堕天使の総督アザゼルが現れた。
選択肢は、一.
………イカンイカンほぼ脳筋の考えだわコレ。
「『
「来て……!」
ゼノヴィアとイリナがそれぞれデュランダルを異空間から、天羽々斬をマンションの部屋から召喚して構える。
「デュランダルか……成る程、教会から追放されたっていう聖剣使いがあんたか、ツインテの嬢ちゃんも聖剣使いなんだろうが、何だその刀……何で神力纏ってんだ?霊剣、神剣の類いか……」
へぇー、少し出ている神力を感じて直ぐにその答えに行き着いてるな。
頭は意外と柔軟だってことか……取り敢えず、二人を落ち着かせるか、まだ二人の練度じゃあ勝てん。
「落ち着けって二人とも、まだ武器に振り回されてる今の段階じゃあ勝てんよ……それで?堕天使の総督が何の様だ、コカビエルを殺した件か?」
「コカビエルの件はアイツの独断だし、殺そうとしたら逆に殺されたって感じだろ?そもそも俺は戦争なんてしたくねぇし、趣味の研究が出来ればそれで良いからな。今回、お前に会いに来たのはヴァーリの興味の対象になった神殺しを一目見ようと思ってな……」
ヴァーリ……ああ、あの白い全身鎧の奴か。
「興味の対象ねぇ……どうせ、戦う相手くらいにしか見てないだろ」
「そりゃあ、アイツは戦う事とラーメンの事ぐらいしか考えてねぇ戦闘狂だからな。良かったな、戦闘狂に好かれて」
「良かねぇっての……ただでさえ戦闘狂の知り合いが多いのにこれ以上増えてもなぁ……」
「え…マジかよ、戦闘狂の知り合い多いのかよ……」
カンピオーネっていう存在がすでに戦闘狂だからなぁ……ブーメラン刺さってるな、俺もドニや姐御と戦うと気持ちが昂って周り視ないでたまに焼き払うからな……結界張ってるから被害は少ないけど。
「用はそんだけか?こっちは二人の修行中だからそろそろ行くぞ」
「そいつはすまんな。最後に一つ……駒王学園で俺たち三大勢力のトップで会談をするんだが、お前さんもそれに出てくれねぇか?」
「ふぅ~ん。まぁ、別に良いけど……それって日本神話に連絡したか?」
「あ?何で日本神話に連絡すんだよ」
「アホか、まるでダメな中年堕天使総督。悪魔に貸しているが、此処は日本神話の土地だぞ。その土地に傍迷惑三勢力のトップが集まって会談をするんだぞ?このまま無断で会談したら外交問題になるかもしれんぞ……。まぁ、無断でお前が今此処にいること事態、問題になってるんだが……そこん所どうなんだ?」
「うっ……確かに、お前さんの言う通りかもしれんが……いや、わぁーったよ。ハァ……サーゼクスとミカエルに連絡して日本神話に話を通さんとな、争いの種は無いに越したことはねぇからな」
「まぁ、賠償とかあるだろうけど頑張んな。名前負けしない様に、いない神に祈ってやろうか?」
「けっ!心にもねぇ事言うんじゃねぇよ、神殺し」
そう言いながら翼を羽ばたかせて帰っていった。
「そんじゃ、今日はこのまま走って帰るとするか」
「摩桜くんって、結構さらっと流すよね……」
「頭の切り替えが早い事は良いことだと思うぞ、イリナ」
「それは…ゼノヴィアがそうだからでしょ……」
マンションに帰る途中で思ったが、この世界に来てから動いてばっかだな。
ドニと姐御、まつろわぬ神が来なければ家から出なかったのに……。
イリナとゼノヴィアは、最低でも剣の腕は大騎士レベルになって欲しいから修行は続けるが………。
息抜きを兼ねて夏休みで世界を回るのもよさそうだ。まつろわぬ神が出てこないなら、のんびり過ごせるだろう…………フラグは無いよな?
部屋に戻れば、巫女服オーフィスが黒歌と一緒になってソファーで横になってテレビを見ている。
黒歌の妹である
どうやらこの間の飯を食べに来るを有言実行しに来た様だ。祐理とアーシアが簡単な夜食を作っている。
「なぁ、オーフィス。お前って普段なにしてんだ?」
「我
「…禍の団って何だ?」
「グレートレッド倒すの手伝ってくれる。悪魔、魔法使い、神器保有者がいる」
グレートレッドを倒すのを手伝う悪魔と魔法使いと神器保有者だと?
怪しい……ってか、オーフィスの力…その蛇ってのを貰う為だけに集まったんじゃねぇかそいつら。
オーフィスって無知だから騙されてるって考えてないんだろうな。
「オーフィスよぉ、お前が勝てない相手にそこら辺の塵芥どもが集まっただけで勝てると思ってんのか?そいつらは、オーフィスから蛇を貰う為だけに近付いた塵芥どもだ。きっとグレートレッドを倒す事なんか考えてねぇ下種どもだから、とっとと縁を切る事を勧める」
「でも……」
「考えてみろ、オーフィス。約束を守らない塵芥どもと一緒にいるか、此処で祐理とアーシアの美味いご飯を食うのどっちが良い」
「……ん。我、祐理とアーシアのご飯を食べる方が良い」
「よし、今から禍の団の所行って縁切ってこい。安心しろ、ここには俺とアジ・ダハーカの合作の結界が張ってある。魔術神でもない限り破る事はおろか見つける事すら出来ないモンだ。まあ、お前には見つかったけど……。それに…少なくとも此処にいる者はお前を蔑ろにはしない…だから此処がお前の家だ」
「此処が…我の家…。分かった、我今から行ってくる」
「おう、行ってこい」
そのまま消える様に飛んでいくオーフィスを見送る。
「摩桜、良かったのかにゃ……?私とかの問題があるのに、これ以上問題を抱えるって……もしかして摩桜ってM……?」
「止めいヘタレ猫。俺はどちらかと言うとSだ…規格外と戦いすぎて痛覚が鈍くなってるがな。今さら問題が一つ、二つ増えようが関係ねぇよ。一度決めたモンを投げ出す薄情者じゃあねぇし、敵が向かってくるなら捻ればいいだけだ」
「……ホント摩桜って馬鹿にゃ」
「神を殺す奴がまともな訳ないだろ……割りとマジで……」
「う~ん。言葉の重みが違うにゃん」