問題児と000と弱者の箱庭物語   作:天崎

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殿下と契約とウサ耳の異変

 

前回の三つの出来事!!

 

一つ!!ルイオスはラッテンが“造物主の決闘”で優勝出来なかったらディーンは自分は自分が貰うと言い出すのだった。

 

二つ!!映司と士は、アポロガイストと交戦するのだった。

 

三つ!!“造物主の決闘”ではラッテン、晴人、ウィラがぶつかる事になるのだった。

 

 

◆◆◆◆◆      

 

 

霧崎がラッテンを闘技場まで送って観客席に戻ってきた時に目にした光景は、白髪金眼の少年が黒ウサギを殴り飛ばす所だった。

その拳は黒ウサギの太陽の鎧を砕き散らしていた。

それを見た瞬間、

 

「何してんだ、テメェ!!」

 

我を忘れて少年へと突っ込んでいった。

 

 

◆◆◆◆◆    

 

 

少し時を遡って地下水路。

そこである男が息を潜めていた。

 

(あれが“マクスウェルの魔王”に、混世魔王か。あの女の子は噂の魔王連盟のメンバーかな?)

 

その男は混世魔王が魔王連盟に加盟するまでの一部始終を眺めていた。

 

「そろそろ僕も動く時かな?彼らが動けばお宝の警備も手薄になりそうだしね」

 

男はそれだけ呟くと、手に持っていた銃の様な物にカードを入れる。

 

アタックライド、インビシビル

 

そんな音声と共に男は姿を消すのだった。

 

 

◆◆◆◆◆      

 

 

「うおおおお!!」

 

「おいおい、ちょっと待てよ……」

 

不意討ちの蹴りを避けながら少年は呟く。

そして蹴りを入れようとする。

 

「は?」

 

しかし逆に少年が吹っ飛ばされていた。

 

「行くぜ……“ヨヨ”」

 

[アァ……]

 

霧崎の【弱者のパラダイム】は殿下と呼ばれる少年にも有効であった。

殿下が再度殴り掛かるが同じ様に“死の脅威”を掴み、祓う。

吹っ飛ばされた殿下は興味深そうに霧崎を見ながら体勢を整え着地する。

 

ハリケーン!!ドラゴン!!ビュー、ビュー、ビュービュー、ビュービュー!!

 

そこへラッテンと晴人が斬り掛かる。

両側から斬り掛かるが、殿下はソードガンとハーメルケインの側面を殴って避ける。

そして両者に蹴りを入れる。

 

「ディーン!!」

 

チョーイイネ!!サンダー!!サイコー!!

 

ディーンの拳を避け、雷撃を殴り砕きながら殿下は距離を取ろうとする。

 

チョーイイネ!!スペシャル!!サイコー!!

 

翼を生やし、風を纏いながら殿下に迫る。

そしてソードガンに指輪をかざす。

 

コピー!!

 

ソードガンを両手に構え、ガンモードにして殿下に銃弾を放つ。

 

「DEEEEEEEeeeeeeeEEEEEEN!!」

 

そこへディーンが拳を放つ。

殿下はディーンの拳を下から殴り上げる。

ディーンの拳は上にそれるが、ディーンの伸びた腕を伝って走っていた霧崎が殿下の腹に蹴りを入れる。

しかしライズで強化したとはいえ、殿下の身体能力には遠い。

殿下はバックステップで威力を殺す。

 

「まいったね。ここまでとなると…………ただでさえ苦手なのに手加減出来なくなるだろう?」

 

「うるせぇよ!!」

キャモナスラッシュシェイクハンズ!!ハリケーン!!スラッシュストライク!!ビュービュービュービュー!!

    キャモナスラッシュシェイクハンズ!!ハリケーン!!スラッシュストライク!!ビュービュービュービュー!!

 

晴人が暴風の斬撃波を飛ばすが、殿下は紙一重で避ける。

 

チョーイイネ!!キックストライク!!サイコー!!

 

「「ハァァァァァァ!!」」

 

殿下と晴人の声が重なる。

そして蹴りがぶつかり合う。

しばらくは拮抗するが、殿下は分が悪いのを悟って離脱する。

晴人とラッテンは更に追撃を加えようとする。

 

「あーお前ら、もういいと思うぞ。あいつが来た」

 

霧崎が止めに入った。

理由は単純。

 

逆廻十六夜が現れたのだ。

 

 

◆◆◆◆◆       

 

 

その後、十六夜と殿下がぶつかり合った。

十六夜は怒り狂って周囲の被害を考えずに殿下に攻撃を加え続けた。

十六夜がトドメの拳を放とうとした時、殿下の姿が消えた。

闘技場の瓦礫の上、“尾を食らう三頭の龍”____“ウロボロス”の連盟旗がなびく下には殿下とリン。

その背後には、

漆黒の総身を持つ一本角の鷲獅子。

怪しげなローブで身を包む魔女。

そして青と赤のコントラストで彩られたド派手な外套を身に纏う道化のような男。

一同が実力者である事は一目で分かる。

十六夜も不用意に跳びかからず、剣呑な視線を向けるだけにとどまっている。

その背後からバイクのエンジン音が響く。

ライドベンダーとマシンディケイダーが現れ、十六夜の後ろに止まる。

映司と士はバイクから降りると、魔王連盟の主力達を見る。

 

「あいつらが…………魔王を束ねるコミュニティか」

 

「魔王連盟と、その首魁か………」

 

二人は既に変身して姿をディケイドとオーズに変えている。

とはいえ下手に手を出したりはしない。

闘技場の崩壊具合から何が合ったかは大体察しがついている。

しかし手を出せば、即座に戦いが始まる。

そうすれば何の準備のされていない街にはかなりの被害が出るだろう。

だからこそ、出方を待つ。

血を拭われた殿下は、服装を整えて魔王連盟の前に立つ。

口元に血を滲ませ、瓦礫の上から十六夜を見下す殿下。

十六夜は憤怒を収め、黄昏色の空を背負う彼らを睨む。

共に仇敵を見つめるかのような視線をぶつけ合う中、唐突に殿下が哄笑を上げた。

 

「………ハハッ、凄い偶然だ。“原典”候補者と“欲望の器”が同じコミュニティに在籍しているなんて。それに“あの男”が言っていた“世界の破壊者”、“指輪の魔法使い”までいる。そして……奇妙なギフトを扱う男。目的のものが飛び込んでくるだけでなく珍客まで紛れ込んでいるとはな」

 

『それこそ殿下に覇道を成せという天啓。………いかがします?望まれるのでしたら、我々は今すぐにでも』

 

「まぁ待て。今日の所は一度引く。“サラマンドラ”の本隊も動き出しているしな」

 

その後、殿下はジンとぺストに加盟を考える様に大声でいった。

これは悪戯に近い意趣返しでもあった。

 

「君は………最悪だ」

 

「ああ、自覚はあるよ」

 

クックッと笑いを噛み殺す殿下。

ぺストは迷い無くリンに告げる。

 

「私は、魔王連盟と完全に縁を切る。今後顔を合わせるとしたら、それは戦いの中だけ。…………次はきっと、容赦しない。会いに来るなら相応の覚悟を持ってきなさい」

 

凛然とした声ではっきり告げる。

明確な宣戦布告にリンはリンで決別の意思表示をした後、背を向けた。

そうして、魔王連盟の一同を中心に吹雪が渦を巻いた。

 

「そう睨むなよ。この決着は後日、必ずつける。………必ずな」

 

殿下は姿を消す最後の一瞬、黄金の瞳で十六夜を見ていた。

十六夜も同様に、消えるその一瞬まで殿下を睨み付けていた。

 

恐らく____この少年とは、殺し合うことになるのだろうと。

そんな、宿命の様な感慨を胸に抱きながら。

 

 

◆◆◆◆◆     

 

 

ジンとぺストは牢獄にて、壁越しに手を重ねて二人だけの契約を交わすのだった。

 

 

◆◆◆◆◆    

 

 

「ぺストはああ言ってたけど、お前はいいのか?」

 

「私?」

 

霧崎とラッテンは二人で話していた。

 

「私はマスターの意志についてくわよ。それにあんたとの“契約”もあるしね」

 

「そうか。なら聞いた俺が馬鹿だったか」

 

「そう大馬鹿よ。私が霧崎を裏切る事は無いし、霧崎も私を裏切らない。そうでしょ?」

 

「そうだな。その通りだよ」

 

息を吐いてラッテンを見る。

その顔は悪戯な色を含んだ微笑みに包まれていた。

 

 

◆◆◆◆◆     

 

 

投獄されたジンとぺスト以外の“ノーネーム”のメンバーはジャックに連れられて黒ウサギの病室まで来ていた。

病室に入った一同が見たのは意識を取り戻すまで回復した“彼女”だった。

傷は大事ないように見える。

しかし“彼女”には問題があった。

 

「えーと、くろう…」

 

「…………詐欺?」

 

呼びに困ったラッテンの言葉に繋ぐ様に晴人が呟く。

ポロポロと瞳に大粒の涙を溢れさせている彼女に対しては失礼極まりないが、二人の言い分は正しい。

比喩が無い程度には正しい。

ベッドの上で泣き崩れている彼女は“側頭部”の耳を押さえ、絶叫を上げた。

 

 

「う、うしゃ………………………黒ウサギのウサ耳が………ウサ耳が無くなったのですよッ_____!!」

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

某所。

アポロガイストは戦闘員に指示を出していた。

これからかなりの数の戦力が動く。

その為の確認作業であった。

門矢士、火野映司と交戦に入った彼だが、あれには偵察の意味もあった。

 

「魔王連盟も動くのは厄介ではあるが攻める期が今なのは変わりない。逆に利用させて貰おうとしよう」

 

呟きながらアポロガイストは緑の液体に近い物体が入った容器を覗く。

 

「ふむ。経過は順調なのだ」

 

これも投入される。

その準備は出来ていた。

彼らの目的はライダーを倒すだけでも、“煌焔の都”に攻めいるだけでも無かった。

地下に眠る“魔王”に用があった。

とはいえアポロガイストの個人的な目的はディケイドを倒す事であった。

 

「見ているがいい、ディケイド!!この戦力を持って貴様を倒し、私が全時間軸でもっとも迷惑な存在になるのだ!!」

 

アポロガイストの叫びが響くのであった。

 

 

◆◆◆◆◆      

 

 

某所。

 

「大ショッカーも動くか。ならば私も動くとしよう。次こそが貴様の最後だ、ディケイド!!」

 

中年の男は銀色のオーロラへと消えた。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

どの勢力も準備を進め動き出す。

“煌焔の都”を舞台にした戦乱が始まろうとしていた。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

カウント・ザ・メダルズ!!

 

赤、タカ、クジャク、コンドル

緑、クワガタ、カマキリ、バッタ

黄、ライオン、トラ、チーター

白、サイ、ゴリラ、ゾウ

青、シャチ、ウナギ、タコ

橙、コブラ、カメ、ワニ

特、スーパータカ、スーパートラ、スーパーバッタ

???

 

 

カメンライド

クウガ、アギト、龍騎、ファイズ、ブレイド、響鬼、カブト、電王、キバ、コンプリート、???

空白

 

 

スタイル

フレイム、ウォーター、ハリケーン、ランド

フレイムドラゴン、ハリケーンドラゴン、ウォータードラゴン、ランドドラゴン

インフィニティー

 

 

 





六巻終了!!
次回から七巻です!!

殿下相手でも【弱者のパラダイム】は機能します。
とはいえ、身体能力の差で攻撃に移れませんが。


それでは質問があれば聞いてください。
感想待ってます。

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