惨状と狂宴と謎の言語
アジ=ダカーハの戦いから一ヶ月。
復興も進む中で蛟劉は“階層支配者”としてとある層まで来ていた。
「また、この惨状か。これで十ヶ所やで。明らかに異常や」
蛟劉の周囲にはそこに住んでいたと思われる住人の死体と共に見た事も無い種族の死体が散らばっていた。
ここ最近東側では似た様な事態が頻繁に起きていた。
特定エリアに謎の怪物が現れ、周辺の住民を殺しながら同族とすら殺し合うという事件だ。
話を聞いて駆け付けた時にはこの有り様である。
死体に共通点は殆ど無かった。
殺され方は千差万別である。
だが、怪物の腰部分が抉られているという点のみは共通していた。
それが何を意味するかは蛟劉には解らない。
周囲を見渡すと比較的綺麗に残っている死体を発見する。
蝙蝠の様な人型の怪物であった。
そして、その手に握られていた物を手に取る。
それは“契約書類”であった。
「こいつらは皆ゲームに参加していたという事か?いや、それでもこれは…………」
蛟劉は“契約書類”を手にしながら怪訝な顔をするのだった。
その“契約書類”は書かれている事さえ異常であった。
◆◆◆◆◆
某所。
そこで二人の男が話していた。
「ベキキョブ ボボダダンザ “ゴ”ン センジュグザベバ」
「ゴセゾゾ バブガ ヂガグンザソグ。バンビゲジョ “ゲゲル”パ ジョデギゾゴシビ ググレスザベザ」
二人は謎の言語で話しながら紅い液体に満たされている巨大な器の方を眺めるのだった。
その奥底では何かが三つ輝いているのだった。
◆◆◆◆◆
“ノーネーム”本拠。
「いきなり来て何の用だ?」
「ちょっと君達に頼みたい事があってな」
「“階層支配者”がわざわざ依頼しに来るって事はそれなりの案件だと思っていていいんだよな?」
本拠の客間にて蛟劉と十六夜達は話していた。
前触れ無く来たので対応としては多少雑ではあった。
蛟劉も蛟劉で今回は御忍びに近いのでそれで構わなかった。
「何かあったんですか?」
「君達はここ最近起こっとる大量殺戮事件を知っとるか?」
「初耳だな」
「なんだ?此処はそういうのが世界じゃないのか?」
アンクが怪訝そうな顔をして言う。
アンクとしてはまだ箱庭での生活は一ヶ月程しか無く。
復活直後の戦いがあの死闘であった為に箱庭に対して誤ったイメージを持っていたりする。
そこらへんの誤解を解くついでに蛟劉は今回の事件の事を話すのだった。
「____というわけなんや」
「それだけじゃ解らねぇな。情報が少なくて判断の仕様が無い」
「そこは同感や。けどまぁ僕でも知らん様な“怪物”がいきなりあんだけ現れたとなるとな…………“ウロボロス”や“大ショッカー”が関連してるかも知れないやろ?」
「それは確かにな」
「“大ショッカー”ならそれだけの怪人を用意出来るかもしれませんしね」
映司と晴人が同意する。
とはいえ、情報が少ないのは間違い無い。
これ以上犠牲を出さない為には次にどの場所で事件が起きるか予想しなければならない。
「そこでヒントになるかも知れないと持ってきたんやけど、君達は“これ”を解けるか?」
言いながら懐から一枚の紙を取り出す。
十六夜、映司、アンク、晴人の視線はそれに集まる。
その紙は“契約書類”であった。
{ ーーーー ギズドゲゲルレギ “ギヅパシンゲゲル” ーーーー
ガンバジョグベン:“グロンギ”グガスボド。
パパン・バギング ン グススムビパバセ ギデギンダギジョゼ ジョゲン ゾ ゴボバグ
ドググ・ゴボゴボガ ガザレダ ジョグベンゼ ビデギググン ガヅガギゾ ダゲゲギ ギダグゲゼ ガギゴンジドシ ビバダダロボガ ギジョグギジャ
グシギ・ゾンゲン ゼザ ギジュガギギジャ バサ ガンバギジャ ゼ “ダグバ” ン バベザ ガ ジョグド ガセス
ズゴゴ・ゾンゲン ゼザ ドググ ン ジョグベン ゾ リダギダ グゲゼ バベサ ゾ グデデ ガヅレダロボ ガ ギジョグギジャ ドバス
ズガギ・ガンバギジャ ゾ ジジョグデビ ビ ギデロジョギ
ギブグ・ギガグソソス ゾ ズンギヅ ギデロ ゾバボ ガンバギジャ バサ グダゲダ ズビビ ゼビス(ダザギ ガヅガギググ ザ シゲドド ガセス)
※ジュグギジボグ
“リント” ギガギ ン ギジュゾグ パ ガヅガギ バンギゾ ビ ジョデデ バグンド ガ ゼンゾグ
“グロンギ” パ “ズ”ガ ドググ “メ”ガ ギブグ “ゴ”ガ バギング
“ゴ” ビ バギシ “グロンギ” ゾ ガヅガギ ギデロ パパン グ バグンド ガセス
ジュグギジョグゾグギジュグ:“ン” ン バド ヂバサ
ゲンゲギ ギジュガギギジャ パ ジョグビ ン ススス ビ ボドドジ バドリザダ ン ロド ボグゲギバゲゲル ゾ ドシゴボバグ ボドゾ ヂバギラグ
“ラ・ドレク・レ”印}
「なんだこりゃ?」
十六夜ですら思わず声を上げる。
その“契約書類”は謎の言語で書かれていた。
これではヒントにしようが無い。
「近しい外界から召喚された君らなら分かるかもと思ったが難しいか」
「すみません。これは俺も力になれなさそうです」
「俺も……さすがにこれは解らないな」
映司と晴人も首を横に振る。
二人も流石にこんな言語は見た事も無かった。
聞けば蛟劉も急いで解読をさせてるようだがどうにも取っ掛かりが無いようだ。
手詰まりかと思った時、客間の扉が開いた。
「お前ら………こんな所に集まって何をやってるんだ?」
入ってきたのは士だった。
あの戦いの後、“ノーネーム”本拠を拠点にして遠出する事が多いので帰ってくるのは一週間振りくらいであった。
とはいえ、士は別に“ノーネーム”所属では無いので帰ってくるのは義務は無いのだが。
◆◆◆◆◆
幾つもの命を散らす狂宴が開催され、血は地を染める。
血の染みた大地は怪しく脈動する。
グロンギ編開幕!!
契約書類に関しては後々!!
解読はお好きな様に!!
それでは、質問があれば聞いてください。
感想待ってます!!