?」
「一走…。全く人が寝てるのをいいことに一番嫌な所を任せやがって…、あ、でも、アンカーよりましか…?」
ジブンの走順は…、えっと…、確か、一走…。つまり…、横にいるのは七宮さんということに…。
ヤバい、ヤバいです!!!!!死にます!!!100%恥かきますよ!!
あれ?最近、何のために朝練してきてたんでしたっけ…?七宮さんにいいところ見せるためですよね?七宮さんの前で恥をかくためでしたっけ!?
「大和さんは、何走なの〜?」
「ジ、ジブンも…、一走ですよ…!!」
「…………え?」
ヒュルル〜っと風が七宮さんとのあいだをすり抜けます。それから木魚の音が3度ほどなり…、七宮さんの頭の上のランプがつきました。
「2人で頑張りましょうね…」
「そ、そうだね…」
ある意味、ジブンと同じ被害者みたいですね…。2人で大きなため息をつきながらランニングの疲れを一気に吐き出すように息を吐きました。
が、そんなことを許さない方がいましたね…。許さいないってよりも…、感じ取れない?そっちの方が適切でしたね。
「マヤさん!シオンさん!!せっかくのイッキウチなんですよ!?負けた方は…、セップク…、はダメですから…、負けた方は勝った方になんでもお願いができるってことにしましょうか!?」
「「はぁっ!?」」
「ブシたるもの、そのような気概がないとダメなんデス!!」
「大和さん、この子、ネジ1本とんじゃってるの?」
「普段はいい子なんですけど…。こういうのには熱い人なんです…」
それにしてもイヴさんなんてこと言ってくれてるんですか…!!流石に、負けちゃうに決まってるじゃないですか!?相手はいくら運動嫌いとはいえ男の人ですよ!?勝てる気がしないです…。
「若宮さん、だっけ?僕はそれに乗ってもいいけどぉ?だって、負ける気しないし。流石に僕でも大和さんには勝てるよ〜?」
「シオンさんはこのショウブ乗ってくれるみたいですよ!マヤさんはどうします!?」
「ジ、ジブンは…、」
ここは乗ったら行けないところです!!で、でもぉ、七宮さんになんでも言うことを聞かせられるというのは…、ってダメですよ!!!負けるとわかっているのに勝負に行くことはただの愚か者のすることですからね!!
「も、もちろん、乗りますよ!!」
「お、やる気だね〜」
「さすが、マヤさんです!!アッパレですよ!!」
ジブンのバカぁーーーーーーー!!こんなのに乗るとはバカですか!!!???勝てっこないじゃないですか!?あぁぁぁぁああああ、もう、どうにでもなってしまえぇぇ…。
「それじゃあ、当日、楽しみにしてるよ〜?僕はこれで…」
「ハイ!!シオンさんも頑張ってくださいね!」
「サ、サヨウナラ…」
******
待ちに待ったとは決して言えない体育祭当日が来てしまいました…。昨日の夜から必死に作ったつりつり坊主も全く効力を持たず…。ジブンの心とは完全に裏の、雲ひとつない快晴でございます、ハイ…。雨で中止と、淡い期待をかけたジブンがバカでした…。
「いよいよ、本番デス!!マヤさん、ファイトです!!」
「イヴさん…、どうして今日という日が来てしまったのでしょうか…?」
「マ、マヤさん…?だ、大丈夫ですか?」
ジブンでも病んでるって分かりますよぉ…。でも、でもですね!!好きな男性の前で恥はかきたくないんですよぉ!!!!もう、仮病を使って、休んでしまえば…。
「おーい、麻弥ちゃーーーん!!」
「ひ、日菜さん…?」
「おはよう!麻弥ちゃん!イヴちゃん!!」
「みんな揃っちゃったわね…」
「彩さんと千聖さんまで…」
開会式の前の少しゴタゴタした時間に気がつくとパスパレメンバー全員集合してしまいました…。って、今はこんな所で喋ってる場合じゃなくてですね、上手くごまかせる方法を…!!
「皆さん!!聞いてください!!」
「ど、どうしたの?イヴちゃん」
「実はですね…、数日前にワタシとマヤさんで朝練をしていたとき、シオンさんと会ったんデス!!その時に…、なんと、マヤさんはシオンさんとある誓いを立てたんデス!!その内容は…、『4×100mリレーでショウブして負けた方は買った方の言うことを聞く!』」
「「「えぇーーーーーーーー!!!!!???」」」
イヴさん!?なんでこんなところで言っちゃうんですかぁ!?これだと、パスパレメンバーの監視が増えちゃうじゃないですかぁ…!!
「そ、そういや詩音君はうちのクラスの第一走者だったわね…。」
「確かあの時は、詩音くんが寝てて…、ほかの男の子が勝手に決めちゃってたね〜」
「へぇ〜!!!そーなんだぁ!!でもでも、麻弥ちゃんも思い切ったことするね〜!!最近の麻弥ちゃんは彩ちゃんよりも"るんっ"ってするよ!!」
これは走らないとやばめの雰囲気です…。もし、これでサボったら大変なことになりますよ…?パスパレメンバーから、後々、質問攻めにされ…、その後は…、恐ろしくて想像もできません!!
「それじゃあ、私達はそろそろ…」
「そうだね!いこ、千聖ちゃん!」
「麻弥ちゃん!アタシたちもクラスのところに戻ろー!!」
「は、はい…」
あーーー!!!もう、どうしたらいいんですかぁ!!!!
それからというもの時が流れるのは早いもので授業中なら3時間程に感じる1時間も10分しか経ってないように感じる始末。あっという間に午前中最後の4×100mリレーに…。
「あれ…?日菜さんも4×100mなんですか?」
「そーだよー?ほら、リサちーも!!しかも、リサちーは一走だよぉ〜?」
「は〜い!!ヨロシクね〜☆」
「今井さん…。しかもAクラスは今井さんが一走ですか…」
敵は七宮さんだけじゃありませんでしたね…。聞いた話ですが、今井さんも相当、速いらしいですから…。
「あれ?あれが噂に聞く、七宮詩音君かぁ〜!」
今井さんが花咲川の方を見てそう言いました。『七宮さんが休めば…!』とか考えていたジブンが馬鹿でしたね…。あぁーーーー!!!もう!!ここまで来たらやりますよ!!やればいいんですよね!?
『さぁぁ、お次は皆さんお待ちかね!!2年生の4×100mリレーだぁぁぁあああ!!毎年、熾烈な争いを見せてくれるこの競技!今年はどんなドラマが待っているのかーーーー!?それでは、選手の方は入場してくださぁい!!』
場内アナウンスが流れ、入場曲が流れ出しました。先導係についてみんながゾロゾロと駆け足で入場します…。ジブンは一走なんで当然一番前になるんですけど…、クラスのみんなが応援してくれてるのがすごく見えてしまいます…。
でも、皆さんごめんなさい。今はそれどころじゃないんです…。
『それでは第一走者の方はスタートラインに並んでくださぁい!!!』
実況席に座っている方が張り切ったテンションでアナウンス、それに乗じて大きな盛り上がりをみせる客席…。ジブンの心とは正反対ですね…。
そして、いよいよスタート位置へ…。係員からバトンを受け取り位置につきました。並び方は、くじで決まり、内側から羽丘B、羽丘A、花咲川A、花咲川B…、名前でいうとジブン、今井さん、七宮さん、知らない方…、となっていますね…。これはオープンレーンなのであとからごちゃ混ぜになりますけどね…。
『それでは………、よぉぉぉい…………、ドン!!!!!!』
けたたましくピストルの音がなり一斉に走り出すほかの3人。やっぱりいくら朝練したとしても、そう簡単に速くはならないもんですね…!!トップはもちろん七宮さん、ですが、ほぼ真横に今井さんも並んでいます!あんなに速かったんですか!?こんなの勝てっこないです…!!
"負けた方は勝った方になんでもお願いができるってことにしましょうか!?"
嫌ですよ…!!このまますんなり負けるのも嫌です…!!先頭は残り10mもないでしょう。ジブンも残り15m程です…、ですが!!そう思い、今、ジブンができる最高の走りを見せようと再び足に力を入れました。
その瞬間…、
カラン、カラン…!!
『あぁーーーーーっと!!羽丘Aクラス、花咲川のAクラスが接触!!!花咲川のバトンがおちてしまったぁぁぁあ!!!』
右前にころがってきたバトン、色は黄色、間違いなく七宮さんのクラスのです!!ふっと顔を上げると慌ててブレーキをかける七宮さんとちらっと後ろを見る今井さん。
『これは、羽丘Bクラス、チャンスだぞーーーー!?』
…っ!!!
『あぁぁぁっと、どうした、羽丘B、少し外にずれたぞぉ…?っと、あぁぁぁぁ!!花咲川のバトンを拾ったァァ!!そして、それを花咲川の選手へ渡したぞーーーー!!なんと、イケメンな行動だァァァ!!』
「大和さん!?」
「まだ、勝負は付いてませんよ!?走ってください!!ジブンも負ける気はないですから!!」
「っっっっ!!……了解!!」
そう言うと残り10m程にも関わらずあっという間にジブンを抜く七宮さん…。流石ですね…。ジブンじゃ、やっぱり叶いませんでした。
結局、ジブンは4位で第二走者の方にバトンを渡しました…。そのままほかのクラスを抜けず結果は4位。ごめんなさい…。
「大和さん!!」
向こうから声をかけてきたのは七宮さん。何かあったんでしょうか?それとも、命令をしにきたんですかね…?あぁー!!あんな賭け受けなきゃよかったですぅ!!
「七宮さん…。結局、七宮さんの勝ちでしたね。では、約束通り…。」
「あ、あぁ、その事なんだけどさ!!多分、大和さんが拾ってくれないと僕が負けてた気がする…、だから、大和さんが勝ちでいいよ!!」
「え…?」
「これで勝ったってことにして命令してもいいんだけど…、面白くないしね〜?」
「で、でも…!!」
「ほら、速く〜!!」
ほ、ホントにいいんですか…?負けたのはジブンなのに?それに、七宮さんの顔すごくスッキリした顔してますけど、負けたって認めて嫌じゃないんですかね?
「命令しないなら僕が変なこと言うよ〜?」
「じゃ、じゃあ…
ジブンと次の日曜日に買い物に行きませんか!?デートしてくださぁい!!」
「ヤバいよ〜…、アタシ、バトン、接触させちゃった…。ちょっと、紅葉さんさ、詩音くんが怒ってないか見てきてよ!」
「今井さん…、立派な妨害行為だよぉ?」
「いやぁ、アタシも必死だったしさぁ…、それより!!麻弥ちゃん、詩音くんにゾッコンだね〜!!いいなぁ、アタシにもあぁいう青春、来ないかなぁ〜?」
「来るんじゃね?」
「え!?そ、それってどういう…」
「今井さんにはまだ言えないけどね〜!」
はい!!というわけで次回作のヒロインは既に決めています!!
『今井リサ』さんにお頼みしようと思っています!!!
でも、とりあえずこのお話を完結させてから…!!