『G…………GEEEeeeeee……………YYYAAAAAAAAAAAaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!?』
石板が破壊されるとほぼ同時にに魔神は悶える様に身を捻らす。
起き上ろうとしたちょうどその時に咆哮を上げる。
そんな中で魔神の捥がれた翼が原型を無くして溶け始める。
そこから、ダークローチ、アルビノローチ、そして影のようなアンデットが溢れ出していく。
「こりゃ面倒だな」
「安心してください」
「雑魚は我らに任せて主殿はアレを倒せ」
十六夜が呟いた直後にレティシアと黒ウサギがアンデット達の前に立ち塞がる。
クロアはそれに同調するように立ち上がる。
「確かにお前の出番はそろそろだろ。私もちょっとは働いておくからさっさと一撃入れて来い」
「分かったよ、任せたぞ!!」
そう言って十六夜は立ち上がり、魔神に向けて歩き出す。
その右腕は脈打つように輝いていた。
◆◆◆◆◆
ちょうどその時、魔神の胸に埋め込まれていたアルビノジョーカーも目を覚ましていた。
そして、自身を縛る
「ハハハハハハハハハハハハッ!!どうやら運は俺に向いてきたようだッ!!このまま俺がこの力を乗っ取ってやるよ!!」
『貴様…………』
『今更抵抗を…………』
今は石板を破壊され、生贄を奪われた直後である。
力はかなり不安定なのだ。
その中でアルビノジョーカーが抵抗するとなると万が一があり得てしまうのだ。
ゆえに両者は必死に押さえ付けようとする。
だが、アルビノジョーカーは意地でも抵抗する。
その様は魔神にも影響を与え、魔神は悶える様に体を捻らす。
「目覚めたようだね。悪いが僕は貸しっぱなしを好まない。だから、今ここで返させて貰うよ」
その光景をディエンドに変身した海東も眺めていた。
海東はディエンドライバーの銃口をアルビノジョーカーに向けながらカードをディエンドライバーに入れる。
ファイナルアタックライド!!ディ、ディ、ディ、ディエンド!!
「ハァ!!」
銃口の前にカード状のエネルギー体が出現する。
ディエンドライバーから放たれた光弾はカードを通過する度に強大になり、魔神へと向かっていく。
「ククククククク……………グボガァ!?」
内部での抵抗に集中していたアルビノジョーカーは直撃の直前まで気付く事は無かった。
魔神の胸元から抉り取られ、体液をぶちまけながら絶叫を上げてアルビノジョーカーは吹き飛んでいくのだった。
それを確認した海東は銀色のオーロラを出現させる。
「あとは任せたよ、士。会うのはまたの機会という事にしておくよ」
呟きながら姿を銀色のオーロラの中に消すのだった。
◆◆◆◆◆
蛟劉とジェネラルシャドウの戦いは拮抗していた。
互いに表面上は本気を出してはいた。
しかし、隠している手札を迂闊に切れば、そこが隙になりかねない極限の拮抗だった。
ゆえに互いに真なる本気は見せていなかった。
互いに踏み込もうとしたその時に、両者の間に何かが飛来した。
「ガッ………グバッ、ゲハァ……………何だったんだ、一体。面倒な拘束からは抜けれたが何処まで吹き飛ばされたか。それにこの傷だと………」
飛来したのはアルビノジョーカーだった。
傷だらけでろくに体を動かせない状況で周囲の状況を確認して言葉を詰まらせる。
蛟劉は初めて見たがゆえに首を傾げるが、ジェネラルシャドウはニィと口の端を歪ませる。
その様子に蛟劉は警戒を強める。
「貴様、何故こk………ガッ!?」
「ちょうどいいところに来たな、アルビノジョーカー」
ジェネラルシャドウはアルビノジョーカーが余計な事を言う前にその口に剣を刺し込んで黙らせる。
直後に周囲にトランプをばら撒く。
意図を察した蛟劉は一気に詰め寄る。
「待てや!!」
「悪いが勝負は御預けとしよう。決着がそろそろ着きそうなんでな。
拳が届いた時にはジェネラルシャドウとアルビノジョーカーの姿は幻の様に消えていた。
「逃がしたか。しかし、決着近いという事は十六夜君達は上手い事やっとるんかな」
◆◆◆◆◆
「そのまま押さえておきなさい、ディーン!!」
『DEEEEEEEEEEEEEeeeeeeeeeeeeeeeeEEEEEEEEEEEEEEN!!』
ラッテンの指示によってディーンは地にめり込む魔神の棍棒を全力で押さえ付ける。
石板を破壊され、生贄を失い、依代を引き剥がされた。
これ以上になく魔神の力は安定を失っていた。
そのチャンスを生かす為にラッテンは棍棒を伝って魔神の腕を駆け上る。
そして、関節部に辿り着くとハーメルケインを突き刺す。
そこを中心に魔法陣が広がる。
「さて、私の特別演奏を聞かせてあげようじゃない!!」
アンクは右腕だけの状態になり、魔神の背にいる映司のもとに来ていた。
映司は息を切らしていた。
さすがに連戦とコンボによる負担を重ね過ぎていた。
「アンク………メダル渡しに来てくれたんだよな?」
「まだやる気か?お前は体がメダルに慣れているとはいえこれ以上続けてると呑まれるぞ」
「大丈夫、あと一発で今回は終わらせるから」
「そうか。なら、耐えてみろ」
言いながらアンクは緑のメダルを三枚投げ付けた。
映司は受け取ると立ち上がり、オーズドライバーにメダルを込める。
オースキャナーでメダルを読み込み姿を変える。
クワガタ!!カマキリ!!バッタ!!ガータ、ガタガタキリバッ!!ガタキリバ!!
「ウオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」」」」」」」」」」」」」」」」
映司は叫びながら分身していく。
アンクの手元の紫のメダルが輝くと同時に50体のガタキリバ全てが手にメダガブリューを手に持つ。
そして、一斉に四方八方に飛び跳ねた。
「で、お前はどうするつもりだ?」
「トドメを刺すさ。デカブツにはちょうどいいのがあるしな」
クウガ、アギト、リュウキ、ファイズ、ブレイド、ヒビキ、カブト、デンオウ、キバ、ファイナルカメンライド!!ディケイド!!
アンクの問いに答えながら士はケータッチを取り出す。
カードをケータッチに入れ、紋章を順番にタッチした後にディケイドライバーを右腰にずらし、腰にケータッチを填める。
姿をコンプリートフォームに変えた上でケータッチを操作する。
ヒビキ!!カメンライド!!アームド!!
ファイナルアタックライド!!ヒ、ヒ、ヒ、ヒビキ!!
士の隣に
そして、全く同じ動作で音撃棒・烈火を構える。
同時に二人の足元に音撃鼓の様なエネルギー体が出現する。
『行きますよ、霧崎殿』
「あぁ、全力で行ってくれ!!」
一方、霧崎はアルマに乗りながら魔神に近付いていた。
より正確に言えば魔神の持つ聖杯へと。
魔神は自身の力を暴走が無いように押さえ付けている間も執拗に霧崎を狙っていた。
何故それほどまでに霧崎を狙うかは定かでは無いが霧崎はそれを逆に利用する事にした。
執拗に狙われるのは霧崎にとってはある意味好都合だった。
もちろん心の中では盛大にビビってはいたが。
「それでも、男はやる時にやっとかないと後で後悔するんだよ」
(準備ハ出来タゾ)
「あぁ、後は任せろ」
ヨヨによって死の脅威が集められていく。
その間も聖杯からは雷が放たれる。
その間を霧崎とアルマはすいすい抜けていく。
それはアルマの機動力と
『目標はもう眼前です』
「なら、あとは俺の役目だ」
言いながら霧崎はアルマの背から飛び降りる。
本当は絶叫を上げたいレベルではあったが押さえ込んで行く。
そうして、眼前に迫った聖杯に特大の死の脅威の塊をぶつけるのだった。
直後に今まで放たれていた雷が全て軌道を変えて聖杯に向かっていく。
落下中の霧崎がアルマに拾われる頃には雷は特大に膨れ上がり、盛大に爆散した。
「そんなに運命をいじられるのが嫌なら自分で天罰を喰らってろ」
聖杯崩壊の余波で指が消し飛び、黒焦げになった魔神の腕を見ながら呟くのだった。
それと共に空で輝く物が視界に入るのだった。
インフィニティィィィィィィィィ!!プリィィィィィィィズ!!ヒースイフードーボーザバビュードゴーン!!
「さぁ、そろそろフィナーレだ」
晴人はインフィニティースタイルに姿を変えていた。
宝石のようなその身で光を反射させながら魔神を見降ろす。
背後を飛んでいたドラゴンはアックスカリバーに姿を変えて晴人の手に収まった。
「音撃槍・疾風刺音!!」
ラ
ッ
テ
ン
ラッテンはハーメルケインを突き刺したまま演奏する。
音は、曲は魔力の波となり刃先より魔神の体内に撃ち込まれていく。
疾
風
刺
音
撃ち込まれた魔力は刺し貫くかの様に魔神の体内を廻っていく。
「「音撃打・爆裂真紅の型!!」」
デ
ィ
ケ
イ
ド
装
甲
響
鬼
士と
爆
裂
真
紅
叩き込まれた清めの音は魔神の全身を駆け巡り内から破壊していく。
魔神は声にならない悲鳴をあげながら抵抗を試みるが既に遅かったのだ。
地に落とされ、力を抉られ続けた時点でチャンスを逃していたのだ。
ゴックン!!ガタキリバ!!
そんな声が魔神の頭上で五十ほど響き渡る。
直後に五十の影が一斉に降り注ぐ。
「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤァァァァァ!!」」」」」」」」」」
「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤァァァァァ!!」」」」」」」」」」
「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤァァァァァ!!」」」」」」」」」」
「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤッ「セイヤァァァァァ!!」」」」」」」」」」
「「「「「「「「「「セイッヤァァァァァァァァァァァァァァ!!」」」」」」」」」」
五十の叫びと共に紫の、無の、破壊そのものとも言える五十の刃が魔神を斬り裂いていく。
更に続けて輝く物が降りてくる。
ハイタッチ!!シャイニングストライク!!
「ダァァァァァァァァァァァァ!!」
晴人がアックスカリバーを巨大化させながら頭上で回す。
そして、魔神を斬るに相応しい大きさになると共に振り上げ、降ろす。
『『GEEEEEEEEEEEEEEEYYYYYYYYAAAAAAaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!』』
魔神もせめてもの抵抗にダイヤ型の盾を構えて防ごうとする。
内から破壊されてなお抵抗を続ける。
神ゆえのしぶとさではあった。
しかし、そこに一つの人影が割り込む。
「そういう悪足掻きはもう十分なんだよ。そろそろ消し飛べ、神様気取りの石っころが!!」
割り込んできた十六夜は晴人に一瞬視線を向ける。
それだけで意図を察する。
晴人が足を出すと十六夜もそれに合わせて足を出す。
その状態で晴人は十六夜を思いっきり蹴り飛ばした。
その加速に加えて十六夜は右腕に強化を集中し、体内に脈打つ力も出来る限り集中させる。
それによって十六夜の右腕は一瞬のみ目が眩む程に輝いた。
直後に盾に向けて拳が叩き込まれた。
盾は古代の力に加えて
だが、それでも、十六夜は拳を打ち込む。
その目は魔神を見てはいなかった。
いまだ悩みは晴れないし、結論は出ない。
それでも、
自身より先に行く者の背は見えていた。
だから、此処は意地でも抉じ開ける。
こんな所で止まるわけにはいかないのだから。
「しゃらくせぇ!!」
盾全体にヒビが広がる。
それだけではなく、魔神の腕からも光が溢れ出す。
道を塞ぎし物は輝きながら消し飛ぶのだった。
同時に十六夜の右腕も血を吹き出し、十六夜自身落下していくのだった。
だが、道は開けた。
晴人はその意思を汲み取りながらアックスカリバーを振り下ろす。
魔神は最後に残る大剣を振るうが遅い、否、弱い。
大剣は腕ごと砕かれ、アックスカリバーは魔神の顔に突き刺さり、そのまま真下に降り抜かれた。
晴人が着地すると共にアックスカリバーは元のサイズに戻る。
「ふぃー」
晴人は息を吐き、マントを翻しながら魔神に背を向ける。
先に着地していた映司は変身を解いて地面に座っていた。
二人の間に途中で十六夜を拾った士が着地する。
その近くに霧崎とラッテンを乗せたアルマが降りてくる。
『愚かな、愚かな、愚かなッ!!』
『馬鹿な、馬鹿な、馬鹿なッ!!』
『我らが運命に逆らうとは………』
『自ら世界を破滅に傾けるとは…………』
魔神は断面から光を溢れさせながら断末魔を漏らす。
驕りに満ちた存在は焦りと共に叫びを上げる。
完全に崩れ落ちると共に魔神は光の柱の様に爆散した。
跡に残ったのは魔神が描かれた石板とケルベロスのカードだった。
決着!!
次回アンデット編エピローグです!!
vs魔神は時間にしたら十分立っていなかったり
統制者と破壊者が完全に力を引き出す前に弱体化措置が取れたから圧倒出来たけど本来ならもっと追い詰められてたかも
14も小説剣のラスボスも最期はあっさりでしたが
それでは、質問があれば聞いてください
感想待ってます!!