「ねえ、シャーロット。ニコラス・フラメルって知ってる?」
ハリーに尋ねられたとき、シャーロットはハグリッドが口を滑らせた事を知った。シャーロットはカエルチョコレートをかじりながら答える。
「フラメル?なんでそんな事を聞くの?」
「やっぱり知っているのね!シャーロットだったら、絶対知っていると思ってたわ!何者なの?」
ハーマイオニーが興奮したように身を乗り出す。ロンも真剣な眼差しでこちらを見ていた。シャーロットは少し考えながらチョコレートの欠片を飲み込むと、食べかけのチョコレートをハーマイオニーの口に放り込んだ。
「むぐっ!?」
「まあ、そこまで知っちゃったらいつか分かっちゃうだろうしね。はい、これ。プレゼント」
カエルチョコレートのおまけがたまたまダンブルドアだった。突然カードを渡され、三人は目を白黒していた。そんな三人に構わず、シャーロットは宿題のため、図書館へ向かった。カードの中のダンブルドアはまるでこちらの会話が分かっているかのようにニコニコ微笑んでいた。
シャーロットが与えたヒントによって、三人は廊下の奥にあるのが『賢者の石』であることに気づいた。三人は原作通り、スネイプ先生が賢者の石を狙っていると信じて疑わなかった。シャーロットもそんな三人を否定せず、肯定もしなかった。今の三人に何を言ってもきっと信じないだろう。自分が動くべき時は今ではないと感じていた。
クリスマス、シャーロットはハリーやロンとともに学校に残った。アンバーに会いたいとも思ったが、それよりもホグワーツでのクリスマスの魅力の方が勝ったのだ。残念ながらハーマイオニーは家に帰ってしまうが、シャーロットはのんびりとクリスマス休暇を満喫しようと思った。
クリスマス。シャーロットの元へはたくさんのプレゼントが届いた。アンバーからは手作りのケーキ、ハグリッドからはファングにそっくりな木彫りの小さな人形、ハーマイオニーからはお菓子の詰め合わせ、ダンブルドアからは髪飾りが届いた。ダンブルドアから贈られた髪飾りは金色でスニッチを型どったものだった。まるで本物のスニッチのようにフワフワと羽が揺れ、空中を浮遊する。そしてひとりでにシャーロットの赤い髪に収まった。鏡を見ると、我ながらよく似合っていると、感じる。とても可愛らしいが、まさかクイディッチの一件、バレてる?とシャーロットは不安になった。それ以外にも、たくさんの男子生徒からプレゼントが届いていた。ちょっと面食らったが、せっかくのプレゼントだ。しかし、中には怪しいものもあったため、そう感じたものはすぐにその場で燃やした。
談話室に行くと、ハリーとロンはお揃いのセーターを着ていた。
「メリークリスマス。ハリー、ロン、いいセーターね。暖かそう。」
「メリークリスマス!シャーロット!」
「あれ?シャーロット、その髪飾り…スニッチ?」
「ええ、お爺様からのクリスマスプレゼントなの。どうかしら?」
「すっごい似合ってるよ!でも、お爺様って…」
「あ、校長先生のことよ。家ではそう呼んでるから」
「そ、そうなんだ」
ロンが、ダンブルドアをお爺様って…とおののいたように呟いたのが聞こえたので、シャーロットは苦笑した。
「それよりも、シャーロット!聞いてよ!ハリーに透明マントが届いたんだ!」
「え?透明マント?」
シャーロットが聞き返すと、ロンやハリーが興奮したように頷いた。
「誰からかは分からないけど、上手に使いなさいって!」
「へえ…。よかったわね。これで夜の学校を探検し放題じゃない」
シャーロットがそういうと、ロンは驚いていたが、ハリーの目がキラリと光ったのが見えた。
大広間の食事は素晴らしかった。シャーロット、ハリー、ウィーズリー兄弟はお腹がいっぱいになるまでよく食べ、騒いだ。そんな三人をダンブルドアやマクゴナガル先生などの教師達が微笑ましく見つめていた。