ガルドの人格が少し違います。
理由はあります。
前回の三つの出来事!!
一つ!!逆廻十六夜、霧崎カブト、火野映司の三名は封書によって箱庭に召喚された。
二つ!!物陰に隠れていた黒ウサギから箱庭などについての説明を受けた!!
三つ!!三人は各々自らの目標を定めるのだった。
◆◆◆◆◆
「ジン坊っちゃーン!!新しい方を連れてきましたよー!!」
黒ウサギと映司と霧崎は街道の方から歩いていて、黒ウサギがジンを見付けるなり、声を掛けたのだ。
「お帰り、黒ウサギ。そちらの二人が?」
「はいな、こちらの御三人が___」
クルリ、と振り返る黒ウサギ。
カチン、と固まる黒ウサギ。
「………え、あれ?もう一人いませんでしたっけ?ちょっと目付きが悪くて、かなり口が悪くて、全身から“俺問題児”ってオーラを放っている殿方が」
「十六夜君のことなら“ちょっと世界の果てを見てくるぜ!!”と言って駆け出して行ったよ。本当は俺も行きたかったんだけどね」
映司が指差すのは上空4000mから見えた断崖絶壁。
街道の真ん中で呆然となった黒ウサギは、ウサ耳を逆立てて二人に問いただす。
「な、なんで止めてくれなかったんですか!!」
「いや~実は三人で誰が行くか話あった結果、十六夜が行く事になったから………」
つまり全員、行く気満々だったようだ。
霧崎は純粋に興味があり、映司も似たようなかんじであった。
ガクリ、と前のめりに倒れる黒ウサギ。
ここは全員で行かずに一人だけだったの幸運と思うべきなのかどうかは定かではない。
そんな黒ウサギと対照的、ジンは蒼白になって叫んだ。
「た、大変です!!“世界の果て”にはギフトゲームの為に野放しにされている幻獣が」
「幻獣?」
「は、はい。ギフトを持った獣を指す言葉で、特に“世界の果て”付近には強力なギフトを持ったものがいます。出くわせば最後、とても人間では太刀打ち出来ません!!」
「へぇ。それは少し会って見たかったな」
(禁人種みたいなものか?)
似たようなものを見てきた二人はそれを聞いても特に驚きはしない。
その後、黒ウサギは十六夜を捕まえるべく、跳躍していった。
残された三人は箱庭の外門をくぐるのだった。
◆◆◆◆◆
三人は“六本傷”の旗を掲げるカフェテラスにいた。
そこで珈琲を飲んでいると、
「おんやぁ?誰かと思えば東区の最底辺コミュ“名無しの権兵衞”のリーダー、ジン君じゃないですか。今日はオモリ役の黒ウサギは一緒じゃないんですか?」
2mを越える巨体をピチピチのタキシードで包む変な男に声を掛けられた。
変な男は不覚にも………本当に不覚にも、ジンの知った者の声だ。
ジンは顔をしかめて男に返事をする。
「僕らのコミュニティは“ノーネーム”です。“フォレス・ガロ”のガルド=ガスパー」
「黙れ、この名無しめ。聞けば新しい人材を呼び寄せたらしいじゃないか。コミュニティの誇りである名と旗印を奪われてよくも未練がましくコミュニティを存続させるなどできたものだ___そう思わないか?」
ガルドと呼ばれたピチピチタキシードは三人の座るテーブルの空席に勢いよく腰を下ろした。
霧崎は面倒そうな顔で言う。
「とりあえず……あんたは何者だ?」
「俺は箱庭上層に陣取るコミュニティ“六百六十六の獣”の傘下である」
「烏合の衆の」
「コミュニティのリーダーをしている、ってマテやゴラァ!!誰が烏合の衆だ小僧オォ!!」
ジンに横槍を入れられたガルドの顔は怒鳴り声とともに激変する。
口は耳元まで大きく裂け、肉食獣のような牙とギョロリと剥かれた瞳が激しい怒りを向ける。
「口を慎めや小僧オォ!!聞き逃してやれねぇ言葉だぜそれは!!ぶっ殺すぞ!!」
そのままジンの胸ぐらを掴もうとするガルドの腕を映司が止めた。
ガルドが映司を睨むが、映司も睨み返す。
「いきなり手を出すのはやり過ぎじゃないかな?」
「あぁ?新参ごときが俺になめた口を聞いてるなよぉ?」
ガルドは空いてるもう片方の腕で映司に殴り掛かる。
「なぁ!?」
しかしそれは映司が対応するより早くガルドが吹っ飛ばされたことにより中断される。
「とりあえず落ち着こうぜ?」
霧崎が【弱者のパラダイム】を使ったのだった。
霧崎は【脅威の幻視】により、数秒先に起きる死の脅威を視る。
死を予兆する禍々しい白いオーラを視る。
その“運命”を“ヨヨ”が掴み、“脅威”を祓う。
死の運命を操り回避するそれが【弱者のパラダイム】だ。
「一旦、話そうぜ」
霧崎によりその場は一旦落ち着き、ガルドとジンはコミュニティについて語るのだった。
そして誰も気付いていなかった。
今のガルドの反応は決して何時もの反応ではないことに。
ガルドの事をよく知らない故に気付いてなかったガルドが少しおかしい事に。
◆◆◆◆◆
「それでどうだ?こんな“名無し”より俺のコミュニティに入らねぇか?」
説明を終えたガルドは二人を勧誘してきた。
どの口が、と思うかもしれないが“ノーネーム”の現状を聞かした後ならば分からなくもない。
「俺はジン君のコミュニティに入るよ」
「ま~俺もだな。正直あんたのとこに入るのは嫌だし」
即答だった。
霧崎の理由は言った通りであり、映司は少しの小銭と明日のパンツがあれば生きていける、ゆえにジンのコミュニティでいいのだ。
「それにジン君とは昼からの長い付き合いだしね」
そう映司が言うとガルドは立ち上がった。
「分からねぇな……本当に分からねぇ。名無しにはお前らは勿体ないぜ。だから俺とゲームをしないか?お前らはどちらのコミュニティが相応しいか」
こんなものは断ってしまうば終わりである。
ゲームは双方の同意の元に行われるのだから。
しかしガルドは断らせないように言った直後にジンへと跳び掛かる。
人質をとって無理矢理承諾を得ようというわけである。
だが、そんなものは霧崎の【弱者のパラダイム】により阻止される。
先程同様に何が起きているか理解出来ずに混乱するガルド。
そこで、
「キャー!!」
「な、何だこいつら!?」
「ば、ば、化け物か!?」
悲鳴が街から響いた。
映司がそちらを見ると、そこでは槍を持った人型の化け物が十体程暴れていた。
「あれは……グール!?何で箱庭に!?」
映司が驚きの声を上げる。
いるはずの無いものを見たのだ。
当たり前と言えば当たり前である。
「ちょっと行ってきます」
「へ?」
それだけ言って映司は返事も聞かずにグールの方へと走っていった。
霧崎も追いかけようかと思ったが、ガルドから目を離すのは危険かと考え、その場に留まった。
◆◆◆◆◆
「皆、逃げて!!」
映司は叫びながら、人を襲っていたグールに蹴りを入れる。
そして後ろのグールに肘打ちをする。
右から振り降ろされた槍を避けると、その槍を掴んで持っていたグールを蹴り飛ばす。
奪った槍を正面のグールに突き刺すと、そのまま振り回していく。
背後から斬り掛かってきたのを横のグールを盾にして防ぐ。
そのグールが持っていた槍で背後のグールを突き刺す。
それが最後の一匹だった。
「これで全部か?」
辺りを見回しながら映司は考える。
(何でグールが?箱庭にも怪人がいるのか?)
考えながら、映司は元いたカフェテラスに戻っていく。
◆◆◆◆◆
その時、霧崎はガルドのゲームに参加するのに同意していた。
理由はこいつを放っておくと後で面倒だと、直感で感じたからだ。
(後々難癖を付けられても面倒だしな)
そしてガルドはニィッと笑っていた。
その笑みがぶれて、白い包帯が巻かれたような怪物が見えた事に、微かにメダルが落ちる音がした事に、ジンと霧崎は気付いていなかった。
そこに映司がいれば気付いていただろう。
それの正体に、ガルドの妙な様子の理由が。
◆◆◆◆◆
ゲームは明日、“フォレス・ガロ”のテリトリーで行われることになった。
“今のところ”は新参の所属についてが賞品だ。
このゲームがもう少し大事に発展するのは誰も分かっていなかった。
◆◆◆◆◆
某所。
「やはりグールでは駄目か。しかしまだ本命がある。オーズは決して……と合流させはしない……」
そこで戦いを見ていた中年の男は呟いた後に銀色のオーロラに姿を消した。
◆◆◆◆◆
カウント・ザ・メダルズ
タカ、クジャク、コンドル
ライオン、トラ、チーター
クワガタ、カマキリ、バッタ
サイ、ゴリラ、ゾウ
シャチ、ウナギ、タコ
コブラ、カメ、ワニ
スーパータカ、スーパートラ、スーパーバッタ
バトルあったのに変身ならず!!
まぁ最近のライダーは生身でも強いですし。
(坂本監督の影響でもありますが)
ガルドについては分かる人には分かると思います。
変身に関しては四話あたりになると思います。
明日の朝はディケイドですね。
何をするやら。
脚本が前半の人だから結構期待はしています。
それでは質問があれば聞いてください。
感想待っています。