問題児と000と弱者の箱庭物語   作:天崎

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今回は前回の三つの出来事は割愛です。




毒蛇と感情と歪みきった狂気

 

三対一、数の上では不利な状況に見えるかもしれないが、映司はそこそこ対応出来ていた。

何故なら敵側の三体は決して協力して襲ってきているわけではないからだ。

 

「ハッ!!」

 

「ゲリャアァァ!!」

 

ズードーパントは自我が無いようで本能のままに襲ってきている。

数々の動物の能力を使うのは厄介ではあるが、捌き切れない程では無い。

更に言えば、ズードーパントが本能のまま襲ってくることから他の二体を巻き込みかねない故に完全な三対一と言うわけでは無い。

ズードーパントの腹に蹴りを入れ、弾き飛ばすと他の二体が入れ換わる様に襲ってくる。

しかし王蛇とバハムートの二体も互いに我が強い為、協力などは一切無い。

むしろ同士討ちを始めかねない勢いである。

映司はメダジャリバーで王蛇のベノサーベルと鍔迫り合いになる。

途中でバハムートが殴り掛かって来るが上手く避ける。

しかしその隙に王蛇に蹴りを入れられ吹っ飛ばされる。

 

「なら、これだ!!」コブラ!!カメ!!ワニ!!ブラカーワニ!!

 

距離が離れたのを利用し、ブラカワニコンボにコンボチェンジをする。

その間に距離を縮められるが、全ての攻撃を両腕の盾で受け止める。

背後からズードーパントが飛び掛かってくるが、後ろ回し蹴りの要領で吹き飛ばす。

そしてバハムートの腹に拳を入れ、隙が出来た所で笛を取り出し吹く。

すると頭部に蛇が展開し、バハムートに襲い掛かり数回ぶつかり腕を弾き、腹に強烈な一撃を入れる。

ついでに王蛇にも一発入れる。

すると王蛇は一枚カードを取り出し、

 

アドベント

 

そんな音声と共にベノスネーカーが現れる。

 

「うわっ!?蛇!?」

 

蛇が苦手な映司が動揺している間に、ベノスネーカーが毒液を吹きかけてくる。

更に尻尾で叩かれ、吹き飛び、横に合った家が崩れる。

毒液は効かず、再生能力があるとは言え、ダメージは食らうものである。

映司が立ち上がっていると、

 

ファイナルベント

 

王蛇は必殺技の準備を開始していた。

映司は対抗するようにオースキャナーを持つと、

 

「なら、此方も!!」スキャニングチャージ!!

 

スキャンし、必殺技の準備に入る。

王蛇は飛び上がると、そのまま蹴りの姿勢に入り、ベノスネーカーの吐く毒液の勢いで加速する。

王蛇と映司の間に三つの橙の円が現れる。

ブラカワニは地を滑る様に王蛇へと向かっていく。

二つの必殺技がぶつかる。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

「やっぱりトカゲごときじゃ、貴方は無理か」

 

「舐めて貰っちゃ困るな」

 

ラッテンと霧崎は一定の距離を保ちつつ、互いを見ていた。

その間には気絶させられた火トカゲ達が倒れている。

霧崎が出来るだけ傷を付けない様に倒した為に目立った外傷は無い。

ライズを使えばそれくらいなら出来るのだ。

 

「私としても殺さない様に気を使ってたんだけど……さすがにこれは出し惜しみをしている状況じゃないわね」

 

ラッテンが手を上げると、数体のシュトロムが現れる。

陶器の巨兵は何時でも霧崎を襲えるように待機している。

 

「ったく敵じゃなけりゃ、出会いはともかく、こんな運命的な再会をするくらいなんだから口説いてる所なんだけどな」

 

「それは……私も同感だけど、今は敵同士だから。“今”は無理よ」

 

「結局こうなるか」

 

霧崎が呟いた直後、数体のシュトロムが霧崎を襲う。

そしてシュトロムはまだまだ出てきているようだった。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

二つの必殺技が衝突する、そう思われた時、王蛇に横から影の刃の様な物が激突し、ベノクラッシュの軌道が少々ずれる。

そこへブラカワニの必殺技、ワーニングライドが直撃する。

ブラカワニの肩まで鰐の顎の様なオーラが包んでいる。

そして鰐が噛み砕く様に王蛇も噛み砕かれ、爆散する。

しかしその爆散時の煙の中で、王蛇のデッキとベノスネーカーが銀色のオーロラの中へと消えたのには誰も気付いていない。

 

「大丈夫か、映司」

 

影の刃を放ったのはレティシアだった。

映司はそちらを向くと、レティシアには所々傷が合った。

 

「その傷、どうしたんだい?」

 

「これは……あいつを相手していたらな」

 

レティシアが指差す方を見ると、

 

「ゲシャアァァァァァァ!!」

 

傷だらけのズードーパントが瓦礫の中から現れた。

どうやら近くを通り掛かったレティシアが気を利かせて足止めしていたらしい。

そして反対側からも瓦礫が崩れる音がし、バハムートが現れる。

 

「レティシア、大丈夫?」

 

「大丈夫だ。問題無い」

 

「それじゃあ、行こうか!!」

 

映司とレティシアは互いに背中を合わせ、敵へと向かっていく。

これで二対二、数の上では対等である。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

「BRUUUUUM!!」

 

シュトロムは悲鳴をあげながら自壊していく。

霧崎が【弱者のパラダイム】でシュトロムが作り出した脅威を返したのだ。

それによりシュトロムは自ら生み出した乱気流により、自ら崩壊していっているのだ。

そしてこれが最後の一体、これでラッテンの手札は消えた。

 

「あー・・・・・・これは負けかな?」

 

「自覚があるなら………」

 

そこで霧崎は言葉を切る。

そして言い方を変える。

 

「今度はこっちが聞く番だ。降参してくれないか?」

 

「悪いけど、そういうわけには行かn

 

ドスッ、という音が聞こえた。

それによりラッテンの言葉が途切れる。

ラッテンは目の前の霧崎の表情が驚愕に染まっているのを見つつ、自分の口から血がたれている事に気付く。

そして、視線を下げる。

見えたのは自分の腹を背から貫く刃だった。

 

「グフッ………」

 

「ふん、」

 

「ゴハァ!?」

 

「ラッテン!!」

 

腹の刃が一気に引き抜かれ、地に崩れ落ちるラッテン。

霧崎は叫びながら駆け寄る。

ラッテンの背後にいたのは、白い魔法使いだった。

その白い姿はラッテンの血で紅く汚れていた。

そして手の中のハーメルケインからは血が滴る。

しかし白い魔法使いは、笛木は、ラッテンなど見ていなかった。

その視線の先にあるのは黒ウサギ、サンドラと交戦しているぺストである。

 

「あれだ…………あれだけの魔力があれば、暦を!!」

 

狂気の籠った声が響く。

しかし霧崎はそれどころでは無い。

霧崎は上着を脱ぎ、ラッテンの傷口へと当てる。

 

「コフッ……こりゃ駄目ね。霊格が斬られたような気分だわ」

 

「諦めんなよ!!お前にも目的があるんだろ!?」

 

「まぁ……心の残りとしては、マスターの事と………どうせ殺られるなら貴方に殺られたかった事かしらね?」

 

「…………」

 

色々言いたい事はある。

しかしそれを口に出す前にやる事がある。

霧崎は上着をラッテンに被せたまま、立ち上がる。

 

「死なせねぇ……死なせるかよ!!お前は俺が助ける!!」

 

「さっき、敵同士とか言って無かった?敵を助けて……いいの?」

 

「そんなものは関係無い。こんな終わり方は認めない、それだけだ」

 

その声は感情を押し殺した様だった。

そして立ち去ろうとする、白い魔法使いの前に立つ。

そして怒りの籠った目で睨む。

 

「お前だけは……俺が倒す!!」

 

それは普段の霧崎なら言わないであろうことだった。

それくらいに霧崎は怒っていた。

だが、熱くなり過ぎてるわけでも無い。

熱くなり過ぎて周りが見えなくなっては元も子も無いのだから。

それでも、それでも霧崎は憤怒と憎悪と殺意が籠った目で白い魔法使いを睨む。

 

「…………邪魔だ」エクスプロージョンナウ

 

対して白い魔法使いは然程気にするまでも無く、興味など最初から無いようだった。

そして容赦無く、魔法を発動させる。

霧崎の周囲で激しい爆発が起こる。

 

「貴様らなど、どうでもいいのだ。全ては暦を甦らせる為に……」

 

「そっちがどんな事情があるか何て知らねぇ。どんな事情があろうと俺はお前を許さねぇ!!」

 

爆炎の中から霧崎は白い魔法使いへと、向かっていく。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

カウント・ザ・メダルズ

 

赤、タカ、クジャク、コンドル

緑、クワガタ、カマキリ、バッタ

黄、ライオン、トラ、チーター

白、サイ、ゴリラ、ゾウ

青、シャチ、ウナギ、タコ

橙、コブラ、カメ、ワニ

特、スーパータカ、スーパートラ、スーパーバッタ

 

 






激化する戦いというかんじでした。

王蛇に関しては後々です。

対戦表
十六夜vsヴェーザー(進行中)
黒ウサギ&サンドラvsぺスト(進行中)
映司&レティシアvsズードーパント&バハムート
霧崎vs白い魔法使い(new)
ラッテン(瀕死)
王蛇(脱落)
というかんじです。


それでは質問などあれば聞いてください。
感想待っています。

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