悪神殺しはD×Dの世界へ   作:ヴォルト

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二十四話

 

 

 三勢力の会談が終わり夏休み間近になった。

 

 部屋でだらけていたら黒猫状態の黒歌が膝に乗ってきた。

 

 

「白音から連絡あって一応なんとなく知ってるけど、摩桜。転移した後何してたにゃ?」

 

 

「最初は次元の狭間でラードゥンと殺しあってたんだよ。誰も居ないから一発で駒王町を一瞬で焼け野原に出来る炎を投げたりして、やりたい放題してたらグレートレッドがやって来て、ここで暴れんなって言ったと思ったら、空間に裂け目作って、強制的に冥界に落とされた後、しばらく落とされた場所で殺しあってたら虫共が湧いてきて、ブンブン五月蝿いからイラついて、ラードゥンとその虫共を一緒に光輪(クワルナフ)の熱線で周りの地形諸とも溶かして終わらせた、以上」

 

 

「摩桜が暴れてた場所って禍の団の旧魔王派の奴らの土地だったらしいにゃ。……その土地が熱で溶けたみたいになったって言ってたのはそれでか………後、虫って呼ぶけどそれって旧魔王派のクルゼレイ・アスモデウスらしいよ~。ねぇ、クワルナフってそんなに凄いの?アジ・ダハーカの権能って事かにゃ?」

 

 

「ん?ああ、光輪は、権能じゃなくて神具ってやつだよ、天羽々斬と同じの。光輪の能力は、光と熱を吸収して放出するだけのモンだ。因みに、アータルとアジ・ダハーカが顕れて、暴れた理由が光輪の奪い合いでな………彼奴らが戦ってる隙に光輪奪って、彼奴らが暴れて発生した光と熱を吸収してブッパして同時に殺して俺は神殺しに成りましたとさ、ちゃんちゃん……」

 

 

 左の手首にある金色のリングを見せながら説明する。

 

 光輪(これ)のお陰で死にかけたが、光輪(これ)の力に賭けた事で俺はカンピオーネに成れた。

 

 奪った光輪を後光の様になるまでアータルの炎の熱を吸収してチャージしたけど、炎その物は消えなかった為、右側を犠牲にした後、光輪の熱で身体を焼いてしまった。

 アータルとアジ・ダハーカがお互いを見ていて、()を見逃したから勝った。

 

 

 

光輪(クワルナフ)を手にした者が、大地を支配出来るとされると同時に王権の象徴でもあるけど、カンピオーネでもない奴が光輪を一度でも使えば、こんがり肉が一つ出来上がる。まあ、カンピオーネが使っても肌がちょっと焼けるけどな………」

 

 

「それってマオさんが使っても同じって事ですよね?大丈夫なんですか?」

 

 

 冷えた麦茶を持って来てくれたアーシアの言葉に続ける。

 

 

「光輪を使う時は、アータルの権能で炎か雷に顕身した時か、アジ・ダハーカの権能でアジ・ダハーカに顕身した時にしか使わないからそこまで危険はねぇよ………………俺だけはな」

 

 

 

 

 

「ちょっ!?それってどういう意味にゃ!」

 

「光輪は吸収した光と熱を溜め込んで熱線として一気に解放する。……攻撃は真っ直ぐ進むけど、熱って放射状に拡がるんだぞ?物を蒸発させたり、気化させるぐらい熱いんだ。周りにも被害出るだろ、普通……」

 

 

 使う時は、空中か海上で……海上だと水蒸気爆発するかもしれないけど……。

 

 

「それよりも、黒歌のはぐれも無くなったし、そろそろ夏休みだから旅行に行こうと思うんだが……」

 

「それって、もちろん転移で……?」

 

「それ以外で何かあるか?パスポートは…まあ、頼めばいいけど、時間かかるし、飛行機とかだと金もかかる。金が減ったらまたベガスで稼げば良いけど……」

 

 

 元の世界でカジノを潰す勢いで稼いだっけなぁ~。

 

 カジノ出たら柄の悪い奴等に絡まれたっけ、そんでボコッて土下座させて『私は人に裸を視られて興奮する変態です。』って書いた板持たせてパンイチで表を歩かせたな……。

 

 うん、平和的な解決だな。

 

 

 

 

 

「行きたい場所があるなら言ってくれよ?一ヶ月弱で回るつもりだし、宿題を終わらせてからだけど……」

 

「何処でも良いの?」

 

「ああ、日本国内でも構わんぞ。あ、でも京都は修学旅行で行くらしいから裏の方を行くのもいいか……」

 

「私もですか?」

 

「そうだよ。この話は、イリナたちにはもう言っててな……今、イリナ、ゼノヴィア、祐理の三人で旅行の情報誌とかを見に行ったから帰ってきたら一緒に選んでおいてくれ」

 

「分かりました」

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして数日後。

 

 小猫と話をした喫茶店の中、俺の目の前にはレイヴェル・フェニックスがいる。

 

 向こうからちゃんとアポを取りに来ている。何処かの悪魔はアポなんざ取りに来てないから、この娘には好感が持てる。

 

 

「本日は御時間をいただきありがとうございます……」

 

「俺としては丁度良いタイミングだったから構わないよ。それで、今日はどういった用件だ?」

 

 

 修行ばっかりだったので、イリナとゼノヴィアには今日は休みにして体を休ませる事にした。

 

 

「実は…会談の時、鬼崎さまとお兄さまが闘い、お兄さまの炎が効かずたった一撃で負けた事で、火の鳥…鳥人恐怖症になって実家に引きこもってしまい、グレモリー家との婚約が白紙となり私もお兄さまの眷属から離れフリーになりました」

 

「火の鳥って自分の事だろうに……お前……あー、レイヴェルって呼ぶけど良いか?そっちも摩桜で良いから」

 

「は、はい!分かりました…ま、マオさま…」

 

 

 なんだろう……会ったばかりの祐理を思い出す反応だな。

 

 

「様は…まあ、いいか。そんで、ライザーの恐怖症って家族に対しては大丈夫なのか?」

 

「一応、問題はないのですが、フェネクスという言葉に過敏に反応しています。……フェニックスでも微妙に反応しますが……」

 

「豆腐メンタルかよ……精神面の弱さが表に出たなぁ~。不死であるからこそ精神面を強くしないといけねぇのにな……俺だって不死の力持ってるけど負ける時は負けるし……」

 

「あの二天龍を軽くあしらう程、マオさまは御強いのに…ですか?」

 

「まぁな………そんで?そんな事を言う為に来たわけじゃあないんだろ?」

 

 

 ただ単に世間話な訳ないだろう。身内の恥を言うだけで終わったらちょっとな……。

 

 

「は、はい……。マオさまは魔法使いであられますね……」

 

「……正確に言えば、魔術師だけどな」

 

「聞いた話では、フェニックスの涙と同じ様な物を作れるんですよね……」

 

「……作れるな」

 

「五人の女性と同居して、いらっしゃる……」

 

「……その質問はいるのか?」

 

 

 ぷるぷる震えて俯いてしまった。今の質問は何を意味しているのか………。

 

 

「で、出来れば…いくつかのメリットを提示して、契約を結んでいただきたいと、思っていましたが……メリットが無い上にマオさまは、聖書の三勢力を信用していない……」

 

「契約か……まあ、結んでも良いけど…俺が上でレイヴェルが下でいいなら───」

 

「本当ですか!?」

 

 

 あれ?何か食い付いて来たんだが………。

 

 

「一応、レイヴェルは貴族だろ?そういうのって気にするんじゃないのか………」

 

「あの、そのぉ……契約云々は建前と言いますか……ぶっちゃけますと、マオさまと交際を…男女の関係に成りたいんです!」

 

 

 開いた口が塞がらないって言うのだろうか……。この発言は俺の予想の斜め上を行った。

 

 俺ってレイヴェルを口説いた事って有ったか?そもそもレイヴェルと会話した事なんて片手で数えるぐらいのはずだ。

 

 

『嫌な予感がすると思い来てみれば、案の定ですか……』

 

「視線があるなぁと思ってたが、やっぱり祐理か……」

 

 

 幽体離脱をして霊体を飛ばして付いて来た様だ。

 

 

「ゆ、ゆゆ幽霊!?えっ、でも万里谷さんは生者の筈では……」

 

「幽体離脱ってそんなに珍しいのか?まあ、素養が無いと霊体すら作れないし……。それで祐理、全部聴いてたんだろ?」

 

『はい、聴いてました。レイヴェルさん』

 

「は、はい!」

 

『私も摩桜さんと同じ様に聖書の三勢力を信用していません。三勢力の行いが、摩桜さんの逆鱗に触れれば冥界は滅びるでしょう。それでも貴女は、摩桜さんを愛するのですか?』

 

「はい。ここで誓ってもいいです」

 

『分かりました………では、後の判断は摩桜さんに委ねますね』

 

 

 それだけ言って消える様にして祐理は帰って行った。

 

 判断だけ委せられるのはちょっと面倒なんだけどなぁ~………。

 

 

「互いの事も知らないでいきなり付き合うのは、ちょっと待ったを掛けるけど……本気なのは分かったから。レイヴェルはこのあと空いてるか?」

 

「は、はい。予定は入れていません」

 

「なら、今から俺が住んでるマンションに行くぞ。結界で居住者以外は辿り着けない様にしてるからな」

 

 

 レイヴェルに魔術を施した龍鱗を渡す。

 

 

 

 

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