今回でアンデット編終幕です!!
晴人と士は魔神が遺した石板をさっさと壊した方がいいと判断して剣を振り上げていた。
そこに突然の襲撃が入る。
幾つものトランプがまるで手裏剣の様に襲い掛かって来たのだ。
インフィニティー!!
アタックライド!!ブラスト!!
他の面々を守る為に二人は即座に行動した。
晴人は高速移動し、飛んできたトランプを斬り飛ばしていく。
士はライドブッカーをガンモードにし、銃口を増やして乱射する。
それでも、撃ち漏らしはあったがそれは霧崎が祓い切った。
だが、トランプに気を取られ過ぎていた。
それを初めに気付いたのはやはり
「危ねぇ!!下がれ、そこは
霧崎には晴人と士の前方が真っ白に見えていた。
つまり、死の脅威に包まれて見えていた。
晴人と士はほぼ反射的に下がる。
直後に、
「ほう、どうやら優秀な仲間がいるらしい」
何時の間にかジェネラルシャドウが二人の懐まで迫っていた。
先程のトランプで攪乱している間に踏み込んだのだ。
そこから先は最早対応が出来なかった。
ジェネラルシャドウの振るう神速の刃が二人を斬り裂いて吹き飛ばした。
霧崎の叫びによって下がっていたおかげで浅くはあったが重かった。
二人は地面を転がりながら変身が解けていた。
ジェネラルシャドウはその間にケルベロスのカードを拾い、石板に手を触れる。
すると、石板は凝縮されてラウズカードに変化した。
「これで回収すべき物は回収させて貰った。残るは貴様達か」
ジェネラルシャドウはアルビノジョーカー、ケルベロス、そして統制者と破壊者が封じられたカードを一瞬眺めると懐にしまう。
そして、十六夜達に目を向ける。
それだけで寒気が襲ってきていた。
万全の時であればまた別であっただろうが今は絶望的な状況だった。
十六夜は右腕が動かない上に体力も使い切っていた。
映司、士、晴人も連戦の影響で息は切れており、体の動きも鈍かった。
黒ウサギは金剛杵を使い切っており、しばらくは使用できない。
『マスター、まだ戦えますか?』
「いや、悪いわね。さっきのアレとかで魔力は大分危ないわ」
ラッテンも魔力をほぼ切らしていた。
アルマの意地にそれなりに魔力を使っている上に先程大きく消費したので当然と言えば当然であった。
つまり、現在まともに戦えるのは霧崎、レティシア、アンク、クロアだけである。
それを見て霧崎は諦めた様に息を吐く。
「しょうがねぇな…………俺が足止めするからお前らは逃げてくれ」
「ほう、貴様一人で私を相手にする気か?」
ジェネラルシャドウが興味深そうに視線を向けてくる。
その目の威圧感に正直かなり恐怖を抱いていたが、それでも霧崎は後ろを向かない。
此処で逃げれるはずも無かった。
「ちょ、何を勝手なこ『本気ですか、霧崎殿?』
ラッテンを押さえ付けながらアルマが訪ねてくる。
霧崎はそれに苦笑いで答える。
「俺がこの中じゃ一番適任だろ?」
『そうですが…………』
「いや、霧崎君がやる必要は無いよ」
「あぁ、こういう時は俺達の方が適任だ」
「元々俺を狙ってきた奴だしな」
映司、晴人、士が立ち上がり傷付いた体を押しながらも歩いてくる。
その様子に黒ウサギが慌て始める。
それもそうだろう。
彼らが限界に近いのは見えていた。
「ちょ、皆さん!!それ以上戦うのは無茶ですよ!!」
「それでも、やるのが仮面ライダーって奴らしいぜ」
そんな光景を見てクロアは苦笑する。
彼からしても面白い光景ではあった。
横目で十六夜を見ながら呟く。
「いやいや、本当に彼らは面白いね。こんな絶望的な戦況でも自らを囮に出来るのはそうそういないよ」
「俺もあんまり人のことは言えないけどな。それでも、あいつらは眩しく見えるよ」
「だろうな。お前の場合は後先考えずの結果だったろうが奴らは生き残る気満々だしな」
ジェネラルシャドウは律儀に待っていた。
正直、十六夜達に関してはついででしか無いので遊んでいる面もあった。
「君らの心意気はやっぱええな。僕としては気分がいいで」
そこに蛟劉が駆け付けた。
彼は十六夜達には笑い掛ける様にしながらジェネラルシャドウには最大の警戒を向けていた。
「間に合わなかったのは御免な。けどまぁ、今からその分は働くつもりやで」
ジェネラルシャドウを睨み付けながら呟く。
大気を握り潰す様な音を立てながら何時でも動ける様に構える。
ジェネラルシャドウは一旦周囲を見回した後に銀色のオーロラを出現させる。
「まだ本格的に
「忘れもんやで!!」
そう言うと共に蛟劉はトランプをジェネラルシャドウに向けて投げ付ける。
風どころか、大気を切る様な勢いであったがジェネラルシャドウは難無く掴み取る。
それから、一瞬視線を交わした後に銀色のオーロラの中に消えるのだった。
◆◆◆◆◆
それから、蛟劉はグロンギやアンデットが出現した理由を十六夜達に話した。
二ヵ月前の別の箱庭に大ショッカーが介入するという事件。
あれが原因の一つではあったのだ。
あれによって大きく時空が歪んだのだ。
その歪みに巻き込まれ、グロンギやアンデットはこの箱庭に流れ着いたのだ。
それも歪な形で、だ。
本来は無かった場所に封印塚が出現した様にまるで元からそういう存在があったかの様に"世界"の方があり方を変えていた。
もしかしたら、気付いていないだけで箱庭は、世界はもっと歪んでいるのかもしれない。
何故なら世界を歪ませるだけの技術を大ショッカーは所持しているのだから。
「原因の一つという事は他にも何かあるという事か?」
「それは分からん。けれど、君の話ではグロンギやアンデットの出所は別の世界なんやろ?如何に生まれた歪みが大きくても
何て事はありえるんかな?」
それはありえなくの無い可能性だった。
出現した物の数だけ歪みを起こせる
「まぁ何はともあれ仕事としてはこれでしまいや。後始末は僕がやっておくから君らは休み。報酬はまた今度でな」
それだけ言って蛟劉は後始末の為の準備を始めるのだった。
十六夜達は言われた通り、一先ずは休む事になるのだった。
◆◆◆◆◆
某所。
箱庭であって箱庭では無い場所。
ジェネラルシャドウは大首領に事の顛末を報告していた。
「えぇ、奴らは歪み自体には気付いている様ですがその原因は気付いては無いかと」
気付いているのはあくまでほんの一欠片でしか無い。
そんな意味を含めながら言う。
一通り報告を終えるとジェネラルシャドウはラウズカードを置いて部屋を出るのだった。
ラウズカードは浮かび上がり、怪し気に光を放つ鷲の紋章に吸い込まれる。
『これでまた一つ近付いた私が奴を越える準備を整え終わるのも時間の問題だろう。何時までも貴様の地位が安定してると思うな、神よ』
大首領の呟きが無人の部屋に響く。
それは何かに対する宣言であったのかもしれない。
◆◆◆◆◆
「おのれ、ディケイド!!またしても生き残ったか!!」
中年の男は虚空に叫ぶ。
その叫びは世界を微かに震わせる。
「このままではまた世界が破壊されてしまう…………仕方があるまい。次は私自らの手で貴様の息の根を止めてくれる!!」
叫びながら男は銀色のオーロラに消えていく。
その存在の痕跡を残さず、まるで始めから誰もいなかった様に。
◆◆◆◆◆
歪みの爪痕は無数に残る。
それは戻る事無く止まり続ける。
歪みの根元は強大になり、更なる歪みを生み出す。
"ズレ"は広がり、歯車は歪み軋む。
世界は悲鳴を上げる事も無く静かに崩れていく。
原因は一つどころでは無かったり
大ショッカーは色々やらかしてるわけです
主に迷惑してるのは箱庭の住人で得をしてるのは大ショッカーです
それでは、質問があれば聞いてください
感想待ってます!!