問題児と000と弱者の箱庭物語   作:天崎

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紅い羽と白い羽と絶望の金羽

「あぁん?お前、あの時のトサカ野郎か?」

 

「あ?何だお前は?」

 

モモタロスは見掛けたアンクをマジマジと眺める。

互いに以前会った時とは違う姿なのですぐには分からない。

だが、声を聞き気付く。

 

「お前……あの時のか!!」

 

「やっぱりお前か、トサカ野郎!!何で手羽先野郎みたいになってるんだよ!!」

 

「誰がトサカ野郎だ!!それに手羽先野郎ってなんだよ!!」

 

「あぁん?トサカ野郎はトサカ野郎だ!!」

 

睨み合って言い合う。

互いに変身した状態である為、喧嘩が始まれば止めるのはかなり面倒くさい。

そこで白い羽が舞う。

 

「呼んだか、家臣達よ?」

 

 

「「呼んでねぇ!!」」

 

 

「ぬぅ!?」

 

突然現れたジークだが、モモタロスとアンクの眼中には無かった。

二人は同時に殴り飛ばすのだった。

 

「だーアンク!!そんな事してる場合じゃないだろ!!」

 

「モモタロス、喧嘩してる場合じゃないよ!!」

 

「うるせぇ!!止めんな!!」

 

「止めるな良太郎!!こいつは一発殴らねぇと気が済まねぇ!!」

 

「いい加減にしろ!!」

 

「いい加減にして!!」

 

見かねた映司と良太郎が止めに入り、二人を引き離す。

 

「モモタロスがごめんね」

 

「いや、こちらこそ」

 

映司と良太郎は一言言い合ってから戦線に戻るのだった。

一方、殴り飛ばされたジークは立ち上がりベルトを腰に巻く。

 

「ふむ……私を戦うとするか、変身!!」

ウィングフォーム!!

 

ジークの周囲をパーツが回り、装着されていく。

 

「降臨……満を持して!!」

 

白い羽を舞い散らしながらポーズを取るのだった。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

マクスウェルと霧崎、海東の戦いは激化していた。

空間移動して攻撃を仕掛けるマクスウェルを霧崎が“死の脅威”を視る事によって察知し、海東と召喚されたメイジ三人が攻撃を仕掛ける。

マクスウェルは即座に空間移動をし、それらを避けるのだがタイミングが遅れる。

多少ではあるが攻撃を受けて傷が付く。

霊格が少し傷付いているマクスウェルは普段なら即座に再生する傷が遅々と再生するのを忌々しく見る。

マクスウェルは苛立っていた。

“境界門”を破壊し、あと一歩でウィラが手に入ると思ったら空間移動の能力を持つ者が現れ台無しにたあなったのだ。

苛立たない筈が無いのだ。

 

「随分と苛立ってる様だね、マクスウェル」

 

「ふん……花嫁を手にする直前で離されたら誰だって苛立つ物だ!!」

 

言葉と共に熱量を操作して温度差で爆発を起こす。

だが、

 

「返すぜ!!」

 

いつの間にか背後に回っていた霧崎に何かをぶつけられ、その影響か自身で発生させた爆発が全て自分へと帰ってきた。

 

「ぬぅぅぅぅ!!」

 

普段なら背後に回られる前に気付く物である。

しかし、今はそれを阻害する物がある。

ウィラの側でディーンの肩に乗って笛を奏でるラッテンだ。

ラッテンが奏でる笛の音がマクスウェルが気配を察知するのを鈍らせているのだ。

これ以上マクスウェルが何かする前に一気に畳み掛ける為に霧崎達は構える。

 

 

「何やら騒がしい時に来ちまったみたいだな………」

 

 

チャックの開く音がしたと思うと、マクスウェルと霧崎達の間の中心点辺りに次元の裂け目が現れ、中から白い仮面ライダーが出てくる。

その後ろには四体の怪人の姿がある。

白い仮面ライダーが手に持っていた錠前を閉じると裂け目も閉じる。

 

「君は何者だい?」

 

「エターナル……仮面ライダーエターナルだ」

 

海東の問いに大道が答える。

 

「貴様が何者かなど、どうでもいい!!この場に現れ何をするつもりだ!!」

 

「なぁに……ちょっとウィラ=ザ=イグニファトゥスを頂きに来ただけだ」

 

直後にマクスウェルは大道へと攻撃を仕掛けた。

いきなり名前を出されたウィラはビクリ、と肩を震わす。

 

「貴女人気者ね~」

 

「う、嬉しくない!!」

 

「でしょうね。これはさすがにちょっと同情するわ」

 

割りと本気で同情する様にウィラを見る。

言いつつもラッテンはラッテンでハーメルケインを構える。

 

「さて、そろそろ私も戦いますか!!行くわよ、ディーン!!」

 

ディーンが頷く様にするのを見て満足気に立ち上がる。

マクスウェルが大道に攻撃を仕掛けた直後に背後の怪人達も動き出していた。

ルナ・ドーパントはマスカレイドを生み出して周囲に放つ。

ヒート、メタル、トリガーはウィラ確保の為に動く。

マスカレイドとドーパントはメイジ達が止めているが、さすがに人数差で全員止めれたわけでは無いようだ。

メタル・ドーパントがラッテン達の方へと向かって来ている。

ラッテンはディーンから降りてハーメルケインで斬り掛かる。

 

「ハァァ!!」

 

「テヤァァァァ!!」

 

堂本と数回打ち合うがそれだけでラッテンは不利を悟る。

 

「こりゃあ………マズイわね」

 

敵の武器は鉄棒が変形した物ではあるが、戦闘能力は明らかに堂本の方が上である。

さすがに今のラッテンでは相手にするのは厳しい。

元々直接戦闘が専門というわけでも無いのもあるが。

隙を見てディーンの肩に跳び乗る。

次はディーンが堂本へと攻撃を仕掛ける。

流石にディーンの怪力は受け止め切れないのか拳を受けた堂本は多少後ろに後退する。

 

「面白いじゃねぇか!!」

 

メタルメモリによって体は頑丈な上に身体能力もかなり上がってる。

ディーンの怪力を知っても堂本は正面から向かってくる。

今度はディーンの拳を正面から受け止めず、鉄棒を横薙ぎに振るって拳をそらす。

だが、それはそれで多少は負担があるのか一瞬動きを止める。

 

「ハァァァ!!」

 

そこへラッテンが突きを叩き込む。

小回りの利かないディーンを補う様にラッテン自身が攻撃を仕掛ける。

 

「ふん」

 

マクスウェルの攻撃を大道はエターナルエッジで受け止める。

感情に任せた攻撃だったからか、単調で容易く受け止めれた。

 

「我が花嫁に手を出そうと言うのか!!」

 

「違うな。俺達はただ、あいつの力を利用したいだけさ」

 

「そんな事はどうでもいいよ」

 

マクスウェルと大道の両方に向け、海東は牽制する様に発砲する。

マクスウェルが爆撃を仕掛けてくるが、それは霧崎によって防がれる。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

マクスウェルと霧崎達、そして乱入してきたNEVERの戦いを少し離れた所で眺める者がいた。

その者は金色の羽を散らして一瞬にして姿を消した。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

箱庭上層三桁

斉天大聖が白夜叉に“希望”を伝え、天岩戸へと向かおうとしていた時、白夜叉はとある気配を感じて振り向く。

そこには誰もいない。

しかし、何かを感じたのは確かだ。

そして何かの正体も知ってはいる。

 

「おんしが箱庭にいるとは珍しいの。いや、“絶対悪”が目覚めたからこそ現れたのか?」

 

虚空へと話し掛ける。

この場にその存在はいないが構わない。

どうせ聞こえているのだから。

隣の斉天大聖も同じ気配を感じたのか、白夜叉の行動を黙って見ている。

 

「そんなに気になるならすぐに力を貸してやればいいものを………本当におんしは人を選ぶの、ウルトラマンノアよ」

 

それだけ言うと白夜叉は踵を返し、天岩戸に向かうのだった。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

どこかで眠る彼は眺めていた。

 

[……………]

 

彼は、ウルトラマンノアは見定めるかの様にそれを眺めていた。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

それは前触れなく現れた。

 

「は?」

 

霧崎は思わず声をあげた。

金色の羽が舞ったと思うと争っていたマクスウェル、大道、海東の中心に金色の仮面ライダーが現れたのだ。

その仮面ライダーは出現した直後に両手に持っていた剣で三人を斬り飛ばしたのだ。

 

「チッ、何者だあいつは!!」

 

大道はすぐに立ち上がり、即座に構えて吐き捨てる。

 

「仮面ライダーオーディン!?何故ここに!?」

 

海東はその正体を知っていた。

だからこそ、現れた事に困惑する。

あれはとある男が妹の為に生み出した存在だ。

そんな物が此処にいる事自体がおかしい。

だが、海東は知らない。

離れた場所で現在士達が交戦している大ショッカーがオーディンと同じシステムの仮面ライダーを連れている事を。

それさえ分かっていれば推測くらいは出来ていたのだろうが。

 

「次から次へと………一体今度は何だと言うのだ!!」

 

そんな事をお構い無しにマクスウェルはオーディンへと攻撃を仕掛ける。

次々と現れる邪魔者に彼はかなり苛立っていた。

そんな状態で攻撃すれば結果は分かっている物である。

 

「…………………」

 

マクスウェルの攻撃を金色の羽を散らしながら瞬間移動で避け、背後から斬り掛かる。

マクスウェルも空間移動で回避し、背後から攻撃を仕掛けるが、オーディンの右肘打ちによって吹っ飛ばされる。

吹っ飛ばされた地点に瞬間移動し、腕を組む様な格好で現れ、右腕でマクスウェルを掴むと投げ飛ばす。

 

「………………」

 

そこへ海東が数発撃つがまた金色の羽を散らし、瞬間移動し避けられる。

そのまま海東の背後に現れる。

 

「ふん」

 

しかし直後に大道が斬り掛かる。

だが、あっさりと右手の剣で受け止め、海東が振り向く前に左手の剣で纏めて斬り飛ばす。

 

「………私の目的を果たすには貴様らは邪魔だな」

 

「目的?何だいそれは教えたまえ」

 

「大首領の命により、ウィラ=ザ=イグニファトゥスの捕縛だ」

 

「なるほどね」

 

その言葉で海東は大体察した。

つまり、オーディンは大ショッカーの手の者という事だ。

ようは大ショッカーが何処からか技術を手に入れ、オーディンを作り上げたと言う事だ。

何処からは考えるだけ無駄だ。

此処は箱庭、あらゆる可能性が集う場所だ。

探せばそれくらい手に入るだろう。

そして、大ショッカーだけにはウィラを渡してはいけない。

ウィラの力の使い方など大体察しが付く。

再生怪人製造の効率を上げる為だろう。

生と死の境界を司るウィラ程適任な人材はそういないだろう。

海東がウィラの方を見るがどうもどうやら言うまでも無く察した様で霧崎が既にラッテンとウィラの近くにいた。

霧崎の能力ほど守りに最適な能力は無い。

海東がオーディンの方へと視線を戻す時にはオーディンの姿はそこには無かった。

 

「何処に!?」

 

周囲を見渡せばすぐに見付かった。

海東、大道、マクスウェル全員から少し離れた位置に立っていた。

その手にはゴルドバイザーが握られていた。

そして、カードをセットする部分が開かれていた。

 

「まずは貴様らから終わらせよう」

 

「何を!!」

 

大道が警戒する様に構え、マクスウェルは激昂し立ち上がる。

海東はバイザーを見て、まだ一枚でのサバイブという事に安心しつつ冷や汗を流す。

オーディンのスペックの高さは常に無限のサバイブ使用状態だからだ。

それだけならまだ対処のしようがある。

海東が恐れていたのはゴルドバイザー上部の翼が開かれ、そこにサバイブ三枚が揃う事だった。

しかし、それでも脅威なのは違い無いが。

そして、もう警戒した所で遅かった。

オーディンはそのカードをバイザーにセットする。

 

ファイナルベント!!

 

音声が響く。

それは絶望の音だ。

 

「霧崎!!全力で防げ!!」

 

海東が焦った様に叫ぶ。

その間にオーディンの契約モンスター、ゴルドフェニックスが現れ、オーディンの背中と合体する。

背中から不死鳥の翼を生やすその姿は神々しかった。

そして、全てが光に包まれた。

 

 




乱入者多数でした!!
ジーク参戦!!
NEVER乱入!!
オーディン乱入!!

大道がウィラを狙う理由は後々。
ヒントは「さらば電王」「仮面ライダー大戦」

オーディンの目的は書いてある通りです。
大ショッカーの使いです。
一応幹部です。
大首領に従う駒でありますが。
龍騎本編のオーディンは中身ホームレスなのに対して、ここでのオーディンは中身が大首領が選んだ者だからかなりのスペックって感じです。


それでは質問などがあれば聞いてください。
感想待ってます。

エイプリルフール予告!!
一つだけ真実が!!
次回以降の三つの出来事!!

一つ!!まさかの全滅。しかしそこに現れる天の道を行き総てを司る男!!

二つ!!アジ=ダカーハと十六夜の前に現れしウルトラ兄弟!!歴戦の戦士が絶対悪の前に並び立つ!!

三つ!!倒れた霧崎の前に現れたのは懐かしき面々。かつてのメンバーが集まりし時、物語は加速する!!

もう一度言う。
真実は一つのみ!!
どれが本当かはお楽しみで!!
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