問題児と000と弱者の箱庭物語   作:天崎

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今回で十巻分は終了です!!
次に本編更新するのは最新刊出たらです!!
鎧武はその時には終わってそうですけど!!


消えたヒーローと再会する者達と必要な犠牲

 

「調子は中々いいようですね」

 

大ショッカーグリードは、力を調整するかの様に触手の様な翼を振り回す。

そして、グルリと周囲を見回す。

近くではライダー達が警戒する様に構えていた。

遠くを眺めればクライス要塞が煙を上げて高度を下げていた。

それを追い掛ける様にデンライナーが走っている。

ウルトラマンダイナの姿はいつの間にか消えていた。

状況を確認し終えた大ショッカーグリードはライダーの方へと向き直る。

 

「このまま貴方達と戦うのもいいんですが、さすがにこの人数差ではキツいところもあるので一旦引かせて貰います」

 

「行かせるかよ!!」

 

「フッ……」

 

パチン、と大ショッカーグリードが指を鳴らす。

それに合わせる様に翼が振るわれ、砂埃が上がる。

衝撃波で追おうとしていたライダー達を怯ませる。

更に炎弾を放ち、すぐには追えない状態にして飛び立つ。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

「くそっ!!」

 

上空へと上がっていく大ショッカーグリードを睨みながら言う。

そんな時にアクセル、バース、プロトバース、アクア、メテオ、なでしこ、ビーストの姿がノイズが走った様に歪み始める。

 

「どうやら俺達はここまでのようだな」

 

「あとは任せたぞ、火野!!」

 

「弦太朗、俺達の力だ。受け取れ!!」

 

「負けたら許さねぇぜ、晴人!!」

 

そんな事を口々に言いながら彼らは姿を消していった。

彼らは元々魔力などで作られた実体を持つ幻影の様な物なので時間が経てば消えるのだ。

消える直前にメテオとなでしこはメテオスイッチとなでしこスイッチを弦太朗に渡して行くのだった。

 

「キョウリュウレッド、お前は大丈夫なのか?」

 

「俺は大丈夫だぜ。皆の姿は消えちまったようだけど皆のブレイブは俺の中に残ってるぜ!!」

 

キョウリュウジャーの面々もダイゴを残して消えていた。

此方は召喚の方法が違うのでまだ大丈夫のようだ。

ビクトリー獣電池、マキシマム獣電池に残りの九人の力も残っているようでそれを使えばまた現れも出来るらしい。

そんなこんなでクライス要塞へと何とか向かおうとした一同だが、クライス要塞が此方に船首を向けているのに気付く。

アクセル達の離脱などに気を取られて気付くのが遅れたのだ。

 

「お前ら!!危ねぇぞ!!」

 

モモタロスの叫びが届くよりも速くクライス要塞の全砲門が開く。

 

「やれ」

 

『アハッ♪』

 

大ショッカーグリードの合図と共に一斉放射が始まる。

士、W、映司、アンク、弦太朗、晴人、ダイゴのいるところをクライス要塞から放たれる光線が貫いて行く。

デンライナーも数発かすらせて黒煙を上げる。

数分間放ち続けようやく放射が止まる。

 

「おい、ディケイド!!W!!オーズ!!フォーゼ!!ウィザード!!トサカ野郎!!チクショォォォォォ!!」

 

モモタロスの叫びに答える者はいない。

残っているのは煙を上げる大地だけだった。

 

「このままでは危険です。一旦引きますよ」

 

オーナーが指示を出し、デンライナー達は異空間へと消えていく。

これ以上危険な状態になるとデンライナー自体が爆発しかねないのだろう。

 

「さあ、私達も帰るとしましょう。我らが本拠へ」

 

大ショッカーグリードとクライス要塞も銀色のオーロラを通って消えていくのだった。

残戦闘によって削れた大地しかそこには無かった。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

某所。

 

「ようやく倒れたか、ディケイドめ!!だが、念には念だ。まだ様子を見るとしよう。奴らは油断ならないからな」

 

中年の男はあくまで疑った様子で呟く。

銀色のオーロラを作り出し、また現れた時の為の準備を進めるのだった。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

____樹海での戦闘、そしてライダー達の戦いから数時間。

黒ウサギと十六夜は再会していた。

黒ウサギはウサ耳と十六夜の生存を泣いて喜ぶのだった。

十六夜は攻略会議の為にクロアに連れていかれるのだった。

そして、別邸から離れた事を確認すると十六夜はクロアを睨む。

 

「映司達を回収出来なかったってどういう事だ?」

 

「どういう事も何もそのままさ。戦闘した跡は残っていたが彼らの姿は無かった」

 

クロアはアカレッドと孝明に黒ウサギとラッテンを回収に向かわせ、自身は十六夜救助に向かっていた映司、アンク、士、晴人の回収へと向かった。

断片的な情報から彼らがアジ=ダカーハやウロボロスとはまた違う集団と戦闘しているのは分かっていた。

しかし、着いて見れば彼らの姿は何処にも無かったのだ。

戦闘跡を見間違える筈は無かった。

彼らの戦闘跡は些か目立つ形ではあったのだから。

彼らと戦っていたと思われる集団の残骸くらいしか発見出来る物は無かった。

 

「まさかと思うがあいつら……」

 

「映司達なら大丈夫だぜ」

 

「「っ!?」」

 

いきなり会話に割り込んできた声に十六夜とクロアは思わず振り返る。

そこには十六夜にとっては見覚えのある人物がいた。

 

「お前は確か、アスカ・シンだったか?」

 

「そうだ。久しぶりだな」

 

「それより何故大丈夫だと断言出来る?」

 

「あいつらはあれくらいじゃ死なないと知ってるからさ。ちょっと戻るのに手間取っているみたいだけど死んじゃいない」

 

確信を持って言うアスカ。

だが、根本的に何故そんな事を知っているかまでは答え無かった。

 

「そもそもお前はどうやって此処に現れた?」

 

「飛んできただけさ。それじゃあ、俺はそれだけ伝えに来ただけだから」

 

それ以上追求する前にアスカは姿を消すのだった。

箱庭なら別に飛ぶくらいは不思議ではない。

しかし、目的は分からないままだった。

その後、十六夜とクロアはジンの話や軽口を叩きながら城へと戻っていった。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

一方、霧崎はと言うと別の会議室に呼ばれて待っていた。

しかし、招かれた場所は舞台会場のようだった。

一応の休息を取った霧崎は頭の包帯を巻き直した以外は何時も通りの格好であった。

そこへラッテンが現れる。

 

 

「きっりさき~♪無事だったようね!!心配させて~!!」

 

 

いきなり飛び掛かられてバランスを崩す霧崎。

ラッテンとしては心配でしかたなく、再会出来てかなりテンションが上がってるのだ。

だが、むしろ霧崎が驚いたのはラッテンの姿にだった。

 

「ラッテン……それ…………」

 

「あぁ……これ?」

 

霧崎の視線に気付き左腕があった場所に手を当てる。

とは言っても表情は暗くなっていない。

 

「こんなくらいは大丈夫よ!!」

 

「いや、大丈夫じゃないだろ!?片腕だぞ!?」

 

「義手でどうにかなる程度よ!!」

 

もうほとんどノリで押し切っている。

此処で暗くなれば霧崎は後悔を続けると、ラッテンは分かっているのであえて明るく振る舞う。

元々そこまで気にしてないのもあるが。

 

「それよりも……」

 

「何だよ………」

 

「私に心配させたからには覚悟は出来てるんでしょうね?」

 

「は?」

 

予想外の言葉に呆然とする霧崎。

元々テンションが高くなってるのと心配し過ぎた反動その他諸々が重なり変な方向へと思考が進み始めていた。

 

「責任取りなさいよ………」

 

「いや、ちょ………ラッテンさん!?」

 

顔を変な風に紅くしながら霧崎へと顔を近付けていくラッテン。

霧崎も顔を真っ赤にして、口では色々いってはいるが逃げる気には不思議にならなかった。

互いに顔を赤くし、唇が触れそうになり、

 

 

「こんなところで何をしてるんだ、お前達は…………」

 

 

レティシアの呆れた様な声を聞いて慌てて離れるのだった。

冷静になって周囲を見てみると気不味そうな雰囲気と「こんな時に何をやってるんだ」的な空気が広がっていた。

霧崎は多少顔を赤くしたまま、頬をポリポリとかくのだった。

一方、ラッテンは不満そうにレティシアを睨む。

 

「あと少しだったのに邪魔しないでよ!!」

 

「やかましいわ!!そもそもお前は絶対安静だ!!」

 

「霧崎が会議参加するのに私が引くとでも!?」

 

「一旦寝て落ち着け!!白雪!!」

 

「了解した!!」

 

ドタバタ暴れるラッテンを白雪が抱え込んで病室へと連れて行くのだった。

普段ならこうは簡単に行かない筈だが、やはりラッテンも怪我の影響で体力が落ちているらしい。

その後、霧崎はレティシアにアジ=ダカーハについて色々と聞くのだった。

そして、ラプ子が舞台の中心に降り立ちとある報告をしていく。

一つ、二〇〇年前のアジ=ダカーハとの戦いに参加した者は八割が命を落とし、“サラマンドラ”の五桁転落に繋がったという事。

二つ、アジ=ダカーハを倒す為には大量の戦力が必要になり、分身体を相手に壁となって戦うのが役割であり、それが出来ねば勝利は不可能である。

淡々と事実だけを並べていくラプ子。

霧崎として分身体と戦い、ある程度は覚悟していたが、予想以上であった。

こんな時に映司達の様な考えが出来ればいいのにと考えながらも話を清聴する。

会場内の全員がその事実を噛み締めたのを確認したのを確認したラプ子は、最後をこう締めた。

 

「三つ。全てが上手くいったとしても………この場に居る者は、九分九厘命を落とします。そういう者だけを私の独断で選びました。必要な犠牲だけを選びました。それでも箱庭の為に戦えるという方は____この場に残って下さい」

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

「死なせないさ……きっとな」

 

離れていた所で聞いていたアスカが呟く。

あの中で直接は言いはしない。

選ぶのは本人達であるのだから。

 

「もしかしたらお前達が来るような事件が起こるかもしれないぜ…………ゼロ」

 

空を見上げながら言うのだった。

そして、彼は彼の目的を果たす為に歩き出す。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

アポロガイスト達は倒れた。

“ノーネーム”と“ウロボロス”、そして三頭龍との戦いは、様々な思いを抱えて最終局面を迎えようとしていた。

 

 

 






士、翔太郎(&フィリップ)、映司、アンク、弦太朗、晴人、ダイゴは行方不明です!!
翔太郎(&フィリップ)と弦太朗は帰りは自由です。
ダイゴは特別製の幻影的な感じです。

アスカは士と似た感じの旅人ではありますが、箱庭では一応の目的を持っています。
最後の台詞はお前“達”なのが重要。


それでは質問などがあれば聞いてください。
感想待っています。


エミョファジャシャバロションエミュディンエファデョムディムガジエロフォエ
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