悪神殺しはD×Dの世界へ   作:ヴォルト

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十八話

 

 

 時差の関係で授業参観の三日前にイリナと一緒にイリナの母親の下に行き、事情の説明をして説明が終わった後に、授業参観に行きたいと言ったので直ぐ様準備をしてもらい、一緒に転移してマンションに戻る。

 

 

 イリナを保護してくれたお礼だと言われ、ご飯を作って貰った。

 

 お店を出しているだけあってかなり美味い。

 

 オーフィスですら美味いと太鼓判を押していた。後、祐理らがレシピを教えてもらっていた。

 

 

 これからも娘をよろしくって言われた。………深い意味があるモノだろうな………きっと。

 

 

 

 

 

 授業参観当日。

 

 なんか……悪魔多すぎね?

 

 隠してはいるがこの前会った、アザゼルと同じかその上程の力を感じる。魔王でも来てんのか?

 

 そういえば、グレモリーとシトリーって現魔王の身内だったな。それなら学園に来てもおかしくはないか……。

 

 

 

 黒歌とオーフィスは、バレないように徹底的に隠蔽を施した。小猫にだけ分かる様に術を組んだから大丈夫だ。

 

 しかし、小猫にビックリしたから予め連絡して下さいと文句を言われた。良いじゃん、サプライズくらい……。

 

 

 後、何故か体育館に魔法少女が居たらしい。

 

 何で授業参観の日にコスプレして来るんだ……。その魔法少女の身内…絶対恥ずかしい思いをしたんだろうな。そういうイベントじゃねぇからな授業参観って……。

 

 

 コスプレか……アニー(スミス)は、コスプレ(アレ)が正装みたいなモンだったし、人格が替わって違和感無かったからスルーしていた。

 

 

 

 

 

「やあ、君が神殺しの鬼崎摩桜くんでいいのかな?」

 

 

 紅髪の優男が話し掛けてきた。紅髪……って事は、グレモリーの兄か?つまりコイツが魔王ルシファーか……成る程、確かに超越者と呼ばれるだけの力を身体から感じる。………いや、悪魔(ヒト)の成りをした別物って所か。

 

 

「だったら何だ、ルシファーの名を騙るグレモリーさんよ。いや、どっちかと言うとバエルのが良いか?」

 

「確かにルシファーの名を騙ってるかもしれないね。だけど今は、私がルシファーさ……後、バエルじゃなくてバアルだよ。バアルの滅びを受け継いでいるが私はグレモリーだ」

 

「身体的特徴だけだろ、その異質な身体でグレモリーは無理があるだろ。……バアルは嵐の神であるバアル・ゼブルから来ているモンだ。悪魔ならバエルだろ?確かに悪魔には神から堕とされた者もいる……て言うか、ルシファーは堕天使だろ悪魔ならサタンじゃねぇのかよ……」

 

「い、いやぁ……私に言われても困るな。私は初代七十二柱の悪魔ではないから、詳しく知ってる訳ではないんだ。それよりも……よく分かったね、私が異質だって……」

 

「あんたの妹と比べればよ~く分かるよ。まぁ、その差違が分かるのは俺ぐらいだろうけどな」

 

「成る程、神殺しの名は伊達ではないって事か……出来れば私の身体の事はオフレコで頼むよ。それと結果的にだけど三大勢力の会談がちゃんと行える様になったのは君の指摘があったお陰だから礼を言わせてもらうよ」

 

「あっそ。俺からしたらどうでもいいが……争いを持ってこなければそれでいいからな。時間が決まったら小猫に頭下げて連絡を頼みな。お前ら悪魔は小猫とその姉である黒歌に土下座する義務があっからな」

 

「……了解した。決まり次第、連絡してもらう様にお願いするよ。それじゃあ、私はこの辺で失礼する」

 

 

 

 異質か………。人間から神殺しになった俺も、人間としては異質な存在だな。

 

 

 

 

 イリナの母親をイギリスに帰す時に、旦那がいなければ私も………って呟いていたのを聴いてしまった。何を言ってんだこの人妻は……。

 

 

 

「イリナ、お前の両親って仲悪いのか?」

 

「え?普通に仲良いけど何で?」

 

「いや、イリナの母さんが旦那がいなければ私も……って呟いていたからちょっと気になってな」

 

「ちょちょちょっと!?ママ何言ってんの!?それよりも摩桜くん!いつの間にママを口説いてるのよ!?人妻も守備範囲なの!」

 

「ちょっと待て。イリナはイリナの母さんとほぼ一緒だったろ、俺が話をする時だって近くに居ただろ?口説いてないのはお前がよく分かってるだろ」

 

「そうだけど………はっ!まさかさっきの転移後に密談したんじゃ!?」

 

「俺が転移して此処に帰ってくるまで一分くらいしか経ってないぞ」

 

「あっ、そうだった。でも口説くだけなら一分で……」

 

 

 自分の世界に入った様なので無視して風呂場に向かう。

 

 

 

 

「祐理って摩桜くんと付き合い長いと思うけど、いつもあんな感じなの?」

 

「摩桜さんは、いつもなら家から出ることや誰かと親しくする事が稀でしたから、あまりらしくないかもしれません」

 

「え、引きこもりだったの?」

 

「ただ、面倒臭がっただけですよ。お役目の時は、しっかりしているんですが……家の中では無防備でしたから」

 

「へぇーそうなんだ。今は無防備って感じがしないけど……」

 

「黒歌さんが勝手にベッドに入るから警戒してるだけなのでその内無くなるかと……」

 

「そうなんだ。それで、その~祐理と摩桜くんって──シた事あるの?」

 

「ゴホッ、い、いきなり何を言うんですか!?」

 

「ご、ごめんなさい。ちょっと気になっちゃって……そ、それでシた事あるの?」

 

「い、一度だけなら……」

 

「その話詳しく聞かせるにゃ!」

 

「祐理さん、私にも教えて下さい!」

 

「ちょ、ちょっと皆さん落ち着いて下さい!?」

 

 

 

 ああいうのを姦しいって言うのだろう……。

 

 

 

 

 

 小猫からの連絡を受けてから数日後……傍迷惑な聖書の三勢力との会談が始まろうとしていた。

 

 

 

 

「祐理、アーシアたちが俺の事を見てるが何か言ったか……?」

 

「い、いえ。何も言ってないですよ?」

 

「何で疑問形何だ?」

 

 


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