悪神殺しはD×Dの世界へ   作:ヴォルト

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七話

 

 

 長ったらしい事は抜きにして、簡潔に……。

 

 

 俺とアーシアの説明で祐理と黒歌は、納得してくれた様だ。

 同居の件も許可してくれた。この部屋じゃなくても隣の部屋も借りてるから良いんだけど。

 

 

 話終わったら直ぐに天照に電話して後ろ盾の件を伝えると明日の午前中に会う事になった。

 

 

 俺や祐理の事、黒歌の事も夕飯の後に話して情報の共有を行う。〈教授〉でもいいけど、話す内容はそこまで多くないのでやめておいた。

 

 

 戦ってもいないのに呪力を半分も使ったのは初めてだな。呪力がある限り俺は死ぬことはないからな……もう少しペース配分を考えた方が良いかな?いや、今回の魔術がダメなだけだから今と同じでいいか……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌日、四人で高天ヶ原に転移して、アーシアが日本神話所属となって後ろ盾を貰える事になった。宗教と信仰は今までと同じで良いらしい。流石は日本神話だな。八百万の神がいる神話だな。因みに、俺以外は日本神話所属の扱いになっている。俺は日本神話の食客魔術師(呪術師)という扱いだ。神殺しだってバラすまでの仮の扱いだ。

 

 神殺しと仲の良い神話何て色々言われるだろうからな。

 

 

 

 

 

 

 

 高天ヶ原から帰って来てそのままデパートに行きアーシアの服などの生活用品を買いに行った。

 

 女性陣と一旦別れ──黒歌は気配とネコ耳と尻尾を隠した上で隠形による隠蔽を行った──俺は一人でデパートを散策した。

 

 

 

 

 

 そして、見てしまった………。

 

 

 あの、名状しがたい奴を………魔法少女のコスプレをした漢女?を見てしまった……。

 

 

 一体何で魔法少女何だ?パッツンパッツン過ぎるだろ。もう少し大きいサイズないのか……。

 

 

 元の世界でもあんなマッスル(筋肉)見たことがない。

 皆どっちかって言うと引き締まった細い肉体だった。

 

 

 しかも、あの魔法少女(仮)強い………。

 

 

 権能と魔術が使えなかったら確実に負ける。避けるだけなら行けるかもしれないが……。

 

 

 陸や草薙の愛人ズと互角に闘えるんじゃあなかろうか。

 

 

 足運びと体捌きが一般人じゃねぇ。確実に逸般人の領域に突っ込んでいる。威圧感はハンパネェのに気配は薄っすらとしか感じられない。体術は達人レベルかもしれない。

 

 絶対(ぜってぇー)人類最強、歴史に名を刻めるレベルだ。神殺し出来るんじゃね?割りとマジで……。

 

 

 アレだ。ヘラクレスの血とか魂持ってるって言われても納得できるかもしれん。……したくないけど。

 

 

 ほんの出来心で聴覚を強化して声を聞いてしまった。あの姿と声の低さで「にょ」ってないだろ、飲んでたジュースを吹き出すところだった。

 

 

 規格外って案外近くに居るんだな………。

 俺も規格外の一人だけどさ、規格外に成る前は普通の一般人だぞ?サブカルチャー好きの。

 

 アータルとアジ・ダハーカを殺していなければ魔術師にもならなくて転移した先々でまつろわぬ神にも逢わなかったハズだ。

 

 

 ま、神殺しした事に後悔なんてしてないし、やらかしの反省もたま~に本当にたま~にならするさ。闘った被害は俺に言うな、俺はなるべく壊さないようにしてるが──幻獣出したら道路が抉れる──神を殺せるなら安いだろう?

 

 

 

 

 フェネクスの不死を手に入れてから、カンピオーネの中でも規格外(武闘派)二人にサンドバックにされる回数が増えたのがいけないんだ。毎度毎度全身斬り刻まれたり、全身粉砕骨折とかされるから抵抗して色々と地形を吹っ飛ばしたりする。一回だけ三つ巴した時に見た、陸のあの生意気な面が優しくなった時はマジで泣きたくなった。

 

 

 アジ・ダハーカの完全顕身を、的がでかくなった、で済ます。アンダルの雲の偽りも効果薄い。神速を破る心眼。相性悪すぎる。

 

 

 フェネクスの不死は呪力ある限り甦るけど痛いんだよ。痛いと思ったら生き返ってた事もあった。サマエルの毒を浴びさせても時間が経てばまた遊びに行く感覚で来るから嫌だ。

 二人とも懲りずにサマエルの毒を食らう分まだいい。毒に当たったら戦闘が終わるから、如何に二人の動きを先読みして当てるかが問題。

 

 まあ、ドニと姐御──本人が近くに居る時はこう呼んでる、呼ばないと身体に孔が開く──の技術盗んでるから儲けになるか?ドニからは剣の振り方や体捌き、姐御からは縮地法などの方術を盗んだ。

 

 縮地なら舌打ちでも他の動作でも出来る様にした。縮地ってなんかカッコいいと思ってからかなりやり込んだな。神速を使わない戦闘でしか使わんが……普通の転移のが慣れてるのもあるけど。

 

 

 

 昼飯を食べる為に一度集まったが、黒歌の姿が見えないと思ったら自前の隠形で隠れていただけだった。

 

 

「何してんだ、黒歌」

 

「その…ね、妹が、白音がすぐ近くに居たから…つい…にゃ」

 

「俺の隠形を破れるのは同族と神だけって言ったろ?匂いも偽ってんだから楽にしろよ」

 

「うん、ありがとにゃ、摩桜」

 

 

 出会って一月くらいだけど明るい黒歌が沈んでるとこっちも調子が狂うな……。

 

 黒歌の問題はなるべく早く片付けたい。

 

 悪魔の親玉と直に話が出来れば良いんだがなぁ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この気配、人間?でも、神の力、感じる。不思議。そいつなら、グレートレッド、倒せる?……あれ?気配消えた」

 

 

 無限の力を持つ龍神が興味を持った人?を探そうと起き上がった。

 

 

 

 

 

 

 

「クソッ!何だあの人間は!僕のアーシアを拐いやがって……!必ずアーシアを僕の物に、そしてあの人間は殺す!必ずだ……」

 

 

 

 そして、神殺し(邪龍)の逆鱗に触れようとする愚者(悪魔)が一人。

 

 

 

 

 

「にょ?何だか視られてる気がするにょ……。もしかしてミルキーのファンかにょ!」

 

 ………勘違いをする規格外(漢の娘)が一人いた。

 

 

 

 


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