問題児と000と弱者の箱庭物語   作:天崎

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グレンファイヤー散る!(棒)
まだまだ仲間集めのターンなベリアル銀河帝国でした!
明日はミラーナイト回ですよ!

不死身のアザルド死す!
不死身系ありがちなコア砕けば良いタイプでしたね!
それでもジューマンとの因縁など燃えましたが

Mの謎が色々明かされていくエグゼイド!
社長が明らかに話を反らしているというか
表面上の真実を明かすことで奥を覗かせないようにしてる的な
パラドが大変身言ってた辺りパラドとMの関係は割と明白になってきたような

それでは、本編です
ちなみに今回で200話です


甦る絶技と開転珠と現れし影の城

列車の甲板にいる彩鳥は正確に状況を把握していた。

 

(仙虎に乗っている少年…………彼がミノタウロスの正体か⁉)

 

両刃斧をその手に持つ少年が虚空を斬ると同時に、視界が七つの光に包まれた。

迷宮のゲーム盤に呼び出されたのだと察するのは難しくない。

晴人が怪人とぶつかりながら甲板から離れていくのを視界の端で見る。

あちらの協力は難しいだろう。

彩鳥は渡されたギフトカードから愛剣を取り出す。

すると、自然に笑みが零れた。

かつて数多の修羅神仏に挑み、死闘を潜り抜け、拝火の魔王とさえ切り結んだ愛剣だ。

敵地とはいえ、僅かばかりの懐かしさを抱くことぐらい許されるだろう。

だがそれは本当に刹那にも満たない時間。

彩鳥は直ぐに身構えた。

 

(______来るッ!!)

 

妖精族の錬鉄術で鍛えられた剣を正眼に構え、直進してくる二つの敵影を迎え撃つ。

先程のように何かが脈打つような感覚は無い。

元より正体の分からない力に頼る気は無い。

だが、それでも何かしらの違和感は残っているのだった。

対する申公豹、白額虎、アステリオスは虚空を駆けて彩鳥に迫る。

特に申公豹は先程の狩りがある。

突出するように先手を取った。

 

你好ー(ハロー)你好ー(ハロー)、首斬り騎士!!見惚れる様な矢をありがとう!!コイツは僕からのお返しだ、粉々に吹っ飛べこの野郎ッ!!」

 

申公豹はあ先程流水をかき集めていた宝珠____”開転珠”と呼ばれる七つの宝貝(パオペイ)を巧みに操り彩鳥を囲い込む。

この宝貝(パオペイ)と呼ばれる武器は中華の仙道だけが創作できる武器型の恩恵だ。

この飛翔する七つの珠は流体を操って空を駆ける武具なのだろう。

攻防速の全てが揃った、万能型の宝貝(パオペイ)

特化している分野がないものの、戦略性が高い。

この類の武具は数を集めて使われると厄介なことこの上ない。

”開転珠”は四方八方、上下左右から囲むように七体同時に襲い掛かる。

彩鳥は怯まずに強行突破を選ぶ。

下方に向かって走り、正面の二つを斬り落として正面を開ける。

振り返り、残り五つに突貫し申公豹本人を討つ為に動く。

幾らなんでも無謀である。

迎撃する為だろうが、此れでは物理的に手が足りない。

 

「ハッ、驕ったな首斬り騎士!!」

 

五つの”開転珠”が彩鳥に迫る。

流体を操作する宝貝(パオペイ)は視覚化できるほどの密度の高い風を纏い、艦砲もかくやという勢いで呻りを上げる。

だが彩鳥の瞳に恐怖の色は無い。

愛剣の柄を僅かに捻る。

すると、刀身が分かれ、剣の軌跡が弧を描いた。

蛇蝎の剣閃と恐れられた絶技が今、仙道の秘奥に挑む。

 

「ふっ____!!」

 

呼吸を合わせる。

流体の軌道を読む為に瞳を凝らす。

恐らくは刹那の狂いが死を招く。

連接剣が描く蛇蝎の軌跡が的確に”開転珠”を捉える。

とはいえ、”開転珠”を叩き落せる威力は無い。

ならば、生き延びる術は一つであった。

連接剣が渦巻く”開転珠”の一つに巻き込まれた瞬間に激しく引き直すことで気流を乱して軌道を変えた。

それによって”開転珠”は次々と衝突し、彩鳥と申公豹の間に阻むものは何も無くなった。

一気に距離を詰めようとしたところで白額虎とアステリオスが割り込んでくる。

上段から両刃斧が振りかざされるが、剛槍を取り出し、僅かに傾けられた槍の柄を滑らせて虚空を切らせる。

偶然などでは無い。

持ち主の制御の利かないタイミングを見計らって彩鳥は槍を傾けたのだった。

 

「っ……………貴様、先日とは別の者か⁉」

 

飛び退いて距離を取るアステリオスと白額虎。

忸怩たる思いだが、近接では分が悪いと咄嗟に判断したのは正解だろう。

彼女の振るう武技は何れも蒸気を逸している。

だがそれを逃す程彩鳥の追撃は手緩くない。

一度崩したなら徹底的に追い込め。

師にそう叩き込まれてきた彼女は、喰らい付けば簡単には離さない。

剣と槍を収めた彼女は、剛弓を取り出して速射を放つ。

一息で三度放たれた矢は全てアステリオスを掠めていく。

その冴えに、敵対していた三人は己の敵が神域の技量を持つのだと認識を改めた。

けれど、どれだけ実力があろうとどうしようもないことはある。

精霊列車の落下などが正にそうだ。

先程まで残っていた霊脈の加護が完全に消えれば落下は加速する。

彩鳥は焦りながら周囲を確認する。

晴人はまだ交戦中で駆け付けれそうには無い。

 

(不味い………………このままでは迷宮に激突する……………………!!)

 

甲板に槍を突き立てた彩鳥だったが_____その時ふと、目の前に鈴華が現れた。

 

「彩ちゃん、掴まって!!」

 

「鈴華!?ど、どうして甲板に⁉」

 

「話はあと!!今は列車の落下を止めないと!!」

 

「と、止めるのですか⁉落下を!?鈴華が⁉」

 

どうやって!?と、すっかり少女の顔に戻る彩鳥。

意外にも鈴華は冷静だった。

慌てふためく彩鳥を尻目に、鈴華は真っ直ぐ申公豹を見る。

彼女に向って手を伸ばした鈴華は掴まっていた左手を離し______

 

 

「浮かせる方法なら_____あの子が(´´´´)持ってる(´´´´)!!」

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

火花が散る。

刃と刃が衝突する音が響き渡る。

剣とドラゴヘルクローが幾度となくぶつかりあっている。

空中戦において障害物は無い。

互いに最高速で飛び回った上で正面からぶつかり合う。

ネオショッカーグリードの剣はぶつかる度に欠けるが、セルメダルによって再生する。

戦況は晴人が押していた。

それもそうだろう。

元々ネオショッカーグリードはインフィニティースタイルの一撃によって大量のセルメダルを撒き散らした状態であった。

加えて攻撃を受ける度にセルメダルは散っていく。

セルメダルが散る度に力は失われていく。

魔力切れの可能性があるとはいえ長期戦になればネオショッカーグリードが不利なのは明白なのだ。

だが、それでも、ネオショッカーグリードは時間稼ぎに徹していた。

まるで今ここで自分が倒れる分には構わないかの様に。

晴人を精霊列車の救援に向かわせない方が重要なのかのように。

実際ネオショッカーグリードはグリードである。

ネオショッカーメダルを核にセルメダルで肉体を形成してるだけの生物である。

つまり此処で倒されてもコアメダルさえあれば幾らでも復活できるのだ。

ゆえに自身の敗北すら算段に入れて戦闘を続ける。

けれど、晴人も晴人で焦っているようには見えなかった。

 

「どうした?助けに行かないのか?」

 

「いや、大丈夫さ。俺の助けなんて必要ないのは分かってる」

 

「それはどうかな?ガキどもが判断を間違うくらいはあるだろう!!」

 

「無いよ。あの子がいるんだ。それは無い」

 

精霊列車に向けて放たれる火球を吹き飛ばしながら晴人は不敵に笑う。

晴人は彩鳥の正体には感付いている。

加えて女王が乗っていることも把握している。

だから、自分が行かなくてもどうにかなるだろうとは考えている。

それに万が一の時の仕込みも済ませてはいた。

そうこうしている間に視界の端で精霊列車に変化が起きる。

精霊列車の下で暴風が巻き起こり、落下が減速する。

それでも落下は止まらなかったが列車が影に包まれ、無事地面に降ろされる。

その光景はネオショッカーグリードの思惑が失敗したことを意味していた。

 

「チッ、女王の側近が手を出してくるとはな」

 

意識が精霊列車に向いた一瞬。

その隙を晴人は逃さなかった。

即座に間合いを詰めるとドラゴテイルをネオショッカーグリードに叩き付ける。

 

「ぐぅ!?」

 

「そろそろフィナーレと行こうぜ」

 

ネオショッカーグリードを真上に叩き上げるとドラゴウィングをはばたかせる。

暴風を巻き起こし、雷を纏う竜巻とする。

その中心にネオショッカーグリードは放り込まれる。

前後左右に逃げれば雷と暴風に襲われる。

逃げ場は上下にしか無い。

下からは晴人が迫ってくるがゆえに実質一択であった。

 

「逃がすかよ」

 

逃げた先には黄色の魔法陣が待ち受けていた。

そこから強力な重力が発生し、強引に晴人の方へと押し戻される。

重力と加速して突っ込んでくる晴人相手に回避の術は無かった。

擦れ違い様にドラゴヘルクローが振るわれ、ネオショッカーグリードの腹部は大きく抉られセルメダルが撒き散らされる。

残ったセルメダルで表面だけでも再生しようとした時だった。

傷口から徐々に凍結していっているのに気付く。

 

「なんだ、これは………………」

 

「言っただろ?フィナーレだって」

 

直後に雷を纏う竜巻がネオショッカーグリードを中心に収束していく。

その中でネオショッカーグリードは雷に貫かれていく。

晴人は前面に幾つもの魔法陣を展開する。

加えて胸部のドラゴスカルに魔力を収束させる。

 

「ハァァァァァァァ!!」

 

ドラゴスカルから熱線が放たれる。

熱線は魔法陣を通過するたびに魔力が付与されていく。

そして、収束した竜巻を丸ごと吹き飛ばす規模となる。

魔力を帯びた劫火の奔流は竜巻ごとネオショッカーグリードを一片残さず消し飛ばすのだった。

 

「ふぃ~」

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

「あっちは決着がついたみたいね」

 

影の城(Dun Scaith)”を展開しながらスカハサが呟く。

車体を影で受け止めて緩やかに地に降ろしているところだった。

鈴華が”開転珠”を申公豹から奪い取り、落下を支えたまでは良かった。

しかし、奪ったばかりの彼女では十全に使いこなせず落下速度を落とすので精一杯だった。

そこでスカハサが出てきたのだった。

申公豹は白額虎に連れられて姿を消していた。

更に装備を奪われるのを防ぐ為だろう。

彩鳥は彩鳥で己の技量が錆びついているのを感じていた。

とはいえ敵が敵ゆえに慣らしには丁度いいと思っているのだった。

背後から鈴華たちの声が聞こえてくる。

迷宮の瓦礫と埃を払いのけて精霊列車から出てきた鈴華は猫の様に髪を振りながら立ち上がり、その後ろに西郷焔とスカハサが続く。

 

「こ、今回こそ駄目かと思った…………!!私、箱庭に来てから三回くらい死にかけてるんですけども。労災とか下りないのかなこれ!!どうなの姉弟(ブラザー)!?」

 

「いやあ、下りないんじゃないか兄妹(シスター)?」

 

「あら、それぐらいなら女王が払ってくれるんじゃないかしら?ああ見えて、女王は金払いはいいわよ?」

 

「………………。鈴華、先輩、先生。空気を読んでください」

 

彩鳥は窮地を生き延びたものの、間の抜けた声を上げる仲間たちに対しドッと疲れたように右肩を下げる。

だが安堵するには少し早かった。

 

 




ネオショッカーグリード散る!
とはいえ、グリードの特性考えれば的な

焔サイドは原作とあまり変わりなく


それでは、質問があれば聞いてください
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社長が監察医は”追放”したと言ってる辺り復活フラグなような

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