所々説明部分など省略してます。
前回の三つの出来事!!
一つ!!十六夜が世界の果てを見に行く為に消え、黒ウサギが追い掛けた。
二つ!!ガルドとジンからコミュニティの事情を聞いた。
三つ!!映司は突如現れたグールを倒し、霧崎はガルドのゲームに参加する事に同意するのだった。
◆◆◆◆◆
日が暮れた頃に噴水広場で合流し、話を聞いた黒ウサギだったが、ジンが襲われそうになったりと事情が事情の為あまりキツく説教出来ずにモヤモヤしていた。
「まぁ確かにそういう奴なら放置より今叩き潰しておいた方がいいかもな」
話を聞いた十六夜が呟く。
「あくまで俺達が受けたゲームだから十六夜君は参加しなくてもいいよ」
「言われなくてもそのつもりだ。この喧嘩はお前らが買ったものだからな」
「まぁ、あいつなら俺と映司さんで大丈夫だろうし」
霧崎が適当にそう締め括る。
それを聞いた黒ウサギだが、丸一日振り回され続けた上に今回の事態なので気力が残って無かった。
◆◆◆◆◆
その後、ジンはコミュニティに帰り、黒ウサギ、十六夜、映司、霧崎はギフトの鑑定をする為に“サウザンドアイズ”に向かっていた。
道中で三人が来た世界がパラレルワールドということを軽く話していると、店に着いた。
日が暮れて割烹着の女性店員が看板を下げているところだった。
黒ウサギがストップをかけようとして失敗した。
その後、口論になっているところに、
「いぃぃぃぃぃやほおぉぉぉぉぉぉぉ!!久しぶりだ黒ウサギィィィィィィ!!」
黒ウサギが店内から爆走してきた着物風の服を着た真っ白い髪の少女に抱き(もしくはフライングボディーアタック)つかれ、少女と共にクルクルクルクルクルクと空中四回転半ひねりして街道の向こうにある浅い水路まで吹き飛んだ。
「きゃあーーーー・・・・・・・・・・・・・!!」
ボチャン。
そして遠くなる悲鳴。
十六夜達は眼を丸くし、店員は痛そうな頭を抱えていた。
「………おい店員。この店にはドッキリサービスがあるのか?」
「なら俺も別バージョンで是非」
「ありません」
「なんなら有料でも」
「やりません」
真剣な表情の十六夜に、真剣な表情でキッパリ言い切る女性店員。
二人は割とマジだった。
白い髪の少女は白夜叉と言い、“サウザンドアイズ”の幹部のようだ。
見た目からは考えられないが、映司と霧崎は特に気にしなかった。
元いた世界でもそういう類いのはいたからだ。
その後、四人は白夜叉の私室に案内された。
◆◆◆◆◆
私室では外門の説明を聞き、白夜叉が東側の“階層支配者”にして“最強の主催者”という事を聞かされた。
それを聞き、十六夜は闘争心剥き出しの視線を白夜叉に向ける。
しかし映司と霧崎は元々好戦的なタイプではないので乗り気ではない。
「何だ。そこの童と違ってノリが悪いの」
「避けれる戦いなら避けたい主義なんで」
「俺も無駄な戦いはしたくないですから」
「まぁよい。おんしだけになるがよいのか?」
「俺は別にいいぜ」
「なら、ゲームの前に一つ確認しておくことがある」
「なんだ?」
白夜叉は着物の裾から“サウザンドアイズ”の旗印___向かい合う双女神の紋が入ったカードを取り出し、壮絶な笑みで一言、
「おんしが望むのは“挑戦”か____もしくは、“決闘”か?」
刹那、視界に爆発的な変化が起きた。
視界は意味を無くし、様々な情景が脳裏で回転し始める。
脳裏を掠めたのは、黄金色の穂波が揺れる草原。
白い地平線を覗く丘。
森林の湖畔。
記憶にない場所が流転を繰り返し、足元から呑み込んでいく。
投げ出されたのは、白い雪原と凍る湖畔____そして、水平に太陽が廻る世界だった。
「………なっ………!?」
余りの異常さに、同時に息を呑んだ。
ただし各々意味が違っていた。
霧崎はかつてのゲームを連想し、映司は江戸時代に送られた事を連想していた。
その後、十六夜は今回は降参して、試されてやった。
白夜叉の用意したグリフォンのゲームを勝利するのだった。
◆◆◆◆◆
試練も終了し、本題のギフトの鑑定を頼むと白夜叉は気まずそうな顔をする。
どうやら専門外どころか無関係のようだった。
困ったように頭を掻いていた白夜叉は、突然妙案が浮かんだとばかりにニヤリと笑った。
「ふむ。何にせよ“主催者”として、星霊のはしくれとして、試練をクリアしたおんしらには“恩恵”を与えねばならん。ちょいと贅沢な代物だが、コミュニティ復興の前祝いとしては丁度良かろう」
白夜叉がパンパンと柏手を打つ。
すると三人の眼前に光り輝く三枚のカードが現れる。
カードには各々の名前と、体に宿るギフトを表すネームが記されていた。
コバルトブルーのカードに逆廻十六夜・ギフトネーム“正体不明”
パープルのカードに火野映司・ギフトネーム“オーズ” “メダジャリバー” “カンドロイド”
グリーンのカードに霧崎カブト・ギフトネーム“脅威の幻視” “弱者のパラダイム”
各々の名前とギフトが記されたカードを受け取る。
黒ウサギは驚いたような、興奮したような顔で三人のカードを覗きこんだ。
「ギフトカード!!」
「お中元?」
「ライダーカード?」
「テレホンカード?」
「ち、違います!!このギフトカードは顕現しているギフトを収納出来る超高価なカードですよ!!」
黒ウサギに叱られながら三人は各々のカードを物珍しそうに見つめる。
実は映司と霧崎の言葉は、冗談でもあるが各々の経験してきた事に関係あるのだが黒ウサギに気付きようはない。
その後、ギフトカードの詳しい説明を受け、十六夜の異常性が確認され、白夜叉に忠告をされ店を出るのだった。
◆◆◆◆◆
そして一同は本拠に着き、廃墟同然の光景を見て、魔王の凄まじさを感じるのだった。
◆◆◆◆◆
ガルドは自分の屋敷で文字通り吠えていた。
「ははははは!!あいつらがうちに加わればかなりの戦力になる!!」
(戦力差を度外視しているな……ここまで馬鹿とは聞いて無かったが……鬼化させてしまえば同じか)
ガルドの様子を見ていた吸血鬼の少女は背後から襲い、血を吸うのだった。
◆◆◆◆◆
少女が去り、鬼化させられたガルドには二つの変化が起きていた。
一つ目は肉体自身の変化。
二つ目は……その体から銀色のメダルが溢れ出ていたのだ。
その数分後、屋敷には二つの遠吠えが響いていた。
◆◆◆◆◆
“ノーネーム”・本拠。
その夜、十六夜、映司、霧崎は侵入者を縛り上げていた。
どうせ頭があんな奴らなら夜襲してくるだろうと待ち伏せしていたのだ。
しかし彼らの予想を越える程にあっさり侵入者は捕まった。
騒音を聞いてジンが慌てて出てくる。
「ど、どうしたんですか!?」
「侵入者だ。今は事情を聞いてるとこだ」
ジンがよく見ると、侵入者にはガルドの側近が混じっていた。
「面白い話が聞けてるぞ。こいつらは予想以上にゲスだったようだぜ?」
「どういう事です?」
そして十六夜達は側近から聞いた人質の事をジンに話した。
それを聞いたジンの顔は驚愕に包まれる。
「そんな人が何でわざわざ?」
「今、それを聞いてたところだ」
視線を側近に向ける。
わざわざ側近が夜襲に参加している事について聞く為だ。
「あんたらに頭を完膚なきまでに叩き潰して欲しいからだ」
「どの口が言ってるんだ?」
とても人質の件を知ってる者が言うことではないはずだ。
それは自身の破滅を招く事でもあるのだから。
「か、頭は変わっちまったんだ!!人質の件はあるが、あそこまで考え無しで動くような人じゃ無かった!!」
「どういう事だ?」
「あの日を境に頭はまるで欲望を優先するように動き始めたんだ。後先を考えずにゲームを仕掛けて傘下に取り込む。何時もであれば下準備を整えてから仕掛けるはずなのに!!」
「それ、詳しく聞かせてくれませんか?」
映司が何かを察したように問う。
こういう話には思い当たる事があるのだ。
「あの日、変な男が現れて頭に変なメダルみたいな物を投げ付けたんだ。それだけでそいつは消えたんだがそこからだ、頭がおかしくなったのは……」
それを聞いて映司は事態を把握した。
それは映司がよく知っている事だった。
その後、十六夜が侵入者一同に向けて、自分達は魔王を倒す為のコミュニティと言い、ジンの口を塞ぎながら高らかに宣言するのだった。
(……面倒事がまた増えたな)
人質の件と魔王を倒す為のコミュニティ、面倒事が二つも転がり込んできたこと霧崎はため息を吐くのだった。
それでも逃げはしないのだが。
◆◆◆◆◆
カウント・ザ・メダルズ
タカ、クジャク、コンドル
ライオン、トラ、チーター
クワガタ、カマキリ、バッタ
サイ、ゴリラ、ゾウ
シャチ、ウナギ、タコ
コブラ、カメ、ワニ
スーパータカ、スーパートラ、スーパーバッタ
白夜叉部分省略はほぼ同じになりそうだったからです。
次回はいよいよゲーム開始です!!
vsガルド&???です。
???に関しては大体察してると思います。
それでは質問などがあれば聞いてください。
感想待っています。